JP3101326B2 - トリオキサンの精製方法 - Google Patents

トリオキサンの精製方法

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JP3101326B2
JP3101326B2 JP10515492A JP51549298A JP3101326B2 JP 3101326 B2 JP3101326 B2 JP 3101326B2 JP 10515492 A JP10515492 A JP 10515492A JP 51549298 A JP51549298 A JP 51549298A JP 3101326 B2 JP3101326 B2 JP 3101326B2
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trioxane
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順三 正本
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旭化成工業株式会社
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D323/00Heterocyclic compounds containing more than two oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D323/04Six-membered rings
    • C07D323/06Trioxane

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、ホルムアルデヒド水溶液の加熱により得ら
れるトリオキサンの精製方法に関し、より詳細には、ホ
ルムアルデヒド水溶液の加熱により得られるトリオキサ
ン含有留出物をベンゼンで抽出し、このトリオキサンを
含むベンゼン溶液から連続蒸留によりトリオキサンを分
離精製する方法に関する。
本発明で得られるトリオキサンはポリアセタール樹脂
中の高分子の中間体として用いられ、この技術分野では
高度に精製されたトリオキサンの製法が工業上望まれて
いる。
従来技術 トリオキサンは一般にホルムアルデヒド水溶液の加熱
により得られる。トリオキサンの工業的な製法として
は、30〜70重量%のホルムアルデヒド水溶液を酸性触媒
の存在下に加熱蒸留して、得られるトリオキサン20〜55
重量%、ホルムアルデヒド10〜35重量%及び水20〜50重
量%等の組成の留出液をトリオキサン精製のための粗原
料とする方法が提案されている。
このような粗原料中に含まれる水や、生成反応に強酸
性触媒を用いたために副生し粗原料中に含まれるギ酸
は、トリオキサンを重合してポリオキシメチレンを製造
する際に連鎖移動剤として作用し、重合度を低下させる
ので、トリオキサンからこれらを除去することが通常行
われている。
トリオキサンから水を除去する方法としては、イソシ
アネートやナトリウムディスパージョンや金属水素化物
のような添加剤を加える方法(JP−B−40('65)−129
00、DE−A−1906846、DE−A−1280884)、アルミナや
ゼオライトのような吸着剤を加える方法(JP−B−4
4('69)−17915)、水と共沸混合物をつくる溶剤の存
在下で蒸留を行う方法(JP−B−49('74)−5351、GB
−A−1080950、JP−B−49('74)−28197、JP−B−2
8('53)−518)などが提案されている。
しかし、これらの方法は副反応を伴うため後処理を必
要としたり、プロセスが複雑であったり、あるいは効果
が不十分であるなどの理由で、工業的に実施する方法と
して必ずしも満足できるものとはいえない。
また、トリオキサンからギ酸を除去する方法として
は、アルカリ金属類、イソシアネート類、金属酸化物、
アミン類のようなギ酸を補捉する試薬を加えて精留を行
う方法(JP−B−40('65)−8545、JP−B−40('65)
−12900、BE−647355、JP−B−45('70)−33407)
や、吸着剤としてアルミナ、ゼオライト、イオン交換樹
脂などを用いてギ酸を吸着除去する方法(JP−B−4
4('69)−17915、JP−B−47('72)−7384、GB−A−
1254344、JP−B−45('70)−11503、GB−A−113705
4)が提案されている。また、特にホルムアルデヒドの
濃厚水溶液を強酸性触媒の存在下で加熱してトリオキサ
ンを生成させ、水性蒸留分をベンゼンで抽出し、このト
リオキサンのベンゼン溶液を分離して粗製トリオキサン
を得、これを蒸留して精製する方法(JP−B−49('7
4)−5351、GB−A−1080950)も提案されている。しか
し、これらの方法は、特殊な薬品を必要としたり、特殊
な設備を必要とする等の点で、工業的方法としてはあま
り好ましいものとはいえない。
本発明者は、先に、水やギ酸の含有量の少ないトリオ
キサンが簡単な操作で効率よく得られる工業的な方法を
開発するため鋭意研究を重ねた結果、ホルマリンを加熱
蒸留して得られるトリオキサンと水とホルムアルデヒド
とからなる溶液を、ベンゼンで抽出し、このベンゼン抽
出液を選択された条件下で蒸留することにより、高品位
のトリオキサンが得られることを見いだし、この知見に
基づいて完成した発明についてすでに特許出願を行った
(JP−B−64('89)−10513、US−A−4332644)。
JP−B−64('89)−10513及びUS−A−4332644に記
載の方法は、ホルムアルデヒド水溶液の加熱により得ら
れるトリオキサン含有留出物をベンゼンで抽出し、該ト
リオキサンを含むベンゼン溶液を原料として蒸留塔に供
給し、塔上部よりベンゼンを留出させ、塔底よりトリオ
キサンを取り出すトリオキサンの連続蒸留分離方法にお
いて、蒸留塔の原料供給段の液組成のトリオキサン濃度
X(重量%)を、下記式(1) (ただし、Rは還流比であり、γは供給原料中の液体部
分の重量比をq、供給原料中のトリオキサン濃度をC
(重量%)としたとき、下記式(2) で定義されるパラメータである) で示される関係式を満たす範囲に保持することを特徴と
するトリオキサンの分離方法である。
2成分系の連続精留についてのマクケーブ・チーレ
(Mccabe−Thiele)の理論にしたがえば、上から数えて
j+1番目の段を去る蒸気のモル分率y111は、回収部の
操作線として、下記式(3) で表される(例えば平田、頼実編、「蒸留工学ハンドブ
ック」第111頁参照)。ただし、Lは降下する液のモル
流量、Fは原料供給量、Wは缶出液量、qは原料中の液
体部分の割合、X1は上から数えてj番目の段を去る液の
モル分率、Xwは缶出液のモル分率である。
この式における回収部操作線の勾配γは下記式(4) で表され、そして、2成分系の軽沸成分と重沸成分とが
完全に分離する理想的な条件を仮定すると、 の関係が成立するから、これらを前記の式(4)に代入
すると下記式(5) となる。
したがって、γは理想的な蒸留条件を示すパラメータ
として用いることができるが、上記JP−B−64('89)
−10513及びUS−A−4332644の発明は、このγを基本的
なパラメータとして用い、実験的に最適な範囲を特定し
たものである。
すなわち、式(1)は、理想的な回収部操作線の延長
線上に原料供給段の液組成を設定しつつ、さらに、ベン
ゼンとトリオキサンの気液分離が可能で、かつ蒸留塔底
のトリオキサン中の連鎖移動剤含量を少なくすることが
できる蒸留塔供給段液組成の許容範囲を実験的に示すも
のである。
なお上記式(1)の左辺である は、蒸留塔供給段液組成のトリオキサン濃度の最小値で
あり、また上記式(1)の右辺である は、その最大値を示す。これから明らかなように、還流
比の大きいほど、原料供給段の液組成の許容範囲が広く
なる。
トリオキサンのベンゼン溶液を蒸留分離する従来の方
法では、蒸留塔の操作において、原料供給段の液組成を
濃縮部操作線と原料線(q線)との交点と一致させるの
が普通である(例えば、東京化学同人発行、藤田重文、
東畑平一郎著、「化学工学III、第2版、物質移動操
作」、第40〜47ページ参照)。すなわち、原料が沸点下
の液状である場合には、原料供給段の液組成のトリオキ
サン濃度を原料濃度とほぼ等しくすることが基本的操作
とされていた。しかし、このようにすると連鎖移動剤の
除去が不十分となる。
これに対して、JP−B−64('89)−10513及びUS−A
−4332644は、高度に精製されたトリオキサンを与える
有力な方法を開示している。しかし、ある特定の条件下
においては、JP−B−64('89)−10513及びUS−A−43
32644に開示された方法を採用しても、トリオキサンの
精製がなお不十分である場合があることが分かった。先
に述べたJP−A−3('91)−123777の発明はこの点を
改良しようとするものである。
例えば、メタノールを多量に含むホルマリン水溶液を
加熱して得られたトリオキサンをベンゼンで抽出し、得
られたトリオキサンのベンゼン溶液からベンゼンを分離
し、水、メタノール、ギ酸等をほとんど含まないトリオ
キサンを得ることは困難であった。すなわち、JP−A−
3('91)−123777に開示されている精製法は、JP−B
−64('89)−10513及びUS−A−4332644で開示された
方法に対して、ベンゼンで抽出したトリオキサンを含む
ベンゼン溶液を水で抽出するという操作を付加して、ど
のような場合にも対応できるようにしたトリオキサンの
精製法である。かかる精製法を採用することにより、ト
リオキサン中の水などの不純物が約1ppm前後にまで精製
することが可能となった。
しかしながら、特に高度に精製されたトリオキサンを
必要とする場合がある。例えば、水などの不純物が0.5p
pm以下のトリオキサンが要求される場合があり、本発明
はかかる高度に精製されたトリオキサンの精製方法を提
供するものである。
発明の開示 本発明者らは、全ての条件下においてトリオキサンを
より高度に精製する方法を見い出すべく、蒸留方法につ
いて鋭意検討した結果、30以上の段数を有する蒸留塔を
用いて、蒸留塔の供給段より10段以上離れ、かつ塔底よ
り5段以上離れた蒸留塔の下段の位置に、蒸留塔の温度
プロフィールの変曲点をつくることにより、より高度に
トリオキサンを精製し得ることを見出し、本発明を完成
した。
すなわち、本発明は、ホルムアルデヒド水溶液の加熱
により得られるトリオキサン含有留出物をベンゼンで抽
出し、トリオキサンを含むベンゼン溶液を原料として蒸
留塔に供給し、塔頂部からベンゼンを留出させ、塔底よ
りトリオキサンを連続的に蒸留し、分離して取り出すこ
とからなるトリオキサンの精製方法において、該蒸留塔
は30以上の段数を有しており、 (i)前記トリオキサンを含むベンゼン溶液を水で抽出
し、 (ii)次いで、該蒸留塔の原料供給段の液組成のトリオ
キサン濃度X(重量%)を、下記式(1) (ただし、Rは還流比であり、γは供給原料中の液体部
分の重量比をq、供給原料中のトリオキサン濃度をC
(重量%)としたとき、下記式(2) で定義されるパラメータである) で示される関係式を満たす範囲に保持し、かつ (iii)横軸に温度を、縦軸に蒸留塔の段数をとった蒸
留塔の温度プロフィールにおいて、原料供給段より下段
で原料供給段より10段以上離れ、かつ塔底より5段以上
離れた位置に温度プロフィールの変曲点が現れるように
蒸留塔の温度を調整することを特徴とする上記トリオキ
サンの精製方法である。
発明を実施するための最良の形態 本発明においては、トリオキサンを含むベンゼン溶液
を水で抽出することにより、溶液中に溶解しているメタ
ノール、ギ酸、ホルムアルデヒド等の不純物が水相に移
行し、引き続いて行われる蒸留によるトリオキサンの精
製が容易になる。したがって、抽出操作後に引き続いて
行われる蒸留操作により得られるトリオキサンは、水、
メタノール、ギ酸等の不純物の含有量が著しく少ないも
のとなる。この効果の機構については定かでないが、ト
リオキサンを含むベンゼン溶液中に溶解しているホルム
アルデヒドが、水での抽出により水相に移行すること
が、後の蒸留行程でのトリオキサンの精製を容易にして
いるものと推定される。
水による抽出操作は、槽を使用するバッチ抽出方式又
は塔を利用する連続抽出方式等により行われる。好まし
い方式としては、塔の上部から水を流し、塔の下部から
トリオキサンを含むベンゼン溶液を流し、塔の中には段
又は充填剤等の、水とトリオキサンを含むベンゼン溶液
との界面接触を良くするための補助物が入れられてい
る、いわゆる向流接触方式が採用される。使用される水
と、トリオキサンを含むベンゼン溶液の比率は、0.01:1
から1:1、好ましくは0.03:1から0.3:1、さらに好ましく
は0.05:1から0.2:1である。使用される水の量が少ない
と抽出効果が不充分であり、また、多すぎるとトリオキ
サン等の損失が大きく不経済である。
水での抽出処理を施した後のトリオキサンを含むベン
ゼン溶液のホルムアルデヒド濃度は、目標とする精製の
程度により異なるが、通常は1%以下、好ましくは0.2
%以下、特に好ましくは0.05%以下である。
このようにして水での抽出処理を施したトリオキサン
を含むベンゼン溶液から、次いで蒸留塔でベンゼンが分
離され、塔底から、水等の不純物の含有量が少ないトリ
オキサンが得られる。
この際の蒸留塔の操作条件は、前記の式(1)で示さ
れるように、蒸留塔の原料供給段の液組成を調整するこ
とが必要である。原料供給液中の液組成のトリオキサン
濃度を式(1)で示される範囲の下限より低く保持する
と、トリオキサンとベンゼンとの分離が難かしくなり、
一方、上限よりも高く保持すると連鎖移動剤の含量を下
げることが難かしくなる。
供給段中のトリオキサン濃度は、塔底の上昇蒸気量の
増減、塔内温度プロフィールの変更、その他の方法によ
りコントロールすることができる。本発明においては、
蒸留塔内温度プロフィールが特に重要である。
横軸に温度を、縦軸に蒸留塔の段数をとった蒸留塔の
温度プロフィールにおいて、原料供給段より下段の温度
プロフィールの変曲点を、原料供給段より10段以上離
れ、かつ塔底より5段以上離れた位置に設けることによ
り、高度に精製されたトリオキサンが得られる。変曲点
の位置は原料供給段より10段以上離れているが、好まし
くは15段以上離れている。変曲点の位置が原料供給段よ
り10段以上離れていることが必要である理由は定かでな
いが、蒸留塔内の温度プロフィールと微量不純物の蒸留
分離挙動との関係によるものと推測される。
温度プロフィールの変曲点が、原料供給段より下段
で、原料供給段より10段以上離れ、かつ塔底より5段以
上離れた位置に現れるようにするためには、蒸留塔の原
料供給量、還流比、加熱源として用いる水蒸気の供給量
等を適宜変化させることにより変曲点の位置を調整すれ
ばよい。
トリオキサンとベンゼンとの蒸留分離において、還流
比は供給液のトリオキサン濃度により異なるが、通常1.
1〜8の範囲である。8より高い還流比も使用し得る
が、いたずらに高い還流比を用いてもエネルギーの損失
を招くだけであり不利である。好ましい還流比は、1.2
〜6、さらに好ましくは1.5〜4である。
連続蒸留には、通常、多段式の蒸留塔が用いられる。
本発明においては、蒸留塔の段数は30段以上であるが、
実際に用いられる段数は、目的とする分離精度、使用す
る供給原料、還流比などにより異なる。
以下、実施例及び比較例により本発明をより具体的に
説明するが、本発明はかかる実施例により何ら限定され
るものではない。
実施例1 メタノールを6%含む65%ホルマリン水溶液を硫酸の
存在下で加熱蒸留し、トリオキサン45%を含み、残分が
ホルムアルデヒド、メタノール、水である水溶性留出物
(水溶液)を得た。この水溶液にベンゼンで向流抽出を
施し、42%のトリオキサンを含むベンゼン溶液を得た。
このトリオキサンを含むベンゼン溶液をラシヒリングを
詰めた充填塔の下部から供給し、上部から水を供給し
た。ここでの水と、トリオキサンを含むベンゼン溶液と
の比率は0.2:1(重量比)とした。ここで水で抽出洗浄
を施されたトリオキサンを含むベンゼン溶液中のホルム
アルデヒドは0.05%であった。また、トリオキサン濃度
は38%であった。
このトリオキサンを含むベンゼン溶液を65段の蒸留塔
に、上から20段目を原料供給段として連続的に沸点下の
液体として供給し、還流比3の条件下で精留を行い、蒸
留塔内の原料供給段より下の温度プロフィールにおい
て、原料供給段から15段目に変曲点が現れるように蒸留
操作を行い、塔頂よりベンゼン、塔底よりトリオキサン
を連続的に分離した。この際の操作条件として、供給段
中のトリオキサン濃度を、前記の式(1)にしたがい25
%に維持した。
得られたトリオキサン中の連鎖移動剤は、水分0.1pp
m、ギ酸0.1ppmであった。
比較例1 実施例1において、トリオキサンを含むベンゼン溶液
に水で抽出洗浄を施さないほかは、実施例1と同様の操
作を行った。得られたトリオキサン中の水分は90ppm、
ギ酸60ppmであった。
比較例2 実施例1において、蒸留塔の操作条件として、蒸留塔
原料供給段より下段の温度プロフィールの変曲点を供給
段より7段目としたほかは、実施例1と全く同様の操作
を行った。得られたトリオキサン中の水分は1ppm、ギ酸
1ppmであった。
実施例2 実施例1において、向流抽出する水の量とトリオキサ
ンを含むベンゼン溶液との比率を0.15:1(重量比)とし
たほかは、実施例1と同様の操作を行った。ここで水で
抽出洗浄を施したトリオキサンを含むベンゼン溶液中の
ホルムアルデヒドは0.11%であった。また、トリオキサ
ン濃度は39%であった。蒸留精製後のトリオキサン中の
水分は0.2ppm、ギ酸も0.2ppmであった。
実施例3 実施例1において、蒸留塔下段の温度プロフィールの
変曲点の位置を原料供給段から10段目としたほかは、実
施例2と同様の操作を行った。得られたトリオキサン中
の水分は、0.3ppm、ギ酸も0.3ppmであった。
産業上の利用の可能性 本発明は、より高度に精製された、高品質の、ポリア
セタール樹脂用重合グレードのトリオキサンを提供し、
ポリアセタールの製造産業において有用である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホルムアルデヒド水溶液の加熱により得ら
    れるトリオキサン含有留出物をベンゼンで抽出し、トリ
    オキサンを含むベンゼン溶液を原料として、蒸留塔に供
    給し、塔頂部からベンゼンを留出させ、塔底よりトリオ
    キサンを連続的に蒸留し、分離して取り出すことからな
    るトリオキサンの精製方法において、該蒸留塔は30以上
    の段数を有しており、 (i)前記トリオキサンを含むベンゼン溶液を水で抽出
    し、 (ii)次いで、該蒸留塔の原料供給段の液組成のトリオ
    キサン濃度X(重量%)を、下記式(1) (ただし、Rは還流比であり、γは供給原料中の液体部
    分の重量比をq、供給原料中のトリオキサン濃度をC
    (重量%)としたとき、下記式(2) で定義されるパラメータである) で示される関係式を満たす範囲に保持し、かつ (iii)横軸に温度を、縦軸に蒸留塔の段数をとった蒸
    留塔の温度プロフィールにおいて、原料供給段より下段
    で、原料供給段より10段以上離れ、かつ塔底より5段以
    上離れた位置に温度プロフィールの変曲点が現れるよう
    に蒸留塔の温度を調整することを特徴とするトリオキサ
    ンの精製方法。
  2. 【請求項2】前記蒸留塔の温度プロフィールにおいて、
    原料供給段より下段で、原料供給段より15段以上離れ、
    かつ塔底より5段以上離れた位置に温度プロフィールの
    変曲点が現れるように蒸留塔の温度を調整する請求項1
    記載の方法。
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