JPS60213B2 - 射出成形機の放出オリフイス用ニードル弁 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 熱可塑性物質等の原料の射出成形においては、成形物に
スプルーが生じるのを防ぐため、ダイスに閉口する放出
オリフィスにニードル弁を設けることが一般に行なわれ
ている。

射出終了時に放出オリフィスを閉じるようニードル弁は
配置されており、また射出開始時にはばね手段の作用に
抗する溶融原料圧によってニードルは自動的に放出オリ
フィスから引込む。このばね手段は原料圧が加わらなく
なった際にニードルを閉じ状態へと戻すためのものであ
る。ダイスで大きな成形物を造る場合、また特に多数の
小さな成形物を造る場合には、複数の放出オリフィスを
ダイスに設け、射出成形機から高圧で送られて来た溶融
原料をホット ランナ パネルを介してオリフイスに送
る。

ホット ランナ パネルは配給溝や加熱要素が適性温度
を保ち得る材料構成を有する。ニードル弁の調整や取り
はずしを行なうためには通常ダイスやホット ランナ
パネルを分解せねばならないし「 また溶融原料をダイ
スに送り込む際の高圧に抗して十分なシールを行なうの
は簸かしいため溶融原料の一部がしみ出てダイスの外面
に固まってしまいダイスを頻繁に清掃せねばならない煩
わしさをさげることができなかった。

更にニードルの先端は、一般に、閉じ状態において放出
オリフィスの円錐台シートと共働するようになっている
ため溶融原料がこのシート上にはみ出た際には所望のニ
ードル閉じ状態を保持するのが不可能となる。本発明の
大きな目的は、ダイスまたは成形機から分解することな
いこホット ランナ パネルの後部から、完全な単一体
として、容易に挿入、取りはずし、調整ができるホット
ランナ射出成形用改良ニードル弁を提供することによっ
て前記先行技術の欠点を除去することである。

本発明のもう一つの目的は、単純かつ信頼できる構造で
あって軸に垂直な断面の面積が小さい前記種類のニード
ル弁を提供することである。本発明の更に別の目的は、
ニードル弁の内部可動部分からの高圧のもとで溶融原料
を効果的にシールし、且つ、特に溶融原料の凝固少片が
可動ニードルの末端位置に転位しないようにした上記種
類のニードル弁を提供することである。本発明の前述し
た目的及びその他以下で明らかになるような目的を達成
するために、本発明は、軸調整可能なニードルを第１及
び第２のブッシュと同軸に取付け「該プッシュをハウジ
ングに摺動可能に取付け、該ハウジングの前端に、射出
成形機のホット ランナ パネルへ挿入するためのねじ
スタッドを設け、ハウジングに第１及び第２のブッシュ
を挿入した後にこれらを相互接続させる手段を設け、ニ
ードル引込時にハウジングの前端と係合する突出橋台手
段を該第１ブッシュの前端に設け、ニードルが閉じ位置
にあるとき前部がハウジングに押し当たり且つ第２ブッ
シュを取り巻くばね手段の一端と後部が係合する突出フ
ランジを該第２ブッシュの前端に設け、前記ばね手段の
池端とハウジングの後部に軸方向に調整可能に挿入した
ばね支持物とを係合させた前記種類のニードル弁を提供
する。

本発明の実施例を図面を用いて以下に説明する。

本発明によるニードル弁の実施例の使用を第１図で概略
的に示す。

この第１図において１は供給管２を有するホット ラン
ナ パネルであり「 ３は分配溝である。また、ダイス
の一部を概略的に５で示す。ダィ・キャビティの底部６
の中央に、溶融原料を射出するオリフィスを設ける。高
圧を受けた溶融原料は管２を通って分配溝３へと送られ
、更に、銅などの熱伝動率の高い材料でできた射出ノズ
ル８へと送られる。なお「この射出ノズル８の前部はホ
ット ランナ パネルーにねじ込まれる。ノズル８と共
軸になるように「概略的に１０で示してあるニードル弁
集合体をねじスタツド９によってホット ランナ パネ
ルの後部から挿入する。

ホット ランナ パネル１にねじ込んだ構成部分をパッ
キン輪１ １でシールする。適宜に調整することによっ
てニードル２７の先部２７′の前方平端面をダイスの底
部６と面一にする。射出を始めると、溶融原料の圧力に
よってニードル２７が約３．２側後退して溶融原料射出
用オリフイスが開口する。圧力が加わらなくなると、ば
ね手段がニードル２７を閉じ状態へと戻す。ニードル弁
本体は第２図から第４図に示してある。

このニードル弁本体は、前面にねじスタッド９と中央孔
１３を備えた弁ハウジング１２から成つており、内部に
は前端に突出フランジ１５を備えた第１ブッシュ１４を
超動可能に取付ける。中央孔１３の前端には端ぐり１６
を設けて、フランジー５が少しの間隙を移動できるよう
にする。前端に突出フランジー８を有する第２ブッシュ
１７を、第１プッシュ１４の後端に取付ける。ハウジン
グ１２に配置した後、これら２個のブッシュ１４，１７
を相互接続するが、これはフランジ１８にある通路２０
に止めねじ】９を挿入することによって行なう。これを
可能ならしめるためハウジング１２に通路２１を設ける
。ブッシュ１７を取り巻くコイルばね２２の前端をフラ
ンジ１８に押し付け、且つ、このプッシュ１７を管状ば
ね支持物２３で定位層に支持する。

管状ばね支持物２３の後端に、輪郭が六角形の中央開□
２５を有する内部フランジ２４を設け、六角キーを用い
て管状ばね支持物２３を定位暦にねじ込んでばね２２が
圧縮されるようにする。管状ばね支持物２３が所定の位
置についたら、これまた六角キーで操作するようになっ
ている止めねじ２６を用いて、管状ばね支持物２３を固
定する。ニードル２７は、後端に突出したねじ山２８を
有し、又、六角キーで操作できるよう、後面に六角断面
の孔を有している。ばね支持物２３の後部から、開□２
５を介してニードル２７をブッシュ１４及び１７に挿入
し、軸方向に所定の位置へと送る。六角キーで操作する
ようになっている止めねじ２９を用いて、ニードルを所
定位置に固定する。止めねじ２９をねじ込むことによる
ニードル２７の保持を確実なものとするため、止めねじ
２９の前面及びニードル２７の後面は研摩した面になっ
ている。更にまた、タップ３０を挿入することによって
、ブッシュ１４及び１７をハウジング１２の回転にかか
わりなく固定する。このタップ３０‘ま「フランジ１８
に轍方向に切り込んだ溝３１内を摺敷可能である。

ホット ランナ パネル１の後壁にニードル弁を挿入す
るため、特殊キーとかみ合う図で示したような周辺配置
孔３２を弁ハウジング１２に設けてもよいし、弁ハウジ
ング１２の後部に六角部３３を設けてもよい。

これ以外の変更例、実施例は「以上の記述によって容易
に考えられる。

形「大きさ、部品配置はいるいる変更し得る。例えば、
コイルばね２２の代わりにベルヴィルばね等の別形の‘
まねを用あてもよく、六角キーで操作する個所をねじ回
し等の別形の道具で操作してもよく、更にまた、端ぐり
１６を省いて、ニードル引込時のフランジー５の後面を
ねじスタッド９の前面に対して直接シールしてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図はダイス付きホット ランナ パネルとパネルに
挿入した共働ニードル弁の断面図、第２図はニードル弁
の部分断面図、第３図は第２図で示した弁を形成する部
分品の分解図、第４図は放出オリフィスとニードルの先
端の拡大断面図である。 １……ホット ランナ バネル、２・・・・・・供給管
、３・・・・・・分配溝、６・・・・・・ダィ・キャビ
ティの底部「 ８……射出ノズル、９…・・・ねじスタ
ッド、１０……ニードル弁集合体Ｌ １２……弁ハウジ
ング、１３・・・・・・中央孔、１４…・・・第１ブッ
シュ、１５・・・・・・突出フランジ、１６……端ぐり
、１７……第２ブッシュ、１８……突出フランジ、１９
，２６，２９……止めねじ、２２…・・・コイルばね、
２３…・・・管状ばね支持物「 ２５・・…・中央閉口
「 ２７”””ニードル。 Ｆｉ９．１． Ｆｉ９．４． Ｆｉｇ．２． Ｆｉｇ．３．

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ばね手段によって閉じられ、溶融原料圧によって開
   かれる射出成形機の放出オリフイス用ニードル弁におい
   て、軸調整可納なニードルを第１及び第２のブツシユと
   同軸に取付けること、射出成形機への挿入用ねじスタツ
   ドを前端に有するハウジングに、前記ブツシユを摺動可
   能に取付けること、ハウジングへの挿入後に第１ブツシ
   ユと第２ブツシユを相互接続する手段を設けること、ニ
   ードル引込時にハウジングの前端と係合する突出橋台手
   段を第１ブツシユの前端に設けること、ニードルが閉じ
   位置にあるとき前部がハウジングに押し当たり、且つ第
   ２ブツシユを取り巻くばね手段の一端と後部が係合する
   突出フランジを第２ブツシユの前端に設けること、及び
   前記ばね手段の他端とハウジングの後部に軸方向に調整
   可能に挿入したばね支持物とを係合させることを特徴と
   するニードル弁。 ２ 第１ブツシユ前端の橋台手段がフランジであり、そ
   の後面がハウジングの対応面と密に嵌合することを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載のニードル弁。 ３ ハウジングの前端に端ぐりを設け、その中で第１ブ
   ツシユのフランジがある程度の余裕をもって半径方向に
   移動可能であり、又、フランジの後部とシール的に係合
   するよう端ぐりの底部を密に仕上げることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載のニードル弁。 ４ ニードルの先端が、ダイスの放出オリフイスの直径
   に対応する直径を有する円筒形であることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載のニードル弁。 ５ ニードルの後端に突出したねじ山を設けることによ
   って、ニードルを第２ブツシユの後部から挿入して該第
   ２ブツシユの対応する内部ねじ山にねじ込めるようにし
   たことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のニード
   ル弁。 ６ 所定位置にあるニードルを固定するため止めねじを
   第２ブツシユに挿入することを特徴とする特許請求の範
   囲第５項記載のニードル弁。 ７ 第２ブツシユのフランジが、その周辺部において、
   ハウジングに挿入するタツプと共働する軸方向溝を有す
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のニード
   ル弁。 ８ 第１ブツシユを第２ブツシユに挿入した際、第１ブ
   ツシユの後端に該第２ブツシユのフランジを固定するた
   め、該フランジに設けた内部ねじをもつ半径方向孔に止
   めねじをねじ込むことを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載のニードル弁。 ９ 第２ブツシユのフランジに止めねじを挿入するため
   の通路をハウジングに設けることを特徴とする特許請求
   の範囲第８項記載のニードル弁。