JPS6021176Y2 - 作業部を有するクランプ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 開示技術は各種機器のセットプレートにエンドディスク
をクランプさせ該エンドディスクに設けられた作業部で
所定作業を行う技術に属する。

而して、この考案は作業対象の機器のセットプレートの
クランプ孔に対してクランプ装置のエンドディスクのガ
イド部を嵌合してセットし、該クランプ孔の周囲に設け
た取付孔にストッパピンを係合して作動反力を吸収する
様にして作業部を作動させる様にしたクランプ装置に関
するものであり、特に、上記エンドディスクに穿設した
直径方向スリットに１対のフックをピン枢支させて該ク
ランプ孔に掛止する様にされ、該フックの拡縮掛止離脱
は一方が流体シリンダのロッドに連係され他方が反力で
該流体シリンダに連係されている様にされた作動部を有
するクランプ装置に係るものである。

周知の様に各種の複雑な機器装置に於ては専用の作業装
置を用いて調整組立、検査を行う場合が多い。

このうち、組付のためのセットプレートに設けた取付孔
を１種のクランプ孔として利用して作業装置をセットプ
レートし所定の作業を行うことが行われている。

例えば、自動車に於てオートマチック装備車ではトルク
コンバータとエンジンフライホイールを組付ける場合、
両者の締結部の円周部等ピッチに配設されたネジ孔にネ
ジを締結させることが必要であり、そのためには両者を
等ピッチで回転させる様にしている。

而して、この様な場合、第１図に示す様にトランスミッ
ションハウジング１に装備されているリヤエンドプレー
ト２をセットプレートとし、そのクランプ孔３としての
スタータ孔にエンドディスク４のガイド部５を密着嵌合
し、作業時の回転反力を吸収するべく該スタータ孔３の
周囲の取付孔３’、３’に１対のストッパピン７．７を
挿入係止させ、抜は止め、重量支持を企るべくトラブル
クランプ６にて該エンドディスク４、及びトランスミッ
ションハウジング１をクランプ締結し、作業部としての
エアモータ８を作業し、ピニオン９を回動して図示しな
いギヤを介してトルクコンバータとエンジンフライホイ
ールを所定角度等ピッチ回転させる様にしている。

さりながら、該作業装置ではクランプ機構が付設されて
いなく、トラブルクランプ６によりその都度手動操作に
よりクランプしなければならず、作業が極めて原始的で
ある欠点があり、非能率的であり、又、クランプ孔３′
に対する取付孔の振り角度位置がエンジン型式やトラン
スミッション型式に相違があるとセット出来ず、セット
プレートの板厚が異なる別々の装置を用いなくてはなら
ない困難性があり、従って同一機能でありながら複数サ
イズの装置を用意しなければならず、管理操作が極めて
煩瑣であり、コスト高になる不利点もあった。

この考案の目的は上記従来技術に基づくトルクコンバー
タ、フライホイール組付回転装置の様なセットプレート
のクランプ孔にクランプして作業を行う装置のセット時
の問題点に鑑み１、クランプ機構を流体シリンダに付設
して作業部に一体に設けてセットプレートのクランプ孔
に自己保持的にクランプし得る優れた作業部を有するク
ランプ装置を提供せんとするものである。

上記目的に沿うこの構成はクランプ装置のエンドディス
クのガイド部としてセットプレートのクランプ孔に嵌合
セットし、合せて該エンドディスクのストッパピンを該
セットプレートの取付孔に係合して回転止めにし、その
状態で流体シリンダを作動させてそのロッドを介し１方
のフックがエンドディスクのピンを介して旋回拡開しセ
ットプレートを締結する様にし、締結停止の反力で該流
体シリンダが後退すると他のフックが連係拡開して同じ
くセットプレートをエンドディスクに締結しそこで作業
部が断手作業を行う様にしたことを要旨とするものであ
る。

次にこの考案の１実施例を第３図に基づいて説明すれば
以下の通りである。

尚、第１，２図と同一態様部分については同一符号を採
用して説明するものとする。

１０はこの考案の要旨を威す作業部付クランプ装置であ
り、実施態様としては前記同様オートマチック自動車の
トルクコンバータとエンジンフライホイールを組合せる
場合の作業装置として用いられるものであり、そのエン
ドディスク４はトランスミッションハウジング１のセッ
トプレートとしてのリヤエンドプレート２のスタータ孔
３をクランプ孔としてガイド部１１を挿入嵌合させる様
にされ、又、突出せる１本のストッパピン７を該セット
プレート２の取付孔３′に係止する様にされている。

そして、該エンドディスク４の中心を貫通固設している
ピニオンガイド１２はその後部ディスク１３に従来同様
のエアモータ８が適宜に固設されており、その回転軸１
４にはキー止めされてピニオン軸１５が連結され、該ピ
ニオンガイド１４に対し振れ止めスリーブ１６を介し回
転可能に貫装され先端にピニオン９を有して作業部を威
している。

而して、上記エンドディスク４のピニオンガイド１２か
らは直径上１対のスリット１７が穿設されてその内部は
各々外植き形状の板状フック１８．１８’がピン１９．
１９’により旋回可能に枢支されており、その一方は（
図示上部のフック）ピン２０を介し遊設エアシリンダ２
１のロッド２２にネジ結合されたリンク２３に連係され
ている。

又、他方のフック１９′（図示下部のもの）はピン２０
′を介し該エアシリンダ２１のケーシング２２に固設さ
れ上記ピニオンガイド１２と干渉しない様に曲折された
リンク２３′に連係されている。

上記構成に於て、まずセットプレート２のクランプ孔３
に対しエンドディスク４を臨ませ、そのガイド部１１を
嵌合挿入すると共にストッパピン７を取付孔３′に係合
して密着し回転不能にする。

その間、上記１対のフック１８．１８’の先端もテーパ
先端形状にガイドされてクランプ孔３内にスムースに入
り込む。

そして、′その状態でエアシリンダ２１を正動作させる
と、ロッド２２の伸張を介しリンク２３がまずピン２０
を介してフック１８をして図上右旋回させ矢印の如くフ
ック先端がセットプレート２に掛止され、その状態でロ
ッド２２の伸張は反力として相対的にエアシリンダ２１
を外側に張り出す様に動作し始め、そのケーシング２２
固定のリンク２３′が図上上方に変位し始め、その結果
、他のフック１８′はピン１９′を中心に図上左旋回し
同じくセットプレート２に掛止される。

そのため、エアシリンダ２１の作動によりフック１８．
１８’はエンドディスク４をしてセットプレート２に強
固に締結固定する様にし、エアシリンダ２１は装置１０
にリジッドに付設状態をとる。

尚、フック１８，１８’は旋回締結動作をするためセッ
トプレート２の肉厚、クランプ孔３′に対しては係りな
くそれらを吸収する。

そこでエアモータ８を動作させてピニオン９によす所定
のトルクコンバータ、エンジンフライホイールの等ピッ
チ回転を行う。

その間ピニオン９の回転による反力はストッパピン７に
吸収されクランプ装置１０の回転や振動は確実に防止さ
れる。

そして、所定作業が終了すれば、上記クランププロセス
と逆操作によりクランプ装置１０を解離し、取外す。

尚、この考案の実施態様は上記実施例に限るものでない
ことは勿論であり、例えば、ストッパピンは３個以上で
も良く、又、リンクはエンドディスクのガイドに沿って
摺動したりする様に出来、エアモータも他のアクチュエ
ータにする等種々の態様が可能である。

又、作動対象は自動車のトランスミッションノ）クラン
プに限るものでないことも勿論である。

上記の様にこの考案によれば、セットプレートのクラン
プ孔にエンドディスクを嵌合クランプして作業する装置
において、該エンドディスクの直径方向のスリットにピ
ン枢支した１対のフックを拡縮可能に設け、而して、該
フックの１方を流体シリンダの伸縮ロッドに連係させ、
他方を該流体シリンダのケーシングに連係させる様にし
たことにより、該エンドディスクのガイド部をクランプ
孔に嵌合し、ストッパピンを取付孔に係合させ流体シリ
ンダを伸張させるだけで自動的にフックがセットプレー
トに掛止して該エンドディスクをしてセットプレートに
締結固定され、所定作業をすることが出来る優れた効果
が奏される。

又、フックが該エンドディスクに付設されて一体装置と
されているため、他のクランプ装置と組合せて用いるこ
とが無く、その限り、取り扱い、管理、メンテナンス等
が極めてし易い利点があるばかりでなく、フックが旋回
型であるため、セットプレートの肉厚、クランプ孔の大
きさに係りなくクランプ出来、従って、１基あれば対象
機器の種類が複数あってもほとんど全てに適用可能であ
る弾力性に富む優れた効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来技術に基づくクランプ態様の部
分断面及び斜視説明図、第３図はこの考案の１実施例の
部分断面説明図である。 ２・・・・・・セットプレート、３・・・・・・クラン
プ孔、４・・・・・・エンドディスク、１１・・・・・
・ガイド部、３′・・・・・・取付孔、７・・・・・・
ストッパピン、８，９・・・・・・作業部、１０・・・
・・・クランプ装置、１７・・・・・・スリット、１９
・・・・・・ピン、１８．１８’・・・・・・フック、
２１・・・・・・流体シリンダ、２２・・・・・・ロッ
ド、２２・・・・・・ケーシング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. セットプレートのクランプ孔にエンドディスクのガイド
   部が嵌合されると共に該セットプレートの取付孔にスト
   ッパピンを係合可能にし、該エンドディスクに作業部が
   設けられているクランプ装置において、該エンドディス
   クの直径方向スリットにピン枢支した上記クランプ孔に
   掛止する１対のフックが拡縮可能に設けられ、而して該
   フックの一方が流体シリンダの伸縮ロッドに接続され、
   他方のフックが該流体シリンダのケーシングに連係され
   ていることを特徴とする作業部を有するクランプ装置。