JPS6020713Y2 - 水洗トイレの固液分離装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洋風タイプの水洗トイレにおける固液分離装置
に関し、さらに詳しくは尿と、尿および洗浄水すなわち
固液を分離して、尿により堆肥を製造するもの用に好適
な装置に係り、便落ち口直下の漏斗状排液管の開口内に
位置せしめたベルトコンベアの作動を、便座裏面と便器
上縁面との間に備えた座圧の感圧スイッチで制御して、
便落ち口を通じてベルト面に落下載乗した尿を使用時又
は使用後に自動的に原種に送り込みする、一方尿および
洗浄水はその落流を妨げず排液管から蒸発槽或いは下水
道に排出して分離し得るようにしたことを特徴とする。

以下図面に基づいて本考案の実施の一例を詳細に説明す
る。

第１図および第２図は第一実施例を示し、洋風タイプの
腰掛は便器１は床板９上に据付けられていて、便座２裏
面と便器上縁面１ａとの間には便座の感圧スイッチ３を
備え、ボール面１ｄにおける上端の開き口１ｂ直下には
下端の便落ち口１ｃを解放し、且つボール面１ｄには給
水系７と接続した吐水口８を備えており、この便器１は
床板９下の原種６上に位置している。

原種６内には漏斗状液回収管４が取付けられており、こ
の漏斗状液回収管４は便落ち口１ｃよりも大径の開口４
ａが同便落ち口１ｃ直下に連通状に在って且つ床板９裏
面に当接していて、便落ち口１ｃと原種６とがダイレク
トに連通せぬよう区画している。

又、液回収管４は開口４ａの一側壁に排出口４ｂを解放
して、開口４ａ内に備えたベルトコンベア５におけるベ
ルト５ａの搬出側端すが排出口４ｂから原種６内に突出
するように形成している。

ベルトコンベア５はベルト５ａを巻回張架している両ロ
ール５ｃ、５ｃの一方が駆動モーター５ｂと一体回動状
に接続していて、この駆動モーター５ｂは上記感圧スイ
ッチ３と直接又は感圧スイッチ３からの電気的信号を受
けて入力してその電気信号が途絶えることにより駆動モ
ーター５ｂに作動信号を発する制御器１０を経て結線し
ており、直接に結線している態様では座圧を感知した感
圧スイッチ３からの電気的信号により使用時すなわち腰
掛けているあいだ作動し、また制御器１０を経て結線し
ている態様では使用後すなわち腰を上げた直後に作動す
る。

ベルトコンベア５のベルト５ａは耐アンモニア性の合成
ゴムベルト製で、この大略水平状のベル）５ａはベルト
面の中間部ａが便落ち口ＩＣの直下に位置していて、同
便落ち口ＩＣから落下してくる尿および落し紙を受は止
めて排出口４ｂから原種６内に送り込みする、一方同じ
く落流してくる尿および洗浄水に対してはその自然落流
を妨げず、固液分離する。

そのためベルト断面形は長手方向に沿う中央を両側縁よ
りも高い凸面状に成型するのが望ましく、これより液の
自然落流および液切れがスムースとなる。

そして、ベルト面は搬出側よりも搬入側ベルト端Ｃを低
く現定するのが望ましく、これより尿および洗浄水がベ
ルト面を伝って搬出側端すから原種６内に流入するのを
阻止し得る。

腰掛は便器１の便落ち口ＩＣ下縁に備えられている便器
１１は、無負荷状態（不用便時）では別落ち口１ｃを閉
じて目隠しし、また負荷状態（用便時）ではその尿、落
し紙、尿、洗浄水の重量によって開動する。

排出口４ｂの下縁に備えられている耐アンモニア性で弾
性を有する合皮ゴム製の掻きベラ１２は、ベルト搬出側
端すの下面に弾性的に接していて、ベルト面に付着した
尿および落し紙を掻き落した原種６内に送り込み、ベル
ト面の汚れを阻止している。

第３図および第４図は第二実施例を示しており、その構
成は基本的に第一実施例と同じで、共通する構成につい
ては説明を省略し、相違する構成について以下に説明す
る。

便落ち口１ｃと原種６は便落ち口ＩＣよりも大径のガイ
ド筒１３を通じて連通していて、液回収管４の開口４ａ
は便器１の腰部１ｅ内におけるガイド筒１３内に位置し
ている。

ベルトコンベア５はベル）５ａの搬出側端すのみが開口
４ａ内から原種６側に臨き出ており、便落ち口ＩＣに垂
設されているガイド片１４は落下してくる尿、尿、洗浄
水、落し紙を全てベルト面の中間部ａに導き落し得るよ
うに形成−されている。

これにより、ベルトコンベアは床板９上に位置して、管
理、保修が容易となる有用性がある。

上記各実施例では尿の搬送を感圧スイッチ３により制御
し、洗浄水の給水は給水レバー１５によって行なうよう
にしているが、これに限らず、洗浄水の給水系７におけ
る電磁給水バルブ１６を制御器１０と結線させて、座圧
が除かれるのにとまない尿の搬送と洗浄水の給水とが同
時に並行して自動的に行なわれるようにすることも自由
である。

かかる実施例では固液の分離のみならず洗浄までも人手
に頼らず完全自動化でき、操作忘れによる不具合が一掃
された。

次に本考案装置を、原種６を堆肥製造槽として堆肥製造
装置と組合せた使用態様について説明すれば、液回収管
４端には蒸発槽１７を連通接続する。

これにより、便落ち口１ｃから落下、落流する尿、尿、
洗浄水、落し紙は、液分すなわち尿、洗浄水がベルト面
の中間部ａに滞留することなく液回収管４を伝って蒸発
槽１７に流れ込み、同種にて浄化して蒸発散処理し得、
そして固形分すなわち尿、落し紙をベルト面の中間部ａ
で受止めたる後、堆肥製造槽６に送り込み、同種による
尿の熟成堆肥化を保障し得る。

また上記使用態様において、床板Ｊは凡用の汲取り便槽
であっても良く、この場合でも固形分のみが堆積して尿
は熟成堆肥化される。

さらに又、下水道が整備されている水洗地域では液回収
管４端を下水道管に接続することも自由である。

尚、便落ち口１ｃから立昇らんとする臭気は、吸引ファ
ン′１９を有する臭突管１８を備えることにより阻止し
得る。

本考案は以上のように、便座裏面と便器上縁面との間に
備えた座圧の感圧スイッチにより液管回収内のベルトコ
ンベアを作動制御するようにしたので、利用者による腰
掛け、立上る使用毎の動作に呼応してベルトコンベアが
作動して尿および落し紙を原種に送り込み、固液すなわ
ち尿、落し紙と、尿、洗浄水とを一切の操作を必要とせ
ずに自動的に分離行なうことができる。

それにより、凡用の水洗トイレと同様に給水レバーによ
る洗浄操作をして利用しながら、自動的に固液の分離が
できる特徴がある。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案固液分離装置を組込んだ堆肥製造装置の
一実施例を示す縦断正面図。 第２図は縦断側面図。 第３図は他の実施例を示す縦断正面図。 第４図は同縦断正面図である。図中、１は腰掛は便器、
１ａは便器上縁面、１ｂは開き口、１ｃは便落ち口、１
ｄはボール面、２は便座、３は感圧スイッチ、４は液回
収管、４ａは開口、５はベルトコンベア、５ａはベルト
、５ｂは駆動モーター、ａは中間部、ｂは搬出側端、６
は原種、８は吐水口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗浄水の吐水口を有するボール面における下端の便落ち
   口が上端の開き口直下に位置している腰掛は便器と、便
   落ち口の下位に設置されていて、便落ち口よりも大径の
   上端開口が便落ち口の直下に連通状に位置している略漏
   斗状の液回収管と、この液回収管上端の開口内に設置さ
   れて、大略水平状のベルトの中間部が便落ち口の直下に
   位置すると共にベルトの搬出側端が開口内から原種内に
   突出しているベルトコンベアと、便器上縁面と便座裏面
   との間に備えられて、上記ベルトコンベアにおけるベル
   トの駆動モーターと同モーターを作動制御可能に結線し
   ている座圧の感圧スイッチとからなる水洗トイレの固液
   分離装置。