JP6943529B1 - 「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」を有する排便アシスト吸引式水洗トイレシステム - Google Patents

「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」を有する排便アシスト吸引式水洗トイレシステム Download PDF

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Abstract

【課題】立位の排尿と、大便が水層に落下し跳ね上げ水が臀部やトイレ周辺を汚染すると不快であり不衛生である。そして、ロータンクに溜めた洗浄水を毎回のトイレプロセスで下水管に流す、従来の水洗トイレの水道水消費量は非常に多く、節水性において問題であった。【解決手段】立位の排尿を吸引気流中で行い、エアロゾル状の微小水滴の飛散を防止し、「跳ね返りの無い、臭い止め構造」を用いて跳ね返り水を無くしたことで衛生状態を改善し、また、臭い止め構造を最適化して下水管21に排出する水量を少なくし、立位の小便プロセスでの加水の回数を少なくし、吸引手段26が作る負圧と、大気圧との圧力差で、瞬時に汚物液を下水管21に移送するシーケンスを開発し、大量の洗浄水を必要とするロータンクとサイフォン現象を使用しないで、汚物液を下水管21に移送する吸引汚物液排出の仕組みを開発して水道水消費量を少なくした。【選択図】図1

Description

本発明は、吸引立位の小便で微小尿水のエアロゾル飛散を防止し、排便中に「跳ね返り水」を生じない「臭い止め構造」を持ち、排便アシストと、高い洗浄能力を持ったパルス水流でお尻洗浄をすることと、吸引乾燥と、排便された汚物液をサイフォン現象に依らず吸引式で下水管に移送し、プロセスの節水を工夫した水洗トイレ技術に関する。
トイレで排便時に息まないでも排便が容易になるように排便アシスト機能と、洗浄能力の高いお尻洗浄プロセスと、急速乾燥でトイレットペーパーを不要とする水洗トイレに、「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」を備え、便器周辺と小便のエアロゾル飛散を防止した衛生的な水洗トイレを作成して、しかも、節水性の高い水洗トイレが長年待ち望まれている。
特許第6601786号 特許第6751543号
国立感染研究所感染症情報センター2012年4月10日 掲載「従事者衣服からノロウイルスを検出した集団食中毒事例についてー長野県」http://www.nih.go.jp/niid/ja/norovirus-m/norovirus-iasrs/1837-pr3871.html 世界保健機関(WHO)、国連児童基金(UNICEF) 新型コロナウイルス(COVID-19 ウイルス)に関する 水、衛生、廃棄物の管理 暫定ガイダンス2020 年 4 月 23 日 (訳注:2020 年 3 月 19 日版より更新)(国立保健医療科学院生活環境研究部 仮訳*)https://www.niph.go.jp/soshiki/suido/pdf/r02covid19/WHO-2019-nCoV-IPC_WASH-2020423_JP_0430.pdf#search=%27%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9+%E7%B3%9E%E5%B0%BF+%E6%BF%83%E5%BA%A6%27 http://dl.med.or.jp/dl-med/kansen/novel_corona/covid19plan_v7.pdf#search='%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9+%E5%B0%BF%E4%B8%AD%E6%BF%83%E5%BA%A6'新型コロナウイルス肺炎診療ガイドライン (試行第 7 版) 中華人民共和国国家衛生健康委員会弁公庁 中国国家中医薬管理局弁公室 2020 年 3 月 3 日 https://www.p-supply.co.jp/data/pacific-news/00000233.pdf日常生活活動と座位姿勢 ―排泄姿勢― 東京都立保健科学大学 大津慶子 https://www.iwakipumps.jp/blog/naruhodo/14/アキュムレーターの構造と機能を解説した文献
本願は、上記、特許文献1(出願日2019年6月27日 第2の実施例)と特許文献2(出願日2020年2月17日)の同一の発明者が、吸引式水洗トイレが有する下記の課題を解決する技術を付加して、総合的に水洗トイレを改良した事例である。
その第1の課題は、「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」において、大便の接触痕を剥離洗浄する手段が、大量の洗浄水をロータンクから流し、同時にサイフォン現象で汚物液を下水管に排出する方式では、大量の洗浄水を使い節水の観点から課題であった。
また、洗浄水を流しながら排尿する方式の立位小便において、排尿が終了して、毎回、後洗浄プロセスで再び大量の水を流して洗浄することは無駄であり、消費水量が多くなることが課題であった。
第2の課題は、特許文献1の第2の実施例と特許文献2をそのまま応用して、「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」を持つ吸引式水洗トイレにすると、減圧室の負圧と便器側の大気圧との圧力差で上昇管の頂上を越えて汚物液の全量を「汚物液溜まり槽」に移送する汚物排出配管において、空気の配管への流入で起きる「嵐の状態」が激しい圧力変化を引き起こし、汚物排出室の隔壁に設けた、気圧センサーと連動して動作している電磁排出弁の動作を不安定にして、同時に進行している、汚物を下水管に排出する吸引汚物液排出プロセスと、局部と臀部を吸引乾燥するプロセスの成果が不充分でタイミングが会わない問題を生じる。
特許文献1の第2の実施例において、便座と便器の形状と構造を工夫して、トイレ使用者が便座に座ると便器ボウルが略気密空間になる構造にして、便器ボウル部の下部に汚物処理装置を持ち、減圧室に電動モーターの回転で吸引手段が負圧を作る構造と、汚物粉砕装置と、気液分離手段を持つ汚物処理装置を持つ吸引式トイレ装置を開発したが、そのトイレ装置に、「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」を応用すると、上記の2つの課題が問題になって本願の目的を容易に実現できなかった。
本願は、それらの優れた技術を継承して、吸引式トイレに「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」を導入することを目的としている。
上記、2つの技術課題を解決する手段として、
第1課題の解決手段は、「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」において、大便の接触痕が付着している可能性の高い広い領域を少量の水で剥離洗浄する高圧水スプレーノズルを使用して水の消費量を少量にしたことと、
臭い止め水層(上昇管の最下部の水溜まり)の体積を小さくし、なおかつ、吸引汚物液排出管の「上昇管の最下部の水溜まり」構造の最適値を実験で求めて、圧力差で汚物液のほぼ全量を一瞬で「汚物液溜まり槽」に移送することと、
後洗浄プロセスで再び臭い止め水層の水位レベルHまでに加水するプロセスで、臭い止め水層の役割を回復するシーケンスを開発して高い節水性を持つ吸引汚物液排出配管の構造を開発出来た。
このことにより、大量の水を必要とするサイフォン現象を使用することなく汚物液を下水管に移送する吸引汚物液排出方式を完成して高い節水効果を実現した。
また、立位小便プロセスの第2の実施例では、立位小便プロセスと男性の座位小便プロセスシーケンスにN+1→Nのステップを設け、男子の小便プロセスのシーケンスを何回通ったかを数えているN値を記憶するシーケンスカウンターを設置して、N=3の時と、立位小便プロセス以外のプロセスの時だけ後洗浄プロセスで加水して、N=1と、N=2では加水しないシーケンスを開発して節水した。
第2課題の解決手段に対しては、「嵐の状態」が激しくならない吸引汚物液排出配管構造に最適化することと、「汚物液溜まり槽」に気圧センサーを設置して、汚物液排出時に、圧力が激しく不安定に変化しても、マイコンが「汚物液溜まり槽」の圧力変動に依らず電磁排出弁を閉めて、安定に吸引手段の回転を維持することで、汚物液排出プロセスと同時並行に吸引乾燥プロセスを実行するシーケンスに改良したことで課題を解決した。
本願は、「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」の「上昇管の最下部の水溜り」の体積を小さく最適化して、消費水量を少なくし、圧力差を利用した吸引式汚物液移送プロセスと吸引乾燥プロセスを同時並行に進行させるシステムを開発したことで、大量の水を使用するサイフォン現象を使用することなく汚物液を下水管に移送する吸引汚物液排出方式を完成したことと、
男性の小便プロセスでは加水回数を少なくしたことで節水を行い、また、立位排尿を吸引気流の中で行うことで、感染症に陽性のトイレ使用者の微小な尿水滴(エアロゾル)がトイレ室内に飛散して漂い、トイレ室を汚染することを防止する効果を持ち、現状の男子専用トイレの立位小便専用器を介して感染病原菌やウイルスが蔓延拡大することを防止する効果を持っている。
大便の接触痕の剥離洗浄に高圧水スプレーを使用したことと、均一洗浄水を間欠的に流すことで著しい節水効果を得た。
洗浄効果の高いパルス洗浄でお尻洗浄プロセスを行い、吸引気流で局部と臀部を急速乾燥するから、トイレットペーパーを不要として、省資源効果が期待できることと、排便アシストで高齢者の排便を容易にし、高齢者や障害者に優しくて、感染性病原菌の蔓延経路を断ち切る効果は同一発明者の先行特許文献の効果をそのまま引き継いでおり、病院や、食品事業者に必要で、上下水道施設に極めて大きな節水効果と負荷軽減効果をもたらす社会的効果が期待できる。
また、吸引立位の小便プロセスは、トイレ室に尿水の微小水滴(エアロゾル)が飛散することを防止する効果で、種々の感染性病原菌の蔓延防止にも有効と考えられる。
(選択図)「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」を有する排便アシスト吸引式水洗トイレシステムの吸引汚物液排出配管概念図。 吸引汚物液排出配管の要部拡大概念図。図中に使用されている記号の定義は以下の通りである。A点:臭い止め水層の上レベルHと傾斜管の内壁底との交点。B点:便器ボウルエッジ先端。C点:B点からの垂下線と傾斜管内壁底との交点。D点:B点の水平線と便器ボウルの内壁面との交点。E点:便座後端からの垂下線と傾斜管内壁底との交点。F点:肛門からの垂下線と傾斜管内壁底との交点。G点:傾斜管内壁底の下末端。L点:上昇管の最下部とG点からの垂下線との交点。H:下降管の頂点Tの水平線で臭い止め水層の上レベル。P:G点とL点の距離。S:臭い止め水層の上レベルHとG点の距離。T点:臭い止め水層の上レベルを決めている上昇管の頂点。θ:上昇管の最下部L点を含むレベルHに平行な上昇管底面と上昇管底の角度。 便器ボウルの上視概念図。 ノズルユニット配管部と均一洗浄水と高圧洗浄水ノズル配管取り付け 拡大概念図。 ノズルユニット配管の拡大概念図。 吸引汚物液排出配管の最適構造を求める実験1 概念図。 吸引汚物液排出配管の最適構造を求める実験2 概念図。 吸引汚物液排出配管の最適構造を求める実験3 概念図。 吸引汚物液排出配管の最適構造を求める実験4 概念図。 吸引汚物液排出配管の最適構造を求める実験結果表。 便座に両膝頭を合わせる座位姿勢イメージ図(側面)。 便座に両膝頭を合わせる座位姿勢イメージ図(正面)。 便座に両膝頭を肩幅に広げ、リラックスしての座位姿勢イメージ図(正面)。 お尻洗浄吐出水圧波形を示す詳細概念図(減圧弁とアキュムレーターを使用)。 a ストレート水流 3秒間ON b 2秒間OFF c パルス水流 2秒間ON 電動モーターの回転速度と真空度と適用プロセスを示す表。 プロセスと洗浄水の種類表。 システム制御系統図。 「全体プロセス」シーケンス。 「第1の実施例の吸引立位小便プロセス」シーケンス。 「座位小便・ビデ洗浄プロセス」シーケンス。 「排便アシストプロセス」シーケンス。 「お尻洗浄プロセス」シーケンス。 「第1の吸引乾燥プロセス」シーケンス。 「吸引汚物液排出プロセス」シーケンス。 「第2の温風乾燥プロセス」シーケンス。 「汚物液を下水管に移送するプロセス」シーケンス。 「後洗浄プロセス」シーケンス。 「緊急異常プロセス」シーケンス。 「第2の実施例の吸引立位小便プロセス」を有する「全体プロセス」シーケンス。
本願の目的を果たすために課題を解決する方法は、特許文献1の第2の実施例の、便座と便器の形状と構造が、トイレ使用者が便座に座ると便器ボウルが略気密空間になる構造と吸引手段を用いて、吸引気流中で立位の小便を行い、吸引刺激と、温水吐出刺激で便意を昂揚させる排便アシストプロセスを持ち、吸引気流による急速乾燥の吸引乾燥プロセス機能を応用することと、特許文献2の「跳ね返り水の無い臭い止め構造」の最適構造を開発して、優れた技術をそのまま引き継いで、さらに前記した2つの課題を解決するための改良技術を加味して、課題解決することである。
本願の課題を解決する各重要機能装置について詳細に解説するが、
本願の実施例は、以下に技術開発した技術に重点をおいて機能を改善する工夫を解説して説明する。
したがって、本願の実施例の重要課題について以下の項目について詳細に説明する。
1.課題1 節水効果について。
1−1)接触痕を高圧水噴射ノズルで剥離洗浄する節水効果について。
1−2)節水効果の高い吸引汚物液排出配管構造の好適条件の開発実験。
1−3)吸引排尿プロセスの節水工夫について。
2.課題2 第1の吸引乾燥と同時進行する吸引汚物液排出シーケンスと第2の温風乾燥について。
2−1)第1の吸引乾燥と吸引汚物液排出プロセスの同時進行について。
2−2)第2の温風乾燥について。
3.「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」の効果について。
4.温水吐出洗浄と温風乾燥ノズルユニットについて。
5.便座と便器の構造と、吸引式トイレについて。
6.吸引手段について。
7.汚物粉砕について。
8.マイコンでシーケンス制御を行うトイレシーケンスについて。
9.トイレプロセスシーケンスについて。
から成っている。
以下に本願の発明課題について上記の箇条ごとに説明する。
1. 課題1の節水効果について。
大便の排便時に、便器や傾斜管15内壁の曲面に水流を間欠的に流して濡れている表面で、下方向に傾斜している表面に大便や小便を接触して落下させ、付着する大便の接触痕を高圧水洗浄スプレー12を噴射して剥離洗浄する手段を取っている。したがって、剥離洗浄に使用する水量は少量しか消費しない。
吸引汚物液排出プロセスを完成したことと、立位小便プロセスにおける吸引排尿プロセスの節水工夫も加味された。
1−1)接触痕を高圧水噴射ノズル12で剥離洗浄する節水効果について。
大便の接触痕は便器の表面が乾燥している状態で付着した接触痕は、容易に剥離せず、大量の洗浄水を噴出して洗浄する必要があった。
あらかじめ水深の浅い水流を間欠的に流しておくと、大便が接触しても、間に水流があるために接触痕が付かなかったり、付いても、後で強力な洗浄手段で容易に剥離洗浄できるようになった。
均一洗浄水の間欠時間は、例えば、2秒流し/2秒停止、あるいは、2秒流し/4秒停止、2秒流し/6秒停止、2秒流し/8秒停止のON/OFF時間を、節水量と便器表面の汚染の度合いで選択して設定を可能としている。
本願では、さらに、図2,図3に示す、大便の接触痕が付着する可能性の高い、肛門の直下の垂線31が傾斜管内壁底部38との交点Fを中心として、C―Dの長さと、C−D長さの1/2の横拡がりを持つ領域に、長方形面や円形面に高圧水の水膜をスプレー噴射するノズル形状を使用し、節水効果のある高圧スプレー洗浄に改良した。
高圧スプレスプレー洗浄ノズルとして、
https://www.everloy-spray-nozzles.com/support/pdf/sprayNozzle/general_R13.pdf#search=%27%E6%A5%95%E5%86%86%E9%9D%A2%E7%8A%B6+%E9%AB%98%E5%9C%A7%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%8E%E3%82%BA%E3%83%AB%27
等がある。
高圧スプレー洗浄ノズル12は数多くのノズル形状が市販されている中から選定し、便器ボウルエッジ33の内部に埋設して接触痕を剥離洗浄した。
すなわち、図2に示すように、便器ボウル9の内側に配管されている高圧洗浄水供給配管10から、自治体が供給する水道水圧の高圧水を、フレキシブル配管11で高圧洗浄スプレーノズル12に繋いで、大便の接触痕が付着している可能性のある、図2、図3におけるC−D長を長径とし、C−D長の1/2を短径とする長方形や、C−D長を直径とする円形面状に、高圧水を噴射ノズルを用いて噴射すると、排便時に1〜2mmの浅い水深の水層が流れている面に付着した大便の接触痕であるから、容易に剥離洗浄することが出来る。
高圧洗浄スプレーノズル12による剥離洗浄は、高圧水が使用できるから剥離効果が高く、噴射時間が約3秒と短時間で、きわめて水の消費量が少量で済むメリットがある。
大便の接触痕をロータンクに貯めた大量の水を使って剥離洗浄とフラッシュ洗浄を兼ねた洗浄方式では、節水性が課題であった。
水洗トイレの水の消費量については、剥離洗浄する強力な洗浄手段として、ロータンクに溜めた洗浄水を使うと、1回のフラッシュ洗浄で約5〜10リットルの水が必要で、立位の小便や、座位の小便、ビデ洗浄、お尻洗浄が終わる度に毎回、上記水量の水を流して下水管に放出していると、一日の、一人当たり約15回フラッシュ洗浄すると仮定すると、1日のトイレでの消費水量は約150リットルもの水量になる。飲料水にもなる貴重な上水道水を利用しており、節水が望まれている。
1−2)節水効果の高い吸引汚物液排出配管構造の最適条件の開発実験。
図1、図2に示す本願の吸引汚物液排出配管15,16,17の核心部の最適構造は、図6、図7、図8、図9のように構造を変えて実験したことにより求められた。図10に最適構造を求める実験結果を示す。
本願の吸引汚物液排出プロセスは、汚物液排出配管15,16,17において、電磁排出弁27が閉じていることを確認して、吸引手段26が回転して減圧室14に負圧を生じると、減圧室14から下降管17、上昇管16の汚物液が達していない箇所までの配管内が負圧となり、配管の中の汚物液の水面には「汚物液溜まり槽」19方向に負圧の吸引力が働く。
一方、傾斜管15の下部に汚物液が溜まっている汚物液の水面には、便器ボウル9方向から大気圧が掛かっていて、水面には1平方センチメートル当たり約1Kgの力が働いて、水面を「汚物液溜まり槽」19方向に向かって押し出す力が働いている。
汚物液排出配管15,16,17内の汚物液は吸引力と押し出し力を受けて、小さな負圧状態から排出配管内15,16,17を「汚物液溜まり槽」19方向に向かって動き出し、瞬時に排出される。
その吸引汚物液排出の過程は、減圧室14の負圧が臭い止め水層(上昇管の最下部の水溜まり37)のギャップSの水層の厚さを破る負圧状態になると、傾斜管15の下端部Gから、空気の泡が上昇管16の汚物液層を通って減圧室14方向に漏れ出して、上昇管16を登って行く現象が発生する。この時、空気の泡は汚物液を押し上げて上昇管16から下降管17に抜け出るから、汚物液も上昇管16を登り、下降管17の頂点Tを越える現象となる。吸引空気の塊が上昇管16中を減圧室14方向に吸引され、やがて、汚物液の大部分が「汚物液溜まり槽」19に移送されると、吸引気流の流れが多くなり、ついには、吸引気流の空気流だけが流れるようになる。
空気の塊が上昇管16を登る動きは汚物液を押し上げて、いわばポンプのように働く。
下降管17の頂点Tを通る水平線は臭い止め水層の水位の上レベルHであり、傾斜管15の下端部Gが水層に水没している深さ(ギャップS)は好適には約2cmであり、臭い止めの働きをしている。
上昇管16の角度θを小さくして、汚物液が容易に吸引力と、押し出し力を受けて上昇管16を登って行ける構造が最適である。
傾斜管15から空気の塊が上昇管16に入り込んで最高部方向に移動して、下降管の頂点Tを越えるようになると、多くの汚物液が「汚物液溜まり槽」19に吸引気流の流れで移動するようになる。
このような吸引汚物液排出配管構造15,16,17で排出配管に溜まった汚物液を、サイフォン現象を用いることなく、汚物液を上昇管16の最高部を越えて、下降管17を流れ下り、減圧室14の「汚物液溜まり槽」19に移送することができる。
吸引汚物液排出プロセスが終わっても「上昇管の最下部」37に溜まっている汚物液の残液量は、極めて少量で、瞬時に汚物液の大部分が「汚物液溜まり槽」19に移送される。
したがって、本願の吸引汚物液排出方式の動作と節水性を最適化するにあたって、核心部構造が実験的に求められたことは重要である。
図10に示す吸引汚物液排出配管15,16,17の最適値構造を求める実験結果を示す。
最適値の結論だけを簡単に述べると、前記、傾斜管15の下末端Gは臭い止め水層に水深Sで水没して臭い止めの機能を果たしている。傾斜管15の下末端で上昇管16に繋がっており、上昇管16の最下部Lは臭い止め水層の下レベルとなり、上昇管の底部37の形状がLを含む水平面を持っており、前記、G点とL点の距離Pが好適には約3cmであり、汚物を一時的に溜めて、汚物に充分な水分を吸わせて柔らかくして粉砕するための「上昇管の最下部の水溜まり」37を形成しており、水平面底部から上昇管16が下降管17の頂点Tに向かって上方向に伸びており、底部水平面37と上方向に伸びる上昇管底の角度が約10〜40度で、好適には約20度で下降管17の頂点Tに繋がっており、下降管17が頂点Tから垂直下方向に伸びて、前記、「汚物液溜まり槽」19に接続されている実験4の形状と構造が、本願の目的を果たすために最適であるとの結論に至った。
すなわち、臭い止め水層の厚さSが2cm程度の水層厚さであっても臭い止め機能を果たし、また、減圧室14の「汚物液溜まり槽」19が負圧になって、約-20mmH2O程度の軽い負圧になると水層は吸引力で容易に破れ、液面がG点まで下がってくると、吸引汚物液排出配管15,16,17が便器4からの大気を吸引する吸引配管として働き、臭い止め水層の厚さのP深さは、汚物が一時的に溜められて汚物が充分に水分を吸収して膨潤するために汚物の大きさと同等以上の距離が必要である。しかし、P深さが大きいと吸引時の「嵐の状態」が激しくなり、また、残液量も多くなる。したがって、Pを約3cmとして、上昇管16の最下部の水溜まりの最も深い水深が約5cmの深さを持っている。上昇管16の底部がレベルHに平行な平らな形状で水量をM=約400ccに減らして、残液量が約30ccになる構造が最適で、水層は下水管21に排出されると、後洗浄プロセスで体積Mより多い均一洗浄水が加水されて、レベルHの臭い止め水層を回復する。
上昇管16の水平底面Lと上昇管16の下降管の頂点Tに至る傾斜角度θが大きいと、汚物液が容易に上昇管16を登れず、吸引汚物液排出終了後の残液量が多くなり、出来るだけ汚物液の全量を下水管21に移送するためには、角度θが小さいほうが、容易に汚物液が下降管17の頂上Tを越えることができることと、G点より下部の体積を小さくするために、上昇管16の管径を小さくすることも残液量を少なくするために重要な構造要因であることが判った。
したがって、吸引汚物液排出プロセスで下水管21に排出される水の消費量は、傾斜管15下部の構造と、上昇管16の最下部の構造で決まる。節水の観点からなるべく少量であることが望ましく、最適構造では臭い止め水の体積Mは約400ccである。
実験結果は、最適条件構造に設計すれば、吸引汚物液排出プロセスで「ほぼ汚物液の全量」を瞬時に「汚物液溜まり槽」19に排出できることを確認した。
図15は電動モーター22の回転速度の設定と吸引負圧とプロセスの関係を表す表である。
吸引排尿プロセスや、吸引刺激、吸引乾燥、温風乾燥、吸引汚物液排出プロセスで使用される基準条件を示している。
また、図16に本願で使用する洗浄水と使用するプロセスを示し、消費水量を推定した洗浄水量を図表にして示す。
一方、吸引汚物液排出プロセスと乾燥プロセスを同時並行で行う時の安定動作を行う課題に対しては、「上昇管の最下部の水溜り」37構造は、約2cmのギャップSでG点が水没しておれば臭い止めの役割を果たしているが、「上昇管の最下部の水溜り」37の体積が大きいと、吸引時に「嵐の状態」現象が発生し、気圧センサー28が大気圧と負圧を激しく不安定に示すようになる。
しかし、「上昇管の最下部の水溜り」37のLを含む底部がレベルHと並行の平らな形状で、上昇管16が下降管17の頂点Tに向かう傾斜角度θが約20度程度で、汚物液が排出し易い最適構造にすると、吸引汚物液排出プロセスが終了した後の残液量が極僅かな液量しか残らなくて、前記、「嵐の状態」現象が激しくなくなる効果があることを観測した。
また、吸引汚物液排出配管15,16,17の口径は吸引手段26に対して大きな排気抵抗を生じない口径であることが望ましいことが判った。
したがって、図10の実験4の構造が好適構造で安定なプロセスを得る上でも最も望ましい結果を得た。
また、臭い止め構造の水層(上昇管の最下部の水溜まり37)の水量は、トイレプロセスの間、均一洗浄水が間欠的に流れていることと、汚物が排泄されて、局部を洗浄水で洗浄するから、トイレプロセス中に吸引汚物液排出配管15,16,17に流される液量は相当多い量になることがある。吸引汚物液排出配管15,16,17の上昇管16の最下部Lに流れ込んで溜まってきて、上昇管16の最上部まで達すると、下降管17の頂点Tから下降管17に溢れて、「汚物液溜まり槽」19に自然に落ち込んで溜められる。
したがって、「汚物液溜まり槽」19は体積が大きく作られていて、吸引手段のプロペラファン26に汚物液の水位が到達しないように設計しておくことが重要である。
さらに、図1に示したように、水位センサー29を「汚物液溜まり槽」19に設置して、図28の緊急異常シーケンスに示したように、満水水位に達したら、マイコンがシーケンスを中断し、電磁排出弁27を開けて汚物液を下水管21に放出するシーケンスを割り込ませて、汚物液を排出したら再び中断したプロセスの先頭に戻るシーケンスにしておくことは重要である。
しかし、通常のトイレプロセスで、均一洗浄水を約30分以上もの長時間流し続けることは無いと考えられる。
前記した吸引汚物液排出プロセスの実験の様子をさらに詳しく説明すると、傾斜管15と「上昇管の最下部」37に貯まった水層は吸引手段26が回転して間もなくに大気圧と負圧の圧力差で押されて「汚物液溜まり槽」19に移送されて、液面がG点まで下がってくる。
その時、上昇管16の最下部L点の水深Pが深い水溜り構造37では、負圧が高くなると、大量の吸引気流がG点を回って上昇管16に流入する大気の流れで「海の嵐のごとく大荒れ状態」となり、不連続に大きな空気塊が上昇管16を登る現象が起り、液体は「汚物液溜まり槽」19方向に移送され、汚物液吸引排出が終了した時点で、G点より下部の液体の多くが上昇管16の底部に残留するようになる。
上昇管16の最下部L点の水深Pが浅い好適構造で、G−Lの距離Pが約3cm程度の構造では溜水の水量が少ないために、前記した「嵐の状態」は小さくなる。
さらに、図1,図2,図8,図9に示したように、上昇管16の底部形状を水層のレベルHと平行で平らな形状にして、上昇管16の角度θを約20度程度に小さくすると、吸引気流の流れで上昇管16の最高部まで容易に汚物液を運ぶから、残留液が少量しか残らずに、ほぼ全量の液体が瞬時に上昇管16を登り、下降管17から「汚物液溜まり槽」19に移送できることが判った。
本願では、汚物液を排出するために、図24に示す吸引汚物液排出プロセスを開発したことにより、ロータンクに貯めた大量の水を使用しないで、汚物液を圧力差で「汚物液溜まり槽」19を経由して下水管21に排出するから、高い節水効果が得られる。
1−3)吸引排尿プロセスの節水工夫について。
図16の洗浄水表は、本願の水の消費量と、プロセスによる洗浄水の種類を示している。また、男性と女性でも使用水のプロセスが異なり、消費水量は自由時間で使用するため推定の域を出ないが、節水型のトイレシーケンスになっている。
第1の実施例の吸引立位小便プロセスは、図19に示す後洗浄プロセスで400ccの加水も省略して節水に努めている。
すなわち、図19に示す、本願の第1の実施例の吸引立位小便プロセスは均一洗浄水を間欠的に流しながら排尿して、汚物液は自然に汚物液排出配管を通って「汚物液溜まり槽」19に流れ込んでいる。しかも、吸引手段26を中速回転して真空度が約-70mmH2Oの負圧に到達する吸引気流の中で排尿するから、排尿時に飛散する微小尿水の水滴(エアロゾル)を便器に吸い込みながら行われる。
さらに、図20と図27に示す、男性の座位小便では、離座を感知してから、10秒後に均一洗浄水を供給停止して、臭い止め水層には400ccよりも多い水量を流れ込ませることにより、臭い止め水はレベルHに回復しているから、後洗浄プロセスで、再度、加水をしないシーケンスにして2重に加水することは行わないように改良した。
本願の吸引立位小便プロセスは吸引気流で便器周りの空気を吸入し、間欠水流を流しながら立位の小便を行うから、「汚物液溜まり槽」19に流れ込んでくる汚物液は洗浄水で希釈されている。したがって、小便尿水を「上昇管の最下部の水溜まり」37や「汚物液溜まり槽」19に溜めて置き、下水管21に長時間排出しなくても汚臭を発することは無い。
しかし、この手法では、次の男子小便以外のトイレ使用者が汚物液を下水管に排出するまで立位の尿水と均一洗浄水を「汚物液溜まり槽」19に溜めるため、男子専用トイレとか、男子の多い家庭や施設では、立位の排尿が、多数回続くと、「汚物液溜まり槽」19が満水状態の異常状態が度々出てしまい問題である。
そこで、本願の立位小便プロセスシーケンスの第2の実施例では、図29に示すように、吸引立位小便プロセスにおいてこの問題点を解決するために、男性の立位の小便プロセスが終了して後洗浄プロセスで下水管に流すのは、基本的に3回に1回として節水に努めるシーケンスを開発した。
勿論、男子の立位の小便と、座位の小便以外のプロセスの場合は、汚物液を必ず吸引汚物液排出プロセスで「汚物液溜まり槽」19に移送して、次に、下水管21へ排出し、後洗浄プロセスで臭い止め水層レベルHを回復するために、均一洗浄水で「加水」している。
図29に示す全体プロセスシーケンスの、「吸引立位の小便プロセス」の第2の実施例では、男子の立位の小便と、座位の小便プロセスシーケンスにN+1→Nのステップを設け、男子の小便シーケンスを何回通ったかを数えているN値を用いて、シーケンスを1回通る度にN値に1を加算して、新しいN値をマイコンが記憶し、N=3になったときだけ「汚物液溜まり槽」19から下水管21に放出し、その後の後洗浄で加水を行うシーケンスとした。
後洗浄で加水を行うとN=0にリセットされる。また、男子の小便プロセス以外の女性の小便プロセスと、ビデ洗浄プロセスと、男女の排便プロセスでは毎回、後洗浄を行い、加水すると、N=0にリセットするシーケンスとした。
すなわち、N=1とN=2の時の立位小便と、男子の座位の小便プロセスでは、後洗浄で加水はされない。尿水は均一洗浄水で希釈されて「汚物液溜まり槽」19に溜められたままになっている。
次に、カウンターがN=3の男子の立位小便、または男子の座位小便プロセスが実行されるか、または、男子の小便プロセス以外のプロセスが実行されると、後洗浄プロセスまで進み、加水されると、N=0にリセットされる。N値はマイコンが記憶し、トイレ使用人が代っても記憶し続ける。
以上の、第2の実施例による吸引立位小便シーケンスの工夫により、後洗浄で加水され、消費される水量は相当量少なくできて、汚物液溜まり槽19が満水の緊急異常状態は、ほとんど発生しないまでに頻度は少なくなる。
2.課題2 吸引乾燥と吸引汚物液排出の同時進行シーケンスと、次の温風乾燥と制御シーケンスについて。
本願の乾燥プロセスは「第1の吸引乾燥」と「第2の温風乾燥」から成っている。
吸引汚物液排出は圧力差で汚物液を「汚物液溜まり槽」19に移送するプロセスで、便器ボウル9から大気を吸引して吸引気流を生じている。
その時、便座3に座っている人の大腿部の間を、吸引気流が通過して、陰部と臀部に気流の流れを集中して、局部を吸引乾燥することが出来る。
従って、吸引汚物液排出と「第1の吸引乾燥プロセス」は同じ吸引気流の流れを利用しているため、同時に進行するシーケンスで実行される。
次に「第2の温風乾燥」を行うことで、全ての乾燥プロセスシーケンスを短時間で終了することができた。
2−1)第1の吸引乾燥と吸引汚物液排出プロセスの同時進行について。
「乾燥」プロセスをリモートで指令すると、「吸引汚物液排出プロセス」と「第1の吸引乾燥プロセス」が同時に実行される。
まず、「吸引汚物液排出プロセス」を説明すると、
前記、吸引汚物液排出配管15,16,17の構造を最適化した結果、「吸引汚物液排出プロセス」において、弱い負圧状態で上昇管16の激しい「嵐の状態」にならず、「汚物液溜まり槽」19における圧力変化も小さくて、徐々に負圧が高まってくると瞬時に汚物液のほぼ全量を「汚物液溜まり槽」19に移送できるようになり、吸引汚物液排出配管15,16,17は吸引気流だけが流れている状態になる。
前記、「吸引汚物液排出プロセス」は減圧室が小さい負圧からでも瞬時に汚物液を吸引汚物液排出配管15,16,17を通って「汚物液溜まり槽」19に移送し、また、便器ボウル9の大気が吸引手段26のスロースタート回路で徐々に中速回転して、同時に、吸引乾燥プロセスも小さい負圧の状態から空気を便器ボウル9から吸引しており、図13に示したように、「吸引汚物液排出プロセス」とトイレ使用者の大腿部の間を通り、局部の陰毛と皮膚を激しく振るわせて、機械的に水滴を落とす急速乾燥の吸引乾燥プロセスの2つのプロセスは同時に短時間で完了する。
吸引乾燥プロセスもまた長時間は必要とせず、約2〜3秒間の極めて短時間で充分である。
以上により、「乾燥」指令から約5秒間で第1の吸引乾燥と、吸引汚物液排出プロセスを終了して、2つのプロセスが同時進行しても矛盾なく実行できるようになった。
第1の吸引乾燥プロセスと、吸引汚物液排出プロセスを終了して、2つのプロセスが同時進行する様子を以下に詳しく説明する。
「乾燥」開始をトイレ使用者がリモートで指示すると、減圧室14に設置した電動モーター22がスロースタート回路とPWM回路で制御されて徐々に回転を開始すると、吸引手段26が徐々に回転して減圧室14の負圧が徐々に高まり、真空度が-70mmH2Oの負圧に至る過程で、
(1) まず、減圧室14が大気圧から負圧になると、汚物液溜まり槽19と汚物液排出管15,16,17が負圧になって、
(2) 負圧が-20mmH2Oを越える負圧になると、汚物液排出管15,16,17の臭い止め構造の「上昇管の最下部の水溜まり37」で、水層の上レベルから20mmの深さに水没している傾斜管15の下端部の先端G点から、便器側からの空気が20mmの水厚を破って、減圧室側に徐々に漏れ始める現象が始まる。
すなわち、便座にリラックスして座っているトイレ使用者の両大腿部の間を通って外気が便器ボウルに吸引され、第1の吸引乾燥プロセスが始まる。
(3) この時、汚物液排出配管内15,16,17では汚物液が便器側から大気圧で1平方センチメートル当たり約1Kgの押し出し力を受け、汚物液溜まり槽側19からは負圧の吸引力を受けて汚物液排出配管内15,16,17を汚物液溜まり槽19方向に動き出し始めて、汚物液排出プロセスが開始し始めている。
(4) すなわち、第1の吸引乾燥プロセスと汚物液排出プロセスが負圧になると同時にプロセスを開始し始めていることになる。
(5) 減圧室14の負圧がさらに高まって基準真空度の-70mmH2Oの負圧に高まると負圧による吸引力が大きくなり、「上昇管の最下部の水溜まり」に溜められている汚物液が、汚物液排出配管15,16,17を通って汚物液溜まり槽19に移送される現象が起り、便座3に座っているトイレ使用者の大腿部の間から流入している大量の空気は臀部を通って陰毛や皮膚を振わせて付着している水滴を機械的に振い払って乾燥する現象で「乾燥」の指令を行ってから2〜3秒で陰毛や皮膚の水滴を除去することができる。
(6) 汚物液排出配管15,16,17の臭い止め構造において、上昇管16の直径が50mmで、上昇管16の最下部の管底Lが水平形状になっており、さらに、上昇管16の最下部から下降管17の最上部に延びる上昇管16が、前記水平部に対して20度の角度で上方に延びて下降管17の最上部と繋がっており、「上昇管の最下部の水溜まり37」に溜められた汚物液が容易に上昇管16の最高部を越えることが出来て、なおかつ、傾斜管15の下末端と上昇管16の最下部が接続されて、該接続部に水を溜めて臭い止め構造を形成している水溜りの体積を約400ccとした汚物液排出配管の望ましい臭い止め構造にしたことにより、「上昇管の最下部の水溜まり37」に溜まっている汚物液のほぼ全量が「乾燥」を指令した時から約1〜3秒程度の瞬時に汚物液溜まり槽19に移送される構造となり、吸引汚物液排出プロセスが完了して汚物液と洗浄水が上昇管16の最下部に残留している残留液が30ccしか残らない構造となるから、吸引汚物液排出プロセスの過程で大量の空気が上昇管16の最下部を通過する時に、汚物液と洗浄水と大量の空気が混合して激しく乱流する「嵐の状態」は起きず、リモートで「乾燥」プロセス開始してから、5秒後に電動モーター22が停止するまで第1の吸引乾燥プロセスと吸引汚物液排出プロセスが行われて、2つのプロセスが同時に始まり、同時に終えるタイミングで処理することが出来るようになった。
しかし、強い負圧が急速に立ち上がる強い吸引気流を大腿部の間を通り、デリケートな局部や臀部に流すと、トイレ使用者に不快感を与えてしまう。
したがって、図15に示すように電動モーター22の回転速度をプロセスによって使い分けており、しかも、本願で使用する電動モーター22には、電動モーター22の回転速度の立上り速度をスロースタート回路で、回転停止状態から約3〜5秒で規定回転速度になる回路で制御して、吸引気流を大腿部から陰部と臀部に通過させる方式にした。また、トイレ使用者がリモートで吸引手段26の回転速度を変更することも可能としている。
このようにして不快感を感じることなく、局部を短時間で乾燥する工夫がなされた。
2−2)第2の温風乾燥について。
本願では、「第2の温風乾燥プロセス」は「第1の吸引乾燥プロセス」に続いて行われる。
「第2の温風乾燥プロセス」は、前記したように、「汚物液溜まり槽」19に気圧センサー28が取り付けてあり、図4,図5に示す、便器ボウル9内の温風吐出ノズル42,60から局部に向けて、前記第1の吸引乾燥でも取り切れなかった皮膚に吸着している水分を乾燥して、暖かい空気流を吹き当てて、満足感を味わってトイレ作業を終える。
しかし、温風吐出量速(M3/分)が大きいと便器の悪臭が顔面にまで上がってきて不快である。温風吐出ノズル42,60から吐出しながら、吸引手段26を低速回転して、温風吐出量速より僅かに少ない量速で吸引すると便器ボウル9からの顔面にまで到達する上昇風を防止できる。
本願では、「汚物液溜まり槽」19の気圧が「弱い負圧」となるように、温風吐出ノズル42,60から吐出する温風量速よりも僅かに少ない量速で吸引する仕組みは、汚物液溜まり槽」19に設置した気圧センサー28部が「弱い負圧」を示し、維持するように、電磁排出弁27を閉じて、吸引手段26を低速回転して便器ボウル9を吸引する方法が取られる。
その方法は、電動モーター22の回転速度をPWM回路で制御するとき、「所望する気圧値」を比較回路に設定しておき、気圧センサー28の測定値と比較し、設定値との偏位差を小さくするようにPWM制御回路にフィードバックして、電動モーター22の回転速度を制御して、気圧センサー28の値が設定した「弱い負圧」を示し、維持するように制御する方法である。
具体的に詳しく説明すると、温風をインライン温風加熱制御装置52で生成し、温度制御された温風を、便器内9に設置した温風吐出ノズル60から局部に吐出しながら、温風吐出量速よりも僅かに少ない量速の空気を便器ボウル内9から、前記、吸引汚物液排出配管15,16,17を使用して吸引する方法で、便器ボウル9の汚物排出口付近を弱い負圧にして、局部には温風が吐出されて温風乾燥を行い、トイレ使用者の顔面にまで便器の悪臭が上がってこないようにする方法が、あらかじめトイレ装置の設計段階で、便器に温風吐出を行いながら電動モーター22で吸引手段26を回転して便器の悪臭が上がってこない「汚物液溜まり槽19」に設置した気圧センサー28の気圧を確認して置き、その気圧値を比較回路に「所望する気圧値」として比較回路に設定して置き、
トイレ使用人が温風乾燥プロセスを行う場合には、便器9に温風を吐出させて、電動モーター22で吸引手段26を回転し、汚物液溜まり槽19に設置した気圧センサー28が測定する気圧値比較回路に入力、悪臭が顔面にまで上がってこない「所望する気圧値」と比較して、差圧を小さくするようにPWM制御回路にフィードバックして、電動モーターの回転速度を制御して、一定の所望する弱い負圧に近づけ、維持する回路システムで制御されており、トイレ使用者は暖かい温風で「乾燥した」と感じるまで第2の温風乾燥を続けることが出来て、リモートで「終了」の指令をすることで「終了」する特徴を持っている。
この回路制御方式は一般によく知られている制御方式である。
次に、図26で示した、汚物液を「汚物液溜まり槽」19から下水管21に移送するプロセスが実行される。
第1の吸引乾燥と吸引汚物液排出プロセスが終了すると、大部分の汚物液が「汚物液溜まり槽」19に移送され、「汚物液溜まり槽」19が大気圧になり、吸引手段26が停止すると、大気が便器ボウル9側と、下水管側から流入してくるから、電磁排出弁27の上流側と下流側が大気圧で等圧になり、電磁排出弁27をONして10秒間開き続ける。その間に、「汚物液溜まり槽」19の汚物液が下水管21方向に下水配管20が傾斜しているから、傾斜に沿って自然流出する。
次に、マイコンは電磁排出弁27を閉じて、10秒間電動モーター22を中速回転すると、汚物液排出室24で排気気流が合流して下水配管20に送風するから、汚物液を下流の下水管21に送風移送する。
3.「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」の効果について。
図2に示すように、臭い止め水層の水位の上レベルHの水平線が傾斜管15の内壁底38と交差する交点Aが、便器ボウルエッジ33の先端B点からの垂下線35が傾斜管の内壁底38と交差する交点Cより下方にある位置関係の構造の「臭い止め構造」であるから、
吸引立位小便プロセスでは、図3に示すように、便器上部からは臭い止め水層(上昇管の最下部の水溜まり37)が直視できない位置関係にあり、立位の小便を行う時は、1〜2mmの水深の浅い水流が流れている便器ボウル9下部の壁面39と、傾斜管15の曲面の内壁底38領域を目がけて放尿するから、「臭い止め構造」の約50mmの深い水深の水層の液面に直接落下しない。したがって、小便が液面に落下した時に出る落下音は小さい音で、跳ね返り水は発生しない。
しかも、本願において吸引立位小便プロセスは便座3を上に上げると電動モーター22のスイッチがONして、吸引手段26が中速回転して、便器周りの空気を吸っている吸引気流の流れの中で放尿するから、便器周辺とトイレ室に飛散する尿水の微小水滴(エアロゾル)は吸引気流で便器に吸い込まれ、便器の外には出ないから感染症保菌者のトイレを介した感染蔓延も防止できる。
また、立位の小便や大便の落下においては、図2と図3に示すように、便器上部から直視できない位置に深い水層が位置しており、小便や大便が決して到達できない。
小便や大便の落下点は、前記ボウルと傾斜管15の内壁底で、ボウル内壁面と傾斜管の曲面で、浅い水流が流れている内壁底面38、39に接触落下するから、トイレ使用者の臀部や、便器の周辺に跳ね返る液滴は発生しない。
4.温水吐出洗浄と温風乾燥ノズルユニットについて。
温水吐出洗浄と温風乾燥ノズルユニットについては、温水吐出はストレート水流を吐出するビデ洗浄プロセスと、図14で示す、温水を間欠吐出するお尻洗浄プロセスを持っており、ビデ洗浄水とお尻洗浄水の吐出刺激は排便アシストプロセス中にも応用される。
お尻洗浄プロセスでは、パルス水流発生装置45から発生する立上り流速の鋭いパルス水流が生み出す衝撃波を、アキュミュレーター46の干渉で鋭さを丸めて衝撃力を弱めるが、まだ高い洗浄能力を有している吐出温水流を肛門部に向けて吐出してお尻洗浄に使用している。
アキュミュレーター46を、パルス水流発生装置45の近くの配管に設置することにより、立ち上がり流速の鋭いパルス水流が生み出す衝撃波の「立ち上がり流速の鋭い圧力変化」をアキュミュレーター46が干渉して、「鋭さを丸めた」圧力波形を持つ衝撃力を抑えた吐出温水流に変えている。
こうした吐出水流もまた排便アシストプロセスで肛門を刺激して便意を昂揚させるために応用される。
こうした特性を有するお尻洗浄は肛門の皴の中まで温水洗浄できるから、吸引乾燥の速乾効果と合わせてトイレットペーパーを使用して肛門に付着している便や、臀部の水滴を拭き取る作業を行う必要がなくなる効果を引き出した。
なおかつ、温風吐出乾燥では吸引乾燥の後に、局部の皮膚の吸着水を暖かい温風を吐出して、完全に乾燥してトイレ動作を快適に完了する役割をしている。
5.便座と便器の構造と、吸引式トイレについて。
本願の吸引式トイレの便座3と便器4の構造は、便座の前部の中心線上せり上がっている構造6をしており、
図11と図12に示すように、便座3に座り、浅いU字形の溝に大腿部を置き、両膝頭を互いに接触させて膝を閉じた状態で座ると、太腿と便座3で形成される中心線上の略三角形の空間が「便座のせり上がり」6で埋まり、なおかつ、便座3と便器上部の撥水性樹脂層5、6が接触して便器9と便座3の隙間が閉じられているから、便器のボウル9は略気密状態になる構造を有している。
吸引手段26を減圧室14に設置して、便器ボウル9から汚物液排出配管15,16,17を通して便器中の大気を吸引しながら、トイレ使用人が両膝頭を合わせて便座3に座る姿勢を取ると、便器ボウル9内に負圧を形成することが出来て、排便アシストプロセスで吸引刺激を与えて便意を昂揚させることができる
また、吸引乾燥では前述したように吸引気流を大腿部の間を通過させて、陰部と臀部に付着している水滴を機械的に振い落として、トイレットペーパーを使用しない方法で、速乾を行うために重要な構造と仕組みである。
本願の電動モーター22の回転は、前記したように、スロースタート回路を用いて、急激に負圧に変化して不快感を与えないように、ゆっくり立ち上がるように制御している。また、吸引刺激プロセスでは高速回転に設定されているが、リモートで吸引手段26の回転速度を快い速度に調整可能であり、あくまでも不快な感じを与えない仕組みになっている。
本願の吸引手段26を回転して確実に負圧を形成するシーケンスは、電磁排出弁27を閉じてから、吸引手段26を所望する回転速度に回転している。なぜなら、吸引手段26が空気を吸引して負圧にする時、電磁排出弁27が開いた状態では、便器ボウル9側からと、下水管21側から大気が流入して、便器ボウル9内に意図した負圧を形成できないからである。したがって、負圧を得ようとするときには電磁排出弁27を閉じたり、閉じていることを確認するシーケンスが必要となっている。
6.吸引手段について。
吸引式、または真空トイレとして現行のトイレシステムに採用している負圧を作り出す手段として、ロータリー真空ポンプや、エジェクターポンプや、航空機では機外の高真空状態が通常使用されている。
本願は吸引手段として電動モーター22の回転軸23にプロペラファン26や、シロッコファン(不記載)を設置して、電動モーター22の回転で吸引空気量を制御する方式を取っている。
その理由は、本願のトイレシステムは、負圧を利用して汚物を下水管に排出するだけを目的としているのでないことである。
すなわち、本願では、図15の吸引力の設定表に示すように、種々のレベルの負圧を利用して、排便アシストプロセスでは強い負圧で肛門と直腸に負圧の刺激を与え便意を昂揚したり、また、吸引乾燥プロセスでは中程度の負圧で局部、臀部の水滴を機械的に振り落として除去して急速に乾燥させること、同時に、吸引汚物液排出プロセスで大気圧と負圧の圧力差を利用して、「第1の吸引乾燥プロセス」と同時進行で、汚物液排出配管15,16,17の「上昇管の最下部の水溜まり」37に溜まった汚物液を「汚物液溜まり槽」19に排出する汚物液排出プロセスを、吸引気流を利用して同時進行する機能を持っている。また、「吸引立位の小便プロセス」では、電動モーター22を中速回転で得られる吸引気流の中で立位の小便を行い、排尿中に尿水の微小水滴(エアロゾル)を吸引し、便器周りに飛散することと、トイレ室に漂って、感染性病原菌が蔓延拡大することを防止する機能を果たし、また、温風乾燥プロセスでは低速回転で吸引手段26を回転して、小さい負圧で柔らかい吸引気流による弱い負圧を作り目的を果たしている。
したがって、吸引手段は汚物液を排出するだけの単機能でなく、種々の機能を果たせるように制御されている。
そこで吸引手段26に求められることは、トイレ使用者の局部や臀部に直接、強い負圧を急激に与えることは避け、不快感を与えないことである。
したがって、本願においては、電動モーター22の回転をスロースタート回路でゆっくり立ち上げ、吸引手段26の回転をゆっくり所定の回転数に到達させることで、負圧の変化を緩やかにして、時間をかけて所定の負圧に到達するのが望ましく、所定の負圧が、もし強すぎるならリモートで吸引力をトイレ使用者自身が心地よい条件に調整できるようにしている。
したがって本願では、こうした調整が、電動モーター22の回転でプロペラファン26やシロッコファン(不記載)の吸引手段26を回転し、大気圧からの回転開始や、回転調整が可能であり、所望する負圧状態へ、PWM制御とスロースタート回路との組み合わせや電圧制御などの回路を使うことも容易に実現できる方式を選択した。
7.汚物粉砕について。
本願の吸引汚物液排出プロセスで吸引汚物液排出配管15,16、17が好適構造に作成されていても、大気圧と負圧の気圧差で汚物液が移送されてG点より汚物液の液面が下ると、便器からの大気が上昇管16に流れ込む時に、「上昇管の最下部」37では汚物塊が、洗浄水と空気の乱気流で攪乱され、汚物塊は粉々に粉砕される。
そして、ほとんどの汚物液は、圧力差で上昇管16に押し上げられて下降管17の頂点Tを越えて、下降管17を流れ下る。下降管17の内面に凹凸面18があり、下降管17を汚物液が流れ下るとき、「上昇管の最下部の水溜り」37で汚物塊は充分水分を吸って膨潤しているから、凹凸面18に衝突して微小粒子にまで粉砕される。
電磁排出弁27の小さな口径を通過することと、弁体27の滑らかな動作にとって、汚物液が微粉砕されていることは重要なことであり、また、下水道設備にとっても終末処理に掛かる浄水処理の負荷が軽くなる。
本願の吸引汚物液排出プロセスでは、以上のように、汚物塊の全てが微小粒子にまで粉砕される。
8.マイコンでシーケンス制御を行うトイレシーケンスについて。
本願の制御システムはマイコンを中心として、各種センサーからの情報と、リモートからの指令を受信して、シーケンスに従って各種リレーにONとOFFを発信する管理と制御を行っている。
本願のトイレシステムは図17に示すように、マイコン制御回路に集中的にプロセス管理され、シーケンスがプログラムされて制御されている。
温水と温風の温度センサー54の信号、汚物溜まり槽の水位センサー29、人感センサーと着座センサーの信号、リモートスイッチ(不記載)および温水流刺激モードからのプロセス開始と終了の指令や、洗浄水勢を変更する指令信号がシーケンスの途中でマイコンから指令されたり、センサーの信号で、吸引汚物液排出プロセスで吸引手段26の回転の維持と、高速/中速/低速回転制御の変更などがプログラムされている。
汚物処理装置の電動モーター22の電源、電磁三方弁を含む電磁弁および配管系統電源、電磁排出弁、温水と温風インライン加熱装置系統電源、パルス水流発生装置45の装置電源はプロセスシーケンスに従ってマイコン制御回路から、全ての装置の電源にリレーブロックを介してON/OFF制御されており、
インライン温水装置56とインライン温風装置52の温度制御はローカルで独立制御回路を組んでいるが、マイコン制御回路に隷属支配されたシーケンスに従って稼動している。
前記、「第2の実施例の吸引立位の小便プロセス」のシーケンス中に、N+1→Nのステップを設け、シーケンスを何回通ったかを数えているN値を記憶するシーケンスカウンターを用いて、N値の初期値が0で、1回男子小便プロセスを経る度にN値に1を加算し、新たなN値をマイコンが記憶して、N値の管理と記憶と、N=0のリセットはマイコンが管理している。
また、「終了」の指令を押すと条件変更を行ったプロセスは標準条件にリセットされる。標準条件もマイコンにプログラムされている。
図28に緊急異常時のプロセスを示す。
水温と温風が45度を越えたら緊急異常時と見なして、全電気系統を遮断する。緊急異常による電源遮断は最優先で行われる。ただし、原因調査と復帰は専門家によって修復される。
また、「汚物液溜まり槽」19に設置してある水位センサー29が満水を感知してマイコンに満水信号を送信したら、マイコンは緊急異常時と見なして、シーケンスを中断して、電磁排出弁27を開けて汚物液を下水管21方向に排出し、汚物液が減少して低い位置に設置してある水位センサー29が空水位の信号をマイコンに送信すると、再びシーケンスは中断したプロセスの先頭に戻って再開される。
9.トイレプロセスシーケンスについて。
本願のトイレプロセスは標準条件がマイコンにプログラムされており、リモートでプロセス条件を変更することが可能で、プロセス「終了」指令で、「終了」すると再び標準条件にリセットされるシーケンスになっている。
準備シーケンスの「温水吐出スタンバイ」のシーケンスと、「温風吐出スタンバイ」のシーケンスに関しては、本願では準備シーケンスと装置に関する記載は省略する。
図18と図29は本願の全体プロセスシーケンスを示す。
図19は、「第1の実施例の吸引立位小便プロセス」のプロセスシーケンスで、トイレ室にトイレ使用人が入室すると人感センサーが感知するが、便座3に着座しないで着座センサーが感知しないとマイコンは「立位の小便プロセス」であると判断する。
そして、「吸引立位小便プロセス」の実行中に、その他のプロセスのシーケンス開始の指令が誤って押されても「開始」しないようにシーケンスロックされる。ロックされるシーケンスは「お尻洗浄」、「ビデ洗浄」、「排便アシスト」、「乾燥シーケンス」である。
しかし、「吸引立位小便プロセス」が「終了」すると、上記シーケンスロックは解除される。
着座センサーが感知すると「吸引立位小便プロセス」シーケンスは開始されないことは言うまでもない。
「吸引立位の小便」プロセスは、便座3を跳ね上げると軸受け部2のスイッチがONして、例えば、均一洗浄水が間欠的に2秒間流れて、2秒間停止する。または、2秒流れ/4秒停止、2秒流れ/6秒停止、2秒流れ/8秒停止と変更することも設定モードで可能とし、節水と便器表面の汚染程度で選択する。
この均一洗浄水の間欠時間設定は、本願の全てのプロセスにおいて共通に設定条件が応用される。
均一洗浄水はボウル9と傾斜管15を通って、「上昇管の最下部の水溜り」37に、小便汚水と共に流れて、一時的に溜まる。溜水の量が下降管17の頂点Tを過ぎても増えると、下降管の頂点Tから汚物液は下降管17に溢れ流れて、「汚物液溜まり槽」19に流れ込む。
また、便座3の軸受け部2には電動モーター22のスイッチが設置されていて、吸引手段26が-50〜100mmH2Oの真空度を示す中速回転で便器周りの空気を吸い込みながら「立位の小便」を排尿する。
したがって、便器周りに浮遊する排尿時に飛散する微細な水滴(エアロゾル)を吸引して、トイレ室を汚染しない。
また同時に、吸引手段26が回転して負圧を減圧室14に形成するので、汚物液は「吸引汚物液排出プロセス」を連続的に行いながら、排尿をする形態になる。尿水と洗浄水を「汚物液溜まり槽」19に溜めて、第1の吸引立位の小便プロセスでは、下水管21に流さない。
トイレ使用者は、小便行為が終わると、便座3を下げると電動モーター22の回転が停止し、その10秒後に間欠洗浄水供給が停止するから、臭い止め水層の水位の上レベルHを回復している。
身支度を整えてトイレ室から退出する。同時にシーケンスロックは解除されて、「立位の小便排出」シーケンスは「終了」する。
本願の、図19に示す、第1の実施例の立位の小便プロセスでは、排尿中に均一洗浄水を間欠的に流して尿水を「汚物液溜まり槽」19に薄めながら排出して、吸引汚物液排出を連続的に行いながら排尿を実行しており、しかも、電動モーター22の回転が停止してから、その10秒後に間欠洗浄水供給が停止するから、その間に臭い止め水層の水位の上レベルHは回復しているから、後洗浄プロセスでの加水は不要である。プロセスが終了した時点で、臭い止め水層には水位の上レベルHの液量が確保され、水層の水質も、充分、間欠洗浄水流で小便が薄められているから臭いも発生しない。
図18、図19に示した男性の「第1の実施例の吸引立位小便プロセス」と、図20と図27に示した、男性の「座位の小便プロセス」だけが、後洗浄プロセスでの加水は2重の加水になるから無駄であり、行わないシーケンスになっている。
しかし、上記した男性の「第1の実施例の吸引立位小便プロセス」は男性が多い家庭や、男性専用トイレにおいては汚物液溜まり槽に設置した水位センサーが頻繁に満水の信号を出して、実行しているプロセスを中断して緊急異常状態の警告を出す欠点を持っているシーケンスであるから通常の男子の小便プロセスのシーケンスとしては実用性に欠ける問題を持っている。
さらに、本願の立位小便プロセスの第2の実施例として前記したが、図29の全体プロセスシーケンスの中の、「第2の実施例の吸引立位小便プロセスシーケンス」に、
男子の立位の小便と、座位の小便プロセスシーケンスにN+1→Nのステップを設け、男子の小便シーケンスを何回通ったかを数えるN値を用いて、シーケンスを1回通る度にN値に1を加算して、マイコンが新しいN値を記憶し、N=3になったときだけ「汚物液溜まり槽」19から下水管21に放出し、その後の後洗浄で加水を行うシーケンスとした節水シーケンスが用意されており、本願の男子の小便プロセスの節水性の課題を解決する技術となった。
N=0の初回の「男性の立位または座位の小便プロセス」が終了すると、シーケンスで、1回目の男性の小便プロセスであると、N=1になり、後洗浄プロセスは通らずに終了する。
2回目の「男性の小便プロセス」では、N=1+1になり、N=2となって、後洗浄プロセスを通らずに終了する。
3回目の「男性の小便プロセス」では、N=2+1となり、N=3となって、吸引汚物液排出プロセスを通り、後洗浄プロセスを通って、加水されて終了する。その時、N値は「0」にリセットされる。
N値は男子の小便プロセスのシーケンスを何回通ったかをカウントする数値を示す。
このようにして、男性の小便プロセスが3回目に1回だけ吸引汚物液排出され、後洗浄プロセスで加水される仕組みのプロセスとすることにより、毎回の男性の小便プロセスの度に加水することを避け、基本的に3回に1回だけ加水して均一洗浄水の消費を少なくして、節水に努めるシーケンスを開発した。
勿論、男性の小便以外のプロセスにおいては、必ず吸引汚物液排出プロセスで「汚物液溜まり槽」19に移送して、次に、下水管21へ排出し、後洗浄プロセスで臭い止め水層の水位の上レベルHを回復するために、均一洗浄水を「加水」している。
そしてN値を「0」にリセットするシーケンスとした。
N値はマイコンが記憶し、トイレ使用人が代っても記憶し続ける。
以上の、第2の実施例による立位小便シーケンスの工夫により、後洗浄で加水され、消費される水量を、相当量少なくすることができる。
小便プロセスで節水の効果は男性の立位の小便プロセスと、座位の小便プロセスにおいて汚物液を下水管21に排出しないで「上昇管の最下部の水溜まり37」と、汚物液溜まり槽19に溜めておき、男性の小便シーケンスを3回通ったら1回だけ下水管に排出するシーケンスとすることで、連続的に男性の小便プロセスが続く場合にはかなりの節水効果をもたらす。
したがって、男性の小便プロセスであるか、女性の小便プロセスであるかを区別する必要がある。
男性の立位の小便プロセであることは、トイレ室にトイレ使用者が入室して、人感センサーがONしたにも関わらず着座センサーがONせず、便座を上に上げて便座の回転軸23に組み込まれているスイッチがONしたら男性の立位の小便プロセスが始まることをマイコンが判断するが、
便座3に座って行う座位の小便が、男性による座位の小便プロセスか、女性の座位の小便プロセスであるかをマイコンが区別する方法は、男性が座位で小便を実施すると、小便後にビデ洗浄するとはないことを利用して、マイコンに判断させていることである。
図20に排尿後に、温水洗浄の「あり」または「なし」マイコン判断しており、図27では「後洗浄プロセス開始」プロセスにおいて立位の小便プロセスと、座位の小便プロセス後に「温水洗浄した」か「温水洗浄しない」をマイコンが判断して、女性か男性の小便プロセスであったかを区別し、後洗浄プロセスで「加水する」か、または、「加水しない」かをマイコンに判断させている。
すなわち、男性の小便であるか、女性の小便プロセスであるかを区別する方法が、小便プロセスが終了して「温水洗浄プロセスを経ていた」か、「温水洗浄プロセスを経ていなかった」かでマイコン自身が「女性の小便プロセス」か、あるいは「男性の小便プロセス」であるかを判断するシーケンスを持っておりそれぞれに後洗浄プロセスで加水するか、または、加水しないか、あるいは後洗浄プロセスに進むか、進まないかをマイコンに判断させている。上記のシーケンスの選択は自動的にマイコンが行うシーケンスになっている。
さらに、図29では、排尿後のシーケンスにおいて、男性の場合は、小便プロセスのシーケンスにN+1→Nのステップを設け、シーケンスを何回通ったかを数えているN値を用いたシーケンスに進み、男子の小便プロセスのシーケンスを1回通る度にN値に1を加算して、新しいN値をマイコンが記憶して、N値が1または2の場合は「上昇管の最下部の水溜まり37」と汚物液溜まり槽19に溜めて下水管に排出せず、N値が3になった場合だけ小便汚物水を下水管21に排出して節水のシーケンスへ進むが、女性の場合は排尿後にビデ洗浄を行ない、汚物水を下水管21に排出するシーケンスへとシーケンスを自動的に進ませる仕組みを備えている。
着座センサーが感知したら「温水吐出スタンバイ」の準備プロセスシーケンスが稼動して、「温水吐出」の指令があれば、適温の温水をノズルからいつでも吐出出来る状態にある。
「ビデ洗浄」開始の指令があると、ビデノズル44,62からストレート水流が吐出される。
ビデ洗浄はストレート水流の温水流で、標準条件の水勢をリモートで変えることが出来、水勢条件を変えたら記憶され、一旦「終了」しても着座センサーが着座を検知している間に再度「ビデ洗浄」指令を押すと、マイコンが同一トイレ使用人による「ビデ洗浄の再洗浄」と判断して、記憶条件を呼び出して前回の洗浄条件と同じ条件で洗浄するシーケンスになっていて、トイレ使用者にとって使い勝手の良いシステムになっている。
「ビデ洗浄」では、生理中のトイレ使用者の局部を洗浄するから、吸引汚物液排出プロセスを行うシーケンスになっている。
ビデ洗浄プロセスが終了したら、吸引汚物液排出プロセスが行われ、次に「第1の吸引乾燥」プロセスと「第2の温風乾燥」プロセスが続けて行われる。
「吸引乾燥」と、「温風乾燥プロセス」については前述した通りである。
「温風乾燥プロセス」が終了すると、トイレ使用者は便座3から立ち上がって、身支度を整えて、トイレ室から退出する。退出センサーが感知すると、図26に示す「汚物液を下水管に移送するプロセス」と、図27に示す、後洗浄プロセスが自動的に始まり、約400ccの均一洗浄水がボウル9に加水されて、臭い止めのレベルHの水位に復帰する。N値はN=0にリセットされる。
ただし、第2の実施例における男性の座位の小便プロセスでN=3以外の時は後洗浄プロセスでは加水が行われない。
図21は「排便アシスト」プロセスシーケンスで、腹筋力が弱っている高齢者や、障害者が温水刺激と吸引刺激をお尻に与えて便意を昂揚させて、自力排便を行うことを助けるシーケンスである。
「排便アシスト」指令ボード(不記載)から「ストレート温水流刺激」と「パルス温水流刺激」と、「吸引刺激」リモートでトイレ使用者が選択できるようになっている。
本願の構造の便座3と便器4に座って排便をする場合に、まず自力で排便できる人は自力排便を行うが、便意の低い人は、前記の3種類の排便アシストプログラムを選択できる。また、反復刺激や刺激の変更もできる。
「排便アシストプロセス」で「ストレート温水流刺激」を指令すると、標準条件ではビデ温水吐出ノズルから水流の直径が約10mmの太い水流のストレート温水流が肛門に向けて吐出される。トイレ使用人はお尻の位置に温水が当たるように姿勢を調節する。
パルス状の温水吐出刺激14で肛門を刺激し、排便の便意を昂揚しようと希望した場合、「パルス温水流刺激」指令を選択すると、三方電磁弁47が切り替わりお尻洗浄配管67に温水供給がされて、パルス水流発生装置45が稼動して、ノズルから標準条件のストレート水流とパルス水流で構成される図14で示した排便後のお尻洗浄で使用されるパルス温水流と同じ「パルス温水流刺激」モードで吐出される。
温水刺激で便意が昂揚して排便を自力で可能な場合には、「温水吐出停止」指令で温水吐出を止めて「排便」をする。
「吸引刺激」を選択して、「吸引刺激」指令スイッチを押すと、電磁排出弁27が閉じて、電動モーター22がスロースタート制御回転で吸引手段26がゆっくりと基準回転数に到達して、約5秒間回転して便器のボウル9の空気を排出する。
本願の便座3の形状は、便座3の前部の中心線上せり上がっている構造6をしており、
図12に示したように、便座3に座り、浅いU字形の溝に大腿部を置き、両膝頭を互いに接触させて膝を閉じた状態で座ると、太腿と便座3で形成される中心線上の略三角形の空間が便座のせり上がり6で埋まり、なおかつ、便座と便器上部の撥水性樹脂層5が接触して便器と便座の隙間が閉じられているから、便器のボウル9は略気密状態になる。吸引手段26が回転して減圧室14の負圧が徐々に高まってくると、直腸の肛門近くにまで降りてきているガスが肛門から出たり、ガスや便が出ようとして直腸内で動くと、便意が昂揚した感じになる。
「排便」は自力で実行される。
排便アシストで吸引刺激を与える時以外は、図13に示すように、便座3に座る姿勢は通常とおり両膝頭を肩幅程度に広げてリラックスして座ることは言うまでもない。
しかし、それでも便意が足りない人には、「温水刺激」と「吸引刺激」を繰り返して直腸と肛門に何度でも刺激を与えることが出来るシーケンスになっていて、遂には便意が昂揚して自力でスムースに排便出来るようになるから排便が困難な人には有効である。
ただし、便を直腸の中から負圧で吸い出す排便アシストではなく、本願の「排便アシスト」は、あくまでも排便は自力で行い、便意を昂揚させて排便を促すものである。
排便が終了すると、図22に示す「お尻洗浄」プロセスへと進む。
図22は「お尻洗浄」プロセスシーケンスで、「お尻洗浄」の指令があると第1の電磁三方弁47が、お尻洗浄シリンダー43に通水する方向に切り換わり、インライン温水発生装置55,56で作成した温水がパルス水流発生装置45で発生した、立上り流速が急峻な衝撃波をアキュミュレーター46の干渉で、図14に示すパルス水流モードに形成し、標準のパルス水流条件でノズル43、61から肛門に向けて直径約10mmの太い温水流が吐出される。温水流の太さはノズル口の設計で決定される。
図14に示した標準パルス水流の水流パターンは、ストレート水流が約3秒間流れ、続いて2秒間休止して、2秒間通水するパルス状の温水流が5回繰り返されるパターンであり、肛門の皴の細部に着いた汚物を、衝撃性を抑えた洗浄能力が高い水流で洗い落とし、水勢条件を標準条件から「強く」あるいは「弱く」に変えることが可能で、水勢条件を変えた場合は条件を記憶して、再洗浄には記憶を呼び出して前回と同一条件で洗浄するシーケンスになっている。
パルス水流発生装置45のパルス幅を決めるON/OFF条件は予めマイコンにパターンが入力されており動作している。
アキュミュレーター46の干渉で衝撃性を抑えた洗浄性能が高い水流を得る方法は、前記した通りである。
インライン温水発生装置55,56であるから温水を必要なだけ長時間の繰り返し吐出洗浄が可能で、充分なお尻洗浄が出来る。
「乾燥」の指令をリモートでトイレ使用者が行うと、図23の「第1の吸引乾燥」プロセスと図24の「吸引汚物液排出」プロセスが先に詳しく説明したように同時並行で開始される。
まず、図23「第1の吸引乾燥」プロセスシーケンスは、
電動モーター22のスロースタート制御回転で吸引手段26が回転し、便器ボウル9の空気を吸引すると、図13のように両膝頭を肩幅に開いてリラックスして座ると、吸引気流が便座に座っている人の大腿部の間を通って、陰部と臀部に集中して激しく陰毛と皮膚を振るわせながら通過する。そのとき陰毛と皮膚に付着している水滴は機械的に振り落とされる。洗浄プロセスとお尻温水刺激で濡れた状態の水分の大部分は水滴の状態で臀部と陰部に存在するから、吸引気流で大部分の水分が除去されたことになる。
図23の「第1の吸引乾燥」プロセスシーケンスに示すように「乾燥」指令をリモートで指令すると、後記する「温風乾燥」の準備として「温風吐出スタンバイ」プロセス(不記載)が開始される。
一方、便器のボウル9に排泄された汚物は、「上昇管の最下部の水溜り」37に貯められており、吸引汚物液排出プロセスが「第1の吸引乾燥」プロセスと同じ吸引手段26の回転で生ずる負圧を使って、同時進行でプロセスが進む。
図24は、吸引汚物液排出プロセスシーケンスで、電磁排出弁27を閉じた状態で、吸引手段26をスロースタートで回転すると減圧室14が負圧になり、「汚物液溜まり槽」19に繋がっている汚物液排出配管15,16,17が負圧になるから、「上昇管の最下部の水溜り」37に貯められている汚物液は、大気圧と負圧の圧力が生ずる圧力差で、減圧室14方向からは吸引力と、便器ボウル9からは大気圧で押し込まれる力が同時に働き、汚物液を「上昇管の最下部の水溜り」37から上昇管16の最高部に押し上げて、「汚物液溜まり槽」19に瞬時に移送する。
この同時進行で実行される「第1の吸引乾燥」と「吸引汚物液排出プロセス」が要する時間は、「乾燥」がリモートで指令されて、電動モーター22が回転し、吸引手段26が回転し始めてから約5秒間である。
図25は、「第2の温風乾燥」プロセスシーケンスで、
「第2の温風乾燥」プロセスシーケンスでは、吸引汚物液排出プロセスで汚物液が「汚物液溜まり槽」19に移送され、
5秒後に再び電磁排出弁27が閉じられ、電動モーター22がONされる。
「第2の温風乾燥」プロセスでは、電動モーター22の出力を小さくして、吸引手段26を低速回転で、しかも、一定の気圧センサー28の値に制御するように、電動モーター22の回転速度をPWM制御回路と比較回路に気圧センサー28の結果がフィードバックされ、制御された回転速度にして、温風吐出量速より僅かに少ない量の吸引量速をボウル9から吸引して、一定の陰圧に汚物液溜まり槽19が保たれるように制御されている。
「温風乾燥」により洗浄部位の皮膚の表面に残留している水分は急速に乾燥される。
トイレ使用者が温風乾燥プロセスで「乾燥した」と任意時間長で感じられるまで続けることが出来て、トイレ使用者がリモートで「終了」を押すと「第2の温風乾燥」プロセスが終了する。
電動モーター電源とインライン温風装置電源がOFFされる。
「第2の温風乾燥」プロセスが終了するとトイレ使用者にとってトイレ作業は終了して、トイレ使用者は便座3から立ち上がって、身支度を整えて、トイレ室を退出する。
しかし、本願のトイレシーケンスは、図26に示す「汚物液を下水管に移送するプロセス」と、図27に示した後洗浄プロセスが次に行われる。
図26による、「汚物液を下水管に移送するプロセス」では、
先の「第2の温風乾燥」プロセスが終了すると、吸引手段26が停止して、大気が便器ボウル9側と、下水管21側から流入して「汚物液溜まり槽」19が大気圧になる。
電磁排出弁27の上流側と、下流側が等圧になると、電磁排出弁27が自動的にONされて、弁が開かれ、電磁排出弁27は約10秒間開き続ける。その間に、「汚物液溜まり槽」19の汚物液が下水管21方向に下水配管20が傾斜しているから、傾斜に沿って自然流出する。次に、電磁排出弁27が閉じられ、電動モーター22が再び10秒間ONして、排出気流が汚物排出室24で下水配管20に流れて、汚物液を下水管21に送風移送する。
10秒後に電動モーター22が停止すると、図27の後洗浄プロセスが開始される。
「後洗浄」は前記したように、便器のリム7の均一洗浄水口8から約400ccよりも多い洗浄水が流れ、便器ボウル9の内面に沿って流れて便器ボウル9の内側を洗浄し、また、洗浄水は傾斜管15を通って「上昇管の最下部の水溜り」37に溜まり、レベルHに達するまで加水されて、傾斜管15の下末端G点がギャップSの深さに再び水没するようになり、下水管21からの悪臭の臭い止めの役割をする。
均一洗浄水は予め臭い止め水量を満たす時間が設定され、プログラムされている。
図29の「第2の実施例の吸引立位小便プロセスを有する全体プロセスシーケンス」と、図27の後洗浄プロセスシーケンスから、男子の立位または座位の小便プロセスのN値がN=3の時と、男子の小便プロセス以外のトイレプロセスでは、後洗浄プロセスで加水が行われて、N=0にリセットされることが示されている。
以上のようにしてトイレプロセスの全てのシーケンスを終了する。
本発明は上記の実施例になんら限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、トイレシステムの外に種々の吸引手段や、航空機が運航する高度の真空状態が容易に入手できる環境などでは、本願の吸引手段と減圧室の減圧状態と置き換えることにより、容易に当業者なら本願と同様の発明目的を実施することは可能であることは勿論である。
1.本願の吸引トイレの仕組みを利用して排便をアシストするから、容易に排便ができず、腹筋力が弱くなった高齢者、障害者に優しいトイレとなり、一般家庭用のトイレのみならず、病院、老人ホーム、高速道路のサービスエリア、電車や航空機などの交通機関の駅舎や車両など不特定多数の人が利用するトイレシステムにも導入できる。
2.病原性有害細菌がトイレを介して蔓延する可能性を、「お尻を拭く」トイレ動作を無くしたことで根本的に解決した。本願になるトイレシステムは、給食センター、食品加工産業、病院施設などには有効な感染症対策となる。また、高齢者や障害者に優しい社会に貢献し、広く受け入れられると考えられる。
3.トイレットペーパー不要を実現し、汚物を微細に粉砕するから汚物排出を少量の水で問題なく下水管に流せて、上下水道の浄水設備の負荷を軽減できる。
4.吸引立位の小便プロセスにおいて、便器周囲の尿水飛散や、「臭い止め水の跳ね散り」を防止することができ、便器周りの衛生状態を改善できる。
特に、WHO報告に、コロナウイルスが感染者の糞尿に高濃度に存在する(非特許文献2参照)ことと、非特許文献3に感染者の尿のエアロゾルにコロナウイルスの存在が明記されていることは知られている。
したがって、現状の男子の立位小便器で開放空間に排尿している状態は、尿水の微小水滴(エアロゾル)がトイレ室の空間に飛散して、人間が吸入するとコロナウイルスに感染するルートが考えられ、本願の吸引立位の小便プロセスはコロナウイルスや他の感染症の流行蔓延を防ぐ手段として有効であると考えられる。
5.吸引立位の小便プロセスの第2の実施例では、男子の小便プロセスが多い施設や家庭において著しい節水が計られる効果がある。従って、男子専用の「立位小便器」を不要とし、本願による吸引式水洗トイレに置き換わる可能性がある。
6.高額で大型の真空装置を使用しないで、ほぼ同等以上の吸引トイレ機能が得られ、家庭用に導入できるトイレ装置と、トイレシステム形態となった。
7.「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」を使って、吸引式水洗トイレが実現したので、トイレ使用者に衛生的で、快適なトイレを提供できた。
8.便器に付着した大便の接触痕を、高圧洗浄水で短時間に剥離洗浄することと、吸引汚物液排出プロセスで大量の水を使わずに、汚物液を下水管に排出するプロセスとなったことで節水性の高い水洗トイレが実現した。
1 便器蓋
2 軸受ブロック
3 便座
4 便器上縁部
5 撥水性樹脂層(便座側と便器側)
6 便座のせり上り部
7 便器リム
8 均一洗浄水配管口
9 便器ボウル
10 高圧洗浄水配管口
11 フレキシブル管
12 高圧スプレー洗浄ノズル
13 温水吐出・温風吐出ノズルユニット
14 減圧室
15 傾斜管
16 上昇管
17 下降管
18 下降管内壁の凹凸面
19 汚物液溜まり槽
20 下水配管
21 下水管
22 電動モーター
23 回転軸
24 汚物液排出室
25 筋状ヒートシンク
26 プロペラファン(吸引手段)
27 電磁排出弁
28 気圧センサー
29 水位センサー
30 便座穴後端と便器ボウルエッジの先端Bの垂下線との距離
31 肛門からの垂下線
32 便座穴
33 便器ボウルエッジ
34 便器ボウルエッジの先端B点の水平線
35 B点からの垂下線
36 便座穴後端からの垂下線
37 上昇管の最下部の水溜まり
38 傾斜管の内壁底
39 便器ボウル下部の壁面
40 B点の水平線とボウル内壁の交点D
41 便器ボウルと傾斜管の接続線
42 温風ノズルシリンダー
43 お尻洗浄温水吐出シリンダー
44 ビデ洗浄温水吐出シリンダー
45 パルス水流発生装置
46 アキュムレーター
47 第1の電磁三方弁
48 第2の電磁三方弁
49 第3の電磁三方弁
50 温風温度センサー
51 インライン温風ヒーター
52 インライン温風加熱制御装置
53 送風ファン
54 温水温度センサー
55 インライン温水加熱ヒーター
56 インライン温水加熱制御装置
57 減圧弁
58 供給水ギヤポンプ
59 供給水配管
60 温風吐出ノズル口
61 お尻洗浄温水吐出ノズル口
62 ビデ洗浄温水吐出ノズル口
63 温風温度センサー信号ケーブル
64 温水温度センサー信号ケーブル
65 温水加熱ヒーター電源ケーブル
66 温風加熱ヒーター電源ケーブル
67 お尻洗浄温水配管
68 ビデ 洗浄温水配管
69 温風放出配管
70 温水放出配管
71 便器ケーシング
72 トイレ室床

Claims (5)

  1. 本願の吸引式水洗トイレ装置の構成は、便器と便座と、汚物処理装置と汚物液排出配管から成り、便器と汚物処理装置の間を汚物液排出配管で接続しており、汚物処理装置の減圧室には電動モーターの回転軸に吸引手段が設置され、汚物液溜まり槽が減圧室の下部で隔壁を介して設置されており、さらに、減圧室の上部で汚物排出室が隔壁を介して設置されており、減圧室と汚物排出室の隔壁の上部で、隔壁を貫通する形で電動モーターを冷却する筋状ヒートシンクが設置されており、吸引手段が排出する排出気流が筋状ヒートシンクを通って汚物排出室に入り、汚物排出室の中で汚物液排出配管の開口部から排出気流が汚物液排出配管に入り、汚物液溜まり槽の壁に設置した電磁排出弁が開かれると汚物液が汚物液排出配管に自然流出され、排出気流と合流して汚物液排出配管から下水管に汚物液を排出する構成から成っており、
    便器と便座の構造が、トイレ使用人が両膝頭を合わせて便座に座ると、便器と、便座と、太腿が略気密空間を形成するトイレ便器ボウルの構造を持ち、温水吐出と温風吐出の設備を備えており、便器ボウルの内壁に自治体が供給する水道水圧の高圧水が供給されて、便器ボウル内の座位の小便を受けるボウルの内壁面が盛り上がって、端部で汚物排出口の方向に先端部が開口し、尖った形状の便器ボウルエッジを持っており、便器ボウルエッジの先端の内部に埋設された高圧洗浄水ノズルから高圧水スプレー洗浄するための高圧洗浄水ノズルを備え、また、便器内壁のほぼ全面を均一に洗浄水を流して洗浄する低水圧の均一洗浄水が供給される配管を便器リムの内側に備えており、便器ボウルにストレート水流を吐出するビデ洗浄吐出ノズルを備えており、排便後に肛門を温水洗浄するお尻洗浄温水流が、パルス水流発生装置の近くに、急峻に立ち上がる吐出水流の衝撃力を抑えるアキュムレーターを設置し、パルス水流発生装置が発する水圧の急峻な立上りで鋭く尖った波形を持ったパルス状の吐出水圧波形を、先端が尖っていない柔らかい水圧波形の衝撃波にして、お尻洗浄する洗浄水配管とお尻洗浄吐出ノズルを備えており、
    便器の汚物排出口に汚物液排出配管の傾斜管が接続されていて、汚物液排出配管の構造が、傾斜管と上昇管と下降管とから成り、便器の汚物排出口の縁周に傾斜管が接続されており、傾斜管が斜め下方向に延びて上昇管の下端部に向って傾斜していて、傾斜管の下端部で上昇管の下端部に接続されて、斜め上方向に向かって延びていて、上昇管の底の最下部Lが水平面を持つ形状で、該水平面に対して20度の角度で斜め上方向に延びて、上昇管の最高部で下降管の頂点Tに繋がっており、上昇管の最下部に水を溜めて、傾斜管の下末端Gが「上昇管の最下部の水溜まり」にSの深さに水没して、汚物液排出配管の断面を水層で横切って、下水管から便器に悪臭が逆流することを阻止する「臭い止め構造」を形成しており、下降管は内壁に凹凸面を持っており、汚物液が下降すると微細な汚物粒に粉砕されるように下方垂直に配管されて汚物液溜まり槽に繋がっている形態の汚物液排出配管が便器の汚物排出口に接続されていて、該、「臭い止め構造」が、下降管の垂直部の頂点Tを通る水平線Hまで「臭い止め」のための水が「上昇管の最下部の水溜まり」に溜められて、「臭い止め構造の水層」の水位の上レベルHを形成しており、「上昇管の最下部に水平面を持つ水溜まり」の底が「臭い止め構造」の水位の下レベルLを形成しており、臭い止め構造の具体的形状は、傾斜管の下末端G点はS=20mmの深さに水没しており、G点から「上昇管の最下部LまでのG−L距離Pが30mmであり、「臭い止め構造の深い水深部」は最大水深が50mmの深い水深を持っており、「臭い止め構造の水層」の水位の上レベルHにまで水を溜めると約400ccの水が溜まる構造になっており、吸引汚物液排出プロセスが終了すると「上昇管の最下部の水溜まり」に残留する汚物液の水量が約30ccとなる構造であり、
    「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」が、排便時や排尿時に均一洗浄水が間欠的または連続で流れている便器ボウルの排出口に傾斜管が接続されており、落下する汚物を約1〜2mmの浅い水深の水が流れている便器ボウルの排出口と傾斜管で受けて、臀部にまで跳ね上がる「跳ね返り水」を生じなくて、傾斜管のもう一方の下端部方向に汚物が傾斜に沿って滑り落ち、「上昇管の最下部で約50mmの深い水深を持つ臭い止めの水溜まり」に一時的に汚物を溜めて、上昇管の最上部で垂直下方に汚物が流れ下る下降管と繋がっている構造の「跳ね上がり水の無い、臭い止め構造」を持つ吸引汚物液排出配管であり、
    前記、下降管の頂点Tから傾斜管に向って引いた水平線が、傾斜管の内壁底と交わる交点Aが、上昇管の最下部の水溜まりに溜まる臭い止め水層の水位の上レベルが傾斜管底と交わる交点でもあり、高圧洗浄ノズルを埋め込んでいる便器ボウルのエッジの先端Bからの垂下線が傾斜管の内壁底と交わる交点Cよりも下にある構造で、トイレ使用者が臀部を便座穴に入れて安定した姿勢で便座に座り、便座穴の左右の距離最大となる位置の直線と、便座穴の前後の中心線との交点に肛門がくるから、該、肛門からの垂下線が傾斜管の内壁底と交わる交点をFとすると、F点の位置がA点と、C点よりも上部にあって、大便を排便しても約50mmの深い水深を持つ臭い止め構造の水層に落下することは無く、水深が1〜2mmの浅い水深で水が流れている傾斜管の内壁底に大便や立位の小便が落下する形態で「臀部に跳ね返る水」を生じることは無い「臭い止め構造」を形成しており、
    便器ボウルと傾斜管の曲面を持った内壁底に均一洗浄水を便器リム内に配設した配管から間欠的に流して、浅い水深の水流を形成しているから、大便落下に伴って便器内壁と傾斜管の内壁面に接触して落下しても、大便の接触痕は器壁に付着しないか、または、弱い付着力で付着しており、
    トイレ使用者が臀部を便座穴に落とし込み、安定した姿勢で便座に座って便器ボウルの下部の汚物排出口に大便を排便落下するとF点に大便が落下するが、排便の姿勢と勢いによっては大便の落下点は横拡がりを持って大便の接触痕が付着している可能性が高いから、排便の後で高圧洗浄ノズルを用いて高圧洗浄水の噴射で大便の接触痕を剥離洗浄する手段が、F点を中心に横拡がりを持って大便の接触痕が付着している可能性が高い領域を剥離洗浄する高圧洗浄ノズルを便器ボウルエッジの先端B点の内壁部に埋設しており
    排泄した大便や小便が便器の排出口から下方向に傾斜している傾斜管の内底面に落ちると、傾斜管の内底面を下方に滑って「上昇管の最下部の水溜まり」に溜まり、また、汚物液の水量が多く溜まると上昇管の最上部で下降管の頂点Tを越えて下降管に溢れて汚物溜まり槽に流れ出て、小便や大便や洗浄水が一時的に溜められる汚物液排出配管の形態になっており、
    汚物液排出配管と接続されている汚物処理装置の構造が、減圧室と隔壁を介して汚物液排出室と接続されており、該、減圧室には電動モーターの回転軸に設置されたプロペラファンまたはシロッコファンからなる吸引手段が取り付けられており、さらに、減圧室には汚物液溜まり槽が設置されていて、減圧室の上部天井に筋状ヒートシンクが設けられており、減圧室の天井の一部になっていて、電動モーターの回転軸にプロペラファンまたはシロッコファンからなる吸引手段が設置されていて、電動モーターの回転速度が、スロースタート回路が付いたPWM回路で、さらに気圧センサーが測定する測定値と、あらかじめ設定してある「所望する気圧値」と比較する比較回路で差圧を求め、差圧が少なくなるように回転速度を制御するPWM回路が取り付けてある制御回路で電動モーターが制御されており、吸引手段が徐々に回転速度を高くして減圧室に発生する負圧を徐々に負圧度を高めて行くようにして、急激な気圧の変化を生じないようにしてあり、減圧室内に負圧を形成する時には、汚物液溜まり槽の壁に設置した電磁排出弁を閉じてから電動モーターのスイッチをONして回転するシーケンスを持ち、
    電動モーターの回転で吸引手段を回転して負圧を形成して引き出される機能は、負圧の刺激を肛門に与えて排便の便意を昂揚させる吸引排便アシスト機能と、吸引汚物液排出機能の他に、立位の小便を吸引気流中で排尿を行う吸引排尿機能と、乾燥の指令で開始される吸引汚物液排出プロセスと同時並行して進行する臀部や局部に付着している水滴を機械的に振るい落として除去する第1の吸引乾燥機能と、温風吐出と同時に一方で便器から汚物液溜まり槽に設置した気圧計の気圧値が設定した弱い負圧に維持するように吸引手段の回転速度を自動制御する第2の温風吐出乾燥の機能を有しており、
    便器ボウル内の空気を吸引手段の回転で吸引排気すると、吸引手段の回転で排気された空気は減圧室と接続されている汚物液排出室との隔壁の上部の開口部に挿入されて設置されている、前記、筋状ヒートシンクの筋状部を通った後に、汚物液排出室に排出されて、排気された気流は汚物液排出室に開口した下水配管に入り、さらに下水配管から下水管に排出される形態の減圧室と汚物液排出室からなる汚物処理装置を持っており、
    前記、減圧室の汚物液溜まり槽に水位センサーと気圧センサーが設置されて信号がマイコンに送信されており、汚物液溜まり槽に溜まった汚物液を下水配管に排出する時には、電磁排出弁の弁体が汚物溜まり槽の壁の一部を形成する形で設置されていて、汚物液溜まり槽の底部と下水配管の底部が下水管方向に傾斜して各接続部の底部が汚物液の流れを止めないように接続されており、電磁排出弁の弁体を開けると汚物液が汚物液溜まり槽から自然に流れ出して下水管に排出する形態に接続されている便器と便座と汚物液排出配管と、減圧室と汚物液排出室を持つ汚物処理装置を備えている構造の「跳ね返り水」の無い、「臭い止め構造」を持つ吸引式水洗トイレ装置であって、
    上記構造のトイレ装置を使ったプロセスのシーケンスが、
    男子の立位の小便プロセスおよび、便座に座って排尿を行うプロセスと、女子の座位の小便プロセスやビデ洗浄プロセスと、男子と女子の排便プロセスを区別して判断して、それぞれの汚物を下水管に排出するシーケンスを持ち、
    男子の立位の小便プロセスと、便座に座って行う座位の小便プロセスにおいては、汚物液を下水管に毎回排出せずに汚物液排出管の「上昇管の最下部の水溜まり」と、均一洗浄水と小便汚物液が汚物液排出管の上昇管の最上部の頂点Tから溢れて下降管から汚物液溜まり槽に流れ込んで小便汚物液を溜めて置き、
    男子の立位と座位の小便プロセスのシーケンスに、N+1→Nのステップを設け、男子の小便シーケンスを何回通ったかを数えているN値を用いて、シーケンスを1回通る度にN値に1を加算して、マイコンが新しいN値を記憶するシーケンスカウンターを備え、男子の小便プロセスに進むと、該N値の初期値が0で、トイレ使用人が代って男子の小便プロセスが連続して3回繰り返し実行される場合には、加算された後のN値が3になると、吸引汚物液排出プロセスで小便汚物液を下水管に排出するシーケンスに進み、さらに後洗浄プロセスで均一洗浄水が便器ボウルリムから流れて「臭い止め水層の上レベルHの水位」を回復し、シーケンスカウンターのN値を0にリセットするシーケンスが組まれており、男子の小便プロセスが連続して多数回使用される場合では、汚物液溜まり槽と「上昇管の最下部の水溜まり」から小便汚物液を下水管に排出するのは、男子の小便プロセスの3回に1回だけ下水管に排出するシーケンスとなり男子小便プロセスの下水管に排出する水を少なくする節水効果をもたらす特徴を持ち、
    男子の小便プロセスが連続して使用されず、男女の大便の排便プロセスや
    女性の小便プロセスやビデ洗浄プロセスの場合のように温水洗浄を伴うプロセスが男子の小便プロセスに続いて実行されると、N値に関わらず汚物液を「上昇管の最下部の水溜まり」と汚物液溜まり槽から下水管に排出するシーケンスとなって、直前のプロセスの男子の小便プロセスで汚物液溜まり槽と「上昇管の最下部の水溜まり」に溜められている小便汚物液も合わせて下水管に排出して、後洗浄プロセスで400ccの均一洗浄水を加水して臭い止め水層の上レベルHの水位を回復するプロセスが終了すると、N値を0にリセットするシーケンスを持っており、
    排便の便意を高めて自力排便を促す排便アシストプロセスが、前記、ビデ温水吐出洗浄とパルス温水流吐出洗浄を利用して肛門を温水刺激することと、また、便器ボウル内を吸引手段の回転で負圧にし、肛門と直腸に負圧の吸引刺激を与えることをトイレ使用者がリモートで指令し選択出来て、便意を昂揚させて自立排便を促し、
    便座に両膝頭を合わせて座ると、便座の前部中心に突起部を持ち両太腿の間の三角形の空間を埋めて、なおかつ、便座と便器の間の間隙の全縁周を撥水性樹脂層で塞いだ構造になっており、便座と便器と大腿部が略気密状態を形成しているから、減圧室の吸引手段を回転して汚物液排出管を通じて便器ボウル内の空気を吸引すると、直腸の肛門近くにまで降りてきているガスが肛門から出たり、ガスや便が出ようとして直腸内で動き、便意を昂揚させる吸引刺激と、ビデ洗浄プロセスの温水吐出装置を応用して、ノズルから吐出されるストレート温水流が肛門に当たるようにトイレ使用者が便座に座る体位を調節して、便意を昂揚するストレート温水吐出刺激と、排便後のお尻洗浄プロセスのパルス温水吐出流を応用して、衝撃性を抑えた間欠温水吐出流を肛門に与えて便意を昂揚するパルス温水刺激を与えることをリモートで選択指令出来る排便アシストプロセスのシーケンスを持っており、
    排便アシストプロセスで便意が昂揚すると自力で排便が可能となり、排便が終了すると、パルス発生装置で作ったパルス温水流の衝撃力をアキュムレーターとの干渉で抑えた間欠温水流をノズルから肛門に向って吐出して洗浄するお尻洗浄プロセスに進み、
    排便時に大便を落下しても、50mmの深い水深を持つ「上昇管の最下部の水溜まり」を避けて、汚物液排出配管の傾斜管と便器ボウルの下部の内壁面に、約1〜2mmの浅い水深の水流を流しながら、しかも、大便を、該、内壁面に接触して落下させるから、臀部にまで跳ね上がる「跳ね返り水」を発生しない構造の「臭い止め構造」を持ち、
    大便落下時に傾斜管と便器ボウルの排出口の内壁面の下部に付着した大便の接触痕を、便器ボウルエッジの先端の内部に埋設した高圧洗浄水ノズルから自治体が供給する水道水の水圧の高圧洗浄水を噴射して剥離洗浄する高圧スプレー洗浄プロセスのシーケンスを持っていて、
    女子の小便プロセスやビデ洗浄プロセスと、また、男女の排便後のお尻洗浄で、パルス発生装置が形成する急峻に立ち上がる吐出圧力波形を、アキュムレーターとの干渉で、衝撃力を抑え、しかし高い洗浄能力が残っている温水流の吐出で肛門を洗うお尻洗浄プロセスを経ると、吸引汚物液排出プロセスで汚物液を下水管に排出するシーケンスを持っており、
    トイレ使用者が便座に座り、「乾燥」開始をリモートで指示すると、減圧室に設置した電動モーターがスロースタート回路とPWM回路で制御されて徐々に回転して、吸引手段が徐々に回転して減圧室の気圧を徐々に高い負圧にして行くと、便器ボウルに外気を吸引する現象が発生して、便器ボウル内の空気が吸引され始め、便座にリラックスして座っているトイレ使用者の両大腿部の間を通って外気が便器ボウルに流入し始めることと、減圧室が負圧になると便器ボウル側から大気圧による押し出し力が働き、減圧室側からは負圧による吸引力が働くから、汚物液排出配管の「上昇管の最下部の水溜まり」に溜まっている汚物液が汚物液溜まり槽の方向に動く現象が同時に始まり、減圧室の吸引手段が徐々に回転して気圧が-20mmH2Oになると「臭い止め構造」の傾斜管の下端部Gから空気の泡が水深20mmに水没している水層をくぐって流れるようになり、さらに負圧が高くなると「上昇管の最下部の水溜まり」に溜まっている汚物液が大気圧による押し出し力と減圧室側からの吸引力で汚物液溜まり槽に移送されて、その時、汚物液排出配管では、便器内の空気が減圧室方向に吸い込まれており、便座にリラックスして座っているトイレ使用者の両大腿部の間から外気が大量に流れ込んで、両大腿部から局部を通り陰毛や皮膚を激しく振わせて付着している水滴を機械的に振るい落とす第1の吸引乾燥プロセスが始まっているから、
    前記、便器ボウルの大気圧と減圧室の負圧の気圧差が汚物液排出配管内に、便器側からの大気圧による押し出し力と、減圧室側からの負圧が作る吸引力を生み、汚物液排出配管内の汚物液を汚物液溜まり槽方向に移動させるのと同時に、汚物液排出配管を大量の空気が便器ボウルから減圧室の吸引手段に向って流れ込むが、前記したように吸引汚物液排出プロセスが終わり「上昇管の最下部の水溜まり}に残留する汚物液が約30ccしか残らない臭い止め構造に改良できたので「小さい嵐の状態」しか発生しないから、第1の吸引乾燥プロセスと吸引汚物液排出プロセスが同時進行して並行に開始されており、しかも、リモートで「乾燥」開始を指令した時から5秒後に電動モーターが停止するまで、第1の吸引乾燥プロセスと吸引汚物液排出プロセスが行われて、同時に第1の吸引乾燥プロセスと吸引汚物液排出プロセスが終了するシーケンスを持ち、
    「第1の吸引乾燥プロセス」が終了すると「第2の温風乾燥プロセス」が開始され、温風吐出ノズルから温風が臀部の局部に向って吐出されると、同時に、電動モーターが徐々に回転して吸引手段が徐々に回転すると、あらかじめ比較回路に設定された「所望する気圧値」と、汚物液溜まり槽に設置した気圧センサーの実測値との差が比較回路で比較されて、その差が小さくなるようにPWM制御回路にフィードバックされて、電動モーターの回転速度が制御される方法で便器ボウルに設置した温風吐出ノズルから局部に温風が吹き付けられ、なおかつ、下水管からの悪臭が上がってこない程度に便器ボウルの排出口から空気を排気する負圧値に設計されて、結果的に温風吐出量速(M/分)よりも僅かに少ない量速で便器ボウルの排出口から便器ボウルの下部の空気を吸引排出することにより、吸引便器ボウル内ではトイレ使用人の局部に向けて温風が吐出されて局部の皮膚に吸着した水分を乾燥し、トイレ使用者は臀部の局部が「乾燥した」と感じるまで第2の温風乾燥を続けることが出来て、
    トイレ使用者がリモートで温風乾燥プロセスを「終了する」を指令すると、トイレ使用者が行うトイレ装置を使って排尿や排便を行い、男性の小便プロセスと、女性の座位の小便プロセスとビデ洗浄プロセスと、排便アシストプロセスやお尻洗浄プロセスやビデ洗浄プロセスを行い、吸引汚物液排出プロセスで汚物液を汚物液溜まり槽に排出するプロセスの全てが終わり、
    トイレ使用者は立ち上がって身支度を整えてトイレ室から退出すると、人感センサーが人間が横切ったことを感知すると、マイコンがトイレ室からトイレ使用者が退出したと判断して、マイコンが汚物液を汚物液溜まり槽から下水管に移送する「汚物液を下水管に移送するプロセス」を開始して、
    電磁排出弁が10秒間開くと汚物液が汚物液溜まり槽から下水配管を経由して下水管に配管の勾配に沿って自然流出して「汚物液を下水管に移送するプロセス」が終了し、
    さらに、男子の小便プロセスのシーケンスにN+1→Nのステップを設け、シーケンスを何回通ったかを数えているN値を用いて、新しいN値をマイコンが記憶するシーケンスカウンターにおいて、N=3の場合のシーケンスと、女子の座位の小便とビデ洗浄処理を行ったシーケンスと、男子と女子の排便プロセスで温水洗浄を行ったシーケンスでは、汚物液を吸引汚物液排出プロセスで汚物液溜まり槽に移送するプロセスを経ているから、汚物液排出配管の「臭い止め構造」の水層の水位が空の状態になっていて臭い止め機能を果たせない状態になっているので、後洗浄プロセスで便器リムの内部に配設した配管から均一洗浄水を10秒間流して「上昇管の最下部の水溜まり」に水を溜めて、下降管の頂点Tに到達する水位に水を溜めて、臭い止め水位の上レベルHに水位を回復させて、下水管からの悪臭が便器に逆流することを阻止する臭い止め機能を回復させ、便器ボウルの内壁を洗浄し、吸引汚物液排出配管内を洗浄して、男子の小便プロセスのシーケンスカウンターのN値を0にリセットしてマイコンがN値を記憶して、全てのプロセスのシーケンスを終えるが、
    トイレシステムの緊急異常に対しては、インライン温水加熱制御装置とインライン温風加熱制御装置にはそれぞれ独立した温度制御を有しているが、温水と温風の温度が45度以上に達したら緊急異常であるとマイコンが判断してトイレ装置の電源をOFFし、また、汚物液溜まり槽に設置した水位センサーが満水に達した信号を発信したらマイコンが緊急異常と判断して実行中のプロセスを中断して電磁排出弁を開けて汚物液と洗浄水を下水管に排出して、水位センサーが空水位を示したら中断したプロセスのシーケンスの先頭に戻ってプロセスを再開する緊急異常シーケンスを持つトイレプロセスのシーケンスを有し、
    従来の、大便の接触痕を剥離洗浄する手段が、大量の洗浄水をロータンクから流して、同時にサイフォン現象で汚物液を下水管に排出する方式で、大量の洗浄水を使うことが問題の第1の課題に対し、大便の接触痕を剥離洗浄する手段を高圧水スプレーで剥離洗浄するプロセスで行い、少量の水で剥離洗浄すること
    汚物液を下水管に排出する手段を、吸引汚物液排出プロセスを用いて、大気圧と負圧の気圧差で発生する力で汚物液を下水管に排出し、大量の水を使用しないようにしたことと、男子の小便プロセスが連続して使用される場合には3回に1回だけ下水管に汚物液を排出し、毎回小便汚物液を下水管に流さないシーケンスを開発して洗浄水の消費水量を節水して第1の課題を解決し、
    また、汚物液の全量を「汚物液溜まり槽」に移送する時に、配管へ空気が流入して起きる激しい圧力変化で電磁排出弁の動作を不安定にして、同時に進行している、吸引乾燥するプロセスが終了しているにもかかわらず、汚物を下水管に排出する吸引汚物液排出プロセスが完了せず、終了のタイミングが会わない第2の課題に対して、
    吸引乾燥と吸引汚物排出プロセスが、汚物液排出管の臭い止め構造を「上昇管の最下部の水溜まり」に溜まる水の量を400ccとし、上昇管の管径を5cmとし、上昇管の最下部の形状を水平にして、下降管の最上部に20度の角度で上斜め方向に延びて繋がっており、汚物液排出プロセス後に残る残留水を30ccとする汚物液排出管の「臭い止め構造」に最適化したことにより、第1の吸引乾燥プロセスの終了と、汚物液を下水管に排出する吸引汚物液排出プロセスが終了する時点が同時になり第2の課題を解決した特徴を有している「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」を持つ排便アシスト吸引式水洗トイレシステム。
  2. 本願の男子の小便プロセスは、立位の小便と、便座に座って排尿を行うプロセスを持っており、「座位の小便プロセスで、男性の小便であるか、女性の小便プロセスであるかを区別する方法が、小便プロセスが終了して「温水洗浄プロセスを経ていたかどうかでマイコン自身が判断するシーケンスを持っており」、
    小便プロセスにおいて、排尿後に「温水洗浄をしたか」あるいは「温水洗浄をしなかったか」をマイコンが判断するシーケンスを持っており、「温水洗浄をしていない」シーケンスならば、男子の小便プロセスであるとマイコンが判断して、汚物液を「上昇管の最下部の水溜まり」と汚物液溜まり槽に溜めて、下水管に排出しないシーケンスへ進み、
    「温水洗浄プロセスをした」マイコンが判断したシーケンスでは、女性の小便かビデ洗浄プロセスであるとマイコンが判断して、汚物液を下水管に排出するシーケンスに進む特徴を持ち、
    具体的には、男子の座位でのプロセスと女子の小便プロセスとを区別して処理するシーケンスが、
    便座の着座センサーが着座を感知して、排尿後に温水吐出洗浄を指令しない場合は、マイコンは男性の座位の小便プロセスであると判断するシーケンスを有しており、
    前記、男子の小便においては、小便排尿中に間欠的に便器リムの配管から均一洗浄水を流しているにもかかわらず、後洗浄プロセスでさらに10秒間均一洗浄水を流して「臭い止め水層」の上レベルHの水位を回復するための洗浄水を加水することをしないで「上昇管の最下部の水溜まり」と、上昇管の頂点から溢れた小便汚物を汚物液溜まり槽に溜めて置き、
    男子の小便プロセスを連続して利用する場合は、男子の小便プロセスが3回に1回だけ後洗浄プロセスを経由して、汚物水を下水管に排出して、10秒間均一洗浄水を流して「上昇管の最下部の水溜まり」に水を溜め、「臭い止め水層」の上レベルの水位を回復するシーケンスを持ち、
    男子の小便プロセスのシーケンスにN+1→Nのステップを設け、男子の小便プロセスのシーケンスを何回通ったかを数えているN値を用いたシーケンスカウンターを用いて、該、男子の小便プロセスが連続して使用される場合において3回に1回だけ後洗浄プロセスを経由する仕組みが、
    N値の初期値が0で、1回男子小便プロセスを経る度にN値に1を加算し、新たなN値をマイコンが記憶して、N値が記憶管理され、男子の小便プロセスが連続して処理されてN値が3になったら小便汚物液を下水管に排出するシーケンスに進むが、N値が1か,2であるシーケンスの場合の男子の小便汚物は「上昇管の最下部の水溜まり」と、上昇管の頂点から溢れた小便汚物を汚物液溜まり槽に一時的に溜めて置いて、後洗浄プロセスで毎回約400ccの洗浄水を下水管に流すことの無いシーケンスに進み
    上記のように「上昇管の最下部の水溜まり」と、汚物液溜まり槽に溜まった汚物液を下水管に排出するのは、
    次のトイレ使用者が「排便後に吸引汚物液排出プロセス」を行う場合や、女性の小便プロセス、ビデ洗浄プロセスの場合は必ず汚物液を下水管に移送するシーケンスになっていて、前記、男子の溜めて置いた小便汚物液も排便汚物と女性の小便汚物液とビデ汚物液とを合わせてプロセス終了後に「吸引汚物液排出プロセス」と「汚物液を下水管に移送するプロセス」を経て「汚物液を下水管に移送」して「汚物液溜まり槽」から汚物液を下水管に移送する場合であって、
    便座の着座センサーが着座を感知して、排尿後に温水洗浄を指令しない場合は、マイコンは男性の座位の小便プロセスであると判断し、
    男性の立位の小便プロセスと同様に、マイコンが記憶するN値が1または2である場合は小便汚物を「上昇管の最下部の水溜まり」と汚物液溜まり槽に溜めて置くシーケンスを実行して男性の座位の小便プロセスを終えるシーケンスを持ち、N値が3になった場合には、一時的に溜めて置いた小便汚物を「上昇管の最下部の水溜まり」から、吸引汚物液排出プロセスで汚物液溜まり槽へ移送し、下水管に汚物液を排出し、次に、後洗浄プロセスで「上昇管の最下部の水溜まり」に臭い止め構造の水層の水位が上レベルに回復するように加水され、N値を0にリセットして、男子の小便プロセスが連続して使用される場合は、男子小便プロセスの3回に1回だけ加水して、後洗浄プロセスによる加水を行わない節水のシーケンスになっており、
    「女性のビデ温水洗浄を伴う小便プロセスと、女性と男性が実行する排便プロセスにおいてお尻洗浄の温水洗浄を経た場合」については、女性のビデ温水洗浄を伴う小便プロセスと、女性と男性が実行する排便プロセスにおいてお尻洗浄の温水洗浄を経た場合は、N+1→Nのステップを設けたシーケンスを通ることなく、「上昇管の最下部の水溜まり」に、一時的に溜めてある汚物液を、電動モーターで吸引手段を回転して減圧室に負圧を形成して、汚物液に吸引力が働き、便器側から大気圧の押し出し力が同時に働いて、瞬時に汚物液を汚物液溜まり槽に移送する吸引汚物液排出プロセスで汚物液溜まり槽に移送し、後洗浄プロセスを経て「上昇管の最下部の水溜まり」の臭い止め構造の水層の水位が上レベルに回復するように加水され、N値を0にリセットされるシーケンスとなっており、さらに、下水管に汚物液を排出するシーケンスを持ち、
    男子の立位の小便では、トイレ室にトイレ使用人が入室すると人感センサーが検知し、信号を受信したマイコンがトイレ使用人の入室と判断するが、便座の着座センサーが着座を感知せず、便座を開いて上に上げ、便座の回転軸に設置した開閉スイッチがONしたら、男性の立位の小便プロセスであるとマイコンが判断するシーケンスであって、均一洗浄水を便器リムから間欠的に流し、電動モーターを回転して吸引手段を回転し、減圧室に負圧を作り、便器からトイレ室の空気を吸引して、「電動モーターの回転で、吸引手段が回転して-20mmH20を超える負圧になると、臭い止め水層の水が汚物液溜まり槽に排出されて「上昇管の最下部の水溜り」の水が無くなって、さらに、電動モーターの回転が中速回転になると、減圧室の真空度が-50〜-100mmH20を示す負圧になって、便器ボウルから空気を吸引しながら排尿すると、排尿水のエアロゾル状の微小水滴が飛散している空気と、トイレ室の空気と、小便の飛散する尿水を、排尿時に流される均一洗浄水と共に吸い込み、汚水汚物液を「上昇管の最下部の水溜まり」を経て、なおかつ、生ずる負圧で上昇管の最上部から下降管の頂点Tを越えて溢れる汚物液は、下降管を下り、「汚物液溜まり槽」に溜まり、
    前記、男子の座位の小便プロセスと同様にN値に1が加算された後、N値が3の場合には吸引汚物液排出プロセスで汚物液溜まり槽に移送し、後洗浄プロセスを経て「上昇管の最下部の水溜まり」の臭い止め構造の水層の水位が上レベルに回復するように加水され、N値を0にリセットされるシーケンスを通るが、N値が1または2である場合は小便汚物を「上昇管の最下部の水溜まり」に溜めて置くシーケンスを実行して男性の立位の小便プロセスを終えるシーケンスを持ち、
    吸引立位の小便プロセスが、小便排尿者が罹患者であれば病原性感染症の原因となる病原体を含んでいるエアロゾルも、トイレ室の外気を吸引しながら放尿すると吸引気流に乗せて便器に吸い込んで下水管に排出し、トイレ室の外気に拡散しないから病原体の蔓延を防止できる男子の立位の排尿プロセスになる特徴を持ち、
    男性の小便プロセスと、女性の小便プロセスと、男女の排便プロセスを区別して処理するシーケンスにして、第1の課題を解決した特徴の請求項1記載の「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」を持つ排便アシスト吸引式水洗トイレシステム。
  3. 前記、「乾燥」のリモートからの指令で第1の吸引乾燥プロセスと吸引汚物液排出プロセスが同時進行して並行に実行されるシーケンスが、
    「乾燥」開始をトイレ使用者がリモートで指示すると、減圧室に設置した電動モーターがスロースタート回路とPWM回路で制御されて徐々に回転を開始すると、吸引手段が徐々に回転して減圧室の負圧が徐々に高まり、電動モーターがマイコンにあらかじめ設定した基準真空度の中速回転で、約-70mmH2Oの負圧に到達する過程で、減圧室が大気圧から負圧になり、減圧室の負圧が-20mmH2Oになると「臭い止め構造」の傾斜管の下端部Gが20mmの深さに水没している先端から、便器ボウル側から空気の泡が水層中をくぐって汚物液溜まり槽側に漏れるようになり、減圧室の負圧が次第に高まってくると、多数の空気の泡が移動する空気流となり臭い止め水層の水が汚物液溜まり槽に流れて、臭い止め水層が破れ、便座にリラックスして座っているトイレ使用者の両大腿部の間を通って陰毛と臀部の皮膚を振わせて付着している水滴を機械的に除去する「第1の吸引乾燥プロセス」が始まり、
    また減圧室が負圧になると同時に、汚物液排出配管内では汚物液が便器側から大気圧で1平方センチメートル当たり約1Kgの押し出し力を受け、汚物液溜まり槽側からは負圧の吸引力を受けて、汚物液排出配管内を汚物液溜まり槽方向に汚物液が動き出し始めて「吸引汚物液排出プロセス」が同時に始まり、
    便座に座っているトイレ使用者の大腿部から吸引された空気が、「臭い止め構造」の傾斜管の下端部Gから空気の流れとなって水層中をくぐって汚物液溜まり槽側に流れると、臭い止め水層の水が汚物液溜まり槽側に流れて、減圧室の負圧がさらに高まって基準真空度の-70mmH2Oの負圧に近くなると、負圧による吸引力が汚物液に大きく作用するようになり、「上昇管の最下部の水溜まり」に溜められている汚物液が、汚物液排出配管を通って汚物液溜まり槽に移送される現象が起り、
    前記、汚物液排出配管の臭い止め構造が、上昇管の直径が5cmで、最下部の管底Lが水平形状になっており、さらに、上昇管の最下部から下降管の頂点Tを持つ最上部に延びる上昇管が、前記水平部に対して20度の角度で上方に延びて下降管の最上部に繋がっている形状であるから、「上昇管の最下部の水溜まり」に溜められた汚物液が容易に上昇管の最高部を越えることが出来て、なおかつ、傾斜管の下末端と上昇管の最下部が接続されている接続部に水を溜めて、臭い止め構造の上レベルHの水位を形成している水溜りに溜まる水の体積を400ccとした汚物液排出配管の臭い止め構造の形状としたことにより、吸引汚物液排出プロセスが完了して汚物液と洗浄水が「上昇管の最下部」に残留液として30ccしか残らない構造となって汚物液のほぼ全量が汚物液溜まり槽に移送される構造となっているから、「上昇管の最下部」において「小さい嵐の状態」しか発生しないから、吸引乾燥プロセスと吸引汚物液排出プロセスが同時に開始してから、5秒後に電動モーターが停止して、同時に終了する第1の吸引乾燥プロセスと汚物液排出プロセスのシーケンスを行う、汚物液排出配管の臭い止め構造を最適値にして第2の課題を解決した特徴を有している請求項1記載の「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」を持つ排便アシスト吸引式水洗トイレシステム。
  4. 前記、第2の温風乾燥プロセスが、
    第1の吸引乾燥プロセスが終了すると局部の陰毛や皮膚に付着している水滴は除去されたが、陰毛と皮膚に吸着している水分を、温風を吹き当てて乾燥する第2の温風乾燥プロセスであり、
    温風吐出ノズルから臀部の局部に向って温風を吐出して局部を乾燥する時に、便器内の悪臭がトイレ使用者の顔面に上がってくる現象を防止する方法を持っており、
    その方法が、温風をインライン温風加熱制御装置で生成し、温度制御された温風を、便器に設置した温風吐出ノズルから局部に吐出しながら、温風吐出量速(M/分)よりも僅かに少ない量速の空気を便器ボウル内から、前記、吸引汚物液排出配管を使用して吸引する方法で、便器ボウルの汚物排出口付近を弱い負圧にして、局部には温風が吐出されて温風乾燥を行い、トイレ使用者の顔面にまで便器の悪臭が上がってこないようにする方法が、あらかじめトイレ装置の設計段階で、便器に温風吐出を行いながら電動モーターで吸引手段を回転して便器の悪臭が上がってこない「汚物液溜まり槽」に設置した気圧センサーの気圧を確認して置き、
    その気圧値を比較回路の「所望する気圧値」として比較回路に設定して置き、
    トイレ使用人が温風乾燥プロセスを行う場合には、便器ボウル内に温風を吐出させて、電動モーターで吸引手段を回転し、汚物液溜まり槽に設置した気圧センサーが測定する気圧値が比較回路に入力されて、悪臭が顔面にまで上がってこない「所望する気圧値」と比較して、差圧を小さくするようにPWM制御回路にフィードバックして、電動モーターの回転速度を制御して、一定の所望する弱い負圧に近づけ、維持する回路システムで制御されており、トイレ使用者は暖かい温風で「乾燥した」と感じるまで第2の温風乾燥を続けることが出来て、リモートで「終了」の指令をすることで「終了」する特徴を持ち、
    トイレ使用者がリモートで温風乾燥プロセスを「終了」を指令すると、トイレ使用者が行う全てのプロセスが終わる特徴の温風乾燥プロセスを持っている請求項1記載の「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」を持つ排便アシスト吸引式水洗トイレシステム。
  5. 前記、便器ボウルの排出口に傾斜管が接続されている内壁面に間欠的に洗浄水を流しながら、排便して大便を、該、内壁面に接触させながら落下させると、大便痕が付着しないか、または、大便痕が付着するが、大便痕を剥離洗浄するプロセスが、
    「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」が、便器ボウルの排出口に傾斜管と、上昇管と、下降管から成る汚物液排出配管を持ち、下降管の頂点Tの水平線が臭い止め水層の水位の上レベルHであり、傾斜管の下末端G点が水層の上レベルHからSの深さに水没して、汚物液排出配管の断面を水層が横断している形態で臭い止めの役割をしている臭い止め構造で、下降管の頂点Tの水平線が傾斜管の内壁底と交わる交点Aが、便器ボウルエッジの先端Bからの垂下線が傾斜管の内壁底と交わる交点Cよりも下にある構造で、大便と立位の小便が、均一洗浄水が間欠的に流れて1〜2mmの水深の浅い水流を持つ便器内壁と傾斜管の内壁底に落下する形態で「臀部に跳ね返る水」を生じることは無いが、大便落下に伴って便器内壁と傾斜管の内壁面に接触して落下するから、便器内壁と傾斜管の内壁面に大便の接触痕が付着しないか、または、弱い付着力で接触痕が付着しており、
    トイレ使用者が臀部を便座穴に入れて安定した姿勢で便座に座り、便座穴の左右の距離の最大となる位置の直線と、便座穴の前後の中心線との交点に肛門があるから、該、肛門からの垂下線が傾斜管の内壁底と交わる交点Fを中心とし、排便の姿勢と勢いによっては便器ボウルの内壁面から傾斜管との接続部の底部に横拡がりを持つ領域の接触痕が付着している可能性の高い領域に、前記、便器ボウルエッジの先端B点からの水平線と便器ボウル後部の内壁との交点をDとしたとき、C−D長を長辺として、C−D長の1/2の長さを短辺とする、F点を中心とした長方形面状、または、F点を中心としてC−D長の直径を持つ円形面状に、便器ボウルエッジの先端内壁内に埋設された高圧洗浄水スプレーノズルから、自治体が供給する水道水圧の高圧水が供給されて、高圧スプレー洗浄水を約3秒間の短時間噴射して、付着している接触痕を少量の洗浄水で剥離洗浄して第1の課題を解決したことを特徴とする請求項1記載の「跳ね返り水の無い、臭い止め構造」を持つ排便アシスト吸引式水洗トイレシステム。
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