JPS602045Y2 - 自動車用トリムの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車の車体内板を覆うトリムの取付構造
に関するものである。

従来、自動車の車体ピラー等の内板を覆うトリムは、ビ
スやファスナで内板表面に固定したり、またＵ字状のウ
ェルトを車体フランジ上にあるトリムの端部に嵌合して
固定するようにしている（例えば実開昭５２−１３７４
１４号公報）。

しかし、このような従来の取付構造においては、ビスや
ファスナ等の締結部品を要するため、部品点数が多く、
コストが高くなるとともに、外部からビスやファスナお
よびウェルト嵌合部が見え、外観を損い、そのうえ取付
工数が多くなる欠点を有していた。

この考案は、上記従来の欠点を解消し、外観を向上する
とともに取付けが容易で安価な自動車用トリムの取付構
造を提供しようとするものである。

以下、この考案の一実施例を図面において説明する。

自動車のセンターピラ１は、外板２と内板３とを前後の
フランジ４を合致させてスポット溶接することにより形
成している。

このセンターピラ１の内板３を覆うトリム５は上記フラ
ンジ４に取付けられる。

すなわち、トリム本体６の一端部に薄肉部７により接続
した取付部８を設けている。

上記取付部８には、センターピラ１のフランジ４に嵌合
する溝部８ａを設けている。

またこの溝部８ａ内には、Ｕ字形状を保持するためのリ
ブ８ｂおよび８ｃを設け、このリブ８ｂ、８ｃによって
フランジ４を挟持するようにしている。

また、取付部８のフランジ４の車室側に接する部分には
、切欠部８ｄを設けて材料の軽減を行っている。

また上記薄肉部７は、外力を作用させない自然な形状を
示す第４図より、第２図の状態になることを可能とする
ため屈曲可能となっている。

またトリム本体６の他端部には、溝部を備えたＵ字状取
付部９を設ける。

上記Ｕ字状取付部９の内側には、リブ９ａおよび９ｂを
設け、センターピラ１の他方のフランジ４を挟持するよ
うになっている。

さらに、上記トリム本体６、薄肉部７、取付部８および
Ｕ字状取付部９は、合成樹脂材料にて第４図のように一
体に形成する。

次に、この考案のトリム５をセンターピラ１に装着する
には、第３図に示すように、まずＵ字状取付部９をフラ
ンジ４に嵌合し、この状態において薄肉部７を撓わませ
て取付部８をフランジ４に向け、該フランジ４に溝部８
ａを嵌合するようにして押し込めば簡単に装着すること
ができる。

なお、以上の実施例においては、センターピラに実施し
たが、フロントピラやリヤビラにも実施することができ
る。

また、薄肉部によりトリム本体に接続した取付部は、ト
リム本体の一端のみに設けたが、これをトリム本体の両
端に設けても同等の効果を得ることができる。

この考案は、以上のようにトリムの取付けには他部品を
全く必要とすることがなく、部品点数が少くコストが安
くなるとともに、従来のようにビスやファスナが外部よ
り見えることがなく外観を向上し、さらに組付時は取付
部をフランジに挿入して押圧するだけでよいので組付け
が簡単である特長を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は、この考案の自動車用トリムの取
付構造の一実施例を示し、第１図はトリムの装着部を示
す自動車の側面図、第２図は、第１図の■−■断面図、
第３図は、トリムの装着作業を示す説明図、第４図は、
トリム単体の断面図、第５図は、トリムの一部の斜視図
である。 ３・・・・・・車体内板、４・・・・・・フランジ、５
・・・・・・トリム、６・・・・・・トリム本体、７・
・・・・・薄肉部、８・・・・・・取付部、８ａ・・・
・・・溝部、９・・・・・・Ｕ字状取付部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前後部にフランジを有する車体ピラーの内板を覆うトリ
   ムが合成樹脂で形成されており、このトリムは、トリム
   本体部とその両側に一体形成された取付部とからなり、
   この両取付部はＵ字状の溝部を備えていて、少なくとも
   一方側の取付部は屈曲可能な薄肉部を介してトリム本体
   に接続されており、この両取付部の溝部がフランジにそ
   れぞれ嵌め込まれていることを特徴とする自動車用トリ
   ム取付構造。