JPS60199073A - ねり壁材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ねり壁材、詳しくは、コンクリート壁等の下
地に直接塗布可能な状態に混練されており、容器に密封
することにより上記の状態を長期間保持できるねり壁材
に関する。

ＣＭＣを糊剤として利用した、従来の繊維壁、聖楽壁等
の室内壁材は、通用場所によっては、相応の効果を発揮
するものであるが、その適用範囲の狭さや下記の欠点に
より、クロス紙やコーティング樹脂、その他の壁材に代
えられつつある。

即ち、上記室内壁材は、■ＣＭＣを含有するためコンク
リートより発生するアルカリ分に浸食されて剥離し易い
ため、コンクリート面に塗布できない、■退色・黄変等
が早く、壁材としての寿命が短い、■水分を吸い込む下
地材には接着するが、滑らかな下地（例えば、樹脂コー
テイング面）に塗布するのは困難である、■耐火性に劣
る、■繊維壁の場合、燃焼し易い、■下地のアクが出易
い、■室内の壁材のみにしか使用できない、等の欠点を
有している。

そこで、上述の欠点を改良するために、壁材の塗布現場
において、壁材を塗布する前に、壁材にアクリル系や酢
ビ系のエマルジョンを希釈水と共に混合してから、塗布
することが行われているが、このような手段によっても
、改良されるのは上記欠点のうち■、■及び■のみであ
り、しかも上記■及び■については充分に改良されず、
更に上記の手段は、現場作業者の化学的な知識を必要と
する等問題を有している。

また、」１記の問題等に対応するために、予め、間材、
合成樹脂エマルジョン及び添加剤等をコンクリート壁等
の下池材に直接塗布可能に配合混練しておくことも考え
られるが、予め塗布可能に混練した壁材は、保存安定性
が低く比較的短期間で実用に供し難くなり易く、しかも
、このようなねり壁材による場合でも、塗布後アルカリ
分が表面に滲み出てくる等、前記の欠点を容易には回避
し−難い。

本発明は、コンクリート壁等の下地に直接塗布可能な状
態に混練されており、容器に密封することにより上記の
状態を長期間保持できる保存安定性を有し、且つコンク
リート壁等の下地に極めて良好な状態で塗布接着固化可
能なねり壁材を提供することを目的としてなされたもの
で、斯る目的を、骨材、アクリル系合成樹脂エマルジョ
ン、増粘剤、含浸剤及びアルカリ吸着剤を、希釈水でコ
ンクリート壁等の下地に直接塗布可能な状態に混練した
混線物からなり、容器に密封される、ねり壁材により達
成したものである。

以下に本発明のねり壁材について詳述する。

本発明のねり壁材における骨材としては、シラスバルー
ン、珪砂及び中心粒径がｌｌｌ１１１１以下の微細な軽
石等が用いられ、また保存中の劣化等を防止する上で化
学的に安定な樹脂固形粉、例えば中心粒径がｌ＋ｎｍ以
下の微細な塩ビ粉、ゴム粉等を骨材の一部として併用す
るのが好ましい。そして、これらの骨材は、予め耐アル
カリ性の強い顔料、例えば焼成顔料で着色したものが用
いられる。

本発明のねり壁材におけるアクリル系合成樹脂エマルジ
ョンは、接着剤として機能するもので、エマルジョンと
しては、アクリル酸エステル共重合樹脂水性エマルジョ
ン、アクリル・スチレン共重合樹脂水性エマルジョン等
が挙げられ、これらは、通常固形分を１０〜５０％に調
製され、必要に応じ、前記顔料が加えられる。一般に接
着力を向上させるためには固形分濃度の高いものを用い
るのが好ましく、作業性を向上させるためには固形分濃
度の低いものが好ましいので、固形分濃度はこれらの点
を考慮の上目的に応じ選択される。

本発明のねり壁材における増粘剤（糊剤）は、本発明の
ねり壁材を適度に増粘させると共に上記樹脂エマルジョ
ンと共に糊剤としてもｔａ能する他骨材の延びを良（す
るもので、該増粘剤としては、アルカリに破壊され難い
メチルセルロースが適しているが、カルボキシメチルセ
ルロースも必要に応じ用いられる。これらの増粘剤の好
ましい配合量は、前記樹脂エマルジョンの固形分１０部
に対して０．０４〜１部、又は希釈水１００部に対して
０．８〜３．５部であり、これらの範囲の中から目的に
応じ適宜選択される。

本発明のねり壁材における含浸剤は、ねり壁材をコンク
リート壁等の下地に塗布する際、樹脂エマルジョンを下
地の内部、即ち、下地中の細孔中に浸透させ、樹脂エマ
ルジョンの硬化により該細孔を塞ぎ、アルカリ分の下地
表面への滲み出しを防止する他、ねり壁材と下地との接
着面積を増大させ下地との接着力を向上させるもので、
この含浸剤としては、コロイダルシリカが適しており、
アルカリ吸着剤との吸着反応が小さくなるように特に中
性型のコロイダルシリカが最適であり、この好ましい配
合量は、樹脂エマルジョンの固形分１０部に対し０．３
〜２部である。

アルカリ吸着剤は、コンクリート壁等の下地中のアルカ
リ分を吸着することにより、ねり壁材の下地への接着力
を向上させると共にねり壁材の塗布固化後のアルカリの
ｉｒみ出しを防止し、良好な壁部の形成に寄与するもの
である。

また、本発明のねり壁材には、つなぎ、殺菌剤、防黴剤
、脱泡剤及び難燃抑煙剤を添加することができる。つな
ぎとしては、壁材に用いられる通常のつなぎの他に、綿
（ワタ）、紙やパルプ粉が通しており、これらのつなぎ
は、配合前に予め着色して用いられ、これらの着色はア
クリル樹脂をバインダーとして焼成顔料でコーティング
を行い、充分に乾燥（架Ｊりさせることによって行われ
る。

殺菌材及び防黴剤は、ねり壁材の保存中における黴の発
生等による劣化を防止するために添加されるもので、脱
泡剤は、主として原材料の攪拌混練時に添加することに
より、攪拌混練時の気泡を消泡させ且つコテ塗り時の起
泡も消泡させる効果を発揮する。また、！ｌｔ燃抑煙剤
としては、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムを
主成分とするものが用いられ、これらは、抑煙効果も併
有している。

尚、骨材及びつなぎの配合量は、目的に応じて決められ
、用いる骨材の粒径の範囲を広くしたり、硬いものと軟
らかいものとを混合使用したりすることによりコテ押さ
え等の作業性を良くすることができ、且つ塗布部におけ
るピンホールの発生を抑止できる。また、アルカリ吸着
剤の配合量は、通常無機質骨材の使用量に依存し、無機
質骨材に対し１０〜３０％、難燃抑煙剤の配合量は、通
常有機質骨材の使用量に依存し、有機質骨材に対し５０
〜１５０％である。

上述の如き配合からなる本発明のねり壁材は、ビニール
袋等の容器に密封されることにより長期間経過後、例え
ば６ケ月経過後であってもそのままコンクリート壁等の
下地に直接塗布可能であり、従来の壁材の有していた前
記欠点を生じることなく良好な壁部を形成することので
きるものである。

以下、実施例及び試験例を挙げて本発明の効果を更に具
体的に説明する。

実施例１ 下記の成分を下記の配合により均一に混合し、ねり壁材
を得た。

重量部 骨材 ・ゴム扮（中心粒径０．８ＩＩ１ｍ）　１５・シラ、ス
バルーン　１０ 〔サンキライトＹＯ−４（三機工業■）〕・珪砂　（珪
砂８号）１５ 増粘剤（糊剤） ・メチルセルロース　０．５ 〔マーボローズ（松本油脂製薬＠）〕 樹脂エエマルジョ ンアクリル酸エステル共重合樹脂水性 エマルジョン　１２ 〔モビニール７４４（ヘキスト合成ｎ）〕含浸剤 ・コロイダルシリカ　３ 〔アプライド（旭電化工業側）〕 アルカリ吸着剤 ・合成ケイ酸アルミニウム　５ 〔キョウワード７００（協和化学工業側）〕ツナギ ・綿（ワタ）　５ｍｍ　５ 難燃抑煙剤 ・　〔キスマ（協和化学工業■）〕２０殺菌剤　０．６
５ 防カビ剤　０．５５ 脱泡剤　０．１ 希釈水　５０ 実施例２ 下記の成分を下記の配合により均一に混合し、ねり壁材
を得た。

重量部 骨材 ・軽石（中心粒径０．８ｍｍ）　４５ ・シラスバルーン　ＩＯ 〔サンキライトＹＯ−４（三機工業６１）））・！を焼
塩ビ粉（中心粒径０．８ｍｍ）　ｔ。

増粘剤（糊剤） ・メチルセルロース　０．２ （ハイメトローズ　９０ＦＭＰ−４０００）樹脂エマル
シヨン ・アクリル・スチレル共重合樹脂水性 エマルジッンにカゾール３５５Ｌ）　１５含浸剤 ・コロイダルシリカ　４．５ 〔アプライド（旭電化工業■）〕 アルカリ吸着剤 ・合成ケイ酸アルミニウム　１５ 〔キツウワード７００（協和化学工業＠）〕ツナギ ・パルプ粉　８ 難燃抑煙剤 ・キスマ（協和化学工業■）　１０ 殺菌剤　０．６５ 防カビ剤　ｏ、５５ 脱泡剤　ｏ、１５ 希釈水　６５ 試験例１ 上記実施例のねり壁材を、ベニヤ板（下地材）上にコテ
塗りにより塗布厚約１．５　ａｕ＋＋に塗布し、その際
の作業性、ベニヤ板に対する接着性等について観察した
結果を次に示す。

実施例２のねり壁材は、重質骨材が少ないためにコテ塗
りの作業性は良好とは言い難かったが、乾燥固化後のね
り壁材内における空洞は殆ど認められず、ねり壁材の塗
布状態は良好であった。

塗布されたねり壁材は、室温（１８〜２３℃）下で塗布
後約４時間経時後、粘着性が消失し、塗布後約６時間経
時後、擦すり付けても傷を発生しなくなり、２４時間経
時後、カンタ−ナイフによる剥離を行っても剥離せず、
また滲み出しも認められず、ねり壁材の乾燥固化状態は
、極めて良好なものであった。

また、実施例２のねり壁材は、ビニール袋中に密封後、
６ケ月経過後でも変質は認められながった。

試験例２ 上記実施例１のねり壁材を、ブロック（下地材）の−面
上にコテ塗りにより塗布厚約２１１ｍ１に塗布し、その
際の作業性、ブロックに対する接着性等について観察し
た結果を次に示す。

実施例１のねり壁材は、作業性が良好でコテ抑えがよく
利き、また、ねり壁材中の液が塗布部分以外へ滲み出し
もなく、ねり壁材の塗布状態は良好であった。

また、本試験における実施例１のねり壁材の乾燥速度は
、試験例１における実施例２のねり壁材のそれに比して
やや早かったが、これはブロック内部へのねり壁材中の
水分、その他が吸い込まれたためと考えられる。

そして、ねり壁材の乾燥固化状態は、極めて良好なもの
であり、また、ブロックに対する接着力を観るために、
７２時間経時後、塗布部の側縁部をハンマーにより叩い
たが、接着面での剥離は発生しなかった。

また、実施例１のねり壁材は、ビニール袋中に密封後、
６ケ月経過後でも変質は認められなかった。

尚、含浸剤（コロイダルシリカ）の浸透を調べるために
、ねり壁材の塗布前のブロックへ水打ちはせず、またア
ルカリ吸着剤の性能を見るためにブロック面の洗浄もし
なかった。

特許出願人 山根民男 家庭化学工業株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ｉｌｌ骨材、アクリル系合成樹脂エマルジョン、増粘剤
   、含浸剤及びアルカリ吸着剤を、希釈水で、コンクリー
   ト壁等の下地に直接塗布可能な状態に混練した混線物か
   らなり、容器に密封される、ねり壁材。 （２）アクリル系合成樹脂エマルジョンが、アクリル酸
   エステル共重合樹脂水性エマルジッンである、特許請求
   の範囲第＋１１項記載のねり壁材。 （３）増粘剤がメチルセルロース又はカルボキシメチル
   セルロースである、特許請求の範囲第＋１１項記載のね
   り壁材。 （４）含浸剤がコロイダルシリカである、特許請求の範
   囲第（１１項記載のねり壁材。 （５）アクリル系合成樹脂エマルジョンの固形分が１０
   〜５０％（重量基準、以下同じ）である、特許請求の範
   囲第１１１又は（２）項記載のねり壁材。 （６）アクリル系合成樹脂エマルジョンの固形分１０部
   （重量基準、以下同じ）に対し、増粘剤、０．０４〜１
   部、含浸剤０．３〜２部、及び希釈水１０〜１００部を
   配合してなる、特許請求の範囲第＋１１項記載のねり壁
   材。 （７）混線物が、つなぎ、殺菌剤、防黴剤、脱泡剤及び
   ！Ｉ燃抑煙剤を含む、特許請求の範囲第（１）項記載の
   ねり壁材。