JPS60196153A - 膜付冷菓の製法 - Google Patents

膜付冷菓の製法

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JPS60196153A
JPS60196153A JP59051722A JP5172284A JPS60196153A JP S60196153 A JPS60196153 A JP S60196153A JP 59051722 A JP59051722 A JP 59051722A JP 5172284 A JP5172284 A JP 5172284A JP S60196153 A JPS60196153 A JP S60196153A
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Yoshinori Orihara
折原 慶典
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、膜が付けられた、アイスクリーム、アイス
ミルク、ラクトアイス、シャーベット。
アイスキャンデー等のアイスクリーム類、その他の冷菓
およびその製法に関する。
〔背景技術〕
前記のような膜付冷菓は、室外あるいは室内温度では熔
けるのが早いという問題があり、手持枠付冷菓(バー製
品)などでは、冷菓が溶けて流れ落ちると手や衣服を汚
すといったようなことが起こるので、熔けないうちに素
早く (普通、数分以内)食べる必要があるという問題
がある。また、冷菓は、舌や歯に直接触れると、その冷
たさのせいで口あたりや風味が半減してしまうという問
題もある。
そこで、このような問題を解決するため、さらには、冷
菓の外観を高めるといったような目的のため、冷菓をコ
ーティング剤で被覆することが行われるようになった。
冷菓をコーティング剤で覆うようにすると、冷菓の熔け
るのが遅くなり、手持枠付冷菓などでは冷菓が溶けて流
れ落ちるのが防がれる。また、舌や歯に冷菓が直接触れ
るのがコーティング剤により妨げられるので、冷菓の口
あたりや風味が損なわれなくなる。
コーティング剤としては、寒天、カラギーナン、ゼラチ
ン、チョコレート類、もち、マシュマロ等が用いられて
おり、被膜が設けられた冷菓の種類は変化に冨んだもの
となっている。
しかしながら、寒天、カラギーナン、ゼラチン等は加水
分解を起こすので酸性のものは入れられず、酸味を付け
ることができない。また、チョコレート類等では味に変
化をつけるというようなことはほとんどできないという
ように、従来のコーティング剤は、自由に種々の味を付
けるということができなかった。
前記のようなコーティング剤を用いて膜付冷菓を製造す
る方法は、つぎのとおりである。コーティング剤は、普
通、室温では固化しているので、温度を上げておいて流
動性を持たせておく。つぎに、コーティング剤に浸ける
ことにより、冷菓の表面にコーティング剤を付着させる
。このあと、冷菓をコーティング剤から抜き出し、また
は、浸けたまま、コーティング剤の温度を下げてこれを
固まらせる。そうすると膜付冷菓が得られる。
しかし、従来のコーティング剤は、上にみたように、流
動性を持たせておく必要上温度を高くして用いる必要が
ある。たとえば、寒天は40〜45℃位、カラギーナン
は30〜35℃位、ゼラチンは20℃位でそれぞれ固化
するので、流動性を持たせるには、このような温度以上
に゛保っようにする必要がある。寒天、カラギーナン、
ゼラチン等では、得られる被膜に柔軟性を持たせるため
、砂糖、水飴、デキストリン等の固形分を45〜55重
量%含ませることがあるが、このようにすると、水の割
合が減るのでいっそう固化温度が高くなる。もちやマシ
ュマロ等でも流動性を持たせておくには40℃位以上に
保つようにする必要がある。
冷菓は20℃以上のものを接触させると、接触時間の長
さに応じて程度は異なるが、溶けたり、組織がこわれた
り荒れたりするといったようなヒートショックを受ける
。したがって、従来の温度の高いコーティング剤は、冷
菓を接触させると、冷菓がヒートショックを受け、コー
ティング剤と接触する部分が損なわれてしまうという恐
れがあった。温度の高いコーティング剤に冷菓が長時間
接触するのを防ぐため、冷菓に付着させたあとコーティ
ング剤を液体窒素で冷却する方法がとられることがある
が、このようにすると設備費や製造費が高いものとなり
、製造時間も長いものとなるまた、膜付冷菓の製造の都
合上、使用する日の前日よりコーティング剤に流動性を
持たせておくようにする必要が生じる場合がある。この
ような場合には、30〜40−℃程度の温度では大腸菌
等が最もよく繁殖するので、普通は60℃以上でコーテ
ィング剤を保存するようにしている。しかし、このよう
な温度で保存するとコーティング剤が物性劣化を起こす
ことがある。
冷菓を被覆する別の方法として、つぎのような方法もあ
る。コーティング剤の温度を上げておいて流動性を持た
せておき、コーティング剤を冷凍容器に入れる。つぎに
、冷凍容器を冷却し、コーティング剤の周囲を固まらせ
て殻(シェル)をつくる。殻内の固まっていないコーテ
ィング剤を除いたあと、冷菓用ミックス(冷菓製造用原
材料の混合調製物を冷却したもの)を殻内に充填する。
つぎに、冷菓用ミックスを完全に凍結させ、冷凍容器か
ら取り出すと被膜の付いた冷菓が得られるのである。た
とえば、アイスクリームを寒天で被覆する場合には、普
通、寒天の温度を60℃位にして、これに流動性を持た
せて冷凍容器に充填し、寒天が40℃位となったところ
で殻内のまだ固まっていない寒天を除くようにする。そ
して、殻内には−2〜−3℃位のアイスクリームミック
スを入れるようにするのである。
しかし、この方法でも、容器に入れる前にコーティング
剤の温度を高くし、これに流動性を持たせておかなけれ
ばならない。そのため、殻ができても殻の温度がなかな
か下がらず、殻内に冷菓用ミックスを入れたとき、冷菓
用ミックスがヒートショックを受ける。たとえば、アイ
スクリームミックスを寒天で覆うようにする場合に、ア
イスクリームミックスは、組織が縮む、きめが荒くなり
シャーヘット調になるといったようなヒートショックを
受ける。そこで、殻内のまだ固まっていないコーティン
グ剤を除いたあと、殻を充分冷却するようにすることが
考えられる。しかしながら、このようにすると、製造ラ
インが長くなる、製造時間が長くかかるようになる、冷
却のためのエネルギーが必要となり、製造費用が高くな
るといったような問題が生じる。
また、使用する日の前日よりコーティング剤に流動性を
持たせておくようにする必要が生じた場合は、やはり、
コーティング剤が物性劣化を起こすことがあるという問
題が生じる。
〔発明の目的〕
二つの発明は、このような事情に鑑みてなされたもので
、膜の味を種々自由に変えることのできる膜付冷菓と、
冷菓にヒートショックを与えることなく被覆を行うこと
ができ、しかも、製造時間が短く、設備費や製造費も低
くてすみ、前日仕込みでも物性劣化が起る恐れが少ない
ようにして膜付冷菓を製造することのできる膜付冷菓の
製法を提供することを目的としている。
〔発明の開示〕
前記のような目的を達成するため、第1の発明は、本体
が低メトキシルペクチンゲルで被覆されてなる膜付冷菓
をその要旨とし、第2の発明は、内面に低メトキシルペ
クチンを含む造膜水溶液ノ凍結膜を形成させた冷凍容器
に冷菓用ミックスを入れてこれを凍結させたのち、凍結
膜を溶解させて造膜水溶液膜付冷菓本体を冷凍容器から
取り出し、これにカルシウム塩水溶液を接触させて造膜
水溶液膜をゲル化させるようにする膜付冷菓の製法をそ
の要旨としている。以下に、両発明の詳細な説明する。
ここで、第1の発明において、本体を被覆するのに用い
られ、第2の発明において、造膜水溶液中に含ませて造
膜剤として用いる低メトキシルペクチン(以下rLMペ
クチン」と記す。LMはLow Methoxylの略
)は食品分野において古くから利用されており、増粘安
定剤、ゲル化剤、酸性乳用安定剤等として一般に用いら
れている。また、LMペクチンは、冷菓への応用として
、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、シャ
ーベット、アイスキャンデーなどの増粘安定剤とじて特
に好ましく用いられている。このようなことは公知の技
術として知られている。しかし、冷菓の被覆にLMペク
チンを用いるのは、発明者らによりはじめて見出された
ものである。
LMペクチンは、エステル化度50%以下のものであっ
て、果実や野菜類に多量に含まれているプロトペクチン
を加水分解により抽出、精製した食品用規格品または医
療用規格品等を用いるとよい。このLMペクチンは、2
価の金属イオンであるカルシウムイオン等の働きによっ
てゲル化するが、高メトキシル(High Metho
xyl )ペクチンはカルシウムイオン等の働きだけで
はゲル化しないLMペクチン自身はほとんど無味無臭で
あり、また、寒天、カラギーナン、ゼラチン等のように
酸性のものを入れても加水分解を起こさないので、クエ
ン酸等の酸を加えて酸味を付けることができる。そのた
め、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、シ
ャーベット、アイスキャンデーなどのアイスクリーム類
、その他からなる冷菓本体をLMペクチンで被覆するよ
うにすると、膜付冷菓の被膜の味を種々自由に変えるこ
とができるようになるのである。たとえば、ソーセージ
味、カレー味とか従来のコーティング剤にはなかった味
をつけることもできる。また、LMペクチンゲルの被膜
は、冷菓の、まろやかさ1口あたり。
風味、香り等を一層改良されたものとすることができる
。しかも、チョコレートや氷等からなる被膜のように、
噛んだ時、噛んだ部分以外にもひびがはいって、被膜が
はがれ落ちるといったようなことが起こらず、噛んだ部
分だけが割れて他の部分にひびがはいらない。
第1の発明にかかる膜付冷菓は、第2の発明にかかる膜
付冷菓の製法によりつくることができる。第2の発明に
かかる膜付冷菓の製法は、たとえば、第1図に示されて
いる製造装置を使用して実施される。図にみるように、
この装置は、氷結缶等の冷凍容器1を多数備えた無端ベ
ルト状のコンベア2および、引き抜き手段3を多数備え
た無端ヘルド状のコンベア4を持ち、コンベア4はコン
ベア2の前端(図では左端)上方に配置されている。コ
ンベア2の間には、前にブライン(冷却液)槽5、後に
温水槽6がそれぞれ配置されており、コンベア2の上方
には後から順に、造膜水溶液供給用ホッパ7、造膜水溶
液吸い取り手段8.冷菓用ミックス供給用ホッパ9.バ
ーさし機1oがそれぞれ配置されている。コンベア4の
下方にはカルシウム塩水溶液槽11が配置されており、
槽6と11は上下動するようになっている。
第2の発明で用いる造膜水溶液(ゼリー液)は、造膜剤
としてのLMペクチンおよび必要に応じて用いられるそ
の他の原材料に水を加え、加熱溶解させる等して、水溶
液にしたものである。LMペクチン以外の必要に応じて
用いられる原材料としては、フルーツ冷菓等をコーティ
ングする場合等では、酸味をつけるため、果汁、クエン
酸その他の果汁に含まれている様々な種類の酸等が加え
られ、ゲル化物に粘弾性を与えて口当たりを良くし、ポ
ロッとくずれる感じをなくするため、ローカストビーン
ガム、グアガム、キサンタンガムその他の多糖類が加え
られる。また、上白糖、グラニュ糖、ブドウ糖、ソルビ
トール、還元糖、転化糖その他の糖分、クエン酸、酒石
酸、リンゴ酸。
乳酸その他の有機酸から選ばれたpH調整剤、人工甘味
料、香料、着色料(色素)等も被覆する冷菓本体の種類
等に応じて適量加えられる。造膜水溶液中のLMペクチ
ンの濃度は0.5〜3重量%とするのが好ましく、1〜
2重量%とするのがより好ましい。
造膜水溶液(LMペクチン)のゲル化(ゼリー化)状態
は、LMペクチンの濃度、糖分量、pH値、塩類の含有
量およびゲル化のために用いるカルシウム塩水溶液の濃
度等によって決定され、被膜(ゲル化物、ゼリー)の厚
みおよびゼリー強度は、これらの条件を変えることによ
って調整することができる。
被膜の厚みを薄(する場合は、エステル化度25〜35
%のLMペクチンを用いてこれの濃度を1.5〜2.5
重量%とじ、糖分の濃度を10〜20重量%とし、有機
酸の濃度を0.2〜0.5重量%としてpHを3.3〜
3.5とするとよい。また、被膜の厚みを厚くする場合
は、エステル化度20〜25%(7)LMペクチンを用
いてこれの濃度を1.0〜1.5重量%とし、糖分の濃
度を45〜55%とし、有機酸の濃度を0.05〜0.
3重量%としてpHを3.5〜4.0とするとよい。
冷菓用ミックスの種類は特に限定されない。乳固形分、
糖、酸および果汁等の冷菓用原材料のうちから必要なも
のを運んで混合、調整等を行うことによりつくられるも
の、たとえば、アイスクリーム、アイスミルク、ラクト
アイス、シャーベットアイスキャンデーなどのアイスク
リーム類、その他の冷菓を製造するのに用いるミックス
があげられる。カルシウム塩水溶液は、乳酸カルシウム
、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、クエン酸カルシ
ウム等の水溶性カルシウム塩を水に溶かしたものが用い
られる。カルシウム塩の濃度は、造膜水溶液の配合やカ
ルシウム塩の種類等によって異なるが、0.5〜8.0
重量%が好ましく、1.0〜3.0重量%がより好まし
い。
前記のような装置および材料を使用し、たとえば、つぎ
のようにして膜付冷菓をつくる。第1図を用いて説明す
る。まず、コンベア2および4をそれぞれ矢印方向に回
転させ、冷凍容器1および引き抜き手段3をそれぞれ循
環させておく。ホッパ7により、好ましくは15℃以下
に調整した造膜水溶液12をつぎつぎと送られてくる冷
凍容器1に供給する。つぎに、冷凍容器1を槽5中のブ
ライン13に浸け、造膜水溶液12の周囲部分を所望の
厚みだけ凍らせて殻を得る。冷凍容器の冷却は、−30
〜−35℃位のブラインに浸して行うようにするとよい
。冷凍容器1内の未凍結の造膜水溶液12を吸出し手段
8により除く。そうすると、冷凍容器1の内面に所望の
厚みの被膜が殻状に付着しているので、ホッパ9により
この殻内に冷凍用ミックス14を供給する。このあと、
冷菓用ミックス14を冷却しつつ、バーさし機10によ
り冷菓用ミックス14内にバー15を挿入する。冷菓用
ミックス14を完全に凍結させると、造膜水溶液からな
る被膜(殻)が形成された冷菓本体16を得る。冷菓本
体16が入った冷凍容器1を槽5から引き上げ、つぎに
、槽6内の温水17に浸して形がくずれない程度に殻を
溶かす。引き抜き手段3によりバー15をつかんで冷凍
容器1から冷菓本体16を抜き出す。冷凍本体が入った
冷凍容器を40〜50℃程度の温水が出るシャワーを備
えたホットゾーンに通す等して、殻を溶かすようにして
もよい。このとき、殻の表面だけが溶けている状態でも
、次の工程において殻の内側部分までカルシウム塩水溶
液が浸透するようになるので、必ずしも殻の内側部分ま
で溶かすようにする必要はない。つぎに、冷菓本体16
を槽11内のカルシウム塩水溶液18に浸けて被膜(殻
)をゲル化させる。その場合、カルシ)ム塩水溶液の温
度は0〜+30℃以下とするのが好ましく、+5〜+1
5°Cとするのがより好ましい。そうすると造膜水溶液
のゲル化物でコーティングされた膜付冷菓が得られるの
である。
この製法によれば、殻の温度が低い状態で殻内に冷菓用
ミックスを充填するので、冷菓用ミックスはヒートショ
ックを受けない。また、冷菓用ミックスがヒートショッ
クを受けないようにするため、冷菓用ミックスを充填す
る前に殻を冷却するといったようなことを行う必要も全
くない。この製法は、厚い膜を冷菓に設けるようにする
場合に特に適しており、この方法によれば、ゲル化被膜
の厚みの調整を簡単に行うことができる。
前記のように、第2の発明にかかる膜付冷菓の製法によ
り膜付冷菓を製造することとすれば、冷菓用ミックスと
これに接触させる造膜水溶液からなる被膜との温度差を
小さくしたり、なくしたりすることができるので、冷菓
あるいは冷菓ミックスの被膜との接触部分がヒートショ
ックにより損われないようにすることができる。また、
ヒートショックを防ぐため、造膜水溶液からなる被膜を
冷却するといったようなことをしなくてもよいようにす
ることができるので、製造時間が短くてすみ、設備費や
製造費が低くてすむようにすることもできる。すでに述
べたように、冷菓に設けるゲル化被膜の厚みは、造膜水
溶液中のLMペクチンのエステル化度や濃度等の調整に
より、普通は0゜5〜7mm程度の範囲で任意に調節す
ることができ、冷菓の種類に応じて被膜の厚みを変える
といったようなことができるので、非常に便利である。
造膜水溶液は、カルシウム塩水溶液と接触すると直ちに
ゲル化し、そのうえ、造膜水溶液やカルシウム塩水溶液
の温度が低いと造膜水溶液のゲル化がいっそうはやくな
って早く固まる。そのため、得られた膜付冷菓を直ちに
包装することができ、いっそう製造時間が短いものとす
ることができる。従来被覆用に用いられているコーティ
ング剤は固まる温度が高いので、製造ラインにトラブル
があってコーティング剤を高い温度に保つことができな
くなった場合、コーティング剤はゲル化等して固まるた
め、使用することができなくなるが、この発明で用いる
造膜水溶液は、カルシウム塩水溶液と接触させない限り
、ゲル化して固まらないので、そのようなことは起こら
ない。また、使用する日の前日に造膜水溶液を準備する
必要がある場合であっても、温度30℃以下に保つよう
にしておけば、大腸菌等の繁殖を防ぐことができ、しか
も、水溶液の物性劣化が起こる恐れが少なくてすむよう
にすることもできる。さらに、造膜水溶液を無味無臭と
し、0.5 mm位の厚みのゲル化被膜を冷菓に設ける
ようにすると、食感等の変化を冷菓に与えることなく、
冷菓に対するヒートショックを防止するといったような
ことが可能である。
なお、第1の発明にかかる膜付冷菓は第2の発明にかか
る膜付冷菓の製法により製造されるとは限られず、別の
製法により製造されてもよい。
つぎに、第1および第2の発明の実施例について説明す
る。
(実施例1) 脱脂加糖練乳500 g、脱脂粉乳250 g+上白糖
400 g、水飴250g、$i!!やし油(mp32
°C)325g、乳化安定剤25gおよび水3250g
をよ(混合し、70℃で30分の加熱の後、香料および
着色料を入れ、110kg/CAの条件で乳化し、攪拌
しながら+5°Cまで冷却し4 kgのラクトアイス液
状ミックスを得た。原材料の配合割合を以下に示す。た
だし、「%」は「重量%」のことである。
脱脂加糖練乳 10.0% 脱脂粉乳 5.0% 上白糖 8.0% 水飴(D、E、 =46.Br1x 85°)5.0%
精製やし油(m、p、−32℃)6.5%乳化剤 0.
2% 安定剤 0.3% 水 65.0% 香料 適量 着色料 適量 容器に乳酸カルシウム40gを取り、水を入れて全量2
 kgとした。よく攪拌し、乳酸カルシウムが溶解した
ところで+5°Cまで冷却し、乳酸カルシウム水溶液2
kgを得た。別の容器にL Mペクチン40gおよび上
白糖300gを取り、よく粉体混合し、水1660gを
加えて90℃で加熱溶解した。その後+5℃まで冷却し
、香料および着色料を入れた。こうして、2 kgの味
付け(フレバーリング)された造膜水溶液(LMペクチ
ン溶液)を得た。
前記のようにして得られた造膜水溶液を氷結缶が満量と
なるように入れた。つぎに、氷結缶を一30℃のブライ
ンに浸け、造膜水溶液の周囲が凍って厚みが約5mm位
になったところで、まだ凍っていない造膜水溶液を吸い
取った。その結果、5mm程度の厚みで底付き円筒形の
殻が氷結缶の内側に得られた。このあと、前記のように
してつくったラクトアイス液状ミックス2kgを取り、
フリーザーに入れて70%のオーバーランを確認した。
確認後、−3℃で取り出し、殻に充填した。つぎに、ラ
クトアイス液状ミックスが半凍結となっている状態で棒
をさし込み、完全凍結させ覧。氷結缶を温水に浸けて暖
め、ラクトアイスを氷結缶から抜き出すと、5mmの厚
みの被膜でコーティングされた棒付きラクトアイスが得
られた。前記のようにして得られた乳酸カルシウム水溶
液にラクトアイスを数秒間浸け、被膜をゲル化させ硬化
させた。そうすると、厚いゲル化被膜で覆われた棒付き
ラクトアイスが得られた。
実施例1で得られた被膜付ラクトアイスは、被膜のない
ラクトアイスに比べ、耐ヒートシヨツク性が強いものと
なっていた。また食感的にも好ましいものであった。
(実施例2) 異性化糖液糖200 g、上白糖190 g、安定剤5
gおよび水605gをよく混合し、85°Cまで加温し
て固形分を溶解させた。つぎに、香料。
着色料を加え、−2℃まで冷却し、さらにかき氷1 k
gを加えてよくまぜ、2 kgのミゾレミックスを得た
ミゾレミックスの原材料の割合をつぎに示す。
異性化糖液糖(Brix 75”) 10.0 %上白
糖 9.5 % 安定剤 0.25% 水 30.25% 香料 適量 着色料 適量 かき氷 50.0% 実施例1と同じようにしてっ(った造膜水溶液を氷結缶
に満量となるまで充填した。つぎに、氷結缶を一30℃
のブラインに浸け、造膜水溶液の周囲が約1mmの厚み
だけ凍ったところでまだ凍っていない造膜水溶液を吸い
取った。得られた殻に前記のようにして得られたミゾレ
ミックスを入れ、半凍結状態にした。この状態で棒を差
し込んだあと完全に凍結させた。氷結缶を温水に浸けて
ミゾレミックスを抜き取り、実施例1と同じようにして
つくった乳酸カルシウム水溶液に数秒間浸け、被膜(殻
)をゲル化させた。そうすると、ゲル化被膜でコーティ
ングされた棒付きミゾレが得られた。これは、現在市販
されている氷でコーティングされた棒付きミゾレよりも
耐ヒートシヨツク性が優れ、噛んでも市販のもののよう
に被膜にクラックが生じないので、中のミゾレがこぼれ
落ちるといったようなことが起こらながった。
〔発明の効果〕
第1の発明にかかる膜付冷菓は、本体が低メトキシルペ
クチンゲルで被覆されてなるので、膜の味を種々自由に
変えることができ、第2の発明にかかる膜付冷菓の製法
は、内面に低メトキシルペクチンを含む造膜水溶液の凍
結膜を形成させた冷凍容器に冷菓用ミックスを入れてこ
れを凍結させたのち、凍結膜を溶解させて造膜水溶液膜
付冷菓本体を冷凍容器から取り出し、これにカルシウム
塩水溶液を接触させて造膜水溶液膜をゲル化させるよう
にするので、冷菓にヒートショックを与えることなくコ
ーティングを行うことができ、しかも、製造時間が短く
、設備費や製造費も低(てすみ、前日仕込みでも物性劣
化が起る恐れが少ないようにして膜付冷菓を製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、第2の発明にかかる膜付冷菓の製法の1例で
用いられる製造装置の概略説明図である1・・・冷凍容
器 8・・・造膜水溶液吸い取り手段12・・・造膜水
溶液 13・・・ブライン 14・・・冷菓用ミックス
 16・・・造膜水溶液膜付冷菓本体 17・・・温水
 18・・・カルシウム塩水溶液 19・・・膜付冷菓 代理人 弁理士 松 本 武 彦

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) 本体が低メトキシルペクチンゲルで被覆されて
    なる膜付冷菓。 (2)本体が、アイスクリーム、アイスミルク。 ラクトアイス、シャーベット、アイスキャンデーなどの
    アイスクリーム類である特許請求の範囲第1項記載の膜
    付冷菓。 (3) 内面に低メトキシルペクチンを含む造膜水溶液
    の凍結膜を形成させた冷凍容器に冷菓用ミックスを入れ
    てこれを凍結させたのち、凍結膜を溶解させて造膜水溶
    液膜付冷菓本体を冷凍容器から取す出し、これにカルシ
    ウム塩水溶液を接触させて造膜水溶液膜をゲル化させる
    ようにする膜付冷菓の製法。 (4) 冷菓用ミックスが、アイスクリーム、アイスミ
    ルク、ラクトアイス、シャーベット、アイスキャンデー
    などのアイスクリーム類のミックスである特許請求の範
    囲第3項記載の膜付冷菓の製法(5)造膜水溶液中の低
    メトキシルペクチンの濃度が0,5〜3重量%である特
    許請求の範囲第3項または第4項記載の膜付冷菓の製法
    。 (6)カルシウム塩水溶液のカルシウム塩の濃度が0.
    5〜8重量%である特許請求の範囲第3項から第5項ま
    でのいずれかに記載の膜付冷菓の製法(7)カルシウム
    塩水溶液の温度を0〜+30℃とする特許請求の範囲第
    1項から第6項までのいずれかに記載の膜付冷菓の製法
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US4985263A (en) * 1989-11-30 1991-01-15 Nestec S.A. Coating method for frozen confectionery products
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