JPS6017686A - 加熱炉及び輻射パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 射パネルに関する。

高温ガス流によシ被加熱物を加熱する工業用加熱炉にお
ける熱伝達の手段として、従来は主に高温ガスの輻射を
利用しているが、ガスは本質的に輻射能が低い為、炉の
熱伝達効率が低い。

従って従来の工業用加熱炉で充分な加熱を行う為には、
炉の天井を高くしてガスの厚みを大きくして輻射能を増
加し、又は炉の表面積を大きくして伝熱面積を大きくせ
ざるを得ない。これにより築炉費用が大きくなり、又は
熱放散も増加するなどの無駄が生じることになる。また
燃焼ガス等の高温ガスから被加熱物・＼の熱伝達効率が
低いことは、排ガスの温度が高くなシ、Ｈ［ガスに持ち
去られる熱ロスも大きくなり、いずれにしても従来の工
業用加熱炉では熱の利用効率の向上、築炉費用の節減は
困離であった。

′従来の工業用加熱炉の熱の利用効率の向上の為に、炉
内に輻射パネルを設置することやＪこの輻射パネルに通
気性ブロックを用いることも提案されているが、かかる
輻射パネルを設置しても熱−の利用効率を充分に向上で
きず、またかかる輻射パネルの設置及び構造についても
多くの問題をかかえている。これらの問題点は、本発明
の加熱炉及び輻射パネルの、従来の加熱炉及び輻射パネ
ルと対比した特徴及び効果の説明によシ明らかにされる
であろう。

本発明の目的は、輻射パネルの設置により、高温ガスよ
シ被加熱物への熱伝達効率を著しく向上させることがで
きる工業用加熱炉を提供するにあり、更にはかかる輻射
パネルの製作及び設置の容易な工業用加熱炉を提供する
にあり、更にまた、こうした工業用加熱炉に好適に使用
しうる輻射パネルを提供するにある。

本発明の加熱炉は、高温ガス流により被加熱物を加熱す
る加熱炉において、通気性ブロックを有する一枚又は複
数枚の輻射パネルを、該輻射パネルのパネル面が該高温
ガス流にほぼ直交し、かつ、被加熱物の支持面にほぼ垂
直であるように設けであることを特徴とする加熱炉であ
る。

本発明の加熱炉の好ましい態様では、加熱炉は、支持面
上に静置され又は支持面上を移動する該被加熱物の少く
とも上側を流れる高温ガス流によシ被加熱物を加熱する
加燃炉であり、輻射パネルは該加熱炉の上側壁よシ１β
下げである。

また本発明の輻射パネルは、高温ガス流によシ被加熱物
を加熱する加熱炉の上側壁より吊下げうる輻射パネルで
あって、該輻射パネルは吊下棒、ずれ防市材及び多数の
通気孔を有するセラミックス製の通気性ブロックを有し
、該通気性ブロックの上下縁部には該ずれ防止拐が配設
されるとともに、該ずれ防止材には該１１３下棒が挿通
されている輻射パネルである。

本発明の加熱炉での被加熱物の高温ガス流による加熱は
、主として、まず輻射パネルが高温ガスにより対流伝熱
にて加熱され、ついで被加熱物が輻射パネル（（より輻
射加熱される。輻射パネルを形成する通気性ブロックの
代表例として、多数の通気孔を有するセラミックス製−
・ニカム体が挙げられる。通気性ブロツクは通気孔を有
す−るので高温ガスが通気孔を貫流できるとともに高温
ガスとの接触表面積が大となり、高温ガスが通気孔を貫
流する間に、高温ガスから輻射パネルに効率よ〈伝熱さ
れる。

本発明の加熱炉の重要な特徴は、輻射パネルのパネル面
が高温ガス流にほぼ直交し、かつ、被加熱物の支持面に
ほぼ垂直であるように、輻射パネルを設けであることで
ある。本発明の加熱炉における輻射パネル設置構造を示
す第１図と、パネル面が高温ガス流及び被加熱物支持面
に平行である従来の加熱炉における輻射パネル設置構造
を示す第２図とを対比して説明する。

両図において、１は炉天井、２は被加熱物の支持面、３
は被加熱物、４は輻射パネル、白抜矢印ｔよ高温ガス流
の方向、実線矢印は輻射伝熱方向を示す。本発明におい
て被加熱物３は例えば板状の鋼片、棒状又は管状の鋼材
等の板状体、棒状体、管状体が好ましいが、塊状体等の
格別の長手筋、長手方向を有しないものでらってもよい
。これらの被加熱物３はその長手面又は長手方向が支持
面に略平行に支持されることが、被加熱物の受熱面積を
大きくできて望ましいが、必ずしもこれに限定されない
。なお両図において輻射パネル４を各一枚しか図示して
いないが、従来の加熱炉では輻射パネル４のパネル面方
向に隣接させて複数枚の輻射パネルを設けることが多く
、一方、本発明の加熱炉では、輻射パネルは一枚であっ
てもよいが、好ましくけ複数板の輻射パネルが相互に適
宜な面間隔を有するように略平行に設けられる。

まず第１図の本発明の加熱炉では、輻射パネル４のパネ
ル面が高温ガス流の方向にほぼ直交しているため、高温
ガスのほとんどは輻射パネル４０通気孔を通過するので
、高温ガスから輻射パネル４への熱伝達率は高い。一方
、第２図の従来の加熱炉では、輻射パネル４のパネル面
が高温ガス流の方向にほぼ平行しているため、輻射パネ
ル４の上側及び下側をパネル面に平行に通過する高温ガ
スが多いので、高温ガスから輻射パネル４への熱伝達率
は低くなる。これを防止し−で高温ガスの大部分を輻射
パネル４の通気孔を通過させるためには、一点鎖線で示
す位Ｒに隔壁５を設ける必要があり、構造が複雑となり
、通風抵抗も大となって好ましくない。

また第１図の本発明の加熱炉では、輻射パネル４の両面
からの１１ｍ１射熱を被加熱物６に与えることができる
。すなわち、第１図に実線矢印で示すように、輻射熱の
一部は炉天井１（又は図示せぬｌａシあう別の輻射パネ
ル）に投射され、それから反射されて被加熱物３を加熱
する。炉天井１に投射される熱の一部は炉壁より放散さ
れ、その分だけ熱効率が低下するので、炉天井１の内側
に図示せぬ反射板を設けることにより、熱効率を更に上
昇させることができる。

第２図の従来の加熱炉では、輻射パネル４がら被加熱物
６を加熱する熱輻射は、主として輻射パネル４の下側パ
ネル面によってのみ行なわれている。同図の実線矢印で
示すように、輻射パネル４の上側パネル面よりの輻射熱
の一部は炉天井１に反射されて熱の一部を損失して被加
熱物６を加熱することになるが、上側パネル面よりの輻
射熱の大部分は再び輻射パネル４に向けて反射され、熱
は輻射パネル４と炉天井１との間を往復することとなシ
、益々炉天井１の温度を上昇せしめて炉天井の耐熱性を
よりシビアにすると共に、炉壁からの熱損失を犬とする
。

第１図では支持面がほぼ水平であるが、本発明の加熱炉
は必ずしもこれに限定されず、例えば鉛直又は斜傾の支
持面を有するものであってもよい。すなわち長尺の面状
又は棒状の被加熱物を長手方向に１０下げて加熱する場
合に被加熱物自身の強度で被加熱物を支持し、従って被
加熱物が支持面を構成してもよいし、又は被加熱物をチ
ェーン等で吊下げる等することにより、このチェーン等
が支持面を構成してもよい。

本発明の構造を、鋼材連続加熱炉のように、炉床、スキ
ンドンール等の支持面上に靜置石れ、又は支持面上を移
動する被加熱物の少くとも上側を高温ガス流が流れ、こ
れにより被加熱物を加熱する加熱炉に適用する場合には
、例えば鉛直な支持面を有する場合に比べて、被加熱物
の支持ｆｉｌ造が容易に構成できる等の利点を有するの
みならず、輻射パネルをこの加熱炉の上側壁よりｆｌｌ
下げる場合には輻射パネルの構造を簡単にし、かつ取付
けを容易とすることができる。

酬熱性の通気性ブロックとしてはセラミックス製のもの
が好適であり、その通気孔は高温ガス流の方向に平行し
て多数個走行していることが重要である。そして燃焼ガ
ス、排ガス等の高＋１■ガスをｌｌ＋ｇ射パネル内を１
市遇させ、高温ガスからの熱伝達をよくするにはハニカ
ム状の通気性ブロックとするのが好適である。ハニカム
状のセラミックス通気性ブロックは、たとえば１０×１
０ｍ程度の断面積のものは比較的容易に得らＩシるが、
この数倍の断面積のものはもはや製造はかなシ困ρＩＷ
となり、したがって画材１垂続加熱炉などの輻射パネル
を作成するには多数のハニカム状セラミックス通気性ブ
ロックを組込む必要がある。かかる輻射パネルを第２図
の従来の加熱炉に水平に保持するには、通気性ブロック
の絹合せ及びその荷重の支承に特別の配慮をしなければ
ならない。本発明の構造を適用すると、輻射パネルは垂
直に保持されるので、輻射パネルの構造及び支持手段を
簡単にすることができる。

本発明の輻射パネルの実施例を第３〜５図に示す。この
輻射パネルは複数個の通気性ブロック１１と二本の吊下
棒１２と、複数個のずれ防止材１４を有し、さらに必要
に応じ、−個の底板１６が付属している。底板１６は上
側に溝１３Ａを有し、溝１３Ａ内には溝１３Ａの一部を
埋めてセラミックスファイバのような緩衝材１５が充填
されている。底板１６はその両端部で二本の吊下棒１２
でｔβ下げられる。吊下棒１２の上端は、要すればビン
結合等を介して、加７ｉ、４＼炉の上側壁に固定される
。底板１ろ上にはＢ　ａ個（図示の例では１０個）の通
気性ブロック１１が、その下縁部を溝１５Ａに嵌合でせ
て並置され、第１段の通気性ブロック段が形成されてい
る。ずれ防止材１４は底板１３とほぼ同じ長さと幅を有
し、更に両端部にＦ（３下捧１２を挿通する孔、及び上
下両側に通気性ブロックの下止縁部に嵌合する溝を有し
、従ってこの実施例においては第４図からも明らかなよ
うに断面Ｈ形をなしている。なお、ずれ防止材はかかる
形状に限定されないことはいうまでもない。

底板１６上に第１段の通気性ブロック１１を搭載した後
に、ずれ防止材１４の孔に吊下棒１２を挿通してずれ防
止材１４を装着すると、ずれ防止材１４の下側の溝が通
気性ブロック１１に嵌合して通気性ブロック１１が固定
され、ずれ落ちることが防止される。ついで同様にして
ずれ防止材１４の上に別の棲数個の通気性ブロック１１
をずれ防止材？４の溝に嵌合させて並置することによシ
、次の段の通気性ブロック段を形成できる。更に同；娘
にして、別のずれ防止月１４及び通気性ブロック１１を
搭載することにより、所望の段数の通気性ブロック１１
を有する輻射パネルとすることができる。なお本発明の
輻射パネルを構成する通気性ブロックはセラミックス製
であり、かつ、パネル面にほぼ直交して走る多数の通気
孔を有することが肝要である。

図示の実施例では吊下棒１２、底板１３及びずれ防止材
１４をいずれもセラミックスで製作しであるが、その一
部又は全部を耐熱金属等で作成してもよい。通気性ブロ
ック１１としては、断面積１０　Ｘ　１０ｃｍ、厚ネ２
．５　ｃｍのコージライト質・・ニカム体を使用してい
る。−・ニカム状通気性ブロックの通気孔は代表径０，
８〜２０　ｍｍで、孔壁の厚さ０１〜３　ｍｍ程度のも
のが容易に製作可能であシ、比較的軽量である。この実
施例の通気性ブロックは５×５胴の角孔を孔壁０５咽と
して多数穿設された形状のもので、強度が低いが、上述
の如き構造とすることにより充分使用Ｖこ＋Ｉ＋ｉＪえ
る。

吊下棒７２は特に強度を要する部材で、炭化□　ケイ累
質、望化ケイ素質、アルミナ質、ムライト質等の■πＩ
π上熱ミックスを用いるか、又は内部を中空とし水冷も
しくは空冷し、断熱被覆をした１１行熱金属を用いるの
が好ましい。

底板１３に通気性ブロック１１、′ずれ防止材１４等の
全荷重がかかる場合には、これに耐える強度が必要であ
り、所要厚さのムライト質等のセラミックスが実用的で
ある。

ずれ防止材１４は通常は強度をさほど必要としないので
、例えばムライト質等の軽量耐火物、セラミックスファ
イバ成形品等のセラミックスで製作することができる。

また加熱炉における被加熱物と炉上側壁との間が広過ぎ
て、この高さのほぼ全部にわたる輻射パネルを設ける必
要がない場合には、第６図訃よび第４図にも示すように
、この輻射パネルを利用して、輻射パネルの上部に隔壁
１６を取イ、１ける。隔壁１６は温度条件により、セラ
ミンクスブアイバの成形ボード、珪カルポード等が用い
られる。隔壁１６にも吊下棒挿通孔を設けておくとよい
。更に輻射パネルから炉上側壁への熱の輻射を抑制する
ために反射板１８を炉上側壁に平行に設けることは好ま
しく、この場合には、隣、！７らう輻射パネルにそれぞ
れ取付けた隔壁１６相互間に支桿１７を架設し、支桿１
７の上に反射板１８を載置固定する構造が例示できる。

輻射パネルを上述のように構成することにより、簡単な
構造で多数の通気性ブロックを組込むことができ、ブロ
ックの脱落の恐れもない。

次に本発明の加熱炉の実施例を第６図に基づいて説明す
る。この加熱炉１０では、バーナ６で重油を燃焼させて
生成する高温の燃焼ガスが白抜矢印で示す如く加熱室７
を通り、煙道８から９１出される。一方、台車、炉床又
はスキッドノール等によって構成される支持面２に支持
場れる鋼材等の被加熱物３は点線矢印で示す方向に連続
的又は間欠的に移動せしめられて加熱室７に送入され、
そして送出される。加熱室７内には約１７Ｔ１毎にほぼ
等間隔に６列の輻射パネル４潜が炉の上１則壁すなわち
炉天井１よりｉｌ下げられている。各列には第３図に示
すような：ｉ＠１ｍの輻射パネル４が１０個、同一平面
上に並べて配置されである。輻射パネル４の下端と被加
熱物６との間隔は約１０’１ｍとされ、必要に応じ、図
示せぬ１１１１士熱可撓性のセラミックスファイバ、１
俄布が１１ａ射パネル４の下端に取付けられて、この間
隔を高温ガスが流れるのを抑制している。

各輻射パネル４には高さ約１０Ｏｎの通気性ブロック段
が６〜１０段搭載されている。輻射パネル４と炉上側壁
１との間は必要に応じて図示せぬ隔壁にて閉塞され、か
つ輻射パネル４の上縁間には反射板１８が設けである。

輻射パネル４を構成する通気性ブロックは一般に高い黒
度値を示す。例えば炭化ケイ葉質、コージライト質はそ
れぞれ０．９〜０９５．約０．８であり、これを・・ニ
カム状通気性ブロックとすることにより、前者（ｌまほ
とんど完全黒体に、後者は黒度０．９〜０９６となる。

この加熱炉は上述の如く構成されるので、高温ガスの有
する熱は高い熱伝達効率で被加熱物に伝えられ、炉壁か
らの熱放散も少く、排ガスの温度を低くして煙道８へ排
出することができる。

なお第６図では高温ガス流は主として被加熱物の上側を
流れるが、本発明は必ずしもこれに限定されず、例えば
ウオーキングビーム式炉又は固定支持ビームを有する炉
等の如く、高温ガス流が、被加熱物の上側のみならず、
下側をも流れる構造にも適用してもよく、その場合（・
ま、被加熱物の下方にスタッド等により垂直に支持され
た同様の輻射パネルを設けることも好ましい。

以上に詳細に説明したように、従来の加熱炉では被加熱
物の加熱を主として高温ガスの厚みを犬として高温ガス
からの直接輻射によって行なっていたのに対し、本発明
の加熱炉では、炉内に輻射パネルを設け、主として高温
ガスから輻射パネルへ対流伝熱し、輻射パネルから被加
熱物へ輻射伝熱するようにして熱伝達効率が上ガーして
いると共に、輻射パネルが特定条件にて　４炉内に配置
されているので、更に熱伝達効率が上昇せしめられ、あ
わせて本発明の輻射パネルはかかる加熱炉に好適・簡便
に採用しうるものである。。さらに本発明は以下の如き
離れた効果も有する。

（１）炉の上側壁よ−りの熱放散が少くなり、反射板を
設ける場合には、その効果はより顕著となる。

（２）熱伝達効率の向上により炉のマ」′法を小型化で
きる。また炉面積を小さくするのみならず、ガス厚みを
大きくする必要がないので炉高も小さくでき、築炉費を
低減できる。

（３）　複数列の輻射パネルは炉内の仕りｊ壁としても
働くので、炉内各部を所要の最、適温度分布に調整する
ことが可能となり、もって加熱効率を向上するのみなら
ず、被加熱物の加熱に要求される温度Ｍ歴を容易ＩＣ実
現でき、がっ、これらの調整を輻射パネルの相用の間隔
毎に可能ならしめる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はそれぞれ本発明及び従来の加熱炉に
おける輻射パネルの設置イ構造を示す炉要部断面図であ
る。第３図は本発明の輻射パネルの実施例の正面図、第
４図及び第５図ｉ、ｉ：第６図におけるそれぞれＡ−Ａ
線及びＢ−Ｂ線矢視断面図である。第６図は本発明の輻
射パネルを用いた本発明の加熱炉の実施例の断面図であ
る。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）　高温ガス流により被加熱物を加熱する加熱炉に
   おいて、通気性ブロックを有する一枚又は腹、数枚の輻
   射パネルを、該輻射ノくネルの・くネル面が該高温ガス
   流にほぼ直交し、かつ、該被加熱物の支持面にほぼ垂直
   であるように設けであることを特徴とする加熱炉。
2. （２）加熱炉は、支持面上に静置され又は支持面上を移
   動する該被加熱物の少くとも上側を流れる高温ガス流に
   よ、！ｌｌｌ被加熱物を加熱する加熱炉であシ、輻射パ
   ネルは該加熱炉の」二側壁より吊下げである特許請求の
   範囲第１項記載の加熱炉。
3. （３）　高温ガス流によシ被加熱物を加熱する加熱炉の
   上側壁よりｙβ下げうる輻射パネルでおって、該輻射パ
   ネルは吊下棒、ずれ防止材及び多数の通気孔を有するセ
   ラミックス製の通気性ブロックを有し、該通気性ブロッ
   クの上下縁部には該ずれ防止材が配設されるとともに、
   該ずれ防止材には該吊下棒が挿通されている輻射パネル
   。