JPS60176647A - 蓄熱体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ａ、技術分野 本発明は、冷用枕や温湿布等に用いるだめの蓄熱体に関
する。

ｂ、従来技術及びその問題点 従来より冷用枕として冷凍庫等にて冷凍して使用する型
式の冷開体が提供されている。通常この種の冷開体は、
袋体内部にポリビニルアルコールを主剤とする蓄熱材を
充填してなるものであるが、かかる冷開体には、冷凍庫
より取り出して使用する際に、全体が固く凍結しており
、このため病人等の使用者に不快感を与えるという欠点
があった。

また、上記欠点の改善を図った冷開体が提案され、一部
が実用に供されている。例えば、■袋体内の外周部近傍
に不凍液を配置したもの、■袋体内の外周部近傍にウレ
タンフオームに不凍液を含浸させて配置したもの、■Ｗ
１０型エマルジョンを蓄熱材として用いたもの、■０／
／Ｗ型エマルジョンを蓄熱材として用いたもの等である
。しかしながら、前記■及び■の型式の冷開体において
は、不凍液は固化しないが他の部分が固化するため使用
感が充分に改善できず、また不凍液は凍結しないため、
融解に伴う潜熱の利用ができすに熱容量が小さいものと
なる。

また■の冷開体は、低温度でも比較的柔軟性に富むが、
逆に低温度でも弾撥性をもって塑性変形を生じ難いため
、枕として使用する場合には使用感が悪い。また■の冷
用体は、冷凍庫（温度−２０°Ｃ程度）中で数時間で固
化し、使用感が悪い等の問題があった。

Ｃ０発明の目的 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、冷凍時にお
いても硬化せず、変形が自在であって、冷却または加温
の対象物に良好に接触し、かつ使用感の良好な蓄熱体を
提供することを目的とする。

４０発明の構成 上記の目的を達成するために、本発明は蓄熱体を、芯物
質が保水性物質からなるマイクロカプセルを、袋体内部
に充填して構成した。

００発明の具体的構成 以下、本発明を図に示す実施例に基いて詳細に説明する
。

第１図は、本発明を冷用枕に適用した場合の一実施例を
示す図である。この図に示す冷用枕１は、袋体２の内部
に蓄熱材としてのマイクロカプセル３を充填してなるも
のである。

袋体２は、冷凍時でも充分に柔軟性を保つ合成ｍｗ＜例
えばポリエチレンテレフタレート、ナイロン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート
共重合体等）を用いて袋状に形成されたものである。

また、マイクロカプセル３ば、第２図に示すように粒状
の保水性物質に水を含有せしめたも質 のを芯物質４とし、その表面を壁９どで覆ってなるもの
である。保水性物質としては、例えばＣＭＣ（カルボキ
シメチルセルロース）、ホバール、寒天粉、ゼラチン、
マンナン、アルギン酸カルシウム、カラーギーナン、カ
ルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、アラ
ビアゴム、ＰＶＣ等の水溶性高分子および吸水性高分子
が好適に使用できる。この保水性物質は、通常水を分散
媒としたゲル状態で芯物質として使用される。

また、壁物質としては、シリカ微粉、アルミナ微粉、カ
ーボン微粉等が好適である。

上記マイクロカプセル３の粒径は、用途に応じて適宜法
められるが、例えば冷用枕に用いる場合には１〜１００
０μｍ程度が好ましい。また、芯物質４の粒径と壁物質
５の粒径との比率は、芯物質の粒径を１として壁物質の
粒径を１０分の１以下程度とすると好ましい。また、マ
イクロカプセルの被覆壁の構造は、撤密な構造である必
要はなく、マイクロカプセル相互間で無用に粘着性を生
じることがなく、芯物質が凍結状態及び融解状態のいず
れにある場合にも流動性の粒状状態を保てればよい。

次に、本発明に使用するマイクロカプセルの製造方法を
説明する。一般に水を分散媒とするゲル状物質やコロイ
ド状物質を収率良くマイクロカプセル化することは困難
であるが、本発明者等は以下の製造方法によシ簡単な操
作で収率良く、かつ低コストでゲル状ｌ物質等のマイク
ロカプセルを得ている。

まず、所定の含水率をもった前記保水性物質のゲル（ま
たは溶液、コロイド等）を調製し、これを液体窒素、ド
ライアイス、あるいは冷凍機等の冷熱を利用して温度−
２０℃程度で凍結し、この状態で所定粒度に粉末化する
。欠いで、芯物質に所定粒度に調製された壁物質の粉末
を加えて芯物質の凍結温度以下で混合、攪拌し、マイク
ロカプセル化する。この混合、攪拌には、例えば液化窒
素冷却ジャケット等の冷却手段を備えたカッター付高速
攪拌機を用いることが好ましく、攪拌条件は攪拌速度５
０００〜３００００　ｒｐｍ、攪拌時間数秒〜１０分で
ある。特に、このタイプの攪拌機を用いた場合、上記芯
物質の凍結粉砕もこの装置内で行なうことができ、工程
上有利である。

その他、混合攪拌にはボールミル、アトライターなども
用いることができる。

上記のようにして得られたマイクロカプセルは、芯物質
が壁物質で被覆され、芯物質の凍結温度以下でも、また
常温以上の温度でもサラサラした流動性のよい粉状体ま
たは粒状体となる。

１０発明の具体的作用、効果 しかして上記のようなマイクロカプセルを充填してなる
冷用枕１は、袋体２内部のマイクロカプセル３が凍結状
態でもサラサラな流動性をもっているため、枕１表面が
冷却対象物の形状に従って変形し易く、このため使用感
が良い。

また、マイクロカプセルの粒度を適宜選択することによ
り、蕎麦殻感触をもった冷用枕とすることができる。

ｇ０発明の別の具体例 第３図及び第４図には、本発明の別の実施例を示しであ
る。

第３図に示す冷用枕６は、袋体２内部の中央部に蓄熱材
７を配置し、マイクロカプセル３を蓄熱材７の周囲をと
り巻くように充填してなるものである。蓄熱材７として
は、例えばマイクロカプセル３の芯物質と同様なゲル状
物質８を袋体２と同様な合成樹脂からなる袋部材９に充
填したものが使用できる。

このような冷用枕６によれば、第１図に示す冷用枕と同
様に快適な使用感が得られるうえに、バルキーな蓄熱材
７によって熱容量を増大し、保冷能力を高めることがで
きる。

また、第４図に示す冷用枕１０は、第３図に示す蓄熱材
７に代えて枕の長手方向の両端が外部袋体２に連結され
た蓄熱材１１を備えたものである。このような冷用枕１
０によれば、袋体２内部の蓄熱材１１の位置が安定する
ため、取り扱い易いという利点も得られる。

なお、上記の実施例においては、いずれも本発明を冷用
枕に適用した例を説明したが、これらの例に限定される
ものではなく、冷用服、冷用帽子、温湿布用蓄熱体等、
種々の蓄熱、蓄冷熱体として使用できる。

ｈ、製造例 〔製造例１〕 マイクロカプセルの芯物質に吸水性俯３（でんぷん、含
水率７０係）を用い、壁物質に疎水性シリカ微粉、平均
粒径１６Ｘ１０　μｍ　）を用い、それぞれの重量比を
１００：５として平均粒径５００μｍのマイクロカプセ
ルを調製した。このマイクロカプセルをナイロンからな
る袋体に充填して第１図に示す形状の保冷柱を作製した
。マイクロカプセルの充填量は８００ｔである。

この保冷柱を冷葆席で冷凍しπのち取り出して、周囲温
度２５°Ｃの条件で保冷力を測定したところ、第５図に
示すように約４時間Ｏ℃付近の温度を保つことが可能で
あった。

上記保冷柱の保冷力は、芯物質と壁物質との量比に関係
して変化し、壁物質の割合が増すと保冷力が低下する。

この関係を次のようにして確認した。すなわち、芯物質
と壁物質との量比をｌ　００　：　２０及び１００　：
　５に変えてマイクロカプセルを調製し、各マイクロカ
プセルを８０ＯＪづつ用いて冷用枕を作り、上記と同様
な条件で保冷力の測定を行なった。その結果を第６図に
示す。この図中、曲ｌＡは芯物質と壁物質との量比が１
．００：２０、曲線Ｂは１００：５、曲線Ｃは比較とし
て同重量の水を充填したものの測定結果を示している。

このように同重量のマイクロカプセルを用いた場合には
、窓壁物質の割合を減少させるにもマイクロカプセルの
安定化のうえで限度がある。従って、保冷力を高める必
要がある場合には、第３図及び第４図に示す構造の冷用
枕を採用して蓄熱材の割合を増大させればよい。

〔製造例２〕 マイクロカプセルの芯物質にＰＶＡ　の水溶液（濃度４
％）のゲルを用い、壁物質に製造例１と同じ疎水性ア勇
′ロジルを用いてマイクロカプセルを調製した。このマ
イクロカプセルをチョッキ及び帽子の内部充填剤として
用い、保冷用チョッキ及び保冷用帽子を作製した。これ
らを−２０°Ｃの冷凍庫中に２４時間投入しておいたと
ころ、柔軟性が全く失なわれず、身体への装着感は良好
であった。また、上記保冷用チョッキ及び保冷用帽子を
装着して炎天下及び火気のまわシでの作業に用いたとこ
ろ、凍結状態でも柔軟性を保って作業性が良好であり、
かつ冷涼感があって快適な作業が行なえた。

以上、詳細に説明したように、本発明の蓄熱体は、芯物
質が保水性物質からなるマイクロカプセルを袋体内部に
充填してなるものであって、芯物質の凍結時及び加温時
にもマイクロカプセルの粒子相互間に擬集が起こること
なくマイクロカプセルの流動性を保つことができるから
、蓄熱体の変形が自在であって保冷または保温対象物に
対して良好な接触状態をもたせることができ、接触面積
を犬きくとれるので、優れた保冷゛まプζは保温力を発
揮することができる。また、マイクロカプセルの流動性
により、蓄熱体が硬化せず全体として塑性変形が容易で
あるため、良好な使用感が得られる。更には、蓄熱材と
してのマイクロカプセルが簡単な操作で安価に製造でき
るため、使用感の良い蓄熱体を低価格で提供することが
できる等の利点が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す一部断面視した正面図
、第２図は、本発明に用いるマイクロカプセルの構造の
一例を示す断面図、第３図及び第４図は、いずれも本発
明の別の実施例を示す一部断面視した正面図、第５図は
、製造例１における保冷力の測定結果を示すグラフ、第
６図は製造例１におけるマイクロカプセルの芯物質と壁
物質との量比を変えた場合の保冷力の測定結果を示すグ
ラフである。 １・・・・・・冷用枕（蓄熱体）、２・・・・・・袋体
、３・・・・・・マイクロカプセル、４・・・・・・芯
物質、訃・・・・・壁物質、６・・・・・・冷用枕、７
・・・・−・蓄熱材、１０・・・・・・冷用枕、１１・
・・・・・蓄熱材。 ｙ′−□　。 第５図 Ｌｌ）　へ信　１戸）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）芯物質が保水性物質からなるマイクロカプセルを、
   袋体内部に充填してなることを特徴とする蓄熱体。 ２）前記袋体がその内部に蓄熱材を備え、前記マイクロ
   カプセルが前記蓄熱材をとり巻くように充填されてなる
   特許請求の範囲第１項記載の蓄熱体。