JPS6017567B2 - 排気ガス清浄器における固体補集装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は主として内燃機関その他の燃焼機械の排煙等
を浄化する排気ガス清浄器における固体補集装置に関す
るものである。

従来、排気ガスの清浄装置、特に筒状の清浄筒内を多数
の小孔（いまり孔）を穿設したいまり板と、固体粒子付
着用の構築材を内挿した橋集室とで仕切って、ここに高
温排ガスを流通せしめて、ガスのポリトロープ変化等に
よる冷却や固定粒子の成長及び付着（又は炉週）作用を
利用して排気ガスの浄化を行う装置がある（例えば樽公
昭４０一９私３号，同４１一弦磯号他）。

そして上記のような膿理を利用しながら、清浄器後端で
バックフィルターにより捕集固体粒子を外部に取出して
処理するもの（特関昭５４一６５２１４号他）が開発さ
れている。

しかし、清浄器の内部で高速度で流通するガス中の煤等
の粒子を清浄器後端でバックフィルターで捕集する場合
、排気温度や排気圧等の条件によってその瓶集性能にむ
らが生じるという問題があり、確実な安定した横集がで
きるものが求められていた。

この発明はこれらの問題点を解消する排気ガス清浄器に
おける橘集方法及びその装置を提供するもので、その特
徴は排気ガス清浄器の後端部に冷却機構を伴う粒子付着
板を設けてここに大小の粒子を付着せしめて外部に取出
すことである。

第１図は本発明の清浄器の構造を示す断面図である。１
は排気ガス浄化用諸機構を内蔵する清浄筒で、中央に通
風自在な冷却用通風管２を挿適している。

前端にはエンジン等からの排気ガスを導入する導入管３
が閉口し、後騰は浄化したガスを大気中に放出する排気
口４をなしている。清浄筒１の最前端は導入管３の関口
せしめている最初の膨脹室５を構成し、ここでは導入管
３から排出されたガスが導入され、瞬間的に体積膨脹を
生じてガスの温度低下及びこれに伴う一部液化及び一部
の固体微粒子の成長作用（膨脹現象）を生じる。

６は上記膨脹室５との間をいまり板７で仕切られて膨脹
室に隣接して設けられてい・る凝結室で、上記いまり板
７には４・蓬をなす多数のいまり孔８が穿設されており
排気ガスがいまり孔８を通過して膨脹室５から凝結室６
へ至る過程で膨脹現象を生じ、ガスの温度低下と一部液
化をもたらすとともに、内部では複雑な乱流やガス中の
含有固体粒子及び液化されたガス（微細な水滴）の衝突
等によって、液化されたガスやその他の固体含有物（粒
子）が順次大きい径への粒子として結合成長する。

凝結室６に続いて形成されている桶集室９の内部にはス
テンレスメッシュ等よりなる耐熱・耐食性の橘集材１０
が挿入され、その前後は通気が自在な通気板１１で仕切
られている。

ここでは凝結室６を通過したガス，微細な水滴，煤，パ
ーティクル，重金属類等が橋集材１０‘こ衝突又は付着
し、この過程で上述したガス中の含有物の粒子化が著し
く促進され、より大きな粒子として且つより高い効率で
結合成長せしめられ、ここで成長した粒子の大部分は橋
集材に付着補集される。上記のような膨脹室５，いまり
板７，凝結室６，捕集室９は図示するように２段又はそ
れ以上′設けても、あるいは１段だけ設けてもよい。１
２は最後段の俺集室９の後方（排気側）に形成されてい
るガス流制御板で、次の付着室１３の開□部の蓬内に排
ガスが排出されるようにガスの流れを規制するものであ
る。

付着室１３は前方に向って椀形に閉口し、その内部でガ
ス流を転回させるような構造になっている。１７は落下
した固体粒子を外部の処理機構に導く取出管である。

付着室１３内に流入したガスはその後壁を形成する粒子
付着板１４に衝突し、成長したガス中の粒子は一旦その
表面に付着し、あるいは清浄筒１の底部方向に落下して
外部に取出される。

上記粒子付着板１３の表面はそこにガス中の固体粒子が
一時的に付着し易いように後方より木ねじ状の突起物１
５を貫通させて突出せしめることにより凹凸面を形成せ
しめており、その後方（裏面側）には冷却室１６が形成
され、ェア等の袷蝶の導入管１８及び排出管１９を通じ
て外部から冷媒が循環して付着板１３を冷却する構造と
なっている。上記粒子付着板１４の表面を凹凸状にし、
付着板１４自体を冷却するのは、ガス中の煤を主体とし
た固体粒子は高温状態では他のものに付着し難いので、
その表面温度を低下させ且つ凹凸面はその付着面積を広
くするとともに冷却効率を高めるためである。上記のよ
うに付着板を冷却することによって煤の付着性が良好に
なる点に関し、本発明者は軽石表面をバーナー又はヒー
ター等で加熱しながらその途区において煤を接触せしめ
てそれぞれの温度上昇時点で煤の付着慈況を調べたとこ
ろ、軽石表面の温度が低い程煤の付着性が良いことを確
認している。

この現象は温度差のある二つの物体に対してエアゾール
を頃愛すると、エアゾールは低温物体の方へより多く付
着するという性質（熱泳動又は熱沈着という）によるも
のと考えられる。したがって付着板１４の内面の凹凸は
図のように〈ぎ状の突起物１５を突出せしめる構造に限
らず、付着板１４の内面自体を凹凸面に形成し、あるい
は冷却効果が良く且つ表面積も大きくなるように付着板
自体をひだ状に折曲げ若しくは薄板をプレス加工等して
表裏ともに凹凸に形成することも可能である。第２図は
この発明の装置の２番目の実施態様を示す要部断面図で
、この例では前に述べた冷却室１６及び冷煤導入管１８
及び排出管１９がなく、これに代えて付着室１３内にリ
ング状のェア噴出管２１を設置し、このェァ噴出管２１
は外部からェアを導入するェア供Ｖ給管２０に運通する
とともに、その周壁には多数のヱァ噴出孔２２を穿設し
ている。

この構造により外部から冷却用のェアを供給し、噴出孔
２２より付着室１３内にェアを噴出せしめ、直接付着坂
内の凹凸面を冷却する構造である。第３図はこの発明の
装置の３番目の実施態様を示すもので、この例では前記
第２図の構造に加えて、ェア噴出管２１のまわりにステ
ンレスメッシュ等からなる耐熱性の総集材２３を挿填し
、この補集材２３を冷却して団体粒子の付着を行わしめ
るとともに、併せて付着板１４内面の凹凸面をも冷却せ
しめ、前述の例と同様にここにも瓶集物の付着を行わし
めこれを取出管１７より外部に取出す構造である。

この発明の装置は以上の如く構成されるので、清浄筒後
方に設けた粒子付着板にガス中の粒子が、排ガスの温度
や圧力の変動に大きく左右されずに確実且つ安定的に付
着し、ガス中の団体粒子の補集効率が著しく良好になる
という効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の装置の全体構造を示す断面図、第２図
及び第３図は同じくその要部の他の実施態様を示す部分
断面図である。 １：清浄筒、２：通風管、３：導入管、４：排気口、５
：膨脹室、６：凝結室、７：しぼり板、８：いまり孔、
９：補集室、１０：補集村、１１：通気板、１２：制御
板、１３：付着室、１４：粒子付着板、１５：突起物、
１６：冷却室、１７：取出管、１８：冷煤導入管、１９
：冷煤排出管、２０：ェア供給管、２１：ェア噴出管、
２２：ェア噴出孔、２３：補集材。 第１図 第２図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 排気ガスを導入する清浄筒内を多数のしぼり孔を穿
   設したしぼり板で仕切り、その後方に耐熱性捕集材を充
   顛してなる捕集室を設けた構造において、該捕集室の後
   方には正面側においてガス中の固体粒子を衝突せしめて
   一時的に付着せしめ、背面側において放熱冷却作用をせ
   しめるように、表面及び背面に多数の木ねじ状の突走物
   を貫通突出せしめてなる凹凸を有する粒子付着板を設け
   、該粒子付着板の背面又は正面側には外部から冷媒を供
   給して上記凹凸の放熱を行わしめることによつて粒子付
   着板を冷却する冷却機構を設けてなる排気ガス清浄器に
   おける固体捕集装置。