JPS6017300Y2 - 射出成形用金型 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は射出成形用金型に関し、特に、アンダーカット
部分を有する製品を成形し、且つ自動離型することので
きる射出成形用金型に関する。

内側に向って突出したアンダーカット分を有する製品を
射出成形機で成形する場合、成形終了後に品がコアにく
っついてしまって自動離型せることができず、従って、
加工作業の全自動化ができなかった。

１図及び第２図は一側にアンダーカット部分ｍを有した
製品Ｍを射出成形する場合の従来例を示したものである
。

第１図及び第２図に於て、１は図示せぬ射出成形機の固
定盤に取付けるための固定側取付は板、２は固定側取付
は板１に取付けられ射出成形機の機械中心線に平行に延
在するガイドピン、３は図示せぬ射出成形機の可動盤で
取付けるための可動側取付は板である。

可動側取付は板３は図示せぬ型締ラムに一体化された可
動盤と共に図に於て左右方向に動くことができる。

４はスペーサブロックであり、該スペーサブロック４は
可動側取付は板３と一体化されるとともに他端に可動側
型板５が連結されている。

６は固定側取付は板１に取付けられた固定側型板であっ
て、キャビティブロック７が取付けられている。

キャビティブロックに対向して可動側型板５にはコアブ
ロック８が取付けられるとともにコアブロック８に対し
て相対移動しうる突出しブロック９が設けられている。

突出しブロック９はキャビティブロック７との間の製品
Ｍの主要部のためのキャビティの一部を形成すると同時
にコアブロック８との間に製品Ｍのアンダーカット部分
ｍのためのアンダーカット用キャビティを形成している
。

１０は可動側取付は板３の中に内蔵された突き出しシリ
ンダ（図示せず）に当接されて可動側取付は板３に対し
て相対運動可能な突き出し板であって、該突き出し板１
０には連結棒１１によって前記突き出しブロック９が連
結されている。

突き出し板１０にはまたスリーブ１０ａが設けられ、該
スリーブ１０ａは可動側型板５に取付けられたガイドバ
ー１２を案内するようになっている。

１３は固定側型板６に取付けられたスプルーブツシュ、
１４は該スプルーブツシュ１３の口に面して固定側取付
は板１に取付けられたロケートリングである。

また、突き出し板１０にはゲートを開閉するためのスプ
ルーロックピン１５が取付けられており、更に、製品を
コアブロック８から離型させるための突き出しピン１６
が取付けられている。

前記の如き構造の金型（すなわちキャビティブロック７
、コアブロック８、突き出しブロック９）を用いて公知
の射出成形機で製品Ｍを射出成形する場合、成形完了後
キャビティブロック７に対してコアブロック８及び突き
出しブロック９が後退し、且つ突き出し板１０が可動側
型板５に対して相対的に前進されるため、突き出しブロ
ック９は第２図図示のようにコアブロック８よりもキャ
ビティブロック７の方へ突き出しする状態となり、製品
Ｍの大部分の離型が行われるが、アンダーカット部分ｍ
が突き出しブロック９にくっついているので自動離型さ
せることができないとい欠点があった。

このため第１図及び第２図に図示した従来の金型を用い
た場合、全成形加工工程のうち、取出し工程のみが自動
化できず、成形加エコスト低減の障害となっていた。

この考案は、従来の金型の前記欠点を除去して、アンダ
ーカット部分を有する製品をも自動離型させることがで
きる新規な射出成形用金型を提供することを目的とする
。

この考案によれば、主コアブロックに対して相対移動う
る副コアブロックを設けるとともに該副コアブロック内
にスライドブロックを設け、更に該スライドブロックに
突設した突出しピンを該副コアブロックを貫通してアン
ダーカット用キャビティに臨ましめたことを特徴とする
、射出成形用金型が提供される。

この射出成形用金型によれば、型開きストロークの終期
に於て前記突き出しピンが前記アンダーカット用キャビ
ティ内にすなわち製品のアンダーカット部へ向けて突き
出し、これにより製品を副コアブロック上から自動離型
させることが可能となる。

以下に第３図乃至第５図を参照してこの考案の実施例に
ついて説明する。

第３図に於て、１８はキャビティブロック７との間で製
品のキャビティの一部を形成している主コアブロックで
あり、該主コアブロック１８に対して相対移動可能な副
コアブロック１９が設けられている。

副コアブロック１９は主コアブロック１８の一部との間
に製品Ｍのアンダーカット部分ｍを成形するためのアン
ダーカット用キャビティを形成するとともに、キャビテ
ィブロック７との間に製品Ｍの他の分のためのキャビテ
ィを形成している。

副コアブロック１９は連結棒１７に介して突き出し板１
０に連結されており、従って主コアブロック１８に対し
て相対移動が可能である。

副コアブロック１９内には射出成形機の機械中心線に平
行な孔２０と、該孔２０に直交する内腔２１とが設けら
れており、該内腔２１にはその中を往復摺動できる（第
３図に於て上下に往復動可能な）スライドブロック２２
が収容されている。

このスライドブロック２２は孔２０に連通ずる貫通孔２
２ａを備えており、その貫通孔２２ａの内壁面には突起
２２ｂが設けられている。

この突起２２ｂは第３図にみられるように孔の軸線方向
に沿う上り傾斜面及び下り傾斜面との組合せで構成され
、後に説明するアンギュラ−ピンの係合部とノ係合がス
ムーズに行えるようになっている。

副コアブロック１９内の孔２０は一端側のみが副コアブ
ロック１９の後端面に開口し、該孔２゜及びスライドブ
ロック２２の貫通孔２２ａには可動側型板５及び主コア
ブロック１８内を延在するアンギュラ−ピン２３が挿入
されている。

アンギュラ−ピン２３はその先端にスライドブロック２
２内の突起２２ｂに係合する係合部２３ａを備えており
、その中央部に於て主コアブロック１８内の孔の内壁面
に摺動可能に支持されている。

アンギュラ−ピン２３の後端部にはピストン２３ｂが設
けられ、該ピストン２３ｂは可動側型板５内に設けられ
たシリンダ５ａ内に摺動可能に収容されている。

シリンダ５ａの長さは可動側型板５の型開きストローク
の長さ、及びアンギュラ−ピン２３の係合部２３ａとス
ライドブロック２２内の突起２２ｂとの間の距離などと
の関係によって定められるが、シリンダ５ａ内に油圧な
どを導入する場合にはシリンダ５ａの長さには特別な制
約を必要としない。

スライドフロック２２の下面には突き出しピン２４が突
設されており、該突き出しピン２４は副コアブロック１
９に貫設された小孔１９ａに軸方向相対摺動可能に挿入
されており、その先端は副コアブロック１９の外面面の
アンダーカット用キャビティに突出しうるようになって
いる。

次に第３図乃至第５図を参照してこの考案の射出成形用
金型を用いて公知の射出成形機で成形加工を行う場合の
状態を説明する。

射出終了時点ては第３図の如き状態にあった金型はその
冷却後可動側取付は板３の後退とともに第４図図示の状
態に開かれ、製品Ｍは副コアブロック１９の表面にくっ
ついたま）残される。

更に可動側取付は板３及び可動側型板５が第４図に於て
左方へ動いて型開きストロークの終期に入ると、アンギ
ュラ−ピン２３の後端のピストン２３ｂはシリンダ５ａ
の右端に達し、その結果アンギュラ−ピン２３も可動側
型板５とともに左方へ動かされて第５図に示すようにア
ンギュラ−ピン２３の先端の係合部２３ａがスライドブ
ロック２２内の突起２２ｂを押し下げる。

従って、スライドブロック２２は副コアブロック１９内
腔２１中で下方へ動かされるため、該副コアブロック１
９に突設された突き出しピン２４は副コアブロック１９
の外表面へ突き出され、その結果、該突出しピン２４に
よって製品Ｍのアンダーカット分ｍが内側から外向きに
突き出されて自動離型が行われる。

従って、この考案の金型によれば、内側へ彎曲するアン
ダーカット分を有した製品をも成形終了後に自動離型さ
せることができるので、該製品の成形加工の全自動化が
可能となり、且つ、成形コスト低減が可能となった。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の射出成形用金型を用いてアン
ダーカット部分のある製品を成形する状態を示しした図
、第３図乃至第５図はその考案の射出成形用金型を用い
てアンダーカット部分のある製品を成形する状態を示し
た図、である。 図において、１・・・・・・固定側取付板、２・・・・
・・ガイトヒン、３・・・・・・可動側取付板、４・・
・・・・スペーサブロック、５・・・・・・可動側型板
、６・・・・・・固定側型板、７・・・・・・キャビテ
ィブロック、８・・・・・・コアブロック、９・・・・
・・突き出しブロック、１０・・・・・・突き出し板、
１０ａ・・・・・・スリーブ、１１・・・・・・連結棒
、１２・・・・・・ガイドバー、１３・・・・・・スプ
ルーブツシュ、１４・・・・・−ａｌ）−一トリング、
１５・・・・・・スプルーロックピン、１６・・・・・
・突き出しピン、１７・・・・・・連結棒、１８・・・
・・・主コアブロック、１９・・・・・・副コアブロッ
ク、２２・・・・・・スライドブロック、２３・°°・
°°アンギュラービン、２４・・・・・・突き出しピン
、なお、図中、同一符号は同−又は相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 内側へ湾曲するアンダーカット部分を有した製品を成形
   するための射出成形用金型に於いて、（イ）固定側型板
   に付けられ前記キャビティブロックと、 （ロ）可動側型板に取付けられ前記キャビティブロック
   との間でキャビティの一部を形成している主コアブロッ
   クと、 （ハ）前記主コアブロック内で前記可動側型板の運動力
   向にのみ主コアブロックに相対移動しうるように設けら
   れ、前記キャビティブロックとの間で前記キャビティの
   他の一部を形成するとともに前記主コアブロックとの間
   で前記アンダーカット部分のためのアンダーカット用キ
   ャビティを形成しており、後記アンギュラ−ピンの先端
   部が挿入される孔が形成されている副コアブロックと、 に）アンギュラ−ピンの先端部が挿入される孔に連通ず
   る貫通孔を備えており、この貫通孔の内壁面には突起が
   設けられ、前記副コアブロック内に設けられているスラ
   イドブロックと、（ホ）先端にスライドブロック内の突
   起に係合する係合部を備えており、中央部において主コ
   アブロック内の孔の内壁面に摺動可能に支持されており
   、前記可動側型板もしくは前記主コアブロック内から前
   記スライドブロック内に延設されたアンギュラ−ピンと （へ）前記スライドブロックに付けられるとともに前記
   副コアブロックを貫通して先端が前記アンダーカット用
   キャビティに臨んでいる突出ピン、 とを有してなる、射出成形用金型。