JPS6017010Y2 - 駐車料金計算機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車、自転車その他の車両の駐車場にお
ける駐車料金計算機に関する。

この種の駐車料金計算機は、駐車場の出口付近に設置さ
れており、出庫時に係員が入庫日時をテンキーにより入
力し、この入力された入庫日時と料金計算機内に内蔵さ
れている時計から読取った出庫日時との差にもとづいて
あらかじめ定められた計算方法によりその顧客の駐車料
金を算出し、表示するものである。

この駐車料金計算機には入力した入庫日時情報などに誤
りがあった場合に料金計算結果を無効とするための訂正
用キー（またはキャンセル・キー）が備えられており、
この訂正用キーを押すことにより誤った入力情報にもと
づいて算出された計算結果が取消され、新たな入庫日時
情報が入力されればその入庫日時にもとづいて再度料金
計算を実行する。

したがって、この訂正用キーを悪用して、顧客に対して
は正しい料金計算を行ない駐車料金を受取って顧客が出
庫したのちに、訂正用キーを押してより少ない駐車料金
となるように入庫日時を変更し、差額を着服するという
係員の不在が可能であった。

２ この考案は上記実情に鑑みてなされたものであって
、訂正用キーを用いた係員の不正を未然に防止すること
のできる駐車料金計算機を提供するものである。

以下、図面にもとづいてこの考案の実施例につ１いて詳
しく説明する。

第１図は駐車場における各種装置の配置構成を示してい
る。

駐車場２０の入口２１には、駐車券発行機２３およびゲ
ート２４が設けられている。

駐車券発行機２３は入庫のさいに、駐車番号、入ν庫日
時を含む諸情報が印字された駐車券を発行するもので、
顧客がこの駐車券を抜取るとゲート２４が開かれる。

駐車場２０の出口２２には駐車料金計算機２５および外
部料金表示器２６が設置されている。

駐車料金計算機２５は第２図に示され１ており、駐車料
金を算出する演算装置２７、出庫の日時を出力する日付
設定器または時計２８、駐車料金を含む諸情報をレシー
トおよびジャーナルに印字するプリンタ３０ならびに所
望の一定時間があらかじめ設定されておりその出力によ
って駐車料金の計算のやりなおしを禁止するタイマ２９
を備えている。

料金計算機２５の操作パネル３１には、入庫日時などの
数値情報を入力するテンキー３２、駐車料金の計算の開
始指令を入力するための出庫キー３３、前回の料金計算
を取消してやりなおすための訂正用キー３４、駐車料金
等の印字されたレシートの発行口３５、駐車料金の表示
器３６、ならびに電源のオン、オフおよび訂正禁止モー
ドと訂正許可モードとを切換えるキー・スイッチ３７が
設けられている。

タイマ２９として演算装置２７の外部に設けられたタイ
マを用いることもできるし、演算装置に含まれる中央処
理装置（ＣＰＵ）のクロックやプログラム・ステップを
カウントしたり、適用周波数をカウントすることによっ
てタイマ機能を達成することもできる。

また、タイマ２９の設定時間を可変にすることが好まし
く、そうすれば各駐車場にあわせて適用しうる。

表示器３６は駐車場の係員に駐車料金を表示するための
ものであり、これに対して外部料金表示器２６は出庫す
る顧客に駐車料金を表示するものである。

キー・スイッチ３７をオフからオンにすると、料金計算
機２５の電源が投入されるとともに、訂正禁止モードが
設定される。

またキー・スイッチ３７を図示のＺに切換えると訂正許
可モードとなる。

このキー・スイッチ３７のキーとして、オン、オフの切
換えしかできない係員用キーと、オン、オフのみならず
訂正許可モード２への切換えもてきるマスター・キーと
を用意シておくことが好ましい。

そして、駐車場の係員はマスター・キーを持つことはな
く、駐車場の責任者がマスター・キーを持つようにして
おく。

次に第３図を参照して出庫時における料金計算機２５の
動作について説明する。

まず係員によってテンキー３２から入庫日時が入力され
（ステップ１）、出庫キー３３が押されると料金計算機
２５は駐車料金の算出処理を実行する（ステップ２）。

この駐車料金の算出は、テンキー３２によって入力され
た入庫日時と日付設定器または時計２８から読取った出
庫日時・との差をとり、この差にもとづいて行なうが、
日を単位としてもよいし、時間を単位とすることもでき
る。

また、あらかじめ定められた計算式にもとづいて料金を
算出してもよいし、演算装置２７内にあらかじめ設けら
れたテーブルを参照して料金を定めることもできるなど
、料金算出の仕方にはいろいろある。

駐車料金の算出が終了するとその料金を外部料金表示器
２６および計算機２５の表示器３６に表示しくステップ
３）、プリンタ３０によってレシートおよびジャーナル
に駐車料金を含む諸情報を印字する（ステップ４）。

そして、料金計算機２５に備えられているメモリ内に記
憶されている売上額に、算出した駐車料金を加算して売
上額を更新しくステップ５）、タイマ２９をセットする
（ステップ６）。

タイマ２９はセットされると計時動作を開始する。

駐車場の係員は表示器３６に表示された料金をみて出庫
する顧客から同額の駐車料金を徴収する。

テンキー３２による入庫日時の入力の誤りがあった場合
など料金計算結果を訂正する必要がある場合には、訂正
用キー３４が押される。

この訂正用キー３４によるキー人力があると訂正動作が
開始する。

まず、キー・スイッチ３７の位置により訂正禁止モード
であるか（ステップ１１）、訂正許可モードであるか（
ステップ１４）をみて、訂正禁止モードであればタイマ
２９がスタートしてからその設定時間が経過しているか
どうかを判断する（ステップ１２）。

設定時間が経過していなければステップ１５に移って、
ステップ５で売上額に加算した駐車料金を減算して上記
メモリ内の売上額を訂正する。

そして、タイマ２９をリセットして（ステ、ツブ１６）
、料金計算のやりなおし処理に進む（ステップ１７）。

このやりなおし処理は上述した料金計算処理と同じであ
って、テンキー３２による入庫日時情報の入力を待つこ
とからはじまる。

ステップ１２でタイマ２９の設定時間が経過している場
合には、ステップ１３に移って訂正動作を不能とする。

これは、たとえば料金計算機２５内のＣＰＵのプログラ
ムによってステップ１５に移らないようにするとか、ま
たは外部に設けたゲート回路によって入力情報を受けつ
けないようにするとかの構成によって達成しうる。

または訂正用キー３４の入力がわにゲート回路を設けて
おき、タイマ２９の出力によってこのゲート回路を閉じ
て訂正用キー人力そのものを遮断するようにしてもよい
。

このようにして、タイマ２９の設定時間経過後における
係員による訂正処理が禁止される。

訂正動作禁止の解除はたとえば、次の顧客の駐車番号の
入力があったときにこれにもとづいて行なえばよい。

駐車料金計算の訂正が正当な理由により必要であるにも
かかわらず、タイマ２９の設定時間が経過してしまった
場合には、キー・スイッチ３７が訂正許可モードＺに切
換えられる。

訂正許可モード２であればステップ１４でＹＥＳである
から、ステップ１５に進み、上述の訂正処理が行なわれ
る。

ステップ１１．１４のいずれにおいてもＮＯの場合には
エラーとなる。

駐車場の管理者のみが訂正許可モード２に切換えられる
キーを所有していることにすれは゛正当な理由があると
きのみタイマ設定時間経過後の訂正処理が可能となる。

上記の実施例では、訂正禁止、許可モードの切換えまた
は設定器が電源スィッチと兼用されているが、もちろん
別個に設けることも可能である。

またタイマをスタートさせるステップ６はステップ５の
次に設定されているが、このステップ６はステップ１〜
５のうちのどのステップの後にもってきてもよい。

以上詳細に説明したようにこの考案による駐車料金計算
機は、所望の一定時間が設定され駐車料金計算のさいに
セットされるタイマと、訂正禁止モード設定器とを備え
、この設定器により訂正禁止モードが設定されている場
合に、上記タイマのセット後上記一定時間が経過したの
ちは料金計算のやりなおし動作を禁止するものである。

上記一定時間を、駐車料金計算のやりなおしのために通
常要するであろう程度の時間であって、金銭、レシート
等の授受をして顧客が出庫するまでに要するであろう時
間よりも短く設定しておくとよい。

そうすることにより、上記一定時間以内に、誤った入力
による誤った料金計算をやりなおすことが可能で通常の
駐車料金徴収業務に支障をきたすことはない。

また、顧客に対しては正しい料金計算を行ない駐車料金
を受取って顧客が出庫したのちに訂正用キーを悪用して
より少ない駐車料金となるように入庫日時等の入力デー
タを変更することにより係員が差額を着服しようとして
も、顧客が出庫したのちにおいては上記の一定時間が既
に経過してしまっていてもはや係員は料金計算のやりな
おしを行なうことができないから、上述のような訂正用
キーを悪用した不正を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は駐車場全体の配置構成図、第２図は駐車料金計
算機を示すブロック図、第３図は同計算機の動作を示す
フロー・チャートである。 ２５・・・・・・駐車料金計算機、２９・・・・・・タ
イマ、３２・・・・・・テンキー ３４・・・・・・訂
正用キー ３７・・・・・・キー・スイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも入庫日時入力用のテンキーと、駐車料金計算
   の訂正用キーとを備え、入庫日時と出庫日時とにもとづ
   いて駐車料金を算出し、上記の訂正用キー人力があった
   ときに前回の料金計算を無効とし再入力された情報によ
   り料金計算をやりなおす駐車料金計算機において、所望
   の一定時間が設定され駐車料金計算のさいにセットされ
   るタイマと、訂正禁止モードの設定器とを備え、この設
   定器により訂正禁止モードが設定されている場合に、上
   記タイマのセット後上記一定時間が経過したのちは上記
   の料金計算のやりなおし動作を禁止する、駐車料金計算
   機。