JPS6016380B2 - 粘着フイルム使用合せガラス板 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は合せガラス板の製造方法に関する。

複数枚のガラス板を接着性の透明中間膜により接着した
合せガラス板は、安全ガラスとして優れており自動車あ
るいは建築などに使用されているが、価格が非常に高い
。これは従来の中間膜はガラス板が破壊しても破れない
強級ｉ性とガラス板を接合する接着性とを兼備している
ポリビニールフチラール膜を用い、該中間膜を使用して
合せガラス板を製造するには、ガラス板間に中間膜を挿
入して予備圧着した後、どうしてもこれを更にオートク
レープ中において加溢しながら最終的に圧着しなければ
ならないため、製造工程が複雑化して労費の負担が増大
するばかりでなく、特にオートクレープを使用しての最
終圧着は連続的な生産を妨げ、これにより製造コストが
高騰するからである。これに対し本出願人は先に可榛性
の透明中間膜を複数のガラス板の間に挿入し、比較的低
粘度の光、熱又は放射線重合性の接着剤で層成した後、
該接着剤を重合固化する合せガラスの製造方法を提案し
た（特公昭４７一１滋２号公報参照）。

本発明者は、上記製造方法を更に簡略化し、より簡便か
つ迅速に合せガラス板を製造することを目的とし、片面
又は両面に接着剤層を有するプラスチックフィルムを用
いる新規な合せガラス板の製造方法を開発し、特糠昭５
２−７６１７５号（特関昭５４−１１１１ｙ号）として
提案した。本発明は、粘着フィルムを用い、簡易な製法
により得られる特に耐衝撃強度の大きい新規な構成の合
せガラス板を提供する。

しかして本発明に係る合せガラス板は、複数枚のガラス
板と、該ガラス板の内側面とそれぞれ粘着剤層により接
着された複数校の片面粘着フィルムと、該片面粘着フィ
ルムの非粘着面の周緑部に枠状に配置された両面粘着フ
ィルムとから構成され、片面粘着フィルムは相互に該両
面粘着フィルムにより周緑部において結合され、かつ片
面粘着フィルム間の中央部には空気層を存在させるよう
にしたことを特徴とする。

次に本発明を添付図面に関して説明する。

第１図は、本発明に係る合せガラス板の断面図、第２図
は平面図をそれぞれ示す。

図において、１及び２は対向して配置され粘着フィルム
により積層された２枚のガラス板を示す。

３及び５は片面粘着フィルムを示し、それぞれ、ガラス
板１及び２の内側面に、粘着剤層４及び６を向けて配置
され、接続されている。

片面粘着フィルム３，５の非粘着面の周緑部に、枠状の
両面粘着フィルム（テープ）７が配置され、その両面に
設けられた粘着剤層８及び９により片面粘着フィルム３
と５を、従って、ガラス板１と２を相互に結合し、合せ
ガラス板が構成される。片面粘着フィルム３及び５の間
の前記両面粘着フィルムに囲まれた中央部には空気層１
０が存在する。本発明において、合せガラスの中間膜と
していわゆる粘着フィルム（テ−プ）と呼ばれる片面に
一般に感圧性の接着剤すなわち粘着剤層を有する２枚の
プラスチックフィルムが用いられる。プラスチックフィ
ルムとしては、透明性（着色透明を含む）を有すること
、表面が平滑であること、ガラス板が破壊されても破れ
ない強靭性を有すること、温度、湿度の変化によって寸
法変化のないこと及び耐候性のあること等の諸要件を満
足すべきである。用いられるフィルムの材質としては、
ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネ
ィト樹脂、ナイロン樹脂、ポリエチレン樹脂、アクリル
酸ェステル樹脂が挙げられるが、特にポリエステル樹脂
製フィルムが全ての点が最も優れている。プラスチック
フィルムに塗布される粘着剤は、ガラスに対して強い粘
着性を有し、粘着性の経時変化が少なく、耐候性、透明
性及び耐熱・耐寒性を有する必要があるが、アクリル酸
ェステルの重合体、アクリル酸ェステルに少量の酢酸ビ
ニルを加えた共重合体あるいはポリビニールヱーテル樹
脂がこの目的に使用するに適している。

２枚の片面粘着フィルムを相互に結合するため、周緑部
に枠状に配置される両面粘着フィルムは、前記粘着剤を
両面に有するもので、テープ状又は額縁状に前以つて切
断したものが用いられる。

製法の一例を説明する。

ガラス板の接着面（内側面）を洗浄し油脂分やゴミを洗
い流し、洗浄水を水切りした後、界面活性剤好ましくは
ノニオン系界面活性剤をガラス板面に流し、ワイパ一等
の治具で面全体に均一に流す。

片面粘着フィルムを貼り付け、スキューザー等の治具で
フィルム面をしごき、界面活性剤を端面より泡と共にし
ごき出す。この際、フィルム面に治具の傷跡が残らない
ようにフィルム面に保護フィルムを置いておくとよい。
次にもう１枚のガラス板の接着面に同様にして片面粘着
フィルムを接着する。

２枚のガラス板の接着のため、中０．３〜１伽のテープ
状の両面粘着フィルムを、片面粘着フィルムの周縁に配
置し、両者を密着させる。

かくして得られた合せガラス板の端面に、水分侵入防止
のため、シリコーンシーラント、ポリエステル樹脂シー
ラント、プチルゴムシーラント等のシーラントを塗布す
る。

このようにして得られる合せガラス板は、例えば５０山
厚のポリエステル樹脂フィルムに５Ａ厚みのアクリル酸
ェステル系粘着剤層を有する片面粘着フィルム及び０．
５伽中の両面粘着フィルムを用いる場合、耐衝撃性、耐
光性、及び外観に関し、ＪＩＳＲ−３２０５による規格
を満足するものであった。

本発明の合せガラス板は、２枚のガラス板のそれぞれに
フィルムが接着保持されているので、破損した場合ガラ
ス破片の飛散防止効果が高く、更にフィルム間に空気層
が存在するため、衝撃を受けた際クッション効果を生ず
る耐衝撃性に優れている。

以上２枚のガラス板を用いる場合を説明したが３枚以上
のガラス板を積層する場合も同様である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る合せガラス板の断面図、第２図は
平面図を示す。 １，２・・・・・・ガラス板、３，５・・・・・・片面
粘着フィルム、４，６・・・・・・粘着剤層、７・・・
・・・両面粘着フィルム、８，９・・・・・・粘着剤層
、１０・・・・・・空気層。 髪ノ図務Ｚ図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数枚のガラス板と、該ガラス板の内側面にそれぞ
   れ粘着剤層により接着された複数枚の片面粘着フイルム
   と、該片面粘着フイルムの非粘着面の周縁部に枠状に配
   置された両面粘着フイルムとから構成され、片面粘着フ
   イルムは相互に該両面粘着フイルムにより周縁部におい
   て結合され、かつ片面粘着フイルム間の中央部には空気
   層を存在させるようにしたことを特徴とする粘着フイル
   ム使用合せガラス板。