JP2551519B2 - ハニカムパネルおよびその製造方法 - Google Patents

ハニカムパネルおよびその製造方法

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JP2551519B2 JP5120580A JP12058093A JP2551519B2 JP 2551519 B2 JP2551519 B2 JP 2551519B2 JP 5120580 A JP5120580 A JP 5120580A JP 12058093 A JP12058093 A JP 12058093A JP 2551519 B2 JP2551519 B2 JP 2551519B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハニカムパネルおよび
その製造方法に関する。すなわち、芯材であるハニカム
コアに表面板が接着されてなるハニカムパネル、および
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5はハニカムパネルの正面図であり、
ハニカムパネルは、同図にも示すように芯材であるハニ
カムコア1の両面又は片面に、表面板2が接着されてな
る。そして従来は、図3の正面概略図や図4の斜視概略
図に示したように、ハニカムコア1の両面等に表面板2
を、接着剤3にて直接的かつ一体的に接着することによ
り、ハニカムパネルが製造されていた。そして、このよ
うなハニカムパネルを構成する表面板2としては、従
来、アルミニウム板等の金属製や、メラミン樹脂やフェ
ノール樹脂等の熱硬化性樹脂製のものが用いられていた
が、最近、熱可塑性樹脂製のものも使用されつつある。
すなわち、表面板2はハニカムパネルの外観等の評価を
決定するものであるが、従来の熱硬化性樹脂製等の表面
板2は、剛性等には優れるものの、もろく欠損しやすく
ソフトな質感にも乏しい等々の難点が指摘されており、
この点に鑑み最近、粘性や柔軟性にも優れ欠損しにく
く、ソフトな独特の質感を備える等々の諸特性を備えた
熱可塑性樹脂製の表面板2が注目され、使用されつつあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この熱可塑
性樹脂製の表面板2を使用したハニカムパネルについて
は、次の問題が指摘されていた。すなわち、このハニカ
ムパネルも従来どおり、ハニカムコア1に表面板2を接
着剤3にて直接的に接着してなり、しかも、熱硬化性樹
脂製のものに比し熱可塑性樹脂製の表面板2は、一般的
に接着性が低いという難点がある。そこで、この点を補
完し接着性を向上させてハニカムパネルの製品品質を確
保すべく、接着剤3としては従来、高機能系で80度か
ら100度以上の高温にて加熱使用されるタイプのもの
が、用いられていた。そこで、この種ハニカムパネルお
よびその製造方法に関しては、次のような問題が指摘さ
れていた。
【0004】第1に、表面板2が熱可塑性樹脂製よりな
るので、接着剤3によるハニカムコア1との接着時の高
温加熱により、脱色,変色,光沢変化,軟化,変形等が
発生しやすかった。因に、熱可塑性樹脂製の熱による軟
化点は、80度から100度程度である。又、ハニカム
コア1と表面板2とは、形状の相違に起因して高温加熱
時の熱膨張率の差が大きく、もってこの面から全体的に
も反り,変形等が発生しやすかった。このように、従来
の熱可塑性樹脂製の表面板2を用いたハニカムパネル
は、接着時の高温加熱により表面板2が悪影響を受け、
表面板2の持つ諸特性が損なわれ、製品としての外観等
の評価に致命的な問題を生じていた。
【0005】第2に、これと共にハニカムコア1に表面
板2を接着剤3にて接着する際、高温加熱や事後の冷却
に時間がかかる、という問題もあり、この点も上述した
反り,変形等の原因となっていた。
【0006】第3に、表面板2が熱可塑性樹脂製よりな
るので、難接着で接着性が低く、しかもこのような表面
板2が、ハニカムコア1のセル端面の略線状をなすセル
壁に直接的に接着されていたので、ハニカムコア1と表
面板2との接着面積は約3%程度に過ぎない。そこで、
従来のこの種ハニカムパネルは、前述により接着剤3と
して高機能系で高温加熱タイプのものを使用しても、依
然として接着性に不安があり、表面板2とハニカムコア
1間が剥がれやすい、という問題が指摘されていた。
【0007】第4に、表面板2が熱可塑性樹脂製よりな
るので、ハニカムパネルとしての剛性にも不安があり、
使用時に全体的な剛性が不足するという問題も指摘され
ていた。これら第1,第2,第3,第4により、表面板
2が熱可塑性樹脂製よりなるハニカムパネルは、製品価
値,品質,作業性,製造コスト等々に問題を生じてい
た。
【0008】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、ハニ
カムコアと熱可塑性樹脂製の表面板との間に、補強板を
介裝,接着すると共に、ハニカムコアと補強板間の接着
には、高機能系で高温にて加熱使用されるタイプの接着
剤を用い、その後の補強板と表面板間の接着には、中温
や常温にて使用されるタイプの接着剤を用いるようにし
たことにより、第1に、脱色,変色,光沢変化,軟化,
反り,変形等が防止され、第2に、ハニカムコアと表面
板の接着に時間がかからず、第3に、接着性が高く剥が
れも防止され、第4に、剛性も高く、第5に、更に生産
性や量産効果等にも優れてなる、ハニカムパネルおよび
その製造方法を提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1
については次のとおり。すなわち、このハニカムパネル
は、芯材である中空柱状のセルの平面的集合体であるハ
ニカムコアに、表面板が接着されてなる。そして、該表
面板が熱可塑性樹脂製よりなると共に、該ハニカムコア
と表面板との間に、該表面板との接着より以前に該ハニ
カムコアと接着されてなる非金属製の補強板が、介裝,
接着されている。そして該表面板は、熱による軟化点が
80度から100度の熱可塑性樹脂製よりなり、該表面
板と補強板間は、該表面板の熱による軟化点である80
度から100度に達しない中温や常温にて使用されるタ
イプの接着剤にて接着されており、該補強板とハニカム
コア間は、高機能系で該表面板の熱による軟化点である
80度から100度以上の高温にて加熱使用されるタイ
プの接着剤にて接着されていること、を特徴とする。
【0010】次に、請求項2については次のとおり。す
なわち、このハニカムパネルの製造方法では、まず、芯
材である中空柱状のセルの平面的集合体であるハニカム
コアに、非金属製の補強板を接着し、該接着には、高機
能系で80度から100度以上の高温にて加熱使用され
るタイプの接着剤を用いる。次に、該補強板を介し熱に
よる軟化点が80度から100度の熱可塑性樹脂製の表
面板を接着し、該接着には、該表面板の熱による軟化点
である80度から100度に達しない中温や常温にて使
用されるタイプの接着剤を用い、もってハニカムパネル
を製造すること、を特徴とする。
【0011】又、請求項3については次のとおり。すな
わち、このハニカムパネルの製造方法は、請求項2の製
造方法において、連続した状態の該ハニカムコアに連続
した状態の該補強板を接着し、次に、該表面板を接着す
ると共に該ハニカムコアや補強板等を所定長さ毎に切断
することにより、ハニカムパネルを製造する。
【0012】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ように作用する。このハニカムパネルおよびその製造方
法にあっては、芯材たるハニカムコアと、熱可塑性樹脂
製の表面板との間に、予めハニカムコア側に接着された
補強板が介裝,接着される。そして、ハニカムコアと補
強板間の接着用の接着剤と、補強板と表面板間の接着用
の接着剤とが、所定のごとく使い分けられている。そこ
で、次の第1,第2,第3,第4,第5のようになる。
【0013】第1に、この熱可塑性樹脂の熱による軟化
点は80度から100度であるが、これに対応して接着
剤を選択して使い分け、熱可塑性樹脂製の表面板との接
着には、80度から100度以上の高温加熱タイプの接
着剤を用いないようにする。そこで、表面板の脱色,変
色,光沢変化,軟化,変形等が防止されると共に、ハニ
カムコアと表面板間の熱膨張率の差も問題とならず、全
体的な反り,変形等も防止される。第2に、このように
表面板との接着に、高温加熱タイプの接着剤を用いない
ので、高温加熱や冷却に長時間を要しなくなる。そこ
で、この面からも全体的な反り,変形等が防止れると共
に、いわゆる現地貼り合わせ方式も容易に可能となる。
【0014】第3に、接着面積が僅かであるハニカムコ
アと補強板との間は、高機能系の高温加熱タイプの接着
剤を用いるので、強力に接着される。これに対し、補強
板と接着性が低い熱可塑性樹脂製の表面板との間は、接
着面積が広い面と面での接着なので自ずから、強力に接
着される。このように、このハニカムパネルは、接着性
が高く剥れは防止される。第4に、このハニカムパネル
は、剛性が低い熱可塑性樹脂製の表面板を用いてなるも
のの、剛性は補強板にて十分にカバーされ、剛性は高
い。
【0015】第5に、このハニカムパネルは、補強板を
介裝,接着すると共に、接着剤を使い分けるだけの簡単
な製造方法により容易に得られ、現地貼り合わせ方式も
可能となる等、生産性や量産効果等にも優れている。
又、請求項3では、連続状態のハニカムコアと補強板を
接着後に切断するので、特に量産効果に優れている。
【0016】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。図1は、本発明の実施例の説明
に供する斜視概略図であり、(1)図はハニカムコアに
補強板が接着される工程を、(2)図は更に表面板が接
着される工程を示す。図2は、同実施例の説明に供する
正面概略図である。
【0017】このハニカムパネルの製造方法では、ま
ず、図1の(1)図や図2中に示すように、芯材である
中空柱状のセル4の平面的集合体であるハニカムコア1
に、非金属製の補強板5が接着される。これについて詳
述すると、ハニカムコア1は、セル壁6により各々独立
空間に区画され、例えば正六角形その他の各種形状をな
す、中空柱状の多数のセル4の平面的集合体よりなり、
重量比強度に優れ軽量性と共に高い剛性・強度を備え、
平面精度,保温性,遮音性等にも優れ、成形も容易であ
る等々の特性が知られ、そのまま又はハニカムパネルと
して、各種構造材その他の用途に広く使用されている。
そして、このようなハニカムコア1の母材としては、ア
ルミニウムその他の金属箔、各種のプラスチックシー
ト、繊維強化プラスチックシート(FRPシート)、そ
のプリプレグ、パルプを含む有機系や無機系の複合材シ
ート、その他各種の非金属シート、例えば水酸化アルミ
ニウムシートやアラミドシート、等々が用いられる。
【0018】このようなハニカムコア1のセル端面(図
示例では両面)に接着される面材たる補強板5として
は、熱可塑性樹脂板、熱硬化性樹脂板、ガラス,ケブラ
ー,カーボン等の繊維強化プラスチック板,それらのプ
リプレグ板,セルロース繊維系の板,水酸化アルミニウ
ム等の無機系の板、等々の非金属製の板が用いられる。
又、両者間の接着剤7としては、例えば熱可塑性樹脂系
でシート状のもの、そして、高機能系で80度から10
0度以上の高温にて加熱使用されるタイプのものが用い
られる。そして図1の(1)図に示したように、ハニカ
ムコア1に非金属製の補強板5がこのような接着剤7に
て接着されることにより、まず、下地パネルとして予備
パネルAが成形される。
【0019】次に、このようにハニカムコア1に補強板
5が一体的に接着されてなる予備パネルAに対し、図1
の(2)図や図2中に示したように、補強板5を介し熱
可塑性樹脂製の表面板2を一体的に接着することによ
り、所定のハニカムパネル(図5も参照)が製造され
る。このような面板つまり化粧板たる表面板2として
は、ポリカーボネート樹脂、MMA樹脂(メチルメタア
クリレート樹脂)、MMA樹脂含有の強化無機材、その
他各種の熱可塑性樹脂が用いられる。なお、この熱可塑
性樹脂は、その熱による軟化点が80度から100度程
度である。又、このような補強板5と表面板2間の接着
剤8としては、この熱による軟化点たる80度から10
0度に達しない中温又は常温にて使用されるタイプでシ
ート状のものが用いられるが、例えば、両面テープを用
いたり液状のものを用いることも可能であり、又、全面
接着によらず部分接着によってもよい。このように、ハ
ニカムコア1を芯材とした予備パネルAの補強板5に対
し、熱可塑性樹脂製の表面板2を、上述したような接着
剤8にて接着することにより、ハニカムパネルが製造さ
れる。
【0020】さて、このような製造方法を辿り、所定の
ハニカムパネルが製造される。すなわち、このハニカム
パネルは、芯材である中空柱状のセル4の平面的集合体
であるハニカムコア1の両面又は片面に、表面板2が接
着されてなり、表面板2が熱可塑性樹脂製よりなると共
に、ハニカムコア1と表面板2との間に、表面板2が接
着剤8にて接着される以前にハニカムコア1と接着剤7
にて接着されてなる非金属製の補強板5が、介裝されて
いる。
【0021】ところで、本発明に係るハニカムパネルの
製造方法は、例えば次のような他の実施例も考えられ
る。まず、連続した状態のハニカムコア1に連続した状
態の補強板5を接着し、しかる後、表面板2を接着する
と共にハニカムコア1や補強板5等を所定長さ毎に切断
することにより、ハニカムパネルを製造するようにして
もよい。すなわち、準備されるハニカムコア1や補強板
5としては、一般的には、前述した図1や図2の実施例
のように製品たるハニカムパネルの寸法に見合ったも
の、つまりそのような寸法に予め切断準備されたものが
用いられるが、これによらず、このような寸法に切断さ
れることなく各々一体的に連続した状態のハニカムコア
1および補強板5を、まず準備する。
【0022】そして、このような両者間を接着剤7にて
接着し、しかる後、、これをハニカムパネルの寸法に
見合った寸法毎に切断した後、それぞれを同様に切断さ
れ準備されていた表面板2と接着剤8にて接着するか、
又は、これを連続した状態のまま、同様に連続した状
態のままの表面板2と接着剤8にて接着した後、これら
をハニカムパネルとしての寸法に順次切断して行くか、
更に、との中間形態として、連続した状態のハニ
カムコア1および補強板5が接着されたものと、連続し
た状態の表面板2をハニカムパネルとしての寸法に予め
切断したものとを接着するかのいずれかにより、ハニカ
ムパネルを製造するようにしてもよい。このように、連
続した状態のハニカムコア1と補強板5とを接着した後
に、表面板2との接着や切断等を実施するようにしたこ
とにより、ハニカムパネルを製造する他の実施例が考え
られる。
【0023】本発明は、以上説明したようになってい
る。そこで以下のようになる。このハニカムパネルおよ
びその製造方法にあっては、芯材たるハニカムコア1
と、熱可塑性樹脂製の表面板2との間に、前述した図示
実施例や他の実施例のように、予めハニカムコア1側に
接着されていた補強板5が介裝,接着される。そして、
ハニカムコア1と補強板5間の接着用の接着剤7と、補
強板5と表面板2間の接着用の接着剤8とが、選択され
使い分けられている。そこで、次の第1,第2,第3,
第4,第5のようになる。
【0024】第1に、この熱可塑性樹脂の熱による軟化
点は80度から100度であるが、このハニカムパネル
および製造方法では、これに対応して、異なる使用温度
の接着剤7,8が選択され使い分けられている。そこ
で、先に行われるハニカムコア1と補強板5間の接着に
は、高機能系で80度から100度以上の高温にて加熱
使用されるタイプの接着剤7を用いると共に、このよう
に予め接着された補強板5を介したハニカムコア1と熱
可塑性樹脂製の表面板2間の接着には、80度から10
0度に達しない中温又は常温にて使用されるタイプの接
着剤8が用いられる。このように、熱可塑性樹脂製の表
面板2との接着に、80度から100度以上の高温加熱
タイプの接着剤7を用いないので、まず、前述したこの
種従来例のように、高温加熱に基づく表面板2の脱色,
変色,光沢変化,軟化,変形等が確実に防止されると共
に、ハニカムコア1と表面板2間の熱膨張率の差も問題
とならず、ハニカムパネルの全体的な反り,変形等が防
止される。
【0025】第2に、このようにハニカムコア1と熱可
塑性樹脂製の表面板2との接着に、高温加熱タイプの接
着剤7を用いないので、前述したこの種従来例のよう
に、高温加熱や事後の冷却のために長時間を要しなくな
り、両者の接着に時間がかからなくなる。そこでこのハ
ニカムパネルは、この面からも上述した全体的な反り,
変形等が防止されると共に、いわゆる現地貼り合わせ方
式、つまり、ハニカムコア1と表面板2とを工場等から
別々に現地たる使用場所まで運び、現地で始めて接着し
て製品として完成することも、容易に可能となる。な
お、このような現地貼り合わせ方式によると、運送中に
熱可塑性樹脂製の表面板2の保護を十分に行え、現地へ
の運送中におけるその損傷が防止されるという利点があ
る。
【0026】第3に、このハニカムパネルでは、接着工
程が、ハニカムコア1と補強板5間の接着工程と、補強
板5と表面板2間の接着工程との2つに分けられてい
る。そしてまず、接着面積が約3%程度と僅かであるハ
ニカムコア1と補強板5との間は、高機能系の高温加熱
タイプの接着剤7を用いるので、強力に接着される。
又、補強板5と、一般的には難接着で接着性が低い熱可
塑性樹脂製の表面板2との間は、例え中温や常温使用タ
イプの接着剤8を用いても、面と面での接着となり接着
面積が100%となるので、自ずから強力に接着され
る。このように、このハニカムパネルは、ハニカムコア
1と熱可塑性樹脂製の表面板2とが、補強板5を介する
ことにより強力に接着されており、接着性が高く剥れは
防止される。
【0027】第4に、このハニカムパネルは、ハニカム
コア1と熱可塑性樹脂製の表面板2との間に、補強板5
が介裝,接着されている。そこで、剛性が比較的低い熱
可塑性樹脂製の表面板2を用いてなるものの、剛性は補
強板5にて十分にカバーされており、全体的な剛性が増
大し、ハニカムパネルとしての剛性も高い。
【0028】第5に、しかもこのようなハニカムパネル
は、補強板5を介裝,接着すると共に、接着剤7,8を
使い分けるだけの簡単な製造方法により容易に得られ、
いわゆる現地貼り合わせ方式も可能となる等、生産性や
量産効果等にも優れている。なお、前述した他の実施例
の製造方法では、連続状態のハニカムコア1と補強板5
とを接着後に切断するので、量産効果に特に優れてい
る。
【0029】
【発明の効果】本発明に係る請求項1,2,3のハニカ
ムパネルおよびその製造方法は、以上説明したように、
ハニカムコアと熱可塑性樹脂製の表面板との間に、補強
板を介裝,接着すると共に、ハニカムコアと補強板間の
接着には、高機能系で高温にて加熱使用されるタイプの
接着剤を用い、その後の補強板と表面板間の接着には、
中温や常温にて使用されるタイプの接着剤を用いるよう
にしたことにより、次の効果を発揮する。
【0030】第1に、脱色,変色,光沢変化,軟化,反
り,変形等が、確実に防止される。すなわち、このハニ
カムパネルにおいて、熱可塑性樹脂製の表面板は、接着
時の高温加熱による影響を受けることがなく、脱色,変
色,光沢変化,軟化,変形等が防止され、粘性や柔軟性
に優れ欠損しにくく、ソフトな独特の質感を備える等々
の諸特性がそのまま生かせるようになる。又、ハニカム
パネル全体としても、反り,変形が防止される。もっ
て、このハニカムパネルは、製品としての外観等の評価
に極めて優れている。
【0031】第2に、ハニカムコアと熱可塑性樹脂製の
表面板との接着に、時間がかからない。そこでこのハニ
カムパネルは、この面からも上述した反り,変形等が防
止されると共に、現地つまり使用場所にて接着して製品
として完成する現地貼り合わせ方式も、容易に可能とな
る。
【0032】第3に、接着性が高く剥れも防止される。
すなわちこのハニカムパネルでは、ハニカムコアと補強
板間が、高機能系の接着剤で強力に接着されると共に、
補強板と熱可塑性樹脂製の表面板間が、面と面の接着に
より強力に接着される。従って、このように補強板を介
しつつ接着するようにしたことにより、ハニカムコアと
熱可塑性樹脂製の表面板とが、強力に接着され、両者間
の剥れは確実に防止される。
【0033】第4に、剛性も高い。すなわちこのハニカ
ムパネルは、熱可塑性樹脂製の表面板を用いてなるもの
の、全体的な剛性が増大しており、使用に際し剛性が不
足することもない。
【0034】第5に、しかも生産性や量産効果等にも優
れている。すなわち、このように優れた各効果を発揮す
るハニカムパネルは、簡単な製造方法により容易に得ら
れ、いわゆる現地貼り合わせ方式も可能である等、生産
性に優れ量産効果を出すことも可能である。特に、請求
項3の製造方法は、連続状態のハニカムコアや補強板を
使用することにより、量産効果に優れている。
【0035】これら第1,第2,第3,第4,第5によ
り、このハニカムパネルは、表面板が熱可塑性樹脂製よ
りなるものの、製品価値,品質,作業性,製造コスト等
々に極めて優れ、この種従来例に存した問題点が一掃さ
れる等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるも
のがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハニカムパネルおよびその製造方
法の実施例の説明に供する斜視概略図であり、(1)図
は、ハニカムコアに補強板が接着される工程を、(2)
図は、更に表面板が接着される工程を示す。
【図2】同実施例の説明に供する正面概略図である。
【図3】この種従来例の説明に供する正面概略図であ
る。
【図4】同この種従来例の説明に供する斜視概略図であ
る。
【図5】ハニカムパネルの正面図である。
【符号の説明】
1 ハニカムコア 2 表面板 3 接着剤 4 セル 5 補強板 6 セル壁 7 接着剤 8 接着剤 A 予備パネル

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材である中空柱状のセルの平面的集合
    体であるハニカムコアに、表面板が接着されてなるハニ
    カムパネルであって、 該表面板が熱可塑性樹脂製よりなると共に、該ハニカム
    コアと表面板との間に、該表面板との接着より以前に該
    ハニカムコアと接着されてなる非金属製の補強板が、介
    裝,接着されており、 該表面板は、熱による軟化点が80度から100度の熱
    可塑性樹脂製よりなり、該表面板と補強板間は、該表面
    板の熱による軟化点である80度から100度に達しな
    い中温や常温にて使用されるタイプの接着剤にて接着さ
    れており、該補強板とハニカムコア間は、高機能系で該
    表面板の熱による軟化点である80度から100度以上
    の高温にて加熱使用されるタイプの接着剤にて接着され
    ていること、を特徴とするハニカムパネル。
  2. 【請求項2】 まず、芯材である中空柱状のセルの平面
    的集合体であるハニカムコアに、非金属製の補強板を接
    着し、該接着には、高機能系で80度から100度以上
    の高温にて加熱使用されるタイプの接着剤を用い、 次に、該補強板を介し熱による軟化点が80度から10
    0度の熱可塑性樹脂製の表面板を接着し、該接着には、
    該表面板の熱による軟化点である80度から100度に
    達しない中温や常温にて使用されるタイプの接着剤を用
    い、もってハニカムパネルを製造すること、を特徴とす
    るハニカムパネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2の製造方法において、連続した
    状態の該ハニカムコアに連続した状態の該補強板を接着
    し、次に、該表面板を接着すると共に該ハニカムコアや
    補強板等を所定長さ毎に切断することにより、ハニカム
    パネルを製造すること、を特徴とするハニカムパネルの
    製造方法。
JP5120580A 1993-04-22 1993-04-22 ハニカムパネルおよびその製造方法 Expired - Lifetime JP2551519B2 (ja)

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