JP3162541B2 - ハニカムコアの製造方法 - Google Patents

ハニカムコアの製造方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハニカムコアの製造方
法に関する。すなわち、例えば曲面アンテナパネルの芯
材や、レーダーアンテナ等を収容する航空機用のレドー
ムパネルの芯材等として用いられ、3次曲面への適用性
・曲面加工性,強度,電波透過性等々を備えた、ハニカ
ムコアの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハニカムコアは、中空柱状のセルの平面
的集合体よりなり、そのセルを形成するセル壁の母材シ
ートとしては、アルミ箔等の金属箔、クラフト紙等のペ
ーパーシート、ポリ塩化ビニール等の樹脂シート,アラ
ミド樹脂等を用いた複合材シート、等々が一般的に用い
られている。そしてハニカムコアは、このような母材シ
ートを条線状に接着,重積,展張して成形され、セル形
状が正六角形のものが代表的であるが、このような従来
より一般的なハニカムコアは、平面的強度には優れるも
のの、曲面への適用性・曲面加工性に難点がある。そこ
で従来は、セル形状を略正方形に近くなるまで過展張し
たオーバーエキスパンドタイプのハニカムコアや、セル
形状が特殊な略凸字状・吊鐘状をなすタイプのハニカム
コアが開発使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。まず、
前述したオーバーエキスパンドタイプの従来のハニカム
コアは、2次曲面への適用・曲面加工は容易であるもの
の、3次曲面への適用・曲面加工は困難である、という
問題が指摘されていた。他方、前述したセル形状が特殊
な略凸字状・吊鐘状をなすタイプの従来のハニカムコア
は、3次曲面への適用・曲面加工が容易であるものの、
特殊なセル形状を得るために、製造方法が極めて複雑で
歩留まりが悪く、大量生産が困難で高価である、という
問題が指摘されていた。
【0004】なお、このようなセル形状面の問題以外に
も母材面の問題として、母材シートに樹脂を用いたハニ
カムコアに関しては、次の点が指摘されていた。まず、
成形後に樹脂が硬化するので、3次曲面に適用・曲面加
工する際に、極めて大きな力を要すると共に割れが生じ
やすく、3次曲面への適用性・曲面加工性に難があっ
た。これに対し、硬化後も高柔軟性を備えた樹脂を用い
ると、機械的強度が不足することになる。又、母材シー
ト間の接着には通常、2液性の常温硬化型の接着剤が使
用されており、加熱硬化型の接着剤を使用できないこと
が多く、この面からも機械的強度や耐熱強度が不足して
いた。このように、従来の樹脂を用いたハニカムコアに
ついては、機械的強度等に問題があった。
【0005】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、母材
シートとして、ガラス繊維に変性フェノール樹脂を付
着,含浸せしめたプリプレグシートが用いられると共
に、セル壁に補強用の変性フェノール樹脂が付着,含浸
せしめられ、両変性フェノール樹脂毎の異なった硬化程
度に留意しつつ、曲面加工を施すようにしたこと、を特
徴とする。もって本発明は、第1に、3次曲面等への適
用性・曲面加工性に優れると共に、第2に、機械的強度
等にも優れ、第3に、軽量であり、第4に、電波透過性
を備え、第5に、しかも容易に大量生産できコスト面に
も優れた、ハニカムコアの製造方法を提案することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。すなわち、この
ハニカムコアの製造方法では、まず、ガラス繊維に変性
フェノール樹脂を付着,含浸せしめたプリプレグシート
を、母材シートとして準備する。その際、該母材シート
の変性フェノール樹脂は、事後に形状保持が可能な程度
に完全硬化された後も、柔軟性を備えているものが使用
されると共に、この準備段階では、未硬化とこのような
完全硬化の中間の半硬化状態に保持されている。次に、
該母材シートに、熱硬化性樹脂を用いた加熱硬化型の接
着剤を、条線状に塗布した後、条線状に塗布された該接
着剤が半ピッチずつずれた位置関係となるように、複数
枚の該母材シートをブロック状に重積する。しかる後、
加熱により該接着剤を硬化させることにより、重積され
た該母材シート間を接着するが、このような該接着剤に
よる加熱接着に際し、重積された該母材シート間は、そ
れぞれの該変性フェノール樹脂が該半硬化状態に保持さ
れているので、相互間が直接的に溶着されるようなこと
はない。それから、重積方向に引張力を加えて展張する
ことにより、中空柱状のセルの平面的集合体であるハニ
カムコアを成形する。しかる後、展張された該ハニカム
コアを、該接着剤の加熱接着温度より高温にて加熱する
ことにより、該母材シートの該半硬化状態に保持されて
いた該変性フェノール樹脂を完全硬化させ、もって以
降、該ハニカムコアを安定的に形状保持させる。
【0007】しかる後、該ハニカムコアについて後処理
として、該母材シートにて形成されたセル壁に、補強用
の変性フェノール樹脂が付着,含浸せしめられる。その
際、補強用の該変性フェノール樹脂は、完全硬化後に必
要強度が出るものが使用されると共に、この付着,含浸
段階では、このような完全硬化に至らない未硬化状態に
保持され、十分な柔軟性を備えている。それから、該ハ
ニカムコアは曲面加工が施されるが、このような曲面加
工に際し、該ハニカムコアの母材シートの変性フェノー
ル樹脂は、前述により完全硬化された後も柔軟性を備え
ており、又、補強用に付着,含浸された該変性フェノー
ル樹脂は、該未硬化状態にあり十分な柔軟性を備えてい
る。そして、このような曲面加工の後、加熱により補強
用の該変性フェノール樹脂が完全硬化され、もって該ハ
ニカムコアは、曲面加工された曲面形状に以降安定的に
保持されること、を特徴とする。
【0008】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ように作用する。本発明では、母材シートとして、ガラ
ス繊維に変性フェノール樹脂を付着,含浸せしめたプリ
プレグシートが用いられており、条線状に接着,重積,
展張することにより、ハニカムコアが成形される。そし
て、母材シートの半硬化状態の変性フェノール樹脂を完
全硬化させた後、後処理として、補強用の変性フェノー
ル樹脂が、未硬化状態で付着,含浸せしめられるが、3
次曲面等への曲面加工が施された後、この補強用の変性
フェノール樹脂も完全硬化され、もってハニカムコアの
曲面形状が安定的に保持される。
【0009】そこで第1に、成形された段階のハニカム
コアは、母材シートの変性フェノール樹脂にて、その完
全硬化後も柔軟性を備えていると共に、補強用の変性フ
ェノール樹脂が未硬化状態にあり十分な柔軟性を備えて
おり、もって高柔軟性を備えた状態で曲面加工される。
これらにより、このハニカムコアは高柔軟性を備え、3
次曲面等の曲面形状に、確実にフィットし容易に適用・
曲面加工される。
【0010】これと共に第2に、このような曲面加工後
に、このハニカムコアにあっては、補強用の変性フェノ
ール樹脂が完全硬化され、もって曲面加工された曲面形
状にて安定的に保持される。これに加え、接着剤として
加熱硬化型のものが使用されているので、このハニカム
コアは、機械的強度や耐熱強度等に優れている。第3
に、このハニカムコアは、母材シートとしてガラス繊維
に変性フェノール樹脂を付着,含浸させたものを用いる
と共に、補強用の変性フェノール樹脂が付着,含浸せし
められただけの構成よりなり、特に軽量である。第4
に、同様の理由により、電波透過性を備えている。第5
に、しかもこのハニカムコアは、一般的な製造方法と同
様に、接着,重積,展張により成形されると共に、補強
用の変性フェノール樹脂を付着,含浸させて、曲面加工
される。このように、このハニカムコアは、この種従来
例に比べはるかに簡単な製造方法により、容易に製造さ
れる。
【0011】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。図1,図2,図3は本発明の実
施例の説明に供し、図1はハニカムコアの要部を拡大し
た正面説明図、図2はハニカムコアの各製造工程を示す
斜視概略図、図3はハニカムコアの斜視図である。
【0012】この製造方法では、まず、図2の(a)図
に示したように、ガラス繊維に変性フェノール樹脂を付
着,含浸せしめたプリプレグシート、つまり、所定のガ
ラス繊維の強化プラスチックシート(FRPシート)の
プリプレグ状態のものが、母材シート1として準備され
る。ガラス繊維としては、一般的な繊維強化プラスチッ
ク(FRP)において用いられているものが使用され、
変性フェノール樹脂としては、例えば油変性フェノール
樹脂のように、形状保持が可能な程度に硬化された後
も、柔軟性を備えてなるものが使用される。そして、織
物状をなすガラス繊維を、例えば変性フェノール樹脂の
溶液中に浸漬することにより、ガラス繊維に変性フェノ
ール樹脂が、付着せしめられたり含浸せしめられてコー
ティングされ、もって、極薄で帯状をなす所定のプリプ
レグシートの母材シート1が準備される。なお、付着,
含浸せしめられた変性フェノール樹脂については、まず
未硬化と完全硬化の中間の半硬化の状態に保持される。
【0013】次に、図2の(b)図に示したように、こ
のように準備された母材シート1を、所定サイズ毎に切
断すると共に、図2の(c)図に示したように、接着剤
2を、一定の方向,ピッチ,幅にて条線状に塗布する
(勿論、この図2の(b)図の切断工程と図2の(c)
図の塗布工程とは、順序を逆にしてもよい)。この接着
剤2としては、熱硬化性樹脂を用いた加熱硬化型のもの
が使用される。それから、塗布された接着剤2を乾燥し
た後、図2の(d)図に示したように、このように条線
状に塗布された接着剤2が、上下でそれぞれ半ピッチず
つずれた位置関係となるように、母材シート1を多数
枚、1枚おきに左右にずらしながらブロック状に重積す
る。
【0014】しかる後、加圧加熱することにより、塗布
されていた接着剤2が溶融硬化され、もって重積された
母材シート1間が接着される。なお、母材シート1を形
成するプリプリグシートの変性フェノール樹脂は、前述
により半硬化の状態に保持されているので、接着剤2に
よる加熱接着に際し、重積された母材シート1間が直接
的に溶着されるようなことはない(もって前述した加熱
硬化型の接着剤2が使用可能となる)。さてそれから、
図2の(e)図に示すように、重積,接着された母材シ
ート1を、重積方向を展張方向Wとして引張力を加えて
展張することにより、図3に示したハニカムコア3が形
成される。そして、前述した接着剤2の加熱接着温度よ
り高温にて加熱することにより、セル壁4を形成する母
材シート1つまりプリプリグについて、半硬化の状態に
保持されていた変性フェノール樹脂を完全硬化させ、も
って以降、ハニカムコア3の形状を安定的に保持させ
る。
【0015】さて、このようにして成形されたハニカム
コア3は、図3に示したように、母材シート1によりセ
ル壁4が形成され、このようなセル壁4により各々独立
空間に区画された中空柱状のセル5の平面的集合体より
なる。なお、セル壁4そしてセル5の断面形状は、図示
の正六角形のほか、その他各種形状のものも可能であ
る。そしてハニカムコア3は一般的に、重量比強度に優
れ、軽量であると共に高い剛性・機械的強度を備え、
又、整流効果,平面精度,保温性,遮音性等にも優れ、
単位容積当りの表面積が大である、等々の特性が知られ
ている。
【0016】さてこの製造方法では、次に、このように
成形されたハニカムコア3が必要な厚さに切断されてス
ライスされる(図3中Tは、厚さ方向を示す)。それか
ら図1に示したように、後処理として、このように成形
されたハニカムコア3について、母材シート1にて形成
されたセル壁4に、補強用の変性フェノール樹脂6が付
着,含浸せしめられる。そしてハニカムコア3は、この
補強用の変性フェノール樹脂6が未硬化の状態で曲面加
工が施された後、加熱により補強用の変性フェノール樹
脂6が完全硬化せしめられる。
【0017】これらについて詳述すると、まず、このよ
うな補強用の変性フェノール樹脂6としては、貯蔵安定
性が向上するように例えば熱可塑性樹脂等を添加した変
性フェノール樹脂6、つまり、完全硬化後において必要
な強度が出る変性フェノール樹脂6が使用される。そし
て前述によりスライスされたハニカムコア3を、例え
ば、補強用の変性フェノール樹脂6の溶液中に浸漬する
ことにより、ハニカムコア3のセル壁4の外表面に、補
強用の変性フェノール樹脂6が、付着せしめられたり含
浸せしめられてコーティングされる。それから、このよ
うに付着,含浸せしめられた補強用の変性フェノール樹
脂6が完全硬化しない程度の温度にて加熱することによ
り、余分な溶剤分等が除去され、もって、完全硬化に至
らない所定の未硬化の状態の変性フェノール樹脂6によ
り、高柔軟性を備えたハニカムコア3が得られる。そし
て、このような高柔軟性を備えた状態のハニカムコア3
が、事後、必要な3次曲面等の曲面形状に曲面加工され
る。曲面加工されたハニカムコア3は、変性フェノール
樹脂6の完全硬化温度にて加熱することにより、補強用
の変性フェノール樹脂6が完全硬化され、もって、ハニ
カムコア3は、曲面加工された曲面形状に以降安定的に
保持される。
【0018】さて、このような製造方法を辿ることによ
り、次のハニカムコア3が得られる。すなわちこのハニ
カムコア3は、中空柱状のセル5の平面的集合体であっ
て、セル5を形成するセル壁4の母材シート1として、
ガラス繊維に変性フェノール樹脂を付着,含浸せしめた
プリプレグシートが用いられており、このような母材シ
ート1を、条線状に塗布された接着剤2にて接着,重
積,展張して成形されてなる。そしてこのハニカムコア
3は、そのセル壁4に、補強用の変性フェノール樹脂6
が付着,含浸せしめられており、補強用の変性フェノー
ル樹脂6が未硬化の状態で曲面加工が施され、変性フェ
ノール樹脂6は曲面加工後に完全硬化されてなる。
【0019】本発明は、以上説明したようになってい
る。そこで以下のようになる。すなわち、このハニカム
コア3およびその製造方法では、母材シート1として、
ガラス繊維に変性フェノール樹脂を付着,含浸せしめた
プリプレグシートが用いられ、条線状に塗布された接着
剤2にて接着,重積,展張することにより、ハニカムコ
ア3が成形され、そのセル5の形状は例えば正六角形を
なす(図2,図3参照)。そして後処理として、このハ
ニカムコア3には、更に補強用の変性フェノール樹脂6
が付着,含浸せしめられており、この補強用の変性フェ
ノール樹脂6が未硬化の状態で3次曲面等への曲面加工
が施された後、変性フェノール樹脂6は完全硬化される
(図1参照)。そこで、このハニカムコア3およびその
製造方法によると、次の第1,第2,第3,第4,第5
のようになる。
【0020】第1に、このハニカムコア3の母材シート
1は、ガラス繊維に変性フェノール樹脂を付着,含浸せ
しめたプリプリグシートよりなり、このプリプレグシー
トの変性フェノール樹脂は、完全硬化後も柔軟性を備え
ている。これと共にこのハニカムコア3は、後処理とし
て付着,含浸せしめられた補強用の変性フェノール樹脂
6が未硬化の状態にて、つまり柔軟性を十分に備えた状
態で、曲面加工される。これらにより、このハニカムコ
ア3は高柔軟性を備えた状態で、2次曲面は勿論のこと
複雑な3次曲面等の曲面形状に、確実にフィットし容易
に適用・曲面加工される。
【0021】これと共に第2に、このような曲面加工後
において、このハニカムコア3では、未硬化の状態で付
着,含浸されていた補強用の変性フェノール樹脂6が、
完全硬化され、曲面加工された曲面形状にて安定的に保
持される。これと共に、このハニカムコア3では、接着
剤2として加熱硬化型のものが使用される。これらによ
り、このハニカムコア3は機械的強度や耐熱強度等に優
れている。第3に、このハニカムコア3は、セル壁4の
母材シート1として、ガラス繊維に変性フェノール樹脂
を付着,含浸せしめたプリプリグシートが用いられてい
るので、軽量である。つまり、ハニカムコア3の一般的
特性である重量比強度に優れると共に、特に軽量であ
る。第4に、上述の第3と同様の理由により、このハニ
カムコア3は電波透過性を備えている。
【0022】第5に、しかもこのハニカムコア3は、従
来より一般的な製造方法と同様に、条線状に接着,重
積,展張する工程を辿ることにより成形されると共に、
後処理として補強用の変性フェノール樹脂6を付着,含
浸させ、未硬化の状態で曲面加工される。つまり前述し
た、セル5の形状が略凸字状・吊鐘状をなすタイプのこ
の種従来例にように、特殊なセル5の形状を得べく製造
方法が複雑化するようなこともない。このように、この
ハニカムコア3は、比較的簡単な製造方法により容易に
製造される。
【0023】
【発明の効果】本発明に係るハニカムコアの製造方法
は、以上説明したように、母材シートとして、ガラス繊
維に変性フェノール樹脂を付着,含浸せしめたプリプリ
グシートが用いられると共に、セル壁に補強用の変性フ
ェノール樹脂が付着,含浸せしめられ、両変性フェノー
ル樹脂毎の異なった硬化程度に留意しつつ、曲面加工を
施すようにしたことにより、次の効果を発揮する。
【0024】第1に、3次曲面等への適用性・曲面加工
性に優れている。すなわち、このハニカムコアは、2次
曲面は勿論のこと複雑な3次曲面等の曲面形状に、確実
にフィットし容易に適用・曲面加工できる。そこで例え
ば、高い鏡面精度が要求される曲面アンテナパネルの芯
材や、レーダーアンテナ等を収容する航空機用のレドー
ムパネル等の芯材として、使用可能である。
【0025】これと共にこのハニカムコアは、第2に、
機械的強度や耐熱強度等にも優れ、第3に、軽量であ
り、第4に、電波透過性を備えている。そこでこれらの
面からも、例えば上述した曲面アンテナパネルの芯材
や、レドームパネル等の芯材として最適である。
【0026】第5に、しかもこのハニカムコアは、比較
的簡単な製造方法により、容易に製造され、歩留まり良
く大量生産でき安価である等、コスト面にも優れてい
る。このように、この種従来例に存した問題点が一掃さ
れる等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるも
のがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハニカムコアの製造方法の実施例
の説明に供し、ハニカムコアの要部を拡大した正面説明
図である。
【図2】同実施例の説明に供し、(a)図は、母材シー
トを準備した工程を、(b)図は、母材シートを切断し
た工程を、(c)図は、接着剤を塗布した工程を、
(d)図は、重積した工程を、(e)図は、展張する工
程を示す、斜視概略図である。
【図3】同実施例の説明に供し、ハニカムコアの斜視図
である。
【符号の説明】
1 母材シート 2 接着剤 3 ハニカムコア 4 セル壁 5 セル 6 補強用の変性フェノール樹脂 T 厚さ方向 W 展張方向

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 まず、ガラス繊維に変性フェノール樹脂
    を付着,含浸せしめたプリプレグシートを、母材シート
    として準備し、 その際、該母材シートの変性フェノール樹脂は、事後に
    形状保持が可能な程度に完全硬化された後も、柔軟性を
    備えているものが使用されると共に、この準備段階で
    は、未硬化とこのような完全硬化の中間の半硬化状態に
    保持されており、 次に、該母材シートに、熱硬化性樹脂を用いた加熱硬化
    型の接着剤を、条線状に塗布した後、条線状に塗布され
    た該接着剤が半ピッチずつずれた位置関係となるよう
    に、複数枚の該母材シートをブロック状に重積し、 しかる後、加熱により該接着剤を硬化させることによ
    り、重積された該母材シート間を接着するが、このよう
    な該接着剤による加熱接着に際し、重積された該母材シ
    ート間は、それぞれの該変性フェノール樹脂が該半硬化
    状態に保持されているので、相互間が直接的に溶着され
    るようなことはなく、 それから、重積方向に引張力を加えて展張することによ
    り、中空柱状のセルの平面的集合体であるハニカムコア
    を成形した後、 展張された該ハニカムコアを、該接着剤の加熱接着温度
    より高温にて加熱することにより、該母材シートの該半
    硬化状態に保持されていた該変性フェノール樹脂を完全
    硬化させ、もって以降、該ハニカムコアを安定的に形状
    保持させ、 しかる後、該ハニカムコアについて後処理として、該母
    材シートにて形成されたセル壁に、補強用の変性フェノ
    ール樹脂が付着,含浸せしめられ、 その際、補強用の該変性フェノール樹脂は、完全硬化後
    に必要強度が出るものが使用されると共に、この付着,
    含浸段階では、このような完全硬化に至らない未硬化状
    態に保持され、十分な柔軟性を備えており、 それから、該ハニカムコアは曲面加工が施されるが、こ
    のような曲面加工に際し、該ハニカムコアの母材シート
    の変性フェノール樹脂は、前述により完全硬化された後
    も柔軟性を備えており、又、補強用に付着,含浸された
    該変性フェノール樹脂は、該未硬化状態にあり十分な柔
    軟性を備えており、 そして、このような曲面加工の後、加熱により補強用の
    該変性フェノール樹脂が完全硬化され、もって該ハニカ
    ムコアは、曲面加工された曲面形状に以降安定的に保持
    されること、を特徴とするハニカムコアの製造方法。
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