JPH06335984A - ハニカムパネルおよびその製造方法 - Google Patents

ハニカムパネルおよびその製造方法

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JPH06335984A
JPH06335984A JP5120580A JP12058093A JPH06335984A JP H06335984 A JPH06335984 A JP H06335984A JP 5120580 A JP5120580 A JP 5120580A JP 12058093 A JP12058093 A JP 12058093A JP H06335984 A JPH06335984 A JP H06335984A
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surface plate
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honeycomb panel
reinforcing plate
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Kunihiko Hirosaki
邦彦 廣崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1に、脱色,変色,光沢変化,軟化,反
り,変形等が防止され、表面板の特性を生かし外観等に
優れ、第2に、ハニカムコアと表面板との接着に時間が
かからず、第3に、接着性が高く剥れも防止され、第4
に、剛性も高く、第5に、生産性や量産効果等にも優
れ、もって製品価値,品質,作業性,製品コスト等に極
めて優れてなる、ハニカムパネルおよびその製造方法を
提案する。 【構成】 この製造方法では、まずハニカムコア1に非
金属製の補強板5を高温加熱タイプの接着剤7にて接着
した後、このような補強板5を介し熱可塑性樹脂製の表
面板2を中温や常温使用タイプの接着剤8にて接着する
ことにより、ハニカムパネルが製造される。なお、ハニ
カムコア1や補強板5として連続した状態のものを用
い、事後切断するようにしてもよく、又、ハニカムコア
1,補強板5,表面板2間を,同時に接着剤8にて接着
するようにしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハニカムパネルおよび
その製造方法に関する。すなわち、芯材であるハニカム
コアに表面板が接着されてなるハニカムパネル、および
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5はハニカムパネルの正面図であり、
ハニカムパネルは、同図にも示すように芯材であるハニ
カムコア1の両面又は片面に、表面板2が接着されてな
る。そして従来は、図3の正面概略図や図4の斜視概略
図に示したように、ハニカムコア1の両面等に表面板2
を、接着剤3にて直接的かつ一体的に接着することによ
り、ハニカムパネルが製造されていた。そして、このよ
うなハニカムパネルを構成する表面板2としては、従
来、アルミニウム板等の金属製や、メラミン樹脂やフェ
ノール樹脂等の熱硬化性樹脂製のものが用いられていた
が、最近、熱可塑性樹脂製のものも使用されつつある。
すなわち、表面板2はハニカムパネルの外観等の評価を
決定するものであるが、従来の熱硬化性樹脂製等の表面
板2は、剛性等には優れるものの、もろく欠損しやすく
ソフトな質感にも乏しい等々の難点が指摘されており、
この点に鑑み最近、粘性や柔軟性にも優れ欠損しにく
く、ソフトな独特の質感を備える等々の諸特性を備えた
熱可塑性樹脂製の表面板2が注目され、使用されつつあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この熱可塑
性樹脂製の表面板2を使用したハニカムパネルについて
は、次の問題が指摘されていた。すなわち、このハニカ
ムパネルも従来どおり、ハニカムコア1に表面板2を接
着剤3にて直接的に接着してなり、しかも、熱硬化性樹
脂製のものに比し熱可塑性樹脂製の表面板2は一般的に
接着性が低いという難点がある。そこで、この点を補完
し接着性を向上させてハニカムパネルの製品品質を確保
すべく、接着剤3としては従来、高機能系で80度から
100度以上の高温にて加熱使用されるタイプのもの
が、用いられていた。そこで、この種ハニカムパネルお
よびその製造方法に関しては、次のような問題が指摘さ
れていた。
【0004】第1に、表面板2が熱可塑性樹脂製よりな
るので、接着剤3によるハニカムコア1との接着時の高
温加熱により、脱色,変色,光沢変化,軟化,変形等が
発生しやすかった。なお、熱可塑性樹脂製の熱軟化点
は、80度から100度程度である。又、ハニカムコア
1と表面板2とは、形状の相違に起因して高温加熱時の
熱膨張率の差が大きく、もってこの面から全体的にも反
り,変形等が発生しやすかった。このように、従来の熱
可塑性樹脂製の表面板2を用いたハニカムパネルは、高
温加熱により表面板2が悪影響を受け、表面板2の持つ
諸特性が損なわれ、製品としての外観等の評価に致命的
な問題を生じていた。第2に、これと共にハニカムコア
1に表面板2を接着剤3にて接着する際、高温加熱や事
後の冷却に時間がかかる、という問題もあり、この点も
上述した反り,変形等の原因となっていた。
【0005】第3に、表面板2が熱可塑性樹脂製よりな
るので、難接着で接着性が低く、しかもこのような表面
板2が、ハニカムコア1のセル端面の略線状をなすセル
壁に直接的に接着されていたので、ハニカムコア1と表
面板2との接着面積は約3%程度に過ぎない。そこで、
従来のこの種ハニカムパネルは、前述により接着剤3と
して高機能系で高温加熱タイプのものを使用しても、依
然として接着性に不安があり、表面板2とハニカムコア
1間が剥がれやすい、という問題が指摘されていた。
【0006】第4に、表面板2が熱可塑性樹脂製よりな
るので、ハニカムパネルとしての剛性にも不安があり、
使用時に全体的な剛性が不足するという問題も指摘され
ていた。これら第1,第2,第3,第4により、表面板
2が熱可塑性樹脂製よりなるハニカムパネルは、製品価
値,品質,作業性,製造コスト等々に問題を生じてい
た。
【0007】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、ハニ
カムコアと熱可塑性樹脂製の表面板との間に、補強板を
介裝,接着するようにしたことにより、第1に、脱色,
変色,光沢変化,軟化,反り,変形等が防止され、第2
に、ハニカムコアと表面板の接着に時間がかからず、第
3に、接着性が高く剥がれも防止され、第4に、剛性も
高く、第5に、更に生産性や量産効果等にも優れてな
る、ハニカムパネルおよびその製造方法を提案すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1
については次のとおり。すなわち、このハニカムパネル
は、芯材である中空柱状のセルの平面的集合体であるハ
ニカムコアに、表面板が接着されてなる。そして、該表
面板が熱可塑性樹脂製よりなると共に、該ハニカムコア
と表面板との間に、該表面板との接着より以前に該ハニ
カムコアと接着されてなる非金属製の補強板が、介裝,
接着されている。
【0009】次に、請求項2については次のとおり。す
なわち、このハニカムパネルの製造方法では、まず、芯
材である中空柱状のセルの平面的集合体であるハニカム
コアに、非金属製の補強板を接着し、次に、該補強板を
介し熱可塑性樹脂製の表面板を接着することにより、ハ
ニカムパネルを製造する。又、請求項3については次の
とおり。すなわち、このハニカムパネルの製造方法は、
請求項2の製造方法において、連続した状態の該ハニカ
ムコアに連続した状態の該補強板を接着し、次に、該表
面板を接着すると共に該ハニカムコアや補強板等を所定
長さ毎に切断することにより、ハニカムパネルを製造す
る。更に、請求項4については次のとおり。すなわち、
このハニカムパネルの製造方法では、芯材である中空柱
状のセルの平面的集合体であるハニカムコアに、非金属
製の補強板を接着すると共に、該補強板を介し熱可塑性
樹脂製の表面板が接着され、これら両接着工程を100
度以下の温度にて同時に実施することにより、ハニカム
パネルを製造する。
【0010】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ように作用する。このハニカムパネルおよびその製造方
法にあっては、芯材たるハニカムコアと、熱可塑性樹脂
製の表面板との間に、請求項1,2,3では、予めハニ
カムコア側に接着された補強板が介裝,接着され、請求
項4では、補強板が同時に介裝,接着される。
【0011】そこで第1に、熱可塑性樹脂の熱軟化点は
80度から100度であるが、これに対応して接着剤を
選択して使い分け、熱可塑性樹脂製の表面板との接着に
は、80度から100度以上の高温加熱タイプの接着剤
を用いないようにすることができる。そこで、表面板の
脱色,変色,光沢変化,軟化,変形等が防止されると共
に、ハニカムコアと表面板間の熱膨張率の差も問題とな
らず、全体的な反り,変形等も防止される。第2に、表
面板との接着に、高温加熱タイプの接着剤を用いなくて
よいので、高温加熱や冷却に長時間を要しなくなる。そ
こで、この面からも全体的な反り,変形等が防止れると
共に、いわゆる現地貼り合わせ方式も容易に可能とな
る。
【0012】第3に、請求項1,2,3では、ハニカム
コアと補強板間は、高機能系の高温加熱タイプの接着剤
を用いて強力に接着でき、又、請求項1,2,3,4共
に、補強板と接着性が低い熱可塑性樹脂製の表面板間
は、面と面での接着となり強力に接着される。このよう
に、このハニカムパネルは、接着性が高く剥れは防止さ
れる。第4に、このハニカムパネルは、剛性が低い熱可
塑性樹脂製の表面板を用いてなるものの、剛性は補強板
にて十分にカバーされ、剛性は高い。
【0013】第5に、このハニカムパネルは、補強板を
介裝,接着するだけの簡単な製造方法により容易に得ら
れ、現地貼り合わせ方式も可能となる等、生産性や量産
効果等にも優れている。又、請求項3では、連続状態の
ハニカムコアと補強板を接着後に切断するので、特に量
産効果に優れている。請求項4では、ハニカムコア,補
強板,表面板間が同時に接着されるので、特に生産性に
優れている。
【0014】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。図1は、本発明の実施例の説明
に供する斜視概略図であり、(1)図はハニカムコアに
補強板が接着される工程を、(2)図は更に表面板が接
着される工程を示す。図2は、同実施例の説明に供する
正面概略図である。
【0015】このハニカムパネルの製造方法では、ま
ず、図1の(1)図や図2中に示すように、芯材である
中空柱状のセル4の平面的集合体であるハニカムコア1
に、非金属製の補強板5が接着される。これについて詳
述すると、ハニカムコア1は、セル壁6により各々独立
空間に区画され、例えば正六角形その他の各種形状をな
す、中空柱状の多数のセル4の平面的集合体よりなり、
重量比強度に優れ軽量性と共に高い剛性・強度を備え、
平面精度,保温性,遮音性等にも優れ、成形も容易であ
る等々の特性が知られ、そのまま又はハニカムパネルと
して、各種構造材その他の用途に広く使用されている。
そして、このようなハニカムコア1の母材としては、ア
ルミニウムその他の金属箔、各種のプラスチックシー
ト、繊維強化プラスチックシート(FRPシート)、そ
のプリプレグ、パルプを含む有機系や無機系の複合材シ
ート、その他各種の非金属シート、例えば水酸化アルミ
ニウムシートやアラミドシート、等々が用いられる。
【0016】このようなハニカムコア1のセル端面(図
示例では両面)に接着される面材たる補強板5として
は、熱可塑性樹脂板、熱硬化性樹脂板、ガラス,ケブラ
ー,カーボン等の繊維強化プラスチック板,それらのプ
リプレグ板,セルロース繊維系の板,水酸化アルミニウ
ム等の無機系の板、等々の非金属製の板が用いられる。
又、両者間の接着剤7としては、例えば熱可塑性樹脂系
でシート状のもの、つまり、高機能系で80度から10
0度以上の高温にて加熱使用されるタイプのものが用い
られる。そして図1の(1)図に示したように、このよ
うなハニカムコア1に非金属製の補強板5が接着剤7に
て接着されることにより、まず、下地パネルとして予備
パネルAが成形される。
【0017】次に、このようにハニカムコア1に補強板
5が一体的に接着されてなる予備パネルAに対し、図1
の(2)図や図2中に示したように、補強板5を介し熱
可塑性樹脂製の表面板2を一体的に接着することによ
り、所定のハニカムパネル(図5も参照)が製造され
る。このような面板,化粧板たる表面板2としては、ポ
リカーボネート樹脂、MMA樹脂(メチルメタアクリレ
ート樹脂)、MMA樹脂含有の強化無機材、その他各種
の熱可塑性樹脂が用いられる。なお、このような熱可塑
性樹脂は、その熱軟化点が80度から100度程度であ
ることが知られている。又、このような補強板5と表面
板2間の接着剤8としては、この熱軟化点たる80度か
ら100度に達しない中温又は常温にて使用されるタイ
プでシート状のものが用いられるが、例えば、両面テー
プを用いたり液状のものを用いることも可能であり、
又、全面接着によらず部分接着によってもよい。このよ
うに、ハニカムコア1を芯材とした予備パネルAの補強
板5に対し、熱可塑性樹脂製の表面板2を、接着剤8に
て接着することにより、ハニカムパネルが製造される。
【0018】さて、このような製造方法を辿り、所定の
ハニカムパネルが製造される。すなわち、このハニカム
パネルは、芯材である中空柱状のセル4の平面的集合体
であるハニカムコア1の両面又は片面に、表面板2が接
着されてなり、表面板2が熱可塑性樹脂製よりなると共
に、ハニカムコア1と表面板2との間に、表面板2が接
着剤8にて以前にハニカムコア1と接着剤7にて接着さ
れてなる非金属製の補強板5が、介裝されている。
【0019】ところで、本発明に係るハニカムパネルの
製造方法は、例えば次のような他の実施例も考えられ
る。まず、連続した状態のハニカムコア1に連続した状
態の補強板5を接着し、しかる後、表面板2を接着する
と共にハニカムコア1や補強板5等を所定長さ毎に切断
することにより、ハニカムパネルを製造するようにして
もよい。すなわち、準備されるハニカムコア1や補強板
5としては、まず一般的には、前述した図1や図2の実
施例のように、製品たるハニカムパネルの寸法に見合っ
たもの、つまり、そのような寸法に予め切断準備された
ものが用いられるが、これによらず、このような寸法に
切断されることなく各々一体的に連続した状態のハニカ
ムコア1および補強板5を、まず準備する。
【0020】そして、このような両者間を接着剤7にて
接着し、しかる後、、これをハニカムパネルの寸法に
見合った寸法毎に切断した後、それぞれを同様に切断さ
れ準備されていた表面板2と接着剤8にて接着するか、
又は、これを連続した状態のまま、同様に連続した状
態のままの表面板2と接着剤8にて接着した後、これら
をハニカムパネルとしての寸法に順次切断して行くか、
更に、との中間形態として、連続した状態のハニ
カムコア1および補強板5が接着されたものと、連続し
た状態の表面板2をハニカムパネルとしての寸法に予め
切断したものとを接着するかのいずれかにより、ハニカ
ムパネルを製造するようにしてもよい。このように、連
続した状態のハニカムコア1と補強板5とを接着した後
に、表面板2との接着や切断等を実施するようにしたこ
とにより、ハニカムパネルを製造する他の実施例が考え
られる。
【0021】更に、本発明に係るハニカムパネルの製造
方法は、例えば、次のような応用例も可能である。すな
わち、芯材であるハニカムコア1に非金属製の補強板5
を、前述した図1,図2の実施例とは異なり接着剤7で
はなく接着剤8にて接着すると共に、補強板5を介し熱
可塑性樹脂製の表面板2が接着剤8にて接着され、これ
ら両接着工程を、100度以下の温度にて同時に実施す
ることにより、ハニカムパネルを製造するようにしても
よい。つまり、前述した図1,図2の実施例では、まず
ハニカムコア1と補強板5とを接着剤7にて接着した予
備パネルAを準備し、これに対し表面板2を接着剤8に
て接着していたが、これによらず、ハニカムコア1,補
強板5,表面板2間の接着を、同時に実施することも考
えられる。この場合は、ハニカムコア1と補強板5の接
着にも、表面板2の熱軟化点に達しない接着剤8、つま
り、80度から100度に達しない中温又は常温にて使
用されるタイプの接着剤8が、選択使用される。本発明
は、このように同時接着を実施する応用例も可能であ
る。
【0022】本発明は、以上説明したようになってい
る。そこで以下のようになる。このハニカムパネルおよ
びその製造方法にあっては、芯材たるハニカムコア1
と、熱可塑性樹脂製の表面板2との間に、前述した図示
実施例や他の実施例のように、予めハニカムコア1側に
接着されていた補強板5が介裝,接着されるか、又は、
前述した応用例のように、補強板5が同時に介裝,接着
される。そこで、次の第1,第2,第3,第4,第5の
ようになる。
【0023】第1に、熱可塑性樹脂の熱軟化点は80度
から100度であるが、このハニカムパネルおよび製造
方法では、これに対応して各種使用温度の接着剤7,8
を選択して、使い分け可能となっている。そこで、まず
前述した図示実施例や他の実施例では、先に行われるハ
ニカムコア1と補強板5間の接着には、高機能系で80
度から100度以上の高温にて加熱使用されるタイプの
接着剤7を用いると共に、このように予め接着された補
強板5を介したハニカムコア1と熱可塑性樹脂製の表面
板2間の接着には、80度から100度に達しない中温
又は常温にて使用されるタイプの接着剤8を用いるよう
にする。又、前述した応用例では、100度以下の温度
にて接着が行われると共に、中温や常温使用タイプの接
着剤8のみが用いられる。いずれにしても、このように
熱可塑性樹脂製の表面板2との接着に、80度から10
0度以上の高温加熱タイプの接着剤7を用いなくてよい
ので、まず、前述したこの種従来例のように、高温加熱
に基づく表面板2の脱色,変色,光沢変化,軟化,変形
等が確実に防止されると共に、ハニカムコア1と表面板
2間の熱膨張率の差も問題とならず、ハニカムパネルの
全体的な反り,変形等が防止される。
【0024】第2に、このようにハニカムコア1と熱可
塑性樹脂製の表面板2との接着に、高温加熱タイプの接
着剤7を用いなくてもよいので、前述したこの種従来例
のように、高温加熱や事後の冷却のために長時間を要し
なくなり、両者の接着に時間がかからなくなる。そこで
このハニカムパネルは、この面からも上述した全体的な
反り,変形等が防止されると共に、いわゆる現地貼り合
わせ方式、つまり、ハニカムコア1側と表面板2とを工
場等から別々に現地たる使用場所まで運び、現地で始め
て接着して製品として完成することも、容易に可能とな
る。なお、このような現地貼り合わせ方式によると、運
送中に熱可塑性樹脂製の表面板2の保護を十分に行え、
現地への運送中におけるその損傷が防止されるという利
点がある。
【0025】第3に、このハニカムパネルでは、接着工
程が、ハニカムコア1と補強板5間の接着工程と、補強
板5と表面板2間の接着工程との2つに分けられてい
る。そしてまず、前述した図示実施例や他の実施例にあ
っては、ハニカムコア1と補強板5間は、高機能系の高
温加熱タイプの接着剤7を用いて強力に接着でき、又、
前述した図示実施例,他の実施例,応用例共に、補強板
5と、一般的には難接着で接着性が低い熱可塑性樹脂製
の表面板2間は、例え中温や常温使用タイプの接着剤8
を用いても、面と面での接着となり接着面積が100%
であり、強力に接着される。このように、このハニカム
パネルは、ハニカムコア1と熱可塑性樹脂製の表面板2
とが、補強板5を介することにより強力に接着されてお
り、接着性が高く剥れは防止される。
【0026】第4に、このハニカムパネルは、ハニカム
コア1と熱可塑性樹脂製の表面板2との間に、補強板5
が介裝,接着されている。そこで、剛性が比較的低い熱
可塑性樹脂製の表面板2を用いてなるものの、剛性は補
強板5にて十分にカバーされており、全体的な剛性が増
大し、ハニカムパネルとしての剛性は高い。
【0027】第5に、しかもこのようなハニカムパネル
は、補強板5を介裝,接着するだけの簡単な製造方法に
より容易に得られ、いわゆる現地貼り合わせ方式も可能
となる等、生産性や量産効果等にも優れている。なお、
前述した他の実施例の製造方法では、連続状態のハニカ
ムコア1と補強板5とを接着後に切断するので、量産効
果に特に優れている。又、前述した応用例の製造方法で
は、ハニカムコア1,補強板5,表面板2間が同時に接
着されるので、生産性に特に優れている。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る請求項1,2,3,4のハ
ニカムパネルおよびその製造方法は、以上説明したよう
に、ハニカムコアと熱可塑性樹脂製の表面板との間に、
補強板を介裝,接着するようにしたことにより、次の効
果を発揮する。
【0029】第1に、脱色,変色,光沢変化,軟化,反
り,変形等が、確実に防止される。すなわち、このハニ
カムパネルにおいて、熱可塑性樹脂製の表面板は、接着
時の高温加熱による影響を受けることがなく、脱色,変
色,光沢変化,軟化,変形等が防止され、粘性や柔軟性
に優れ欠損しにくく、ソフトな独特の質感を備える等々
の諸特性がそのまま生かせるようになる。又、ハニカム
パネル全体としても反り,変形が防止される。もって、
このハニカムパネルは、製品としての外観等の評価に極
めて優れている。第2に、ハニカムコアと熱可塑性樹脂
製の表面板との接着に、時間がかからない。そこでこの
ハニカムパネルは、この面からも上述した反り,変形等
が防止されると共に、現地つまり使用場所にて接着して
製品として完成する現地貼り合わせ方式も、容易に可能
となる。
【0030】第3に、接着性が高く剥れも防止される。
すなわちこのハニカムパネルでは、ハニカムコアと熱可
塑性樹脂製の表面板とが強力に接着され、両者間の剥れ
は確実に防止される。第4に、剛性も高い。すなわちこ
のハニカムパネルは、熱可塑性樹脂製の表面板を用いて
なるものの、全体的な剛性が増大しており、使用に際し
剛性が不足することもない。
【0031】第5に、しかも生産性や量産効果等にも優
れている。すなわち、このように優れた各効果を発揮す
るハニカムパネルは、簡単な製造方法により容易に得ら
れ、いわゆる現地貼り合わせ方式も可能である等、生産
性に優れ量産効果を出すことも可能である。特に、請求
項3の製造方法は、連続状態のハニカムコアや補強板を
使用することにより、量産効果に優れ、又、請求項4の
製造方法は、同時接着により、生産性に優れている。
【0032】これら第1,第2,第3,第4,第5によ
り、このハニカムパネルは、表面板が熱可塑性樹脂製よ
りなるものの、製品価値,品質,作業性,製造コスト等
々に極めて優れ、この種従来例に存した問題点が一掃さ
れる等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるも
のがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハニカムパネルおよびその製造方
法の実施例の説明に供する斜視概略図であり、(1)図
は、ハニカムコアに補強板が接着される工程を、(2)
図は、更に表面板が接着される工程を示す。
【図2】同実施例の説明に供する正面概略図である。
【図3】この種従来例の説明に供する正面概略図であ
る。
【図4】同この種従来例の説明に供する斜視概略図であ
る。
【図5】ハニカムパネルの正面図である。
【符号の説明】 1 ハニカムコア 2 表面板 3 接着剤 4 セル 5 補強板 6 セル壁 7 接着剤 8 接着剤 A 予備パネル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材である中空柱状のセルの平面的集合
    体であるハニカムコアに、表面板が接着されてなるハニ
    カムパネルであって、該表面板が熱可塑性樹脂製よりな
    ると共に、該ハニカムコアと表面板との間に、該表面板
    との接着より以前に該ハニカムコアと接着されてなる非
    金属製の補強板が、介裝,接着されていること、を特徴
    とするハニカムパネル。
  2. 【請求項2】 まず、芯材である中空柱状のセルの平面
    的集合体であるハニカムコアに、非金属製の補強板を接
    着し、次に、該補強板を介し熱可塑性樹脂製の表面板を
    接着することにより、ハニカムパネルを製造すること、
    を特徴とするハニカムパネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2の製造方法において、連続した
    状態の該ハニカムコアに連続した状態の該補強板を接着
    し、次に、該表面板を接着すると共に該ハニカムコアや
    補強板等を所定長さ毎に切断することにより、ハニカム
    パネルを製造すること、を特徴とするハニカムパネルの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 芯材である中空柱状のセルの平面的集合
    体であるハニカムコアに、非金属製の補強板を接着する
    と共に、該補強板を介し熱可塑性樹脂製の表面板が接着
    され、これら両接着工程を100度以下の温度にて同時
    に実施することにより、ハニカムパネルを製造するこ
    と、を特徴とするハニカムパネルの製造方法。
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