JPS6016237B2 - 抗生物質c―15003 p―2の製造法 - Google Patents

抗生物質c―15003 p―2の製造法

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JPS6016237B2
JPS6016237B2 JP14183777A JP14183777A JPS6016237B2 JP S6016237 B2 JPS6016237 B2 JP S6016237B2 JP 14183777 A JP14183777 A JP 14183777A JP 14183777 A JP14183777 A JP 14183777A JP S6016237 B2 JPS6016237 B2 JP S6016237B2
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栄治 東出
和徳 波多野
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、抗生物質C−1500班−2を工業的に有利
に製造する方法に関するものである。
抗生物質C−1500犯−2〔以下単に「P−2」と略
称することもある。〕は、カプチャンらによつてメイタ
ンシノール・プロピオネートなる名称で得られ、抗腫場
作用を有する化合物である〔ジヤーナル・オブ・ジ・ア
メリカン・ケミカル.ソサエテイ(Jo川岬l of
the AmericanChemicalSocie
ty)97巻、5294頁(1957年)〕。すなわち
、メイタンシノール・プロピオネートは、プッターリキ
ア・ベルコサ(ニシシギ科の植物)の樹皮に徴量存在す
るメィタンシノール、メイタナシンまたはメィタンシン
を抽出、分離精製し、得られたメィタンシノール(メィ
タナシンまたはメイタンシンの場合は化学的にメイタン
シノールにして)を化学的にプ。ピオニル化することに
よって、得られている。P−2は、土壌などの試料から
分離された微生物ノカルディア属菌の培養により、工業
的に有利に生産される方法が発見され、該方法は当出願
人によりすでに出願されている〔椿競昭班−37167
、特顔昭52一37総5〕。
上記の方法で使用された菌は、抗生物質C−15003
の各成分の一種又はそれ以上を同時に生産蓄積するので
、もしそのうちの特定成分のみを採取しようとする場合
には、その分離精製がや)複雑となり、精製工程で収率
が低下するという問題が残っていた。
本発明者らは、この分離精製工程をできるだけ簡略化し
てP−2を効率よく製造する方法について種々研究した
ところ、培地中に特定物質を添加することにより、目的
とするP一2を極めて効率よく、または単独に近い状態
で製造し得るという新知見を得、これに基づいてさらに
研究した結果、本発明を完成したものである。
すなわち本発明は、ノカルディア属に属する抗生物質C
−15002主産菌を、プロピオニ/にoAの前駆物質
、プロピオン酸、ロィシン類似化合物およびバリン類似
化合物の少なくとも一種を添加した培地に培養し、培養
物中に抗生物質C−1500兜−2を特異的に生成蓄積
せしめ、これを採取することを特徴とする抗生物質C−
1500が−2の製造法である。
本発明においては、「抗生物質C−15003」あるい
は「C−15003」とは、下記の一般式(1)におい
て示される四つの化合物の夫々あるいは2以上の混合物
も含めた総称である。
〔式中、Rは−CO−C比−CH3, ,一CO−C均一CH2一C瓜又 は を表わす。
〕一般式(1)においてRが−C0一C比−CH3の化
合物を「抗生物質C−1500犯−2」と、Rがの化合
物を「抗生物質C− 1500知−3」あるいは単に「P−3」と、Rが−C
O−CH2−CH3一CH3の化合物を「抗生物質C−
1500犯−3′」あるいは単に「P−3′」と、Rが
の化合物を「抗生物質C−1500犯‐4」あるいは単
にrP−4Jと、それぞれ称するものとする。
本発明の方法に用いることができる菌株としては、たと
えば士穣などから分離された放線菌M.C−15003
珠〔以下、「舷.C−15003珠」と略称することも
ある。
〕などが挙げられる。M.C−15003株の菌学的諸
性質をシヤー′リングおよびゴットリープの方法〔イン
ターナショナル.ジヤーナル・オブ・システマテイツク
・/ゞクテリオ ロ ジー(lntematioMI
Jo川旭1 ofS$tematicBacterio
logy)、第1母萱、313頁〜340頁、1968
王〕に準じて検討し、28℃、21日間にわたって観察
した結果は下記の通りである。
1 形態的特徴 基生菌糸は寒天培地上および液体培地中ともによく伸長
し、分枝する。
その直径の多くは0.8〜1.2ぶれであり、時には梓
菌状または分枝した短い菌糸状に分断することがある。
種々の分類用培地上でよく生育し、気菌糸は基生菌糸上
に発育するが、東状体(50〜200〃肌×200×1
000仏m)を形成し、それらの上に発育することが多
い。気菌糸の形状の多くは屈曲状または直線状を示し、
まれにゆるい螺旋状を示すものも見られる。成熟した培
養を検鏡すると胞子が連鎖状になっていると考えられる
ものは少なく、それらの培養表面から採取した菌懸濁液
について検鏡した所、長楕円形(0.8×1.2ム肌×
4.8〜6.8山肌)および楕円形(0.8〜1.2×
1.0〜2.0ムm)の分節胞子様のものが多く観察さ
れ、電子顕微鏡による観察ではその表面は平滑であった
。2 菌体組成 本菌株をISP恥.1の改変塔地中で28℃、66〜9
0時間振函培養して、菌体を集め、洗総した。
上記菌体をピー・ベツカーらの方法〔アプライド、マイ
クロバイオロジ−(AppliedMにrobiolo
数)、12篭、421頁、1964王〕およびェム・ビ
・レェヒバリェーの方法〔ジャーナル・オブ・ラボラト
リー・アンド・クリニカル・メデイシン(Joumal
of凶boratoひand、Clinical Me
dicne)71巻、934萱、19総年〕に従って菌
体細胞中のジアミノピメリン酸および糖組成を検した結
果、前者はメソ体であること、後者はガラクトースおよ
びアラビノースに相当するスポットの存在が認められた
。3 分類用培地上の諸性質 本菌株は各種培地上で、いずれも比較的よく発育し、そ
の基生菌糸は培養初期無色ないし淡黄色で、その後、淡
黄褐色または黄褐色を示す。
また種々の分類用塔地中に黄色ないし黄褐色の可溶性色
素を生成する。気菌糸は粉状で、一般には中程度に発育
し、白色ないし黄色または淡黄褐色を示す。本菌株の各
種分類用塔地上における諸性状は第1表に示した通りで
ある。第1表 M.C−15003珠の分類用塔地上の
諸性質(ィ) 茂糖・硝酸塩寒天培地生育(G):豊富
、黄色(3ja)※ないし淡黄褐色(乳c)※東状体形
成気菌糸(AM):貧弱、白色 可溶性色素(SP):なしまたは徴黄褐色(ロ) グリ
セロール・硝酸塩寒天塔地 G:中程度、淡黄色(次a)※東状体形成AM:中程度
、白色 SP:なし (ハ) ブドウ糖・アスパラギン寒天塔地G:中程度、
淡明黄色(3pa)※ないし明黄色(独a)※AM:貧
弱、白色 SP:明黄色(沙a)※ (ニ) グリセロール・アスパラギン寒天培地G:中程
度、淡黄色(幻a)※東状体形成NM:貧弱、白色 SP:なし (ホ) でん粉寒天渚地 G:中程度、淡黄色(父a)※ないし淡黄褐色(次a)
※東状体形成AM:豊富、淡黄色(本a)※ SP:なし (へ) 栄養寒天培地 G:中程度、淡黄色(Za)※ないし黄色(Z3)※東
状体形成 AM:貧弱、白色 SP:なし (ト) リンゴ酸カルシウム寒天塔地 G:中程度、淡黄色(沙a)※ないし淡黄褐色(彼a)
※東状体形成AM:中程度、白色ないし淡黄色(次a)
※SP:なし(チ) 酵母エキス・麦芽エキス寒天培地
G:中程度、淡黄褐色(母c)※ないし賜褐色(乳a)
※東状体形成AM:中程度、白色ないし淡黄色(Xa)
※SP:なし(IJ) オートミール寒天培地G:中程
度、淡黄色(幻a)※ないし黄色(Z3)※東状体形成 AM:貧弱、白色ないし淡黄色 SP:なし (ヌ) べプトン・酵母エキス・鉄寒天培地G:中程度
、黄色(Z3)※AM:なし SP:黄色(なめ)※ (ル) チロジン寒天培地 G:中程度、淡黄色(Za)※ないし黄色(竿a)、束
状体形成 AM:中程度、白色ないし淡黄色(Za)※SP:蓑褐
色(3e)※※:カラー・ハーモニー・マニュアル、第
4版、(コンテェイナー・コーポレーション・オブ・ア
メリカ、19$年発行)による色名記号 4 生理的性質 本菌株の生理的性質は第2表に示した通りである。
すなわち生育温度範囲は1ぞ○ないし斑℃、また寒天培
地(ISP恥.2)上で気菌糸をよく着生する温度範囲
は20qCないし35℃である。第2表 No.C−1
5003珠の生理的性状生育温度範囲:1が0〜斑。○
気菌糸着生温度2000〜3軍C ゼラチン液化:陽性 でん粉加水分解:陽・性 硝酸塩還元館:陽性 ミルク・ベプトン化:陽性 ミルク・凝固:陰性 カゼイン分解熊:陽・性 メラニン様色素形成(ベプトン・酵母エキス鉄寒天塔地
):陰性、(チロジン寒天培地):陽性チロジン分解熊
:腸性 キサンチン分解館:陰性. ヒポキサンチン分解館:陰性 リゾチーム耐性:腸性 食塩耐性:2% 5 各種炭素源の利用性 プリーダムおよびゴツトリーブの方法〔ジヤ−ナル・オ
ブ・バクテリオロジー(Jo町旧lof舷cterio
lo幻)、5嶺篭、107頁、1948王〕に記載され
ている培地およびそれに酵母エキスを0.1%添加した
基礎培地を用いて、各種炭素源の利用性を検し、それら
の結果を第3表に示した。
第3表修C‐15003株の炭素源利用性炭素源
生育 炭素源 生育D−キン。
−ス 十什* ラフィノ−ス 十十*L−アラビノ
ース ++ メリビオース + +D−グルコー
ス 什日 i−ィノシトール −−D−ガラクトー
ス 十 十 D−ソルビトール −D−フラ
クトース 日日 D−マンニトール 日HL−ラムノ
ース + + グリセロール − 十Dーマン
ノース 川日 可溶性澱粉 +十シュークロー
ス 日日 対 照ラクトース マルトース 士+ トレハロース 十日 *:酵母エキス0.1%添加基礎培地 注;川:豊富な発育 H:比較的良好を発育 +:発育を認める 土:僅かに発育する 」:発育しをい 6 その他の諸性質 前述2に示した方法で菌体を集め、これらとジェー・マ
ーマ−らの方法〔ジャーナル・オブ・モレキユフー・バ
イオロジ−(Joumal ofMolecularB
iolo戦)、208頁、1961年〕に準じてDNA
を調製し、DNAのG−C含量を検すると約71モル%
であった。
本菌株の栄養菌糸をグラム染色すると腸性であつた。
以上述べた地.C−15003珠の諸性質をェス・ェー
・ワックスマン著、ジ・アクチノミセテス(meAct
inomycetes)、第2巻、ザ・ウィリアム・ア
ンド・ウィルキンス・カンパニー発行、1961年、ア
ール・イ−・ブツフアナン・アンド・ェヌ・ィー・ギボ
ンヌ線、パージーズ・マニュアル・オプ・デターミネー
テイブ・バクテリオロジ‐ ( Bergey′s M
anual of 戊te皿i似tiVe母cteri
olo幻)、第8版、197乎王およびその他の文献に
従って検索した。
本菌株は/カルディア(NMardia)属のグループ
mに属すると考えられるが、既知菌株の中には上記諸性
質を有する種は見出されず、新菌種と同定された。本菌
株肋.C−15003珠‘ま、工業技術院微生物工業技
術研究所にFERM−P 船.3992として、財団法
人発酵研究所にIFO−13726として、ジ・アメリ
カン・タイプ・カルチヤー・コレクション(The A
merican Type Cultme Colle
ction,NEryland,U.S.A)にATC
C−31281としてそれぞれ寄託されている。
以上に述べた様にNo.C−1500針茶はノカルデイ
ア属の新種であるが、微生物の一般的性質として自然的
にまたは変異剤によって変異を起し得る。
たとえばX線、ガンマ‐線、紫外線等の放射線の照射単
胞子分離、種々の薬剤を含有する培地上での培養、その
他の手段で変異ごせて得られる多くの変異株、あるいは
自然的に得られる突然変異株等であっても、上記した菌
学的性状または下記に示した様な菌学的性状との比較に
おいて実質的に別種とするに足らず、しかもP−2,P
−3,P−3′および(または)P−4を生成する性質
を有するものはすべて本発明の方法に利用し得る。たと
えばNo.C−15003珠を種々の変異処理すること
により、可溶性色素をほとんど生成しないもの、基生菌
糸が無色のもの、黄緑色のもの、赤褐色ないし燈赤色を
示すもの、菌糸が樟菌状または分枝した短い菌糸に分断
し易いものおよび気菌糸が多く白色または気菌糸をほと
んど着生しない変異株が得られている。本発明の方法に
おいて培地に添加されるプロピオニルCoAの前駆物質
とは、抗生物質C−15003生産菌を培養している培
地中に添加した場合に、プロピオニルCoAに変りうる
物質を意味し、その例としては、炭素数4のQ−アミノ
酸、炭素数4のケトカルボン酸が挙げられる。
炭素数4のQ−アミノ酸としては、たとえばスレオニン
、ホモセリンなどが挙げられ、それらの塩(例、ナトリ
ウム塩、カリウム塩、カルシウム塩)またはェステル(
例、メチルェステル、エチルェステル)でもよく、D体
、L体、DL体のいずれでもよい。炭素数4のケトカル
ボン酸としてはたとえばはーケトブチレートなどが挙げ
られ、その塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシ
ウム塩)またはェステル(例、メチルェステル、エチル
ェステル)でもよく、D体、L体、DL体のいずれでも
よい。本発明において使用されるプロピオン酸は、塩(
例、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩)または
ェステル(例、メチルェステル、エチルェステル)でも
よい。
さらに、ロィシン類似化合物としては、たとえばノルロ
ィシンなどが挙げられ、バリン類似化合物としてはたと
えばノルバリンなどが挙げられる。上記のロィシン類似
化合物およびバリン類似化合物は、塩(例、塩酸塩、燐
酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩)またはェステル(例
、メチルェステル、エチルヱステル)でもよい。上記の
添加物の添加量は、培地に対し、一般的には約0.01
〜1.0%(W/V%)、より好ましくは約0.1〜0
.5%(W/V%)である。
添加時期は、P−2の生産が継続している限りいつでも
よく、たとえば培養当初でもよく、培養開始後の適宜の
時期であってもよい。抗生物質C−15003生産菌の
培養に用いられる堵地は該菌株が利用し得る栄養源を含
むものなら、液状でも固状でもよいが、大量を処理する
ときには液体培地を用いるのがより適当である。
培地には本発明に用いられる添加物を添加するほか、舵
.C−15003珠が同化し得る炭素源、消化し得る窒
素源、無機物質、微量栄養素等が適宜配合される。炭素
源としては、たとえばブドウ糖、乳糖、ショ糖、麦芽糖
、デキストリン、でん粉、グリセリン、マンニトール、
ソルビトール等、油脂類(例、大豆油、ラード油、チキ
ン油等)その他が、窒素源としては、たとえば肉エキス
、酵母エキス、乾燥酵母、大豆粉、コーン・スチープ・
リカー、ベプトン、棉実粉、藤糖蜜、尿素、アンモニウ
ム塩類(例、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝
酸アンモニウム、酢酸アンモニウム等)その他が用いら
れる。さらにナトリウム、カリウム、カルシウム、マグ
ネシウムなどを含む塩類、鉄、マンガン、亜鉛、コバル
ト、ニッケルなどの金属塩類、リン酸、ホウ酸などの塩
類や酢酸、プロピオン酸などの有機酸の塩類が適宜用い
られる。その他、アミノ酸(例、グルタミン酸、アスパ
ラギン酸、アラニン、グリシン、リジン、メチオニン、
プロリン等)、ベプチド(例、ジベプチド、トリベプチ
ド等)、ビタミン類(例、B,B2,ニコチン酸、B2
,C,E等)、核酸類(例、プリン、ピリミジンおよび
その誘導体等)等を含有させてもよい。もちろん堵地の
pHを調節する目的で無機または有機の酸、アルカリ酸
、緩衝剤等を加え、あるし、は消泡の目的で油脂類、表
面活性剤等の適量を添加してもよい。培養の手段は静置
培養でも、振盤培養あるいは通気燈洋培養法等の手段を
用いてもよい。
大量の処理には、いわゆる深部通気燈梓培養によるのが
望ましいことはいうまでもない。培養の条件は培地の状
態、組成、菌株の種類、培養の手段等によって一定しな
いのは当然であるが、それらは通常20oo〜3500
の温度で初発pHを中性附近に選択するのがよい。とり
わけ、培養中期の温度は2300〜30℃、また初発p
H‘ま6.5〜7.5の条件が望ましい。培養期間も前
記の諸条件により一定しないが、所望の抗生物質濃度が
最大となるまで培養するのがよい。これに要する時間は
液体培地を用いる振盤培養または通気蝿梓培養の場合は
通常2〜8日間程度である。上記したP−2製造法の具
体的な実験例として、No.C−15003珠を可溶性
でんぷん3%、塩化アンモニウム0.2%、硫酸マグネ
シウム0.05%、りん酸第1カリウム1.09%、り
ん酸第2カリウム2.09%、硫酸第1鉄0.001%
からなる培地(1)またはデキストリン5%、コーン・
スチープ・リカー3%、ベプトン0.1%、炭酸カルシ
ウム0.5%からなる培地(ロ)に前記した種々の添加
物を加え、培養した結果を渚地・(1)の場合を第4表
に、また培地(0)の実験例を第5表に示した。
この場合、抗生物質C−15003の総生成量はタフ。
ミセス・アベラネウス(Talaromycesave
llane船)IF07721を試験菌とし、検定培地
〔燐酸二ナトリウム3.5夕、燐酸ーカリウム0.5夕
、酵母エキス(ディフコ)5.夕、グルコース10夕、
寒天15夕、蒸留水loo0泌、PH7.0〕上で、C
−1500班−3を標準とするペーパー・ディスク法で
測定した。また生成されたP−2,P−3および/また
はP−4の分別には、これらを含む培養炉液に同量の酢
酸エチルを添加抽出し、濃縮、乾固後、元の炉液の1/
10舷客の酢酸エチルに溶解し、薄層クロマトグラフィ
ー用の試料とした。薄層クロマトグラフィーは、シリカ
ゲル6岬254(メルク社製)のガラスプレートを用い
展開溶媒として、水飽和酢酸エチルを用いた。生成量お
よび生成比率は、島津2波長クロマトスキャナーCS−
910を用い2私.即mの吸収の濃さと広さから測定し
た。この場合P−2,P−3およびP−4の総検出量を
100%としてそれぞれの比較計算した。これらの結果
を第4表および第5表に示した。すなわち、舷.C−1
5003珠を通常の培養を行なった場合、P一2の生成
量は約15W/W%であり、それを単離する工程で収率
も低下するが、実験例に示したように、たとえば培地中
にナトリウム・プロピオネートを加えて培養することに
より、その生成物中のほとんどは所望のP−2のみとな
り、効率的に採取できる。第 4 表 (注)添力庇寺間が0とは、培養当初の時を表わすもの
とする。
第 5 表(注)添加時間が0は、上記と同意義。
このように培養物中に特異的に蓄積生成されたP−2を
精製取得するには、かかる微生物代射物を採取するのに
通常用いられる分離精製の方法が適宜利用される。
まず本物質が中性脂溶性であるため、水と混じらない有
機溶媒たとえば酢酸エチル、酢酸アミルなどの脂肪酸ヱ
ステル、プタノ−ルなどのアルコール類、クロロホルム
などのハロゲン化炭化水素、メチルィソブチルケトンな
どのケトン類が用いられる。抽出は中性付近で行なわれ
、好ましくはpH7に調製された培養炉液から酢酸エチ
ルを用いて行なわれる。抽出液を水洗後、減圧下に濃縮
し、石油エーテル、ヘキサンのような非樋性溶媒を加え
て有効成分を含む粗物質を採取する。この中にはTLC
上で抗生物質C−15003以外の多数のスポットがみ
とめられるため、つぎの精製工程が利用される。すなわ
ち、通常用いられる精製法として種々の吸着クロマトグ
ラフィーが有効であり、吸着剤としては一般に使用され
る担体たとえばシリカゲル、アルミナ、マクロポーラス
非イオン系吸着樹脂等が利用できる。シリカゲルを利用
する場合には、非極‘性溶媒たとえば石油エーテル、ヘ
キサンから展開をはじめ、酢酸エチル、アセトン、エタ
ノール、メタノ−ルなどの極性溶媒を添加するかまたは
、ジクロルメタン、クロロホルムなどの含ハロゲン炭化
水素類から展開をはじめ、エタノール、メタノールなど
のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどの
ケトン類等の極性溶媒を添加することにより、P−2を
溶出、分離、採取する。また、マクロポーラス吸着性樹
脂を用いる場合、P−2を溶出するには、低級アルコー
ル類あるいは低級ケトン類、ェステルと水との混合物等
が用いられる。低級アルコール類としては、たとえばメ
タノ−ル、エタノール、プロパノール、ブタノールなど
、低級ケトン類としては、たとえばアセトン、メチルエ
チルケトン、ェステル類としては、酢酸エチルなどが利
用できる。その一例を示すと60%メタノール水に粗物
質0をとかし、ダイヤイオンHP−10(三菱化成)カ
ラムに通過させて吸着せしめ、70%メタノール水で洗
浄後90%メタノール水で溶出すると目的物P−2が綾
出される。いずれの方法でも、得られたP−2の画分を
減圧濃縮し、乾燥物に対して5〜8倍量の酢酸エチルを
加え放置するとP−2の結晶が析出する。
実施例4で得られた抗生物質P−2の物理化学的性状は
、前述のカプチャンらの報告に示されるメィタンシノー
ル・プロピオネートに関する記載とよく一致した。本発
明の方法によると、P−2の生成比率は非常に高くなり
、また、生成量も数倍に増大するので、本発明方法は生
産量の増大と分離精製の容易この点において工業上きわ
めて有利である。
生物活性A 抗微生物活性 トリプティカーゼ・ソィ寒天塔地(BBU製)を検定培
地として、以下に示す微生物に対する発育阻止能をペー
パー・ディスク法で検した。
すなわち、下記微生物含菌平板塔地上でP一2の300
仏夕/叫の溶液の0.02財をペーパー・ディスク(東
洋製作所、薄型、直径8肌)に含ませたものにより生育
阻止能を検した。その結果、下記微生物に対しては活性
を示さなかった。エシエリヒア・コリ、プロテウス・ブ
ルガリス、プロテウス・ミラビリス、シユウドモナス・
アエルギノサ、スタフイロコツクス・アウレウス、バチ
ルス・ズブチリス、バチルス・セレワス、クレブジエラ
・ニユウモニヱ、セラチア・マルセスセンス、ミコバク
テリウム・アピウムー方、検定培地(燐酸ニナトリゥム
3.5夕、燐酸ーカリウム0.5夕、酵母エキス(ディ
フコ)5夕、グルコース10夕、寒天15夕、蒸留水1
000の上、pH7.0〕の寒天平板を用い、タラロマ
ィセス・アベラネウス(Talaromyces av
ellane雌)を試験菌としてその生育能を検すると
P−2は3〜5仏夕/泌で生育阻止力を示した。
また、テトラヒメナ・ピリホルミス (TetrhymenapMiformis)W株を試
験微生物とし、検定塔地〔トリプトース・ベプトン(デ
ィフコ)2M、酵母エキス1夕、グルコース2夕、蒸留
水1000の‘、1モル燐酸緩衝液pH7.0、10地
〕を用い、28qo、44時間ないし4斑時間培養して
、液体稀釈検定法により該抗生物質の該微生物発育阻止
能を検した。
その結果、P−2は1山夕/机【で該微生物の発育を阻
止することを認めた。抗カピ性を第6表に示す。
第6表から明らかなように、P一2は、植物病源菌の発
育を阻止する。P一2の1000仏夕/舵【溶液0.0
2の‘を侵した円形炉紙を、第6表の微生物をそれぞれ
移植した培地に置き、阻止円の直径を測定した。第6表
抗菌スベクトラム 試 験 菌 IFO番号
塔地 時間 阻止径(机の)Pyrjcular
ia oryzae
PSA* . 4 8 4 0P
ellicularia sasakii
9253 PSA* 48 35
Trichophyton rubrmm
54 6 7 GB**
4 8 3 0Trichophyton
mantagrouhytes 752
2 GB** 4 8 3 2Cr
yptococcus neoformans
0 410 GB** 4
8 3 5* PSA:ポテト・ンュークロ
ース・寒天培地 **GB:グルコース栄養寒天培地
上託したようにP−2は糸状菌および原虫に対し、強い
発育阻止館を有するので、防徴剤または抗原虫剤として
も有用なものである。
また、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサ
エティ97巻5294頁(1954)に示されているよ
うに、本物質は抗腫湯活性を示す抗腫場剤としても有用
であると期待される。P−2を防徴剤および抗原虫剤と
して使用するには、たとえば土壌、活性汚泥または動物
体液などの細菌生態を検する際に有利に使用し得る。
すなわち、土壌から有用な細菌類を分離する場合、また
は糠水処理に用いられている活性汚泥法の運転、解析に
原虫または轍以外の細菌類の作用を検する場合、試料中
に生存する轍または原虫を発育させず、細菌生態を選択
的に発育させることが出来る。具体的には被検試料を液
体または固体培地に添加し、その培地1舵【当りに本抗
生物質10ないし100〃夕/奴の1%メタノール含有
水溶液を0.2〜0.5机上添加し、培養する。P−2
は、表6に示した微生物によってひきおこされる植物病
の処理に用いる抗菌剤としても用いることができる。
その具体的な応用例としては、P−2を1%メタノール
水に5仏夕/地〜20山夕/叫となるように溶解した液
剤として、たとえばィネ小黒菌談病、ィネゴマ葉枝病、
ィネ紋枯病などの処理に用いることができる。以下に実
施例を挙げて、本発明を詳しく説明する。
実施例 1 種塔地(グルコース1.0%、パクトートリプトン2.
0%、バクトー酵母エキス1.2%、pH7.0)40
奴【を200の‘ェルレンマィャーフラスコに分注し、
滅菌後、ノカルディア・スベシーズ舷.C−15003
(IFO−13726:ATCC−31281:FER
M一P 舷.3992)を接種した。
このものを28ooで回転振縁機上(20仇pm)で4
報時間培養し種培養とした。この培養物500奴を20
0そ客ステンレススチール醗酵タンクに種培地(グルコ
ース2.0%、可溶性でんぶん3.0%、コーンスチー
プリカー1.0%、生大豆粉1.0%、ポリベプトン0
.5%、食塩0.3%、炭酸カルシュウム0.5%、P
H7.0)100そを滅菌冷却したものに移植し、2蟹
○、通気量100ぞ/分、蝿拝200回転/分で4報時
間培養した。主培養は、200そ客ステンレススチール
醗酵タンクに主培地(可溶性でんぷん3%、塩化アンモ
ニウム0.2%、硫酸マグネシウム0.05%、リン酸
第1カリウム1.09%、リン酸第2カリウム2.09
%、硫酸第1鉄0.001%、ナトリウム・プロピオネ
ート0.05%)100そを分洋滅菌後、種10そを移
植し、28q○、通気量100ぞ/分、蝿拝200回転
/分、8日間培養を行った。生成された抗生物質C−1
5003の総生産量は2.0メタ/机上で、その90W
/W%がP−2であった。
実施例 2実施例1で得られた培養物95れこアセトン
50夕を加え3び分間擬伴し、/・ィフロスーパーセル
(米国、ジョンズ マンヴィル、プロダクト社)2k9
を加えよくかきまぜる。
混合物を加圧式炉過機で炉過し、炉液135夕を得る。
炉液に水50と、酢酸エチル90夕を加え櫨梓抽出し、
この操作を2回くり返す。酢酸エチル層を合せて水80
ク宛で2回水洗し、無水硫酸ナトリウムlkgを加えて
乾燥後200肌まで減圧濃縮し、石油エーテルを加え、
析出する沈澱を炉取する(15夕)。得られた粗物質に
酢酸エチル50の‘を加えかきまぜ、不溶物を炉去し炉
液にシリカゲル(西独 メルク社 0.05〜0.2側
)10夕を加えてかきまぜた後酢酸エチルを減圧下に蟹
去し、あらかじめ用意したシリカゲルカラム(500の
‘)の上端におき、n−へキサン500の‘、n−へキ
サン酢酸エチル(3:1)500の‘、n−へキサン酢
酸エチル(1:1)、水飽和酢酸エチル2そを流し、溶
出液を50の【あて分画する。
各フラクションの1の‘宛を濃縮乾固し0.1の‘の酢
酸エチルを加え、シリカゲルガラスプレート(西独メル
ク社 キーゼルゲル6価2鼠0.25職 20×20)
の下端から2.5肌の位置にスポットし、展開溶媒 水
飽和酢酸エチルで約17伽展開する。展開後紫外線(2
537A)下で吸収像をしらべRfo.没却付近に吸収
のあるフラクションを集め、約1の‘まで減圧濃縮後、
濃縮液に石油エーテル10机を加え、粗結晶250の9
を得た。これを酢酸エチル5泌に加溢溶解後、冷却し、
析出する結晶を炉取すると180の9のP−2精結晶が
得られた。融点187〜18800。(P−2:93W
/W%)実施例 3実施例2で得られた粗物質20夕を
メタノール100の‘にとかし、水100の‘を加えて
溶解する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ノカルデイア属に属する抗生物質C−15003生
    産菌を、プロピオニルCoA前駆物質、プロピオン酸、
    ロイシン類似化合物およびバリン類似化合物の少なくと
    も一種を添加した培地に培養し、培養物中に抗生物質C
    −15003P−2を特異的に生成蓄積せしめ、これを
    採取することを特徴とする抗生物質C−15003P−
    2の製造法。
JP14183777A 1977-11-25 1977-11-25 抗生物質c―15003 p―2の製造法 Expired JPS6016237B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0267824A (ja) * 1988-09-01 1990-03-07 Nec Ic Microcomput Syst Ltd キー入力装置

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JPH0267824A (ja) * 1988-09-01 1990-03-07 Nec Ic Microcomput Syst Ltd キー入力装置

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