JPS6015842Y2 - 天井 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は軽量下地材によって天井板を張設した天井の改
良に関する。

従来、軽量下地材により天井板を張設した天井は、図面
第三図に示す様に断面り形に形威した金属製の回り縁材
を建造物の壁体上部へ直接螺子止めするか、又は、外縁
に突片を形出して該突片を壁体へ埋込み、更に、内側中
間部に中間支持部材を吊ボルトとか番線、又は梃子式の
レバーを有する接続金具等により吊持して、回り縁材の
支持縁と中間支持部材の支持縁とへ天井板を嵌合支持し
て、これを張設したものであるから、軽量下地材を構成
する回り縁材の取付けに際し、特に建造物の躯体がコン
クリート壁のときは、壁面が凹凸している為、その凹部
をモルタル等により埋めたり、或いは凸部を削り取った
りして平滑面に補修した後、回り縁材を螺子止めしたの
で、その取付けに極めて手数がかかるとともに、中間支
持部材は吊ボルトにより吊持する為、天井板の張設時、
支持部材の位置決めが悪く、然も、その支持部材は容易
に揺動して化粧板の装着を円滑・迅速に行うことができ
なく、又、前記理由によって施工費用も嵩んで、大形ビ
ル等において多数の天井を施工するときは、建設費が大
巾に嵩み、従がって、軽量下地の組立並びに天井板の張
設作業の能率昂揚が強く望まれていた。

本考案は、左右一対の金属製縁部材を建造物の野縁へ野
縁係止具を介して取付けながら、この金属製縁部材の両
端に同構成の金属製縁部材を前後一対留に連結して枠体
を形威し、更に、この枠体に中間支持部材を架設して枠
体へ天井板を複数列に張設して、前記した従来の欠点を
解消し、且、要望に応じ得ることを目的とした天井に関
するもので、これを図面に付き説明すれば下記の通りで
ある。

図中１及び２は左右一対の金属製縁部材で、断面山形の
基材３の左右両側片４，５の上端を内方へ屈曲して、鉤
形引掛は部６，６を有する金属製の野縁係止具７の係止
縁８，８を設け、且、基材３の壁体側に面する側片４，
５を下方へ延長し、さらに内方へ屈曲して張設する天井
板９の端部を支持する鉤形の支持縁１０を形威しである
。

１１は建造物へ吊金具ａにより吊持した断面Ｃ形の野縁
で、野縁係止具７により左右一対の金属製縁部材１，２
を吊持する。

１２及び１３は前記左右一対の金属製縁部材１，２の前
後両端に連結した該金属製縁部材１，２と同構成の前後
一対の金属製縁部材で、夫々端部を４５°の角度を以っ
て切欠き、左右の金属製縁部材１，２の端部に突き合わ
せて留に当接し、この留の部分を鉤形の連結部材１４に
より連結し、且、野縁１１へ載置した取付桟１５，１５
へ縦長係止具１６を介して取付ける。

Ａは左右並びに前後の金属製縁部材１，２・１２．１３
とより構成した枠体で、前記取付は手段により建造物へ
取付け、各金属製縁部材１゜２・１２，１３の支持縁へ
天井板９の端部を支持する。

１７は天井板９の端部に刻設した溝部で、天井板９の張
設時、隣設天井板９の溝部１８と互いに対応させて両溝
部１７，１Ｂへ断面Ｉ字形の連結部材１９により連結す
る。

２０は野縁１１を建造物へ吊持する吊金具ａの吊持ボル
ト、２１は断面し形の基材で、左右両側片２２．２３の
上端を内方へ屈曲して、鉤形の引掛は部２４．２４を有
する野縁係止具２５の係止縁２６，２６を設け、且、左
右両側片２２．２３の一方を下方へ延長して、下部に逆
子字形の支持縁２７を突設した金属製の中間支持部材２
８を形出し、該中間支持部材２８は、前記野縁係止具２
５を介して野縁１１へ取付ける。

尚、両端は丁字形の連結具２９により枠体Ａの内側へ加
設し、天井板９の複数列張設を可能とする。

本考案に関する天井は前記構成によるものであるから、
この天井を形成する場合は、先ず建造物側へ野縁１１を
複数本の吊金具ａにより取付けて、この野縁１１へ端部
を斜めに切断した左右一対の金属製縁部材１，２を野縁
係止具７を介して取付けながら、更に、この左右の金属
製縁部材１．２の両端へ、端部を斜めに切断した前後一
対の金属製縁部材１２．１３を当てて、この部分を連結
部材１４により留に接合し、更に又、この前後の金属製
縁部材１２，１３を野縁１１へ載置した取付桟１５．１
５へ縦長係止具１６を介して取付は室内の上部に枠体Ａ
を取付けた後、枠体Ａの内側所定中間部へ中間支持部材
２８を架は渡して、これを野縁係止具２５及び丁字形の
連結具２９とにより固定してから、天井板９を金属製縁
部材１，２・１２，１３と中間支持部材２８とへ嵌め込
んで、端部を支持縁１０，２７へ支持して順次天井板９
を連設し、複数列に張設して天井を形成するものである
。

前記の様に本考案に関する天井は断面し形の基材の左右
両側片の上端を内方へ屈曲して、鉤形の引掛は部を有す
る金属製の野縁係止具の係止縁を設け、且、基材の壁面
に対応する側片の一方を鉤形に延設して、天井板の支持
縁を形威した左右一対の金属製縁部材を野縁係止具によ
り建造物の野縁へ止着し、且、前記金属製縁部材の前後
両端に、該金属製縁部材と同構成で前後一対の金属製縁
部材を留に連結して枠体を形威し、この金属製縁部材を
縦長係止具を介して野縁へ載置した取付機へ取付けると
ともに、枠体の内側中間部に、一方に野縁係止具の係止
縁を設け、他方に天井板の端部を係止する逆子字形の支
持縁を突設した中間支持部材を架設して枠体内へ天井板
を複数列に張設し、該天井板の端部を前記金属製縁部材
及び中間支持部材の支持縁へ支持したものであるから、
金属製縁部材の取付けに際しては、左右の金属製縁部材
の野縁へ取付け、又、前後の金属製縁部材は、左右の金
属製縁部材の両端へ留に連結するので、建造物の壁が例
えばコンクリート壁で、表面が荒仕上げしてあって凹凸
な状態であっても、従来の様に金属製縁部材を壁へ直接
取付けることはないので、予めコンクリート壁の表面凹
部にモルタルを埋めたり、凸部を削り取ったりする煩し
さはなく、然も金属製縁部材は枠組みしであるから、こ
れの位置決めも極めて簡単となるので、金属製縁部材の
取付け、即ち、軽量下地の取付作業能率を大巾に昂揚す
ることができるとともに、枠体の内側に一方に野縁係止
具の係止縁を設け、他方に天井板の端部を係止する逆子
字形の支持縁を突設した中間支持部材を架設して、天井
板を複数列に張設するから、天井板の嵌込みを容易、且
、確実に行えるし、又、附設後においては微動だにせず
、又、野縁係止具により装着するので、その取付は費用
は極めて安価となるので、天井板の張設作業の経費節減
化と、軽量下地の組立容易化並びに天井板の張設作業の
能率昂揚を計った施工上便利な天井として、大きな実用
的効果を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の天井を示すもので、第１図は一部を切欠
いた状態の拡大縦断正面図、第２図は仝上拡大縦断側面
図、第３図は従来の張設状態を示す一部を切欠いた状態
の縦断正面図、第４図は本考案における枠組み状態の説
明図、第５図は仝上天井施工後の底面図である。 尚、図中１，２は金属製縁部材、３は基材、４．５は左
右両側片、６，６は引掛は部、７は野縁係止具、８，８
は係止縁、９は天井板、１０は支持縁、１１は野縁、１
２．１３は金属製縁部材、Ａは枠体、２５は野縁係止具
、２６，２６は係止縁、２７は支持縁、２８は中間支持
部材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断面し形の基材３の左右両側片４，５の上端を内方へ屈
   曲して、鉤形の引掛は部６，６を有する金属製の野縁係
   止具７の係止縁８，８を設け、且、基材３の壁面に対応
   する側片４，５の一方を鉤形に延設して、天井板９の支
   持縁１０を形威した左右一対の金属製縁部材１，２を野
   縁係止具７により建造物の野縁１１へ止着し、且、前記
   金属製縁部材１，２の前後両端に、該金属製縁部材と同
   構成で、前後一対の金属製縁部材１２．１３を留に連結
   して枠体Ａを形威し、この金属製縁部材１２．１３を縦
   長係止具１６を介して野縁１１へ載置した取付機１５へ
   取付けるとともに、枠体Ａの内側中間に、一方に野縁係
   止具２５の係止縁２６．２６を設け、他方に天井板９の
   端部を係止する逆Ｔ字形の支持縁２７を突設した中間支
   持部材２８を架設して枠体Ａ内へ天井板９を複数列に張
   設し、該天井板９の端部を前記金属製縁部材１゜２・１
   ２，１３及び中間支持部材２８の支持縁１０．２７へ支
   持したことを特徴とする天井。