JPS601538B2 - 空調機の制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は予め定められた時刻に運転開始指令並びに運転
停止指令を発するタイマー装置を備え、空調機を自動発
停させる空調機の制御装置に関するものである。

従来の此種の空調機では運転指令の出る運転開始時刻と
運転停止時刻の間に室温が予め調整された設定温度と比
較され、コンブレッサモータ等の冷熱源が発厚制御され
て室温が設定温度維持されるように冷房若しくは暖房等
の空調運転が行なわれている。

しかしながら、運転停止時刻を過ぎると、室温と無関係
に空調機が停止され、冷房時にあっては夜中に外気温が
下がらず、顧客が寝苦しく感じることがあり、暖房時に
あっては夜中に寒さで安眠を妨げられることがある。こ
れを解決するために、運転停止時刻後の一定時間、室温
を監視し、室温が監視温度を超えると、空調運転を再開
するものが提案されているが、運転停止時刻から一定時
間経過したのちの例えば朝方などに空調運転が必要とな
る場合には対処できないという欠点を有していた。又、
この監視温度は設定温度と異なることが節電上及び健康
上必要であり、冷房時は設定温度より高目に、又暖房時
は低目に定められなければならないが、設定温度が外部
操作によって調整可能な温度範囲を有するため、この関
係に両温度を保ち、且つ監視温度が所期の目的を蓬せら
れるようにするのが難しいものであった。更に又、運転
停止時刻以前にも設定温度は予め調整した値から自動調
整されるのが好ましく、監視温度との兼合いが難かしか
った。本発明は上述の事実に鑑みてなされたものであり
、予め定められた時刻に運転開始指令並びに運転停止指
令を発するタイマー手段と、外部操作によって調整可能
な温度範囲が定められる設定温度信号発生手段と、この
発生手段の出力信号と室温信号とを運転開始時刻と運転
停止時刻との間にある時に比較する第１比較手段と、前
記調整可能な温度範囲の外に監視温度を定める監視温度
記憶手段と、この記憶手段の出力信号と室温信号とを運
転停止時刻と運転開始時刻との間にある時に比較する第
２比較手段と、この第１及び第２の比較手段からの出力
で冷熱源を発停させる出力手段とから構成されることを
特徴とし、運転開始時刻と運転停止時刻の間に運転指令
時には室温が顧客の希望する設定温度に維持されるよう
に空調運転を行ない、運転停止時刻と運転開始時刻の間
には室温が監視温度を超える場合に監視温度に維持され
るように空調運転を行ない、運転指令の出る日中のみな
らず、停止指令の出る夜間及び朝方に於いても快適な空
温調整が行なわれるようにするとともに運転停止時刻に
おける設定温度が調整可能な温度範囲の何れの値に調整
されていても、又、設定温度が予め調整された値から自
動調整されている場合にも監視温度が設定温度に比べて
適当な値に定められるようにして節電上及び健康上、十
分な配慮を払うようにしたものである。

以下、本発明の−実施例を図面に基づいて説明する。

第１図に於いて、１は停止キー、２は運転キー、３はフ
。。グラムキー、４は冷暖切換スイッチ、５は被空調室
（図示せず）の室温を感知するサーミス夕等の室温セン
サ、６は室温センサ５のアナログ出力をデジタル信号に
変換するＡ／Ｄ変換器、７は温度設定器、８は安眠設定
器、９は時刻設定器、１０は各キーや冷暖切換スイッチ
４やＡ／Ｄ変換器６、並びに各設定器からの入力をプロ
グラム処理するＬＳＩ（大規模集積回路）からなるマイ
クロコンピュータである。１１は空調機であり、冷操回
路（図示せず）を作動させる冷熱源としてのコンブレッ
サモータ１２と、冷媒回路の流路切換えを行なう四方弁
１３と、室内空気の熱交換を促進するファンモーター４
と、暖房運転時の能力不足を補なう電気ヒーター５とを
備え、これらはそれぞれマイクロコンピュータ１０‘こ
て発塙制御される。

マイクロコンピューター川ま各キーやスイッチの判別手
段を有するとともに、Ａ／Ｄ変換器６のデジタル出力を
所定周期で読み込み、これを室温データとして記憶する
室温信号発生器１６と、設定器７の外部操作により所定
中の温度範囲の何れかの値に調節された温度を設定温度
データとして記憶する設定温度信号発生器１７と、設定
器７にて調整可能な温度範囲を外れた監視温度データを
記憶する監視温度記憶装置１８と、交流電源信号を分周
及び計数して時間信号を発生する時計装置１９と、時刻
設定器９にて選択される運転開始時刻並びに運転停止時
刻データを記憶する設定時刻記憶装置２０と、予め定め
られた特定時刻データ（例えばＰＭ９：００）を記憶す
る特定時刻記憶装置２１と、時計装置１９の時間信号と
各誌億装置２０，２１の設定時刻並びに特定時刻データ
との一致検出を行なうタイマー装置２２と、安眠設定器
８の設定操作若しくはタイマー装置２２の時間信号と特
定時刻データとの一致出力に基づきセットされ、設定器
８の設定解除若しくはタイマー装置２２の時間信号と運
転開始時刻との一致出力に基ついてリセットされ、セッ
ト中に交流電源信号を分周及び計数し、単位時間（例え
ば１時間）経過毎に所定値ずつ増大した信号を設定温度
信号発生器１７に送出する安眠調整装置２３と、両発生
器１６，１７の室温信号と設定温度信号との比較出力を
発する第１比較装置２４と、室温信号発生器１６の室温
信号と監視温度記憶装置１８の監視温度データとの比較
出力を発する第２比較装置２５と、各比較装置２４，２
５の比較出力、並びにタイマー装置２２の一致出力を調
整装置１８のセット状態と各キー及びスイッチの操作状
態とに応じてプログラム処理し、空調機１１のコンブレ
ッサモータ１２、四方弁１３、ファンモータ１４及び電
気ヒーター５に１（オン）又は０（オフ）信号を供給す
る出力装置２６とからなる。

而して、まず運転キー２の操作による手動運転時につい
て述べる。

マイクロコンピュータ１０は運転キー２の操作を判別す
ると、冷嬢切襖スイッチ４の投入位置を確認し、暖房接
点に投入されている場合のみ、出力装置２６が四方弁１
３に１信号を送って空調機１１の冷媒回路を冷房サイク
ルから暖房サイクルに切換える。次いで、出力装置２６
はファンモータ１４に１信号を送り、これを始動させる
とともに第１比較装置２４の比較出力を読む。そして室
温信号と設定温度信号に差がある時にはコンブレツサモ
ータ１２に１信号を送ってこれを駆動し、空調機１１が
冷房又は暖房運転を開始することになる。又、暖房時の
比較出力が大きい時に出力装置２６は電気ヒーター５に
１信号を送り、これを作動させてヒートポンプ暖房能力
を補ない、室温が急速に上昇するようにする。そして室
温が設定温度に到達し、第１比較装置２４の比較出力が
なくなると、出力装置２６はコンブレッサモータ１２及
び電気ヒータ１５の０信号を発し、空調機１１は空調運
転を休止してファンモーター４による送風運転のみを行
なう。以後、出力装置２６と室温と設定温度の比較出力
が生じるごとに、コンブレツサモータ１２に１，０信号
を供給し、暖房時に比較出力が大きくなった場合にのみ
電気ヒータ１５に１信号を供給するので、空調機１１は
断続的に冷房又は暖房運転を行ない、室温を設定温度近
傍に維持する。もし、この空調運転中に安眠設定器８が
操作されると、安眠調整装置２３がセットされ、時間計
数を開始する。そして１時間経過毎に第２図に示すよう
に冷房時にあっては０．５００ずつ増加した加算信号が
設定温度信号発生器１７に送られるので、発生器１７の
設定温度信号は予め調節された値ＴＳＣから０．５０ず
つ高くなり、最大（ＴＳＣ十２）℃まで高くなる。又、
暖房時にあっては設定温度が１℃ずつ減算され、予め調
節された値ＴＳＨから１℃ずつ低くなり、最小（ＴＳＨ
−４）まで低くなる。尚、何れの場合も最大調節値ＴＳ
ＣＭ、最小調節値ＴＳＨＭが限界値となる。このように
安眠設定器８を操作すると、設定温度が自動調整され、
特に就寝時にセットすると、空調運転の作動時間が徐々
に短か〈なり、節電効果が得られるとともに室温が設定
温度に追随し、就寝時の体感温度に適するので健康上に
も好ましい。又、調整装置２３がセットされると、比較
装置２６はコンブレッサモータ１２への１，０信号の供
給と同時にファンモーター４にも１，０信号を供給する
ため、空調運転が行なわれない時にはファンモータ１４
が厚止し、室内騒音が和らレナられるとともに一層の節
電効果が得られる。安眠調整装置２３のリセットは安眠
設定器８を再操作するか、停止キー１の操作により上述
の空調運転を停止させる時に行なわれ、設定温度信号発
生器１７の設定温度信号は元の調節値ＴＳＣ，ＴＳＨに
戻る。次にプログラムキー３の操作による自動運転時に
ついて述べる。

マイクロコンピュータ１０はプログラムキー３の操作を
判別すると、タイマー装置２２の一致出力に基づき、出
力装置２６が運転開始指令及び運転停止指令を確認する
。すなわち、時計装置１９の時間信号と記憶装置２０の
運転開始時刻の一致出力がタイマー装置２２から出ると
、出力装置２６はこれを運転開始指令として判別し、ま
ず袷腰切襖スイッチ４の投入位置に応じて四方弁１に１
又は０信号を発する。次いで第１比較装置２４の比較出
力が読み込まれ、比較出力があると、コンブレッサモー
タ１２及びファンモータ１４に１信号が供給され、暖房
時の比較出力が大きい時に電気ヒータ１５に１信号が供
給され、空調機１１は冷房又は暖房の空調運転を開始す
る。その後、第１比較装置２４の比較出力に基づいて空
調機１１が空調運転を断続的に行ない、室温が設定温度
近傍に維持される。この運転指令中に安眠設定器８が操
作されるか、時計装置１９の時間信号と記憶装置２１の
特定時刻データとが一致すると、安眠調整装置２３がセ
ットされ時間計数を開始する。

従って運転キー２による手動運転時と同様に第３図に示
すように冷房設定温度ＴＳＣ又は暖房設定温度ＴＳＨが
１時間経過毎に予め調節された値から所定値ずつ加減算
されていくので、第１比較装置２４はこの設定温度と室
温との比較出力を発し、室温を徐々に上昇又は下降する
ようにする。この結果、節電が図れるとともに就寝時に
適した室温調整が行なわれ、寝冷えや暑苦しさをなくす
。又、この間、ファンモータ１４はコンブレツサモータ
１２と同時制御され、空調運転停止時のファンモータ１
４による電力消費と騒音発生を排除する。タイマー装置
２２が時間信号と運転停止時刻との一致出力を発すると
、出力装置２６はこれを運転停止指令として判別し、調
整装置２３がセットされているか否かを判別する。

この場合、調整装置２３がセット状態にあるので、出力
装置２６は第１比較装置２４に代わって第２比較装置２
５の比較出力を確認する。第２比較装置２５は室温信号
と設定温度の冷房最大調節値ＴＳＣＭより所定値（１℃
）大きい監視温度データｒＳＣＭ若しくは暖房最小調節
値ＴＳＨＭより所定値（６℃）小さい監視温度データＴ
′ＳＨＭとの比較を行ない、冷房時は室温がＴ′ＳＣＭ
を上回るかどうか、暖房は室温がＴ′ＳＨＭを下回るか
どうかを比較する。従って、空調機１１は室温がこれら
の監視温度を超えない限り、コンブレツサモータ１２や
ファンモーター４が停止し、停止状態になる。そして冷
房時に外気温かいつまでも高いか、暖房時に外気温が下
がり冷え込みが厳しい場合に、第２比較装置２５から比
較出力が出ると、出力装置２６はコンブレッサモータ１
２及びファンモーター４に１指令を出し、これらを作動
して冷房又は暖房の空調運転を行なわせ、第２比較装置
２５の比較出力がなくなるまで継続させる。このように
して、出力装置２６はタイマー装置２２からの運転停止
指令が出されたのち、調整装置２３がセット状態にある
場合に室温が監視温度を超えないように第２比較装置２
５の出力を監視し、超える虜れのある場合のみ空調機１
１に空調運転を指令し、室温を監視温度近傍に維持する
。又、出力装置２６は空調運転が行なわれる場合に暖房
監視温度Ｔ′ＳＨＭが最小調節値ＴＳＨＭより低く定め
られているので、電気ヒーター５に常に０信号を供給し
て運転効率の良いコンブレッサモータ１２によるヒート
ポンプ暖房運転のみが行なわれるようにし、空調運転不
要の場合に冷暖房時ともファンモーター４を停止させ、
空調機１１を停止状態に維持し、電力節約を図るととも
に健康に通した室温調整を行なう。そしてタイマー装置
２２から時間信号と運転開始時刻との一致出力が得られ
ると、調整装置２３はリセットされ、出力装置２６は再
び第１比較装置２４の比較出力に基づいて空調機１１を
制御するようになり、以後、上述のプログラム運転を繰
返す。尚、調整装置２３は運転開始時刻前であっても設
定器８にて随時リセツト可能であり、その時点で上述の
設定温度の自動調整運転や監視運転は行なわれなくなる
。上述の実施例に於いて、マイクロコンピュータ１０は
プログラムキー３の投入時の運転開始時刻から運転停止
時刻までの間の第１の作動状態では第１比較装置２４の
比較出力に基づき、空調機１１のコンブレッサモータ１
２等の冷熱源に発厚信号を出し、運転停止時刻から運転
開始時刻までの間の第２の作動状態では第２比較装置２
５の比較出力に基づき発厚信号を出したが、必ずしも比
較装置は２個必要でなく、１個の比較装置に室温と設定
温度並びに監視温度との比較を交互に行なわせても良い
。

本発明は上述の如く、予め定められた時刻に運転開始指
令並びに運転停止指令を発するタイマー手段と、外部操
作によって調整可能な温度範囲が定められる設定温度信
号発生手段と、この発生手段の出力信号と室温信号とを
運転開始時刻と運転停止時刻との間にある時に比較する
第１比較手段と、前記調整可能な温度範囲の外に監視温
度を定める監視温度記憶手段と、この記憶手段の出力信
号と室温信号とを運転停止時刻と運転開始時刻との間に
ある時に比較する第２比較手段と、この第１及び第２の
比較手段からの出力で冷熱源を発停させる出力手段とを
備えているから、運転開始時刻と運転停止時刻の間には
室温が顧客が希望する設定温度に室温を維持でき、運転
停止時刻と運転開始時刻との間には室温が監視温度を超
える場合に監視温度に維持することにより就寝中に運転
停止時刻が過ぎても次の運転開始時刻まで安眠できるよ
うに室温を監視でき、１日中快適な室温調整が期待でき
るものであり、監視温度が設定温度の調整可能な温度範
囲の外に定められており、設定温度が何れの値に調整さ
れても、又、設定温度が単位時間毎に自動調整されても
、監視温度が設定温度に比べて適当な値となり、不必要
な空調運転を行なうことがないようにでき、節電上及び
健康上、優れた室温調整が期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本装置の一実施例を示す接続図、第２図及び第
３図は本装置の動作説明図である。 １０・・・マイクロコンピュータ、１１・・・空調機、
２２・・・タイマー装置、２４・・・第１比較装置、２
５・・・第２比較装置、２６・・・出力装置。 第１図第２図 第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 予め定められた時刻に運転開始指令並びに運転停止
   指令を発するタイマー手段と、外部操作によって調整可
   能な温度範囲が定められる設定温度信号発生手段と、こ
   の発生手段の出力信号と室温信号とを運転開始時刻と運
   転停止時刻との間にある時に比較する第１比較手段と、
   前記調整可能な温度範囲の外に監視温度を定める監視温
   度記憶手段と、この記憶手段の出力信号と室温信号とを
   運転停止時刻と運転開始時刻との間にある時に比較する
   第２比較手段と、この第１及び第２の比較手段からの出
   力で冷熱源を発停させる出力手段とを備えたことを特徴
   とする空調機の制御装置。 ２ 第１比較手段で室温と比較される設定温度は運転停
   止時刻以前の或る時刻の設定温度を基準にして調整可能
   な温度範囲内で単位時間毎に所定値ずつ増減調整される
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の空調機の
   制御装置。