JPS6015382B2 - 吸着剤の製造方法 - Google Patents

吸着剤の製造方法

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JPS6015382B2
JPS6015382B2 JP6694376A JP6694376A JPS6015382B2 JP S6015382 B2 JPS6015382 B2 JP S6015382B2 JP 6694376 A JP6694376 A JP 6694376A JP 6694376 A JP6694376 A JP 6694376A JP S6015382 B2 JPS6015382 B2 JP S6015382B2
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JP
Japan
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adsorbent
producing
mercury
adsorption performance
reduction
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JP6694376A
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尚之 松田
稔 高橋
勝郎 篠田
正 桔梗谷
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特に廃水中の重金属を吸着により除去するに
適した吸着剤の製造方法に関する。
従来から構造蛋白質の一種であるケラチンを成分として
含有する物質である羊毛、毛髪等が重金属イオンを吸着
する性能を有することが知られており、特に水銀イオン
に対する吸着性能が良好である。しかしながら羊毛、毛
髪等は、廃水中に含有される重金属イオンの吸着剤とし
て使用できる程の高度な吸着性能を有しないため、吸着
剤としての使用を目的として改質、変性が試みられてい
る。例えばケラチンを成分として含有する物質中のジス
ルフィド結合を開裂させ重金属イオンに対する反応性の
高いチオール基を生成させるか、あるいはこのチオール
基の高い反応性を利用して種々の官能基と反応させる方
法が存する。しかしこのチオール基は水分の存在下の酸
化反応によってジスルフィド結合に容易に戻ってしまう
ために、吸着性能の程度が元のケラチンを成分として含
有する物質とあまり差のないものとなる欠点があり、又
官能基を導入した場合も吸着性能は充分向上するに至ら
ないものであった。本発明はか)る欠点を解消し、重金
属イオンに対する吸着性能がすぐれ、化学的に安定で吸
着性能の低下をきたすことのない吸着剤を製造する方法
を提供することを目的とする。本発明の要旨は、ケラチ
ンを成分として含有する物質をべブチド加水分解酵素に
より加水分解して微粉末化し、次いで還元することを特
徴とする重金属イオン吸着剤の製造方法に存する。
次に本発明吸着剤の製造方法について更に詳細に説明す
る。
本発明におけるケラチンは、構造蛋白質の一種であり、
羊毛、毛髪、羽毛÷角、つめ、ひづめ等の組織中に多量
に存在する。
ケラチンを成分として含有する物質は、真性ケラチンを
構造蛋白質として含有する物質であればよく、例えば、
羊毛、毛髪、羽毛、角、つめ、ひづめ等はこれに該当す
る代表的なものである。このようなケラチンを成分とし
て含有する物質は水銀その他の重金属イオンに対する吸
着性能を有しているが、そのま)の状態では吸着剤とし
て使用するに適した高度の吸着性能を有するものではな
い。しかしてケラチンを成分として含有する物質をべプ
チド加水分解酵素により加水分解して微粉末化し、次い
で還元することにより、吸着性能が飛躍的に向上し、廃
水中に含有される水銀その他の重金属類に対する吸着剤
として実用化できるものが得られることが本発明者等に
より知見された。ケラチンを成分として含有する物質を
酵素分解するために使用される酵素としては、一般にプ
ロテナーゼとして知られるべプチド加水分解酵素のうち
、パパイン、プロメリン、フイシン、トリブシン、パン
クレアチン等が好適であり、酵素分解の速度が大である
という点からはパパィンが最適である。
酵素分解は、例えばシスティン、頭硫酸水素ナトリウム
等が存在すると活性化されるので通常は活性化剤として
これらを加えて反応を行なわせる酵素分解の際の条件は
、酵素の種類、酵素濃度、pH値、温度、所要時間等に
より相違するが、例えばパパィン又はフイシンを使用す
る場合はケラチンを成分として含有する物質1重量部当
り、パパィン0.1乃至0.5重量部、活性化剤0.1
乃至0.5重量部、水20乃至10の重量部の組成とな
したものを、pH値が6乃至7、反応温度が30乃至6
5℃、所要時間が3戊分乃至8時間になるようにして行
なうのが好適である。ケラチンを成分として含有する物
質を酵素分解することにより、ベプチド結合が切断され
るので、低分子化し、又形態上は微粉末状化される。酵
素分解が好条件下に行なわれた場合にはケラチンを含有
する物質の大部分は長さが100仏前後、径が5仏前後
の針状構造を有するものとなる。しかし酵素分解が過度
になると、ケラチンを含有する物質の大部分が更に低分
子化して水に可溶となり吸着剤としての取扱いに適しな
いものとなり、又酵素分解が不充分であると微粉末化さ
れる迄に至らず、殆んど元の形態のま)にとどまるので
、見鶏比重が小さく、このため吸着剤としての取扱いに
適しないものとなる。本発明において、ケラチンを成分
として含有する物質を酵素分解すると、微粉末状となる
ので、充填塔に填入させるとか液中に分散させることに
より重金属イオンの吸着処理を行なう際の取扱いに適し
た形態を備えたものとなる。しかしながらこの酵素分解
物は、ジスルフィド結合を多く有しているから、そのま
)では重金属イオンに対する吸着性能が禾だ充分に発揮
されるものでない。そこで本発明においてはこのジスル
フイド結合を開裂ごせチオール基となすことによって、
重金属イオンに対する吸着性能を一段と向上させるもの
である。還元を行なう場合の還元剤としては、例えばチ
オグリコ−ル酸、メルカブトェタノール等のチオール系
誘導体、トリブチルフオスフィン、トリフェニルフオス
フイン等の燐含有化合物、亜硫酸水素ナトリウム、水硫
化ナトリウム等が使用される。又還元は、例えば水、ア
ルコール類、アミド類等の、還元に対して安定であり、
ケラチンを成分として含有する物質に対し親和性を有す
る液体媒体中で行なうのが好適である。還元の程度の確
認は、例えばチオール基の反応性を利用してビニルピリ
ジンをつけ、その吸光量を測定するとか、ポーラログラ
フ法により行ないうる。しかして還元の程度が高くジス
ルフィド結合の開裂度が高くなりすぎると、水等の溶媒
に溶解しやすくなり、吸着剤としての取扱いに適しなく
なるおそれがあるので、このような場合は充分洗浄して
可溶部分を除去せしめて使用するか、努藷喬処理を施こ
すことにより不溶化してもよい。又チオール基は反応性
が高く、種々の官能基、例えばビニル基、アルデヒド基
、ハロゲン基、ヱポキシ基、ィソシアネート基等と容易
に反応するのでこれらによりチオール基の変性を施して
もよい。本発明により得られる吸着剤は、水銀、銅、カ
ドミウム、鉛、亜鉛、アルミニウム等の重金属ィオンに
対する吸着性能がすぐれているので、例えば廃水中に含
有される重金属イオンの分離除去及び回収に使用するこ
とができる。
特に本発明は、電解工業、化学品製品工業、電池製造工
業、金属工業等の分野で排出される、産業廃水中の重金
属イオンの分離、回収等の用途に使用するに適している
以下に本発明の実施例を記す。
実施例 1 羊毛繊維(見掛比重0.12、チオール基舎量14〃モ
ル/の10夕を1重量%の亜硫酸ナトリウム水溶液20
0の‘中に浸燈し、2夕のパパィンを加え、pH値を6
.5に調整した後65qoに昇温し、3の分をかけて酵
素分解させた後、遠心分離機にかけて3000回転/分
で10分間処理し、微粉末状の酵素分解物を分離した。
次いでこれを水及びエチルアルコ−ルにより繰り返して
洗浄を行ない、その後40℃に保持して6時間真空乾燥
を行なった。原羊毛繊維に対する不溶部の割合は95重
量%、見鞠比重は0.39であった。
このようにして得られた酵素分解物1夕をトリブチルホ
スフイン0.2夕、イソプロピルアルコール20の‘、
水40の‘の混合溶液中に浸潰し、25℃で8時間をか
けて還元反応を行なった。
かくして還元を行なうことにより得られた吸着剤のチオ
ール基の含量を定量分析したが、試料1夕当り490山
モルであった。水銀に対する吸着性能は、20■■量の
濃度の塩化第二水銀水溶液10の‘に、試料20のりを
添加し、pH値を2.05に調整した後、25℃で30
分間振とうし、炉過を行ない、炉液中の水銀残存濃度を
原子吸光分析法で測定した。
この場合の水銀イオンの除去率は斑.1%であった。実
施例 2 上記の実施例1において、酵素としてパパィンにかえて
フィシンを使用し、酵素分解に8時間をかけた以外は実
施例1と同様にして羊毛繊維の酵素分解を行なった。
この場合の源羊毛繊維に対する水及びエチルアルコ−ル
に不熔部の割合は85重量%、見掛比重は0.50であ
った。次いで実施例1と同様にして酵素分解物の還元を
行なったが、かくして還元を行なうことにより得られた
吸着剤のチオール基の含量は試料1夕当り485仏モル
であつた。又水銀に対する吸着性能を実施例1と同様に
して原子吸光分析法で測定した結果、水銀イオンの除去
率は99.1%であった。
実施例 3 上記の実施例1において、酵素分解に3時間をかけた以
外は実施例1と同様にしてパパィンによる酵素分解を行
なった。
この場合の原羊毛繊維に対する水及びエチルアルコール
に不溶部の割合は75重量%、見掛比重は0.53であ
った。次いで還元剤としてトリブチルフオスフィン0.
2夕の代りにメルカプトェタノール0.5夕を使用する
以外は実施例1と同様にして酵素分解物の還元を行なっ
たが、かくして還元を行なうことにより得られた吸着剤
のチオール基の含量は、試料1夕当り475ムモルであ
った。又水銀に対する吸着性能を実施例1と同様にして
原子吸光分析法で測定した結果、水銀イオンの除去率は
99.5%であった。
比較例 1 羊毛繊維20の2塁を、酵素分解、還元のいずれをも施
すことなく、塩化第二水銀200脚量を含有する10叫
の水溶液中に添加し、pH値を2.15に調整した後2
5℃で3の片間振とうし、炉週を行ない、炉液中の水銀
イオンの残存濃度を原子吸光分析法で測定した。
この場合の水銀イオンの除去率は31.0%にすぎなか
つた。
比較例 2 実施例1におけると同機にしてパパィンによる羊毛繊維
の酵素分解を3時間かけて行ない、遠心分離機による酵
素分解物の分離、洗浄を行った後、更に40午○で6時
間真空乾燥し試料を得た。
この試料20の9を用い実施例1と同様にして水銀に対
する吸着性能を測定したが、水銀イオンの除去率は75
.0%にすぎなかった。比較例 3 羊毛繊維を酵素分解を施すことなく、還元のみを実施例
3と同様にして行って繊維状吸着剤の製造を行った。
すなわち、羊毛繊維1夕をメルカプトェタノール0.5
夕、インプロピルアルコール20の‘、水40叫の混合
溶液中に浸潰し、2500で8時間かけて還元反応を行
った。
かくして得られた繊維状吸着剤のチオール基の含量は試
料1夕当り460ムモルであった。
この試料20初9を用い実施例1と同様にして水銀に対
する吸着性能を測定したが、水銀イオンの除去率は88
%であった。次に前記実施例3で得られた微粉末状の吸
着剤及び本比較例3で得られた還元処理のみで得られた
繊維状吸着剤を、25℃、相対湿度100%の条件で、
空気中で一定期間保存したのち、水銀に対する吸着性能
を実施例1と同様にして原子吸光分析法で測定し、該吸
着性能(水銀除去率)の経時変化を調べた。
その結果は第1表に示される通りであった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ケラチンを成分として含有する物質をペプチド加水
    分解酵素により加水分解して微粉末化し、次いで還元す
    ることを特徴とする重金属イオン吸着剤の製造方法。 2 ケラチンを成分として含有する物質か、羊毛である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の吸着剤
    の製造方法。 3 酵素分解を、パパインによつて行なうことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項乃至第2項のいずれかに記載
    の吸着剤の製造方法。 4 酵素分解を、フイシンによつて行なうことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項乃至第2項のいずれかに記載
    の吸着剤の製造方法。 5 還元を、チオール系誘導体により行なうことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項乃至第4項のいずれかに記
    載の吸着剤の製造方法。 6 還元を、燐含有化合物により行なうことを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項乃至第4項のいずれかに記載の
    吸着剤の製造方法。
JP6694376A 1976-06-07 1976-06-07 吸着剤の製造方法 Expired JPS6015382B2 (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61185478U (ja) * 1985-05-09 1986-11-19
JPS6292871U (ja) * 1985-12-02 1987-06-13
JPS6292870U (ja) * 1985-12-03 1987-06-13
JPH0436850Y2 (ja) * 1985-06-10 1992-08-31
JPH0460677B2 (ja) * 1984-04-17 1992-09-28 Sankyo Co
JPH0461667B2 (ja) * 1984-07-31 1992-10-01 Sankyo Co

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JPS6292871U (ja) * 1985-12-02 1987-06-13
JPS6292870U (ja) * 1985-12-03 1987-06-13

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