JPS6015356Y2 - 電気機器の遮蔽装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、箱体の区画室内に電気機器を配設する装置、
例えばコントロールセンタの電気機器の遮蔽装置に関す
るものである。

コントロールセンタは、通常箱体内に複数の区画室を画
威し、これら区画室内に相互に結線される電気機器を収
納しており、このため電気機器は一般に電気的接続をプ
ラグイン式に行なう引出し可能なユニット内に収納して
いるが、電流容量や重量が大きく引出し困難な配線用し
た断器や変圧器あるいは盤内の母線や電線と接続されて
いる端子台は、箱体の中央部に縦取付部材を介して取付
けられるのが普通である。

ところで、一般に区画室の上下は仕切板によって分割遮
蔽されているが、箱体の区画室後面に位置する縦取付部
材に取付けられた電気機器の左右側面は開放されている
ため、これらの各機器と隣接する縦配線ダクトあるいは
隣接盤のユニット区画室との間には、事故波及防止、活
線近接作業時の事故防止のため遮蔽板を設けることが行
なわれているが、従来のこの種遮蔽板は前方を区画室内
の縦柱部材に、後方を縦取付部材に、それぞれねじ止め
する構造であった。

このため電気機器の取付、あるいは据付後に遮蔽板を取
付けるときは、上記機器が邪魔になって取付操作が困難
であり、逆に遮蔽板を先に取付けておけば、機器の取付
、導体や電線の接続作業が困難という欠点があった。

本考案は、このような欠点を解消するもので、電気機器
の左右両側に位置する遮蔽板を予め遮蔽ケースとして形
成しておき、この遮蔽ケースを箱体の区画室内に挿入お
よび引出可能として機器の取付配線等の作業を容易にし
たものである。

以下、図示実施例について説明すると、第１図ないし第
３図において、１，２は縦柱部材、３は前後の縦柱部材
１間を連結する横部材、４はこの横部材３に固定された
縦取付部材、５は母線カバーであって、これらの各部材
が、垂直母線区画室１０１、ユニット区画室１０２およ
び縦配線ダクト区画室１０３を形成している。

６はユニット区画室１０２のユニット扉、７は縦配線ダ
クト区画室１０３のダクト扉である。

上記ユニット区画室１０２内には、電気機器として例示
する配線用しゃ断器８が位置し、これは取付金具９を介
して縦取付部材４に固定されており、またこの配線用し
ゃ断器８の上下には第２図に明らかなようにユニット区
画室１０２を上下に区画する仕切板１０が配設されてい
る。

そしてこの仕切板１０の両側は下方に折曲され、１字形
のガイドレールＩＯＡを形成している。

しかして、２００はこのユニット区画室１０２両側のガ
イドレールＩＯＡに沿って該区画室１０２内に進退可能
な遮蔽ケースであって、第３図にも明らかなように、し
ゃ断器８の両側に位置する一対の側板２０と、この一対
の側板２０の上下をそれぞれ連結するコ字形の横部材２
１とからなり、上記一対の側板２０には、それぞれガイ
ドレールＩＯＡに係合する１字形の吊りレール２２が一
体に設けられている。

２６は上記各部材を接続するためのリベット部材である
。

さらにこの遮蔽ケース２００の側板２０には、その前方
中央部にロック装置３００が設けられている。

このロック装置３００は、中央に長溝２３Ａを穿設した
摺動部材２３と、この長溝２３Ａに挿通したねじ部材２
５を螺植したＬ字形の取付金具２４とからなり、取付金
具２４はリベット部材２６・を介して側板２０に固定さ
れている。

したがって摺動部材２３は長溝２３Ａおよびねじ部材２
５により側板の角穴２０Ａを通って外部に進退可能であ
り、かつねじ部材２５により任意の位置で取付金具２４
に固定することができる。

なお、２３Ｂは摺動部材２８の摺動操作を容易にするた
めのつまみ脚である。

上記構成を有するため、しゃ断器８の取付およびこれに
付随する配線作業等を行なう場合には、遮蔽ケース２０
０をガイドレールＩＯＡおよび吊り金具２２を介してユ
ニット区画室１０２から引出し、すべての組立作業の終
了後これをガイドレールＩＯＡに沿って挿入し、しゃ断
器８の両側に側板２０を位置させることができる。

そして挿入位置でロック装置３００の摺動部材２３を外
方へ摺動させ、第１図、第２図に示すように、その先端
を区画室１０２壁の縦柱部材１，２の背面に係止させる
とともに、ねじ部材２５を締付ければ遮蔽ケース２００
は箱体にロックされる。

以上の例に限らず、側板２０の前側端面の補強のための
折曲げ片２０Ｃを利用し、これに遮蔽ケースの前面一部
または全部を覆う遮蔽板２７（第１図および第４図参照
）を配設することもできる。

また横部材２１は機器等と干渉しない範囲で任意の形状
、位置とすることができる。

なお、第４図はガイドレールＩＯＡに懸垂される遮蔽ケ
ース２００の吊りレールの他の例を示すもので、側板２
０の一部を切り起こし、この切り起し片からガイドレー
ルＩＯＡと係合する吊り腕２０Ｂを形成している。

この実施例においても同様の効果を得ることができるの
は明白である。

以上の通り本考案の電気機器の遮蔽装置は、箱体の区画
室内におけて機器を組立であるいは結線するときには遮
蔽ケースを引出して効率よく作業を行うことやでき、作
業終了後は遮蔽ケースを挿入して容易に機器を遮蔽する
ことができる。

また機器の保守点検の際には簡単に遮蔽ケースを引出せ
るのでこれら作業を容易に行なえるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る電気機器の遮蔽装置の実施例を
示す一部を断面とした平面図、第２図は同要部正面図、
第３図、第４図は、それぞれ遮蔽ケースの実施例を示す
斜視図である。 ８・・・・・・しゃ断器、１０Ａ・・・・・・ガイドレ
ール、２０・・・・・・側板、２２・・・・・・吊りレ
ール、１０２・・・・・・ユニット区画室、２００・・
・・・・遮蔽ケース、３００・・・・・・ロック装置。 なお図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）上下の仕切板で区画された箱体区画室の後部に縦
   取付部材を配設し、この縦取付部材に電気機器を取付け
   た装置において、上記仕切板の間で上記電気機器の両側
   に位置する一対の側板と、これら一対の側板をその前面
   で連結する横部材と、上記区画室の両側に設けられたガ
   イドレールと挿脱自在に係合する上記側板に取付けられ
   た吊り部材と、上記側板に設けられそれの後端が上記縦
   取付部材に当接する最終挿入位置で該側板を上記箱体に
   係止するロック装置とから戒る遮蔽ケースを備え、この
   遮蔽ケースにより上記電気機器の両側を遮蔽することを
   特徴とする電気機器の遮蔽装置。
2. （２）ロック装置が、長溝を備えた摺動部材と、摺動部
   材の長溝内に挿通したねじ部材を螺植して遮蔽ケースに
   固定した取付具からなり、上記遮蔽部材は区画室壁の一
   部に係合可能であって、かつ上記ねじ部材により固定可
   能である実用新案登録請求の範囲第１項記載の電気機器
   の遮蔽装置。