JPS6014711Y2 - 食品容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は食品容器に係り、更に詳述すれば容器内に入
れた食品類を加熱した状態で持ち運ぶことができる食品
容器に関するものである。

食品類の販売に当っては包装や持ち運びを容易にするた
めに合成樹脂製の蓋付容器が用いられている。

これら容器はポリスチレン樹脂等を材料とし注形により
容器と蓋とが一体あるいはこれらが別体に形成されてお
り、いずれの場合も容器内に食品類を入れたあと蓋を施
して販売され、購入者はこれを持ち運ぶと云うものであ
るが、容器内に入れられた食品類がサンドインチやサラ
ダ等のように食す際に冷たくってもよいものはよいが、
ホットドックやハンバーガーのように食す際に冷たくて
は一味落ちてまずくなってしまうものがある。

そのために、この容器内の食品類が冷えないようにする
ために発泡樹脂製の容器もあるが、これとて保温効果を
長時陥持続させることは無理である。

この考案は上述した欠点を除去することを目的とするも
ので、その特徴とするところは、底部に複数個の通気孔
を設けた容器と、この容器の蓋体と、前記通気孔を塞ぐ
封止片と、前記容器内に収納し直接食品類を入れる中容
器と、前記容器と中容器間に収容された酸化発熱体とで
構成され、前記発熱体により中容器内に入れられた食品
類の加熱を行なうようにしたことを特徴とする食品容器
を提供するものである。

以下この考案を図の一実施例について詳述する。

この考案の食品容器は第１図および第２図に示すように
、例えば発泡ポリスチレン樹脂等の無毒性断熱樹脂をも
って注形により容器１ど蓋体２とをヒンジ部３を介して
一体に成形したものてある。

容器１には底部１１に複数の通気孔１２が明けられ、こ
の通気孔を明けた部分の周囲を内側に突出させ中容器４
を受ける中容器受は部１３を設け、更に開口縁部には外
側に彎曲するカール縁１４が形成されている。

蓋２は第２図ａに示すようにその周縁が容器１の側壁１
５の開口部側内面と前記カール縁１４の２個所に接する
ギャザ縁２１を形成しである。

中容器４はポリプロピレン樹脂あるいはアルミ箔をもっ
て、中容器受け１３の高さだけ容器１より側壁４１の高
さが低く、前記側壁の開口縁側には前記カール縁１４に
接するようなカール縁４２が、またこの中容器内には第
１図に示すように中容器４をいくつもの部分に分割する
仕切壁４３がそれぞれ形成されている。

このような形状の容器１と中容器４との間に例えば鉄粉
、炭素粉、繊維素、塩化物および水がそれぞれ一定の割
合で通気性袋体内に密封された非火気使用の酸化発熱体
５を収容した後、容器１のカール縁１４と中容器４のカ
ール縁４３の接合部分を接合すると共に、中容器４の底
部を前記受部１３の上面に接着して気密を保つ。

また容器１の底部１１の通気孔１２を明けた部分の外側
に一面に容器１に対して若干の剥離性を有する接着剤を
貼着した封止片６を貼付け、不使用時前記発熱体５の気
密を保持して空気中に暴らさないように封止しておく。

この考案の食品容器は以上のように構威されており、使
用用に当っては、まず封止片６を剥したあと容器をもっ
て振り動したり容器底部１１を軽く押圧して前記した発
熱体５に通気孔１２から空気を通して化学的反応を促進
させた後、中容器４内に加熱した食品類を入れて蓋体２
の舌片２２を容器１の巻込口片１６に差込み係止すれば
、前記発熱体５の化学反応熱（約６０〜８０°Ｃ）によ
り加熱され、この化学反応が持続する期間の内、最も反
応の活発な数時間から１Ｃ％間程度容器内に入れられた
食品類を加熱し続けることができる。

なおヒンジ部３には加熱によって発生する食品類からの
水蒸気を外に排出する蒸気排出口３１が設けられており
、内部に蒸気がこもることがないようにしである。

また加熱保温効果を更に上げるために蓋体２側を容器１
と同様に構威し、中容器と蓋体との間に発熱体を収容し
、食品類を上下両側より加熱するようにしてもよく、更
に容器、蓋体共に発泡プラスチックをもって形成すれば
若干容器としての体積は高張るが、断熱効果がよいので
周囲からの放熱を防ぐことが出来る。

以上述べたようにこの考案は底部１１に複数個の通気孔
１２を設けた扁平な容器１と、この容器１と蓋体２とを
ヒンジ部３を介して一体に成形した蓋体２と、前記通気
孔１２を塞ぐ封止片６と、前記容器に一体形成した舌片
２２、差込口片１６、中容器受け１３と、この中容器受
け１３の高さだけ容器１より側壁４１の高さが低く、前
記側壁４１の開口縁側にカール縁１４に接するカール縁
４２が形成され、前記容器１内に収納し直接食品類を入
れる中容器４と、前記容器１と中容器４間に収容された
酸化発熱体５とて構成され、前記発熱体５により中容器
４内に入れられた食品類の加熱を行なうような構成とな
したので、容器底部の多数の通気孔から発熱体５の下部
全面に亘り空気が対流面接するから発熱が効率よく促進
されるという効果のほかに、中容器蛍白に発熱体を収納
し保護するようになしたので、発熱体は妄りに移動せず
発熱体の袋が破れることがなく発熱用粉末の飛散を防止
できるし、上Ｍ２はヒンジ部から折り畳んで舌片２２と
差込口片１６によりバック状にコンパクトにまとめて持
ち運ぶことができ携行に便利であるだけでなく、容器お
よび蓋共に扁平なので積重ねて持ち運びができ、しかも
使用時封止片を剥して容器底部を軽く押すだけで発熱体
が発熱するから簡便であり、この発熱体には食品類が直
接触れないので、衛生的であるし、容器および蓋共に扁
平なので積重ねて持ち運びが出来る等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図はいずれもこの考案の一実施例を示すもので、第１図
は外観図、第２図ａは蓋を閉じた完成品の縦断立面図、
第２図すは同じく横断側面図である。 １・・・・・・容器、２・・・・・・蓋体、３・・・・
・・ヒンジ部、４・・・・・・中容器、５・・・・・・
発熱体、６・・・・・・封止片、１１・・・・・・容器
底部、１２・・・・・・通気孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底部１１に複数個の通気孔１２を設けた扁平な容器１と
   、この容器１と蓋体２とをヒンジ部３を介して一体に成
   形した蓋体２と、前記通気孔１２を塞ぐ封止片６と、前
   記容器に一体形成した舌片２２、差込口片１６、中容器
   受け１３と、この中容器受け１３の高さだけ容器１より
   側壁４１の高さが低く、前記側壁４１の開口縁側に容器
   １のカール縁１４に接するカール縁４２が形成された前
   記容器１内に収納し直接食品類を入れる中容器４と、前
   記容器１と中容器４間に収容された酸化発熱体５とで構
   成され、前記発熱体５により中容器４内に入れられた食
   品類の加熱を行なうようにしたことを特徴とする食品容
   器。