JPS6014513Y2 - 時限噴射式エアゾ−ル噴霧器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は時限噴射式エアゾール噴霧器に係る。

例えば殺虫又は消毒等のために部屋を密封しておき、そ
の室内に殺虫剤、消毒液等を散布する場合がある。

このような場合従来公知のエアゾール式噴霧器を利用し
、殺虫剤等が密封室内で噴霧し続けるようにすることが
考えられる。

しかしこの場合はアクチュエータの押下げと同時に殺虫
剤等の有害液を噴霧することとなるために、該噴霧器を
密封室内にセットしようとする者が、セット後室外に脱
出するまでの間に多少でも有害な霧を吸込むこととなっ
て好ましくなかった。

本案はそのような欠点を除去しようとするもので、以下
図面について説明すると、１はエアゾール式噴霧器の容
器体、２はその容器体頂壁の中心を貫通させて上方へ付
勢させて突出された吐出管、３は該吐出管上端に嵌合さ
れたアクチュエータである。

該アクチュエータは噴霧孔４を有し、該アクチュエータ
を押下げると、吐出管２が付勢に抗して共に押下げられ
て吐出管下端が頂壁裏面に取付けられた弁箱内に押込み
され、すると吐出管孔下端は弁箱内に開孔され、容器体
内の加圧液体が吐出管孔、噴霧孔を通って噴霧されるよ
う設けたものである。

噴霧孔４はアクチュエータ上方へ噴出されるよう設ける
とよく、アクチュエータには該アクチュエータ押下げ用
の外向きフランジ５が付設させである。

上記噴霧器の容器体上端へはピストン付き筒状部材６を
嵌着させる。

該部材は下端を容器体上端に嵌着させるようにした筒部
７を有し、該筒部の下部内壁面からは内向きフランジ８
を突出させ、かつ該フランジから上端にリング状ピスト
ン９を付設させた支持筒１０を上方へ突出させたもので
ある。

該部材は図示例のように数部材を嵌着させて形成すると
よい。

図示例では更に筒部を長くしてその上端に中央部に噴霧
窓１１を有する頂壁１２が付設させである。

上記リング状ピストン９は気密室形成部材１３内へ嵌合
させる。

該部材はリング状頂壁１４を有し、該頂壁の内外周縁部
から内シリンダ周壁１５と外シリンダ周壁１６とを垂設
させたもので、その円周壁の間にリング状ピストンを嵌
合させる。

該気密室形成部材はピストンに対して上下動可能であり
、ピストン上方室内は高圧空気排出用小孔１７を有する
気密室１８とする。

その小孔は図示のように必ずしもピストンに設える必要
はなく、リング状頂壁又は内シリンダ周壁土端部に設け
てもよい。

内シリンダ周壁１５は外シリンダ周壁１６よりも長く垂
設させるとよく、その周壁内にはアクチュエータ３を遊
挿させ、該周壁の中間部内面には後述のように該部材が
下降の際にアクチュエータの外向きフランジ５と係合し
てアクチュエータを押下げるよう設けた押下げ部１９が
付設させである。

上記気密室形成部材１３は、下方向に付勢させる。

図示例では、ピストン付き筒状部材６の頂壁１２と、上
記押下げ部１９との間にコイル状スプリング２０を設け
たが、例えば気密室形成部材のリング状頂壁１４とピス
トン付き筒状部材の頂壁１２との間に設けることも可能
であろう。

又気密室形成部材とピストン付き筒状部材との間には上
記スプリングの付勢に抗して上昇位置に停止可能とする
保合手段２１を設ける。

図示例ではピストン付き筒状部材６の内向きフランジ内
周縁から複数の係合子２１ａ・・・を突出させ、又気密
室形成部材の内シリンダ周壁１５の下端面へ上記係合子
を係合させると共に内シリンダ周壁の下半部には複数の
縦割溝２２・・・を設けて、ピストン付き筒状部材に対
する気密室形成部材の相対的回動によって上記係合子を
縦割溝２２・・・内に入れると気密室形成部材が下降す
るように設けである。

該係合手段も他の位置に設けることが出来る。

実施例では気密室形成部材１３の頂壁１４から、ピスト
ン付き筒状部材の頂壁１２を貫通させて小棒２３・・・
を上方へ突出させである上記構成において、上記係合手
段２１を外して係合子２１ａ・・・を縦割溝２２・・・
内に位置させると、スプリング２０の付勢によって気密
室形成部材１３が下降を開始するが、気密室１８内が高
圧化するため、高圧空気排出用小孔１７からの空気排出
につれて除々に下降することとなる。

一定時間経過後、アクチュエータ押下げ部１９がアクチ
ュエータの外向きフランジ５を押下げ、該押下げによる
下によって容器体内液体が噴霧孔４から噴霧する。

本案は上記構成とするものであり、よってセット者が室
外に脱れた後に噴霧を開始することとなるため、セット
者が殺虫剤等の有害な霧を吸込むおそれは全くなく、又
ピストン９と下方へ付勢させた気密室形成部材１３とに
より気密室１８を形成させ、かつ該気密室の一部には高
圧空気排出用小孔１７を穿設させておき、ピストン付き
筒状部材６と気密室形成部材１３との間に形成させた係
合手段２１を外すと上記小孔からの空気排出に従って除
々に気密室形成部材が下降してその一部に付設させた押
下げ部１９がアクチュエータを押下げるようにしたから
、特別の流動体を使用する場合に比べて流動体が漏れる
おそれがない。

又係合手段の取外しによって気密室形成部材が下降し始
めるから、特に実施例のように該部材から小棒２３を上
方へ突出させれば、その小棒の下降によって時限噴射機
構が作動しているかどうかの確認も容易であって確実に
作動させることが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面は本案噴霧器の一部を断面とした側面図である。 １・・・・・・容器体、３・・・・・・アクチュエータ
、６・・・・・・ピストン付き筒状部材、１３・・・・
・・気密室形成部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ｉ 容器体１の頂壁中央部を貫通させて上方へ付勢突出
   させた吐出管２の上端に噴霧孔付きアクチュエータ３を
   嵌合させたエアゾール式噴霧器と、 ｉｉ 上記噴霧器の容器体上端へ筒部下端を嵌着させ
   ると共に筒部の下部内壁面からは内向きフランジ８を突
   出させ、かつ該フランジからは上端にリング状ピストン
   ９を付設させた支持筒１゜を上方へ突出させたピストン
   付き筒状部材６と、 ｉｉｉ 上記筒状部材のリング状ピストン９を、リン
   グ状頂壁１４の内外周縁部からそれぞれ垂設させた内シ
   リンダ周壁１５と外シリンダ周壁１６との間へ嵌合させ
   ると共に、内シリンダ周壁内にはアクチュエータを遊挿
   させ、かつ内シリンダ周壁にアクチュエータ押下げ部１
   ９を付設させた気密室形成部材１３と、 ｉｖ 上記気密室形成部材とピストンとが形成する気
   密室の一部に穿設された高圧空気排出用小孔１７と ■ 上記気密室形成部材を下方へ付勢させて気密室形成
   部材とピストン付き筒状部材との間に装着されたスプリ
   ング２０と、 厨 上記気密室形成部材を付勢に抗してその上昇位置へ
   離脱により下降可能に係合させて気密室形成部材とピス
   トン付き筒状部材の間に設けられた保合手段２１と、 からなる時限噴射式エアゾール噴霧器。