JPS6014508Y2 - 下水スクリ−ン渣の処理装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は下水処理場やポンプ場等で下水より除去された
スクリーン渣あるいは沈澱池で回収されたスカム等を処
理する装置に関するものである。

下水処理場やポンプ場で下水中に含まれるスクリーン渣
はスクリーン等にて除去され、このスクリーン渣を投棄
場所等の処理場へ搬入し、ここで適当な処理がなされて
いる。

しかしこの除去されたスクリーン渣はヘドロ状の物質、
人糞その他可溶性の有機物が多く含まれ、且含水率も非
常に高い。

又沈澱池で回収されるスカムも同様である。従ってこの
ようなスクリーン渣あるいはスカムを処理場まで運搬す
る場合、汚水が滴下したり悪臭が発生したりして非衛生
的であると共にこれを埋立処理する際にも汚水が地下水
や河川へ流出し公害の起因ともなる。

又焼去処分を行う場合には含水率が高いため焼却が困難
である。

さらにスクリーン渣あるいはスカムの投棄場所もその悪
臭等のため都市近くて見つけ出すことは困難である等数
々の欠点がある。

本考案はこれに鑑みて下水中よりスクリーン等にて除去
されたスクリーン渣あるいは沈澱池回収されたスカムを
洗滌脱水して処理する装置を提供するもので、以下実施
例に基づいて説明する。

ポンプ場、下水処理場のスクリーン等にて除去されたス
クリーン渣あるいは沈澱池より回収されたスカムをコン
ベア等の搬送手段１を介して洗浄槽２へ搬入せしめる。

この搬入は洗浄槽の処理能力に応じて間歇的もしくは連
続的に行うものである。

この洗浄槽２には搬入されたスクリーン渣あるいはスカ
ムを攪拌して洗滌、破砕をするための洗浄ノズル３を設
け、このノズルより噴射される噴流水により衝撃と攪拌
作用を与え、人糞のような脆弱な固形物を粉砕し、可溶
性の性質を洗滌する。

この場合ノズルによる噴流水によりスクリーン渣あるい
はスカムの攪拌、破砕効果を向上せしめるため洗浄槽の
ｍ個部上方より斜め下方向に向ってノズルを１乃至２以
上設け、これにより噴流水が槽内にて渦流を起し、スク
リーン渣の攪拌、破砕を行なわしめるがこの場合ノズル
のピッチは定間隔もしくは任意ピッチとするものであり
、又その口径、設置数、噴流水圧はスクリーン渣あるい
はスカムの状態により適宜決定するものとする。

この洗浄槽内で攪拌、破砕、洗浄されたスクリ−ン渣あ
るいはスカムは鉄槽より引き上げられて脱水装置へ送ら
れる。

この洗浄槽より脱水装置へスクリーン渣を供給するには
槽内の攪拌渦流によって浮遊するスクリーン渣をオーバ
フローによって自然に槽に隣接した脱水装置へ供給する
か、又は第５図に示す如く洗浄槽上部に設けた揺動する
掻寄板４にて浮遊するスクリーン渣あるいはスカムを脱
水装置へ供給するか、さらには第１図に示す如く洗浄槽
の一向側面部に設けた掻上コンベア５にてスクリーン渣
を掻き上げそして上記コンベア５に附設したシュート６
を介して脱水装置へ供給せしめるものでこの供給手段は
各種の機構を採用することができる。

この脱水装置りは第３，４図に示す如くシュート６の下
部位置に脱水装置のフレーム７ａを設け、このフレーム
７ａに沿って摺動し、且対向する２枚の挟圧板７ｂ、７
ｂを夫々シリンダ７ｃ、７ｃにて摺動自在に設けて戒る
もので、このフレーム７ａは水平とするかあるいは脱水
効率を向上せしめるため図示の如くある傾斜角を有する
ようにして設置する。

そしてこのフレームの底部をシュートの真下部にはスノ
コ状としジュートを経て供給されたスクリーン渣あるい
はスカムの水切りを行うようにし、このスノコ部７Ｘよ
り少し離れた位置に開口部７ｙを設け、この開口部７ｙ
より脱水されたスクリーン渣あるいはスカムを放出せし
めるものである。

今フレーム内にて所要の間隔をおいて対向せしめられた
２枚の挟圧板間にしかもスノコ部７Ｘ上に供給されたス
クリーン渣あるいはスカムはシ１ノンダの操作により両
挾圧板の圧縮にて圧搾されて脱水される。

水分はこのフレームのスノコ部を経て下方に落下する。

所要の脱水が行なわれた後、次にこの両挾圧板による圧
搾を保持せしめた状態で両挾圧板をフレーム７ａに沿っ
て平行移動させて開口部７ｙまで移動させる。

この位置で両挾圧板の挟持を解除すると脱水されたスク
リーン渣は脱水装置より放出される。

次にこの挟圧板を復元させて脱水の一工程を終了せしめ
るものである。

尚この挟圧板の間隔とフレームの高さ及びその幅とによ
り一回の脱水量は決定されるものでこの挟圧板間を任意
に調整しスクリーン渣あるいはスカムの脱水量を調整す
ることも可能である。

この脱水装置の対向する挟圧板を挟持並びに横移動を行
なわしめるシリンダ７ｃ、７ｃは第１図の如くフレーム
より突設したブラケットの両側方に突設しても、又は第
５図の如くフレーム７ａの内部に設けてもその作用効果
は同じである。

本考案による時はスクリーンにて除去され且洗浄槽へ供
給されたスクリーン渣あるいはスカムは該槽上部に設け
たノズルよりの噴流水により攪拌され脆弱な物質は破砕
され可溶性のものは洗浄され、スクリーン渣あるいはス
カムが、ばらされて機械部へのからみ付が防止でき、し
かも水中に浮遊させた状態で噴流水を作用させるので攪
拌、並びに洗浄効果が向上し、又対向し、且横移動する
２枚の挟圧板にて挟圧する脱水方式であるため従来のロ
ーラプレス式、スクリュープレス式に比べその含水率を
６０％より４５％迄低減せしめることができると共にこ
の脱水装置を傾斜させることにより脱水スクリーン渣あ
るいはスカム放出側への水の流入を防止できる等数々の
利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は正面図、第２図は平面図、第３図は脱水装置の
平面図、第４図は脱水工程を示す説明図、第５図は異り
たる実施例図である。 １・・・・・・搬送手段、２・・・・・・洗浄槽、３・
・・・・・洗浄ノズル、４・・・・・・掻寄板、５・・
・・・・掻上コンベア、６・・・・・・シュート、７ａ
・・・・・・フレーム、７ｂ・・・・・・挟圧板、７
ｃ１１１１１１１１１１１１シリンダ、７Ｘ・・・・・
・スノコ部、７ｙ・・・・・・開口部、Ｄ・・・・・・
脱水装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 供給されたスクリーン渣あるいはスカム等を攪拌、洗浄
   するための噴流水を噴射するノズルを槽水面上方に多数
   具備したる洗浄槽と、この洗浄槽に隣接し、且対向する
   ２枚の挟圧板にて脱水する脱水装置と、この洗浄槽より
   脱水装置へ洗浄後のスクリーン渣あるいはスカム等を供
   給する供給装置の不可分の集成より戒ることを特徴とす
   る下水スクリーン渣あるいはスカム等の処理装置。