JPS60138790A - カセツトテ−プ用透明スリツプシ−ト材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はカセットテープ用透明スリップシート材料に関
する。

カセットテープにおいてテープやリールの回転を円滑に
し、帯電防止を図るために用いられるスリップシートと
して、従来、カーボンブラック、グラファイト等の導電
性物質およびシリコーン樹脂、フッ素系樹脂等の滑剤を
プラスディックフィルムに混入あるいは塗布したもの等
が用いられているが、これらはいずれも不透明タイプの
ものである。近年カセットテープの外から磁気テープの
巻き状態を観察できるように工夫されたものが開発され
るようになってきており、この種のカセットテープには
透明スリップシートが用いられている。

透明スリップシートとしては、帯電防止剤を表面塗布あ
るいは含有させた透明プラスチ、クフィルムに滑剤とし
てシリコーン系樹脂あるいはフッ素系樹脂、をコーティ
ングしたもの、又は蒸着、スパッタリングなどの薄膜生
成法によって透視可能な金属薄膜を積層した透明プラス
チックの表面に滑性層を設けたもの等が用いられている
。しかしながら前者で使用する帯電防止剤はカーボンプ
ラツクやグラファイト等の導電性物質に比して表面抵抗
値が高くテープ走行時に生じる静電気の除去には不充分
であシ、後者には透明性が不充分であシ、又、金属、導
電層の剥離や亀裂を生じ導電性が低下するという問題点
がある。

本発明者等は成上の従来の欠点を解消すべく研究の結果
、透明なベース材の少なくとも片面にアンチモン０．１
〜２０重量％を含有し残シが実質的に酸化錫からなる粒
径０．２μｍ以下の導電性微粉末を３０〜９０重量％含
有するとともに有効成分で０．１〜２０重量％のフッ素
樹脂を含有する透明樹脂層を設けることによシ滑性、透
明性、帯電防止効果に優れ、且つ耐久性に優れたカセッ
トテープ用透明スリップシート材料を得ることができる
ことを見いだし、かかる知見にもとづいて本発明を完成
したものである。

即ち１本発明の要旨は透明なベース材の少なくとも片面
にアンチモン０．１〜２０重量％を含有し残シが実質的
に酸化錫からなる粒径０．２μｍ以下の導電性微粉末を
３０〜９０重量％含有するとともに有効成分で０．１〜
２０重量％のフッ素樹脂を含有する透明樹脂膜を形成し
てなることを特徴とするカセットテープ用透明スリップ
シート材料である。

以下本発明の実施例を図面に基き説明する。

第１図（５）、（Ｂ）において＋１１は透明なベース材
で該ベース材（１）としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチレンテレ
フタレート、エチレン−ビニルアルコール共重合体ケン
化物、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、セロフ
ァン、二酢酸セルローズ、等よりなる透明性の良い厚み
３０〜１５０μｍのシート等が用いられる。上記透明な
ベース材（１１の片面（第１図（７りまたは両面（第１
図（Ｂ））には導電性微粉末とともにフッ素樹脂を含有
する透明樹脂膜（２）が形成される。而して本発明にお
ける導電性微粉末はアンチセフ０９１〜２０１４１％含
有する酸化錫であり、０．２μｍ以下の粒径を有するも
のである。導電性微粉末中のアンチモン含有量が０．１
重量％未満の場合には充分な帯電防止効果が得られず、
２０重量％を超える場合には透明樹脂膜（２）が青味を
帯び透明性が損われる。また導電性微粉末の粒径が０．
２μｍを超えると該微粉末の粒径が可視光の波長よシ大
きくなるため光の散乱が大きくな夛、この場合にも透明
樹脂膜（２）の透明性が損われる。フッ素樹脂は潤滑剤
や離型剤として用いられる固型粉末あるいは有機溶剤分
散タイプの４フツ化エチレン樹脂あるいは４フッ化エチ
レン−６フツ化プロピレン共重合樹脂が望ましく、例え
ばＴＦ　９２０２．　ＴＦ　９２０５　（ヘキスト社製
）、ルブロンＬＤ−１（ダイキン工業社製）などが挙げ
られる。

次に本発明において、上記透明樹脂膜（２）を形成する
樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルブチラール、
塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、アクリロ
ニトリル−アクリル酸ブチル−２−ヒドロキシエチルメ
タクリレート共重合体、アクリロニトリル−ポリオール
共重合体等のビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジェン共重合体等
のゴム系樹脂、ニトロセルロース、ジエチルセルロース
、アセチルセルロース等の繊維素系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ウレタン、フェノキシ、エホキン等の架橋性樹脂
、もしくはこれらを組合せてなるもの等が挙げられる。

透明樹脂膜（２）は上記樹脂中に３０〜９０重量％の導
電性微粉末および０．１〜２０重量−のフッ素樹脂を含
有する組成物を溶媒に分散または溶解せしめて前記ベー
ス材（１）面にグラビアコーティング、ナイフコーティ
ング等のコーティング法によシ塗布するか、または導電
性微粉末を含有せしめた後フィルム状に形成した樹脂膜
をベース材（１）面に圧着する等によシ通常０．５〜１
０μｍの厚さに形成する。

上記透明樹脂膜（２）中の導電性微粉末の含有量は３０
〜９０重量％であシ、３０重量％未満であると帯電防止
効果が低下し、９０重量％を超えると膜形成性が低下し
、均一な透明樹脂膜（２）が得られない。また導電性微
粉末を樹脂に含有せしめる際、該微粉末の分散性を高め
るためリン酸ナトリウム、スルホン酸ナトリウム、オレ
イン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等の陰イオン界
面活性剤、アルキルシラン、アルコキシシラン等のＶラ
ンカ。

ブリング剤、アルキルチタネート、アクリルチタネート
等のチタネート力、プリング剤等を添加することもでき
る。

フッ素樹脂は透明樹脂中に対して有効成分で０．１〜２
０重散チ含有せしめるものであり、フッ素樹脂が０．１
％未満の場合には充分な表面滑性が得られず２０重量％
を超える場合にはそれ以上の表面滑性向上効果に差が認
められなくなり不経済であるばかシか透明性が損われた
り、導電性が低下する等の欠点が生じる。

次に第２図囚、（Ｂ）は本発明の別の実施態様を示し、
透明樹脂膜（２）の上にフッ素樹脂を含有する表皮膜（
３）が設けられている。表皮膜（３）は第２図（Ｎに示
す如く、ベース材（１）の片面のみに形成した透明樹脂
膜（２）の上に設ける態様、あるいは同図（Ｂｌに示す
如く、ベース材（１）の両面に形成した透明樹脂膜（２
）の片面のみの上に設ける態様、また特に図示しないが
ベース材（１）の両面に形成した透明樹脂膜（２）の両
面に設ける態様等が挙げられる。表皮膜（３）中に含有
せしめるフッ素樹脂は、前記透明樹脂膜（２）に含有せ
しめる場合有効成分で０．１〜３０重量％であシ、また
表皮膜（３）を形成する透明樹脂としては透明樹脂膜（
２）に用いられるのと同様の樹脂が挙げられる。上記表
皮膜（３）は通常厚さ０．１〜５μｍに形成し、形成方
法としては透明樹脂膜（２）と同様のコーティング法あ
るいは圧着等が挙げられる。

本発明のカセットテープ用スリップシート材料は表面滑
性に優れたものであるが、片面または両面にエンボス加
工を施すことにょシ磁気テープとの接触面積を減少でき
、磁気テープ走行時の摩擦をよシ低減せしめ摩擦による
静電気発生防止の効果の向上を図れる。第３図は両面エ
ンボスの例を示すもので、第１図（Ｂ）に示すカセット
テープ用スリップシート材料に機械的エンボス加工にょ
シ表面に凸部（４）と凹部（５）を形成したものである
。エンボス加工を施す方法としては、上記した如きエン
ボスロール等を用いて表面に凹凸を形成する機械的エン
ボス加工の他に、透明樹脂膜（２）あるいは表皮膜（３
）にガラスピーズ等を含有せしめて表面に凹凸を形成す
るいわゆるビーズエンボス加工等が挙げられる。

本発明のカセ、トテーブ用透明スリ、プシート材料は所
定の大きさ形状に切シ取シ、スリ、プンートとして磁気
テープとへセットへ−フ間に介在させて用いられる。こ
の際、導電性微粉末を含有する透明樹脂膜（２）あるい
は該透明樹脂膜（２）の上に設けた表皮１１！（３）が
、磁気テープ側に位置するようにし、またエンボス加工
を施した場合にはエンボス加工が施された面が磁気テー
プ側に位置するようにして用いることが好ましい。

以上説明したように本発明のカセットテープ用透明スリ
ップシート材料は、透明なベース材の少なくとも片面に
、アンチモンを０，１〜２０ｉｔ１１％含有し残９が実
質的に酸化錫からなる粒径０．２μｍ以下の導電性微粉
末を３０〜９０重量％含有するとともに有効成分で０．
１〜２０重量％のフッ素樹脂を含有する透明樹脂膜を形
成してなるものであるため、所定の大きさ、形状に切シ
取りて磁気テープとカセットハーフとの間に介在させる
スリップシートとして用いる場合、従来のスリップシー
トに比して耐摩性が良好で充分な帯電防止効果を有し、
長期間にわたって磁気テープへのはこシの付着、テープ
通しの密着を防止することができ、テープ走行を円滑に
行なうことができる。またスリップシートの透明性が優
れることによシ、透明なカセットへ−フとともに用いれ
ば磁気テープの巻き取シ状態を観察することができる等
の種々の効果を有する。

次に具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明す
る。

実施例１ 塩化ビニル樹脂とウレタン系樹脂とからなる樹脂バイン
ダーに導電性微粉末としてアンチモン５重量％含有する
酸化錫（粒径０．０４μｍ以下）を３０重ｔ％およびフ
ッ素樹脂（ダイキン工業社製。

商品名；ルブロンＬＤ　−１）を有効成分で８重量％添
加し溶媒（酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン
を重量比で１：１：１に混合してなる溶媒）で希釈し、
厚さ５０　ａｍのポリエチレンテレフタレートの両面に
グラビアコーティング法によシ塗布し、３μｍ厚の透明
樹脂膜を形成した。このシート材料の表面抵抗は１０１
〜１０８Ω、静電気半減期は１０秒以下（−９ｋＶ、３
０秒間帯電時）であシ透明性に優れていた。上記シート
材料を所定の大きさ、形状に切シ取シ磁気テープとカセ
ットハーフとの間に介在させてスリ、ブシートとして用
いたところ表面滑性に優れ長時間にわたシ優れた帯電防
止効果を奏し、磁気テープへのほこシの付着、テープ通
しの密着等の問題は生じなかった。

実施例２ 上記実施例１と同一のシート材料の両面にエンボスロー
ルを用いてエンボス加工を施した後所定の大きさ、形状
に切り取シ、スリップシートとして用いたところ、透明
性良好で、表面滑性に優れ、テープへのほこシ付着、テ
ープ通しの密着等を生じることはなかった。

実施例３ アンチモンを１５重量％含有する酸化錫３０重量−を添
加した塩化ビニル樹脂とウレタン系樹脂とからなる樹脂
バインダーを前記と同様の溶媒で希釈した後厚さ５０μ
ｍのポリエチレンテレフタレートシートの片面にグラビ
アコーティング法により３μｍ厚に塗布して透明樹脂膜
を形成した。次いで該透明樹脂膜上にフッ素樹脂（ヘキ
スト社製、商品名ＨＯ８ＴＡＦＬＯＮ　ＴＦ　９２０５
　）を有効成分で１０重量％添加し【なるアクリロニト
リル−ポリオール共重合体樹脂バインダーを溶媒（トル
エン、酢酸エチル、メチルエチルケトンが重量比１：１
：１）で希釈し現後グラビアコーティング法にょシ塗布
し２１ＬｒｒＬ厚の表皮膜を形成しシート材料とした。

このシート材料をエンボス加工した後所定の大きさ、形
状に切シ取シスリップシートとして用いたとこ擾透明性
、耐摩性に優れ帯電防止効果（表面抵抗１０７〜１０＠
Ω、静電気半減期１０秒以下）を有するとともに表面滑
性に優れたものであった。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので第１図（Ａ）、（Ｂ
）は、各々ベース材の片面または両面に導電性微粉末あ
るいは導電性微粉末とフッ素樹脂を含有する透明樹脂膜
を形成してなるカセットテープ用スリ、プシート材料の
要部縦断面図、第２図（Ｎ、（Ｂ）は各々導電性微粉末
を含有する透明樹脂膜の上にフッ素樹脂を含有する表皮
膜を形成してなる他の実施例を示す要部縦断面図、第３
図は両面にエンボス加工を施してなる他の実施例を示す
要部縦断面図である。 （１）・・・・・・・・・ベース材 （２）・・・・・・・・・透明樹脂膜 （３）・・・・・・・・・表皮膜 特許出願人　大日本印刷株式会社 代理人弁理士小西淳美

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ＜１）透明なベース材の少なくとも片面にアンチモン０
   ．１〜２０重量％を含有し残９が実質的に酸化錫からな
   る粒径０．２μｍ以下の導電性微粉末を３０〜９０重量
   ％含有するとともに有効成分で０．１〜２０重量−のフ
   ッ素樹脂を含有する透明樹脂膜を形成してなることを特
   徴とするカセットテープ用透明スリップシート材料。 （２）前記透明樹脂膜がフッ素樹脂を含有する透明樹脂
   よシなる表皮膜で被覆されていることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載のカセットテープ用透明スリップ
   シート材料。 （３）片面または両面にエンボス加工が施されてなるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第２項記載の
   カセットテープ用透明スリップシート材料。