JPS60131145A - 薄肉箱体の平面部のフライス仕上げ用治具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 イ、産業上の利用分野 この発明は、ダイカストや鋳物等で形成された薄肉箱体
、時に複雑形状を有する箱体の平面部の切削仕上げに利
用される。

口、従来技術 例えば第１〜３図で示す自動車用トランスミッションハ
ウジング等のダイカストや鋳形等で形成された複雑形状
を有するワーク（１）は、一般的に複数の鋳型を交換使
用して同一種のものを製造していることから、鋳型の精
度差やずれ等により、第１図示破斜線で示ず頂端の平面
部（２）を切削仕上げする場合、該平面部（２）の高さ
を底端面（３）を基準にして設定できないという不都合
がある。すなわち、底端面（３）は切削仕上げ後の平面
部（２）を基準にして同様の切削仕上げを行う。そこで
、形状的に寸法基準となし得る外表面側の平面部（２）
と同一方向に面する部分、ここでは下方フランジ部（１
ａ）の上面側を基準面（１４）として、従来では、面板
が水平に回転する縦形旋盤にて加工していた。

しかしながら、このような旋盤による切削加工では、ワ
ーク（ｉ）の基準面（４）を＝クランプするための装置
構成が非常に複雑で操作的にも煩雑であると共に、回転
バランス開整が困難である。更にワーク（１）が薄肉箱
形であることや底部以外に側方にも開口＜ｌｂ）　シて
いること、ならびに加工すべき平面部（２）とクランプ
した基準面（４）とが大きく離れていることにより、ビ
ビリ現象が著しく、またクランプおよび加工中の押さえ
圧力によって歪みを住じ、クランプ状態での寸法精度が
正確であっても、クランプを解除すると歪のの復元によ
る反りを生じ、仕上がり寸法が狂うという問題があった
。

ハ０発明の目的 この発明は上述従来の欠点を解消するためになされたも
ので、フライス盤を利用して薄肉箱体の平面部の切削加
工を精密にしかも容易に行うこ３とを可能にする治具を
提供することも目的としている。

ニ９発明の構成 この発明は、切削仕上げすべき平面部（２）を頂端とし
て、周側部に該平面部（２）と同一方向に面した平面部
高さ設定基準面（４ンを有する薄肉箱体からなるワーク
（１）を、加工位置で保持するためにフライス！　（５
）のテーブル（９）上に固定される治具（１１）であっ
て、加工位置においてワーク（１）の基準面Ａ、Ｂ、Ｃ
に当接する加工基準座（２７ａ）　（２７ｂ）（２７ｃ
）と、ワーク（１）を搬入位置から加工位置まで押し上
げる押し上げ機構（２ｏ）と、ワーク（１）上部を定姿
勢で保持するクランプ機構と、加工後のワーク（１）を
排出するエジェクター（２３）とを具備してなる薄肉箱
体の平面部のフライス仕上げ用治具に係る。

ホ、実施例 以下、この発明を図示実施例に基づい゛Ｃ説明する。

第４図はフライス盤（５）を示し、（６）はコラム、（
７）はクーラント、（８）はスピンドルヘッド、（９）
はテーブル、（１ｏ）はベッドである。第２図で示すよ
うに、治具（１１）はテーブル（９）上に固定されてお
り、この治具（１１）の原位置前方にワーク置台（１２
）が取付けられており、またテーブル（９）の前面に反
って（絞入・搬出用のローラコンベア（１３）が設置さ
れている。尚、テーブル（９）の前後両側に沿ってベッ
ド（１Ｏ）上に切屑をエアブロ−で落とし込むための凹
形溝（１０ａ）（１０ａ）が形成されており、落下した
切屑がラッセル板（図示略）等で機外へ排出されるよう
になされている。

第６〜９図で示すように、治具（１１）は、下部基板（
１４ａ）とこの上面に重合固定した上部基板（１４ｂ　
）と、上部基４５．（１４ｂ）上に立設した前方２本お
よび後方１本の支柱（１５ａ＞（１５ｂ）（１５ｃ）と
、これら支柱の上輪に固定された上面視聴前方向きの口
字状の天板（１６）とから、外枠部（１１ａ　＞が構成
されている。しかして治具（１１）は下部基板（１４ａ
）の両側部の切欠溝（１７）においてボルトを介してテ
ーブル（９）に固定される。尚、（１８）はテーブル（
９）の丁形溝（９ａ）に嵌合する位置決めキーである。

しかして治具（１１）の外枠部（１１ａ　）の中央に形
成された前方側へ開放した空間（１１ｂ　）内には、ワ
ーク（１）を搬入・搬出するための平行２本の滑り込み
レール（１９）　（１９）が前方側から下降傾斜して内
実側で水平となる状態で導入配設されており、更に該レ
ール（１９）　（１９）より下位に押し上げ機構（２０
）が設置されている。また治具（１１）の正面視左側前
方には上部クランプシリンダ（２１）が支柱（１５ｂ　
）上に固設され、同右側には、回転シリンダ（２２）が
上部基板（１４ｂ　’Ｉ上に固設され、更に外枠部（１
１ａ　）の後方側にエジェクター（２３）が取付けられ
ている。

天板（Ｉ６）は上面に空間＜１１　ｂ　）をＷｌむ形で
取（］枠（１６ａ）（１６ｂ）（１６ｂ）が突設され、
取付枠（１１３ｂ　）の内側面にガイド部材（２４ａ）
が固着され、また取付枠（１６ｃ）の内側面に間隙調整
用シム（２５）を介挿してガイド部材（２４ｂ　）が固
着されており、更に天板（１６）表面より離間した取付
枠（１６ａ）に当て金（２６ａ　）　（２６ｂ　）が固
着されている。上記ガイド部材（２４ａ）（２４ｂ　）
　により、ワーク（１）は第６図で示す向き以外では空
間（１１ｂ　）内に進入可能となる。一方、各支柱（５
）の空間（１１ｂ　）側面の上部にはそれぞれ加圧基準
座（２７ａ　）　（２７ｂ　）（２７ｃ　）が固着され
ている。

押し上げ機構（２０）は、略三角形で各角部に上方へ突
出する三点押し上げ突子（２８ａ）を備えた押し上げ板
（２８）と、押し上げ板（２８）の中央部に先端が上下
摺動可能に突入すると共に円錐状肩部で押し上げｔ＆　
（２８）を支承した押し上げ軸（２９）　、！：、押し
上げｔｌＥ（２９）に円筒基部（２９ａ）の内面に設け
たねじ部（２９ｂ）に螺合したねじ軸（３０）と、押し
上げ軸（２９）を上下摺動可能に且つスライドキー（２
９ｃ）を介して回転不能に保持するガイド筒（３１）と
を具備している。（３２）は押し上げ板（２８）の下面
に固着された切屑侵入防止用リング部材、（３３）は上
部基板（１４ｂ　”）に螺着して立設された押し上げ板
廻り止めピン、（３４）はワーク　（１）のクランプ時
の圧力受は用スラストワッシャ、（３５）は潤滑油道で
ある。

一方、回転シリンダ（２２）は、内部にランク歯を形成
した長尺ピストンを備えており、これに噛合するピニオ
ン内蔵軸（２２ａ）を介して直線運動を回転運動に変換
する機能を備えており、ピニオン内蔵軸（２２ａ）に固
着した爪クラツチリング（３６）　、これに噛合する駆
動ギヤ（３７）、駆動ギヤ（３７）に噛合する伝達ギヤ
（３８）、これに下車ギヤ部（３０ａ）で噛合したねじ
軸（３０）の連動回転により、押し上げ軸（２９）およ
び押し上げ板（２８）を昇降駆動する。また回転シリン
ダ（２２）の上位には、連接棒（３９）を介して該回転
シリンダ（２２）の回転に伴って往復動するピストン（
４０）が設けてあり、このピストン（４０）より突出し
たねじ軸（４０ａ）に螺着したナラ１〜状当て金（４１
）　（４１）によってリミットスイッチ（４２）　＜４
２＞を作動させ、押し上げ軸（２９）の上下摺動範囲を
所定値に設定するようにしである。　（４３）は切屑防
止カバーである。尚、上部クランプシリンダー（２１）
においても、ピストン（４４）の後端より突出したねじ
軸（４４ａ）にナンド状当て金（４５）　（４５）が螺
着され、この当て金（４５）　（，４５）にてリミット
スイッチ（４６）　（４６）を作動させることにより、
先端クランプ部（２１ａ　）の出退範囲を所定値に設定
するようにしである。

またエジェクター（２３）は、第８図および第９図で示
すようにシリンダ（４７）のロンド（４７ａ）先端にワ
ーク押し金（４８）に取付けられたもので、天板（１６
）と取付枠（１６ａ）との間に構成される開口（４９）
よりワーク押し金（４日）が空間（１１ｂ　）に突入す
るように配置している。

（５Ｏ）はワーク押し金（４Ｂ）の回転防止用ガイドバ
ー、（５０ａ）は摺接用ブツシュ、（５１）はシリンダ
チューブに取付けられた磁石内蔵式スイッチで、ワーク
押し金（４８）の進退を検知してエジェクター（２３）
の動作を制御する機能を持つ。尚、ワーク押し金（４８
）は先端部（４８ａ）が基部（４８ｂ’）より薄肉で、
且つ先端側か幅狭となる形状を備えており、片側にワー
ク押出係合部（４８ｃ）を有している。

上記構成の治具（１１）を用いて、ワーク（１）の平坦
面（２）をフライス盤（５）にて切削加工するには、手
動または自動的にワーク（１）をガイドレール（１９）
　（１９）を介して治具（１１）の空間（１１ｂ　）内
に滑り込ませる。この時、ワーク（１）はガイド部材（
２４ａ　）　（２４ｂ　）にて定姿勢で入り込み、その
開口端面部（１ｃ）において当て金（２６ａ）（２６ｂ
）に当接する。次にセンサー等により搬入確認を行った
上で、押し上げ機構（２０）を駆動させてワーク（１）
を三点押し上げ突子（２８ａ）にて上昇させ、ワーク（
ｌンのフランジ部（１ａ）の基準面Ａ、Ｂ、Ｃを基準座
（２７ａ）（２７ｂ）（２７ｃ）に軽く当接させた後、
上部クランプシリンダ（２１）を駆動してそのピストン
（４４）に連結された先端クランプ部（２１ａ　”）で
ワーク（１）を押圧する。この押圧力はワーク（１）を
当て金（２６ａ）（２６ｂ）とガイド部材（２４ｂ　）
の各当接部に押付けるように作用し、ワーク（１）が上
部で確実にクランプされる。次いで押し上げ機構の推力
を高めて基準面Ａ、Ｂ、Ｃと基準座（２７ａ　＞　（２
７ｂ　）（２７Ｃ）との当接を確実にすることにより、
ワーク（１）を下部でもクランプする。

このクランプ状態でフライス盤（５）の多刃正面フライ
スカッターによりワーク（１）の平面１７Ｂ（２）の切
削仕上げを行う。この時、切屑は支柱（１５ａ）と（１
５ｂ）間、同（１５ａ）と（１５ｃ）間、および支柱（
１５ａ）に形成した開口部（図示略ンの３ケ所によりエ
アーブローまたはクーラント液によって排出させる。加
工操作はカッターを回転させてテーブル（９）を切削送
りし、完了後にカッターを戻して仕上面の返り傷を回避
した上でテーブル（９）を早戻しする。次に治具（１１
）の各クランプを解除し、エジェクター（２３）を駆動
させ、ワーク（１）を空間（１１ｂ　）より前方へ押し
出す。

尚、上記切ｒｊｌｌ中の振動等により、押し上げ機構（
２Ｏ）が増し締り状態となってクランプ解除しない場合
があるが、第１０−１３図で示すように駆動ギヤ（３７
）と爪クラツチリング（３６）との嵌合部において、駆
動ギヤ（３７）の山部（３７ａ）の開き角度θ１をこれ
に嵌合する爪クラツチリング（３Ｇ）の谷部（３６ｂ　
）の開き角度θ２より小さくすることにより、嵌合部で
遊隙を形成しておけば、クランプ解除動作時に嵌合部で
インパクト当接が行われるから、容易にクランプ解除さ
れる。（３７ｂ　）は駆動ギヤ（３７）の谷部、（３６
ａ）は爪クラツチリング（３６）の山部である。

また、加工基準座（２７）は、第１４〜１６図で示すよ
うに、支柱（１５）の取付部（５２）に形成した傾斜溝
（５２ａ）にキ一部（５３）を嵌合させると共に、両側
固定用ポルｌ−（５５）の嵌合孔（５６）を長孔状とす
る構成により、高さの＠調整が可能となる。尚、基準座
（２７）のワーク当接部（５７）は、例えば第１４．１
５図の如く側面視凸曲面状として、面当接ではなく線当
接を行うようにすれば、当接位置精度が向上する。

へ０発明の効果 この発明に係る薄肉箱体の平面部のフライス仕上げ用治
具によれば、複雑形状を有する薄肉箱体の平面部の切削
仕上げをフライス盤によって行うことができ、この切削
仕上げに際してワークのクランプが上下部で確実になさ
れるから、ビビリ現象や歪みを生じることなく、高い寸
法精度の仕上げ面が得られる。また、ワークのクランプ
操作および加工後の搬出操作が極めて容易に、しかも正
確に自動的手段で行うという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は薄肉箱体の一例を示す平面図、第２図は同側面
図、第３図は第２図のｌｆｆ−１［［線のＷｉ面図、第
４図はフライス盤の斜視図、第５図はフライス盤にこの
発明の一実施例に係る治具を装着した状態を示す要部平
面図、第６図は上記治具の平面図、第７図は同縦断面図
、第８図はエジェクタ一部分の一部断面平面図、第９図
は同正面図、第１０図は駆動ギヤの上面図、第１１図は
同側面図、第１２図はクラッチリングの側面図、第１３
図は同底面図、第１４図は加工基準座の側面図、第１５
図は同正面図、第１６図は同底面図である。 （１）−ワーク、（２）　一平面部、（５）　−フライ
ス盤、（９”）−テーブル、（１１）−治具、（２０）
−押し上げ機構、（２１）−上部クランプシリンダ（ク
ランプ機構）、（２３）　−エジェクター、（２７）−
（’２７ａ）（２７ｂ）（２７ｃ）−加工基準座、Ａ、
Ｂ、Ｃ−基準面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１１切削仕上げすべき平面部を頂端として、周側部に
   該平面部と同一方向に面した平面部高さ設定基準面を有
   する薄肉箱体からなるワークを、加工位置で保持するた
   めにフライス盤のテーブル上に固定される治具であって
   、加工位置においてワークの上記基準面に当接する加工
   基準座と、ワークを搬入位置から加工位置まで押し上げ
   る押し上げ機構と、ワーク上部を定姿勢に保持するクラ
   ンプ機構と、加工後のワークを排出するエジェクターと
   を具備してなる薄肉箱体の平面部のフライス仕上げ用治
   具。