JPS6012987B2 - 無機質硬化体の製造法 - Google Patents
無機質硬化体の製造法Info
- Publication number
- JPS6012987B2 JPS6012987B2 JP10918577A JP10918577A JPS6012987B2 JP S6012987 B2 JPS6012987 B2 JP S6012987B2 JP 10918577 A JP10918577 A JP 10918577A JP 10918577 A JP10918577 A JP 10918577A JP S6012987 B2 JPS6012987 B2 JP S6012987B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- msh
- cured product
- reaction
- tsh
- reaction rate
- Prior art date
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- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は無機質硬化体の製造法に関するものであって、
その目的とするところは強度が高く表面凹凸(ふくれ)
のない硬化体を得ることができる無機質硬化体の製造法
を提供するにある。
その目的とするところは強度が高く表面凹凸(ふくれ)
のない硬化体を得ることができる無機質硬化体の製造法
を提供するにある。
従来からカルシウムアルミネートトリサルフェートハイ
ドレート(以下TSHと略す)の硬化体を製造するに当
っては原料としてカルシウムアルミネートモノサルフェ
ートハイドレート(以下MSHと略す)と石膏及び必要
に応じて補強繊維等を用いているが、MSHの粒径が例
えば15仏以上と大きいと、硬化後、表面に凹凸を生じ
る欠点があった。
ドレート(以下TSHと略す)の硬化体を製造するに当
っては原料としてカルシウムアルミネートモノサルフェ
ートハイドレート(以下MSHと略す)と石膏及び必要
に応じて補強繊維等を用いているが、MSHの粒径が例
えば15仏以上と大きいと、硬化後、表面に凹凸を生じ
る欠点があった。
そこで本発明者らは既にMSHを微細化し、反応系のp
Hを10.5〜12.0にして表面に凹凸のない硬化体
を製造しようとする方法を開発したが、このような条件
下でTSH化反応を行なわせると、反応が非常に遠くな
り、抄造後のプレス工程までに反応が相当進んでしまい
、TSH硬化体として十分な強度を出すことができない
欠点があつた。本発明はかかる従来の欠点を解消せんと
するもので、以下詳細に説明する。
Hを10.5〜12.0にして表面に凹凸のない硬化体
を製造しようとする方法を開発したが、このような条件
下でTSH化反応を行なわせると、反応が非常に遠くな
り、抄造後のプレス工程までに反応が相当進んでしまい
、TSH硬化体として十分な強度を出すことができない
欠点があつた。本発明はかかる従来の欠点を解消せんと
するもので、以下詳細に説明する。
本発明はMSHと石膏及び必要に応じてガラス繊維やア
スベスト、ナイロン繊維等の有機又は無機の補強繊維、
適宜充填材、顔料、その他適宜添加剤と配合すると共に
適量の水を加えてスラリーを調製し、このスラリーを抄
造した後プレスし、更に養生、乾燥を行なうものである
。ここで上記MSHとしては微細化したもの、好ましく
は平均粒子径が5〜10ム程度のものを用いる。
スベスト、ナイロン繊維等の有機又は無機の補強繊維、
適宜充填材、顔料、その他適宜添加剤と配合すると共に
適量の水を加えてスラリーを調製し、このスラリーを抄
造した後プレスし、更に養生、乾燥を行なうものである
。ここで上記MSHとしては微細化したもの、好ましく
は平均粒子径が5〜10ム程度のものを用いる。
これはこのMSHが10仏以上になるとTSH化反応が
遅くなると共に硬化体表面に凹凸が生じ、また5ム以下
になると反応が速すぎて制御が困難となる上にそのよう
に徴粉化すること自体が容易でないからである。また反
応系、つまり上記混合スラリ−は世10.5〜12.0
、好ましくはpH10.5〜11.5とする。これはP
HIO.5以下ではMSH自体が不安定となって分解し
やすくなり、逆にpH12.0以上では硬化体表面の凹
凸を十分に消失させることができなくなるからである。
更にプレスを行なう時点でのMSHの反応率を低くする
ことが必要であり、例えばこの反応率が50%以下、好
ましくは30%以下がよい。これはプレス時の反応率が
高くなるにつれて硬化体の強度が低下するためである。
また上記のようにpHIO.5〜12.0でかつプレス
時のMSH反応率を低下させる方法としては、抄造後直
ちにプレスをしたり、或いは上記スラリーの温度を20
00以下にして処理をする等の方法がある。本発明にあ
っては上述のようにMSHに石膏及び水を配合して反応
させTSH硬化体を製造するに当り、MSHを微細化す
ると共に反応系をPH10.5〜12.0としているか
ら、表面に凹凸(ふくれ)のない平滑な硬化体を得るこ
とができる。即ち、TSH硬化体の膨張とその際に発生
する表面の凹凸との関係については次の関係がある。‘
1} TSH化反応速度の遠いものほど膨張率が小さい
。{2’TSH化反応の開始と膨張の開始とのずれは、
反応速度が遠いものほど小さくなって反応と同時に膨張
、硬化するが、遅いものは反応がかなり進んでからでな
ければ膨張、硬化しない。
遅くなると共に硬化体表面に凹凸が生じ、また5ム以下
になると反応が速すぎて制御が困難となる上にそのよう
に徴粉化すること自体が容易でないからである。また反
応系、つまり上記混合スラリ−は世10.5〜12.0
、好ましくはpH10.5〜11.5とする。これはP
HIO.5以下ではMSH自体が不安定となって分解し
やすくなり、逆にpH12.0以上では硬化体表面の凹
凸を十分に消失させることができなくなるからである。
更にプレスを行なう時点でのMSHの反応率を低くする
ことが必要であり、例えばこの反応率が50%以下、好
ましくは30%以下がよい。これはプレス時の反応率が
高くなるにつれて硬化体の強度が低下するためである。
また上記のようにpHIO.5〜12.0でかつプレス
時のMSH反応率を低下させる方法としては、抄造後直
ちにプレスをしたり、或いは上記スラリーの温度を20
00以下にして処理をする等の方法がある。本発明にあ
っては上述のようにMSHに石膏及び水を配合して反応
させTSH硬化体を製造するに当り、MSHを微細化す
ると共に反応系をPH10.5〜12.0としているか
ら、表面に凹凸(ふくれ)のない平滑な硬化体を得るこ
とができる。即ち、TSH硬化体の膨張とその際に発生
する表面の凹凸との関係については次の関係がある。‘
1} TSH化反応速度の遠いものほど膨張率が小さい
。{2’TSH化反応の開始と膨張の開始とのずれは、
反応速度が遠いものほど小さくなって反応と同時に膨張
、硬化するが、遅いものは反応がかなり進んでからでな
ければ膨張、硬化しない。
したがってMSHを微細化すると共にpHを上記の範囲
内に設定することによりMSHの反応速度を速くして表
面の膨張による凹凸の発生を抑えると共に、反応速度を
遠くすることにより反応開始と膨張開始との時間的なず
れを小さくしてTSH生成後の膨張による凹凸の発生を
抑えることができて、表面の平滑なTSH硬化体を得る
ことができる。
内に設定することによりMSHの反応速度を速くして表
面の膨張による凹凸の発生を抑えると共に、反応速度を
遠くすることにより反応開始と膨張開始との時間的なず
れを小さくしてTSH生成後の膨張による凹凸の発生を
抑えることができて、表面の平滑なTSH硬化体を得る
ことができる。
また本発明にあっては上記のように抄造した後、MSH
の反応率が低い状態でプレスを行なっているから、生成
TSHのプレスによる破壊が減少して強度の大きな硬化
体が得られ、また吸水時の強度保持率も大きくなる利点
がある。
の反応率が低い状態でプレスを行なっているから、生成
TSHのプレスによる破壊が減少して強度の大きな硬化
体が得られ、また吸水時の強度保持率も大きくなる利点
がある。
したがって本発明にあっては従来のように平滑な面を出
すためにプレスで加圧したまま反応を完結させる必要が
なくなって簡略な工程により、表面が平滑でかつ高強度
なTSH硬化体を得ることができる利点がある。
すためにプレスで加圧したまま反応を完結させる必要が
なくなって簡略な工程により、表面が平滑でかつ高強度
なTSH硬化体を得ることができる利点がある。
以下本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
実施例 1
く配合>
MSH IO碇都二
水石膏 55部ガラス
繊維(1/2インチ) 4部パルプ繊維
1戊部以上の原材料を水と
混合して濃度が8%のスラリ−を調製した。
水石膏 55部ガラス
繊維(1/2インチ) 4部パルプ繊維
1戊部以上の原材料を水と
混合して濃度が8%のスラリ−を調製した。
そしてpHを調節し、凝集剤(商品名ハィモロックSS
−100)を150胸入れて抄造後、直ちにプレスして
50ooで2時間養生し、次いで40ご0で乾燥させた
。この場合、スラリーpH、プレス時のMSH反応率と
硬化体の諸強度との関係は下記第1表の通りであった。
〔第 1 表〕 ※ MSHの反応率はX線回折分析Kより求めたもので
、これの高いものほどTSH化反応が進んだことを示す
。
−100)を150胸入れて抄造後、直ちにプレスして
50ooで2時間養生し、次いで40ご0で乾燥させた
。この場合、スラリーpH、プレス時のMSH反応率と
硬化体の諸強度との関係は下記第1表の通りであった。
〔第 1 表〕 ※ MSHの反応率はX線回折分析Kより求めたもので
、これの高いものほどTSH化反応が進んだことを示す
。
◎強度保持率=豊薫鱈参菱電X・〇。
X養生を50℃、加圧下で行なったもの。第1表の結果
からMSHの粒子径及びスラリ−pHが同条件ならサン
プル2〜4にて、プレス直前のMSH反応率が低くなる
ほど初期強度及び吸湿強度の大きな硬化体が得られるこ
とがわかった。また例えばサンプル2、5〜7から、ス
ラリーPHが本発明の範囲内で小さくなるにつれて強度
と共に表面の平滑度も良好となる懐向のあることがわか
つた。実施例 2 次にMSHの平均粒径を種々に変えて上記実施例1と同
様の処理を行なった。
からMSHの粒子径及びスラリ−pHが同条件ならサン
プル2〜4にて、プレス直前のMSH反応率が低くなる
ほど初期強度及び吸湿強度の大きな硬化体が得られるこ
とがわかった。また例えばサンプル2、5〜7から、ス
ラリーPHが本発明の範囲内で小さくなるにつれて強度
と共に表面の平滑度も良好となる懐向のあることがわか
つた。実施例 2 次にMSHの平均粒径を種々に変えて上記実施例1と同
様の処理を行なった。
結果は下記第2表の通りであった。〔第 2 表〕
上記第2表の結果から、例えばサンプル8と12及び1
3、10と14を比較するとMSH粒径が大きくなれば
強度が低下すると共に表面の平滑性も失われることがわ
かった。
3、10と14を比較するとMSH粒径が大きくなれば
強度が低下すると共に表面の平滑性も失われることがわ
かった。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 〔I〕カルシウムアルミネートモノサルフエートハ
イドレートに石膏及び水を加えて反応させカルシウムア
ルミネートトリサルフエートハイドレートの硬化体を製
造するに当り、上記カルシウムアルミネートモノサルフ
エートハイドレートを微細化してpH10.5〜12.
0の条件で抄造し、その反応率が低い状態でプレスを行
なうことを特徴とする無機質硬化体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10918577A JPS6012987B2 (ja) | 1977-09-09 | 1977-09-09 | 無機質硬化体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10918577A JPS6012987B2 (ja) | 1977-09-09 | 1977-09-09 | 無機質硬化体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5441929A JPS5441929A (en) | 1979-04-03 |
JPS6012987B2 true JPS6012987B2 (ja) | 1985-04-04 |
Family
ID=14503790
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10918577A Expired JPS6012987B2 (ja) | 1977-09-09 | 1977-09-09 | 無機質硬化体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6012987B2 (ja) |
-
1977
- 1977-09-09 JP JP10918577A patent/JPS6012987B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5441929A (en) | 1979-04-03 |
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