JPS6012696Y2 - 油圧エレベ−タの据付工具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は昇降路内に分割搬入された油圧エレベータの
油圧ジヤツキのプランジャ等を回動して接続する油圧エ
レベータの据付工具に関するものである。

まず、第１、第２図によって従来の油圧エレベータの据
付工具を説明する。

図中、１は油圧エレベータのプランジャ、２は把持体で
、円弧状をなす複数個の把持子３が互いに枢着されて帯
状に構成されている。

４は把持体２の内側に被着された高摩擦材、５は端部の
把持子３を互いに締結するボルトおよびナツトからなる
締結具、６は把持子３のそれぞれに設けられた貫通孔か
らなる保合部、７は把手で、８はこれと係合部６のいず
れかに嵌合して把手７を把持体２に着脱可能に係合する
ピンである。

すなわち、油圧ジヤツキ（図示しない）のプランジャ１
等に把持体２が巻回状態に装着され締結具５が締め付け
られてプランジャ１等を把持して把手７が操作されて回
動され、分割搬入されたプランジャ１がそれのねじ接手
により接続される。

しかし、プランジャ１等は油圧エレベータの積載量、速
度等によって外径寸法が相異するため外径寸法に適応し
た各種の据付工具が６良となる不具合があり、円弧状を
なす把持子３からなる把持体２の製造には多くの加工を
要するために高価なものになる不具合があった。

この考案は上記の欠点を解消するもので、プランジャの
外径寸法の差異に容易対応する油圧エレベータの据付工
具を提供しようとするものである。

以下、第３〜第６図によってこの考案の一実施例を説明
する。

図中、第１、第２図を同符号は相当部分を示し、３は山
形に形成され凹部側を互いに対向させて配置された２個
の把持子、５は把持子３の対向端部をそれぞれ締結する
締結具、９は把持子３内側の円柱状体１の円柱面との対
応個所に配置された押し板で、円柱面に沿う接触面が設
けられている。

１０は一端が押し板９裏面に固定されて把持子３に遊挿
通されたねじ棒で、挿通端には座金が配置されナツト１
１がねじ込まれている。

１２はねじ棒１０に嵌装されて把持子３と座金との間に
配置されて押し板９を把持子３に装着する圧縮コイルば
ね、１３は押し板９と把持子３との間に挿入された調整
片で、逆Ｖ字状の凹所１３ａ１および凹所１３ａの開口
部端には先細の斜面１３ｂが設けである。

７′は把手７に適宜に嵌合して操作される補助把手であ
る。

すなわち、円柱状体１の円柱面に皮等の高摩擦材４が巻
き付けられて、その上から押し板９を当て、把持子３相
互が締結具５によって締め付けられる。

このときに押し板９が把持子３にねじ棒１０、圧縮コイ
ルばね１２によって装着されているので、円柱状体１の
外径寸法に差異があっても円柱面に対応して変位する。

そして締結具５の締め付は力により把持子３、押し板９
、高摩擦材４を介して円柱状体１が挟圧されて把持され
、把手７、補助把手７′が操作されて円柱状体１が回動
される。

このように一種類の据付工具により外径寸法の異なる円
柱状体１を把持することができ、これを回動して接続す
ることができるので、油圧エレベータの据付を容易に行
なうことができる。

また、把持子３等からなる据付工具は構造が簡単で安価
に製作することができるので、据付けの経費を節減する
ことができる。

なお、この実施例では調整片１３を設けたので、厚さの
異なる各種の調整片１３を準備することにより一種の工
具で、外径寸法が大きく異なる各種の円柱状体１を把持
することができる。

第７図はこの名案の他の実施例を示すもので、図中、第
３〜第６図と同符号は同一部分を示し、１４は油圧エレ
ベータの昇降路壁からなる固定体、３ａは把持子３の一
辺が延長されてなる阻止部である。

すなわち、円柱状体１を把持子３等により把持して阻止
部３ａを固定体１４に当てることにより円柱状体１の所
定方向への回動を阻止することができる。

これによって、他の据付工具により接続する円柱状体１
を回動する場合に接続される円柱状体１を回動しないよ
うに固定するときに便利である。

以上説明したとおりこの考案は、山形をなす２個の把持
子により円柱状体の円柱面を囲み、把持子相互を締結す
る締結具により押し板を介して円柱状体を挟圧してこれ
を把持したので、外径寸法の異なる円柱状体を一種類の
据付工具により回動して接続することができ、油圧エレ
ベータの据付を容易に行なうことができる。

また据付工具を安価に製作することができて据付けの経
費を節減することができる油圧エレベータの据付工具を
実現するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の油圧エレベータの据付工具を示す平面図
、第２図は第１図の把持子の締結部側面部、第３図はこ
の考案による油圧エレベータの据付工具の一実施例を示
す第１図相当図、第４図は第３図の要部拡大横断面図、
第５図は第３図の調整片の正面図、第６図は第５図の右
側面図、第７図はこの考案による油圧エレベータの据付
工具の他の実施例を示す第３図相当図である。 １・・・・・・円柱状体、３・・・・・・把持子、５・
・・・・・締結具、７・・・・・・把手、９・・・・・
・押し板。 なお、図中同一部分または相当部分は同一符号により示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円柱状体を把持して回動させるものにおいて、山形をな
   し凹部側を互いに対向させて配置されて上記円柱状体の
   円柱面を囲んで配置された２個の把持子と、上記把持子
   内側の上記円柱面との対向部にそれぞれ装着されて上記
   円柱面に沿う接触面を持つ押し板と、上記把持子に脱着
   可能に係合された把手と、上記把持子の対向端部相互を
   締結しかつ上記把持子および押し板を介して上記円柱状
   体を挟圧する締結具とを備えたことを特徴とする油圧エ
   レベータの据付工具。