JPS6012637Y2 - 生物濾過装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は砂利、砂、活性炭、アンスラサイト、プラスチ
ックろ材などの粒状媒体層を支持材によって槽内に支持
し、粒状媒体層を常に好気的に保ち、粒状媒体表面に付
着する微生物膜による生物処理作用と濾過作用を利用す
る生物濾過装置に関するものである。

一般に、かかる生物濾過装置の下部構造は、均一かつ確
実な洗浄が行なえる様配慮されている。

しかしながら、充填層内を常に好気的に保つための散気
装置については、均一に散気する様配慮されているもの
の、洗浄機構との有機的な結びつきをもって、散気を考
慮している例はほとんどない。

例えば、散気装置の取り付は位置は低ければ低い程酸素
溶解効率が高く、効率的であるが散気装置より上方に逆
流洗浄機構を設けて処理しているため考案者らが実験を
行なったところ、１〜２ケ月の短期においては何ら支障
がなく、良好な処理結果が得られたが、実験を半年以上
の長期にわたり経続したところ洗浄装置下部の支持材の
表面上にスライムが発生し、１年以上経過したときには
散気装置もしくは集水装置もしくは空気洗浄装置にスラ
イムが付着し、その機能を著しく低下させることもしば
しばあった。

特に濾過槽内に粒状媒体層に配備すると粒状媒体層全域
を好気的に維持することが困難であるばかりでなく、構
造上極めて複雑となり、適切ではない。

本考案は、これに鑑み、これら従来の欠点を除去し、適
確な洗浄を可能とししかも均一な集水をも行なえるよう
にした生物濾過装置を構成簡単で安価な形態で提供する
ことを目的としたものである。

本考案は、原水流入部と処理水流出部を有し、内部に粒
状媒体層を形威し、さらにその下部に支持材層を形威し
、該支持材層に逆流洗浄機構と酸素を供給するための散
気装置とを設は前記粒状媒体層の下部で、かつ前記逆流
洗浄機構の上部に散気装置を配設した生物濾過装置であ
る。

即ち、本考案では粒状媒体層の下部で支持材層の内部に
散気装置を逆流洗浄機構の上に配備したところ、定期的
な逆流洗浄を行なうことにより、散気装置付近ならびに
その上に発生するスライムを炉材の洗浄と共に同時に行
ない、スライムの発生は全くみられず、約２年間にわた
り良好な処理状況を保っている結果が得られた。

また、散気装置は単に逆流洗浄機構の上方部に配備すれ
ば良く、その散気装置は粒状媒体層の下部に配備しなけ
ればならないことを考慮しである。

本考案の一実施例を図面について説明すれば、原水流入
ノズル２及び洗浄時の排水ノズル８を配備し、粒状媒体
層３及び粒状媒体層３を支持するための支持材層４を充
てんした濾過槽体１において、支持材層４の中に散気装
置５を集水装置６及び空気洗浄装置７の上に配備しであ
る。

前記粒状媒体層３としては、砂利、砂、活性炭、アンス
ラサイト、プラスチック材などの粒状媒体を一種又は二
種以上用いて層状に濾過槽体１中に充填しである。

なお、本実施例は前記集水装置６及び空気洗浄装置７を
多孔管型として示したが、もちろん集水装置は従来の濾
過装置のように集水室を形成するものでもよくストレー
ナ型、ブロック型でも同様な効果を示し、汎用性も高い
形態とすることもできる。

また図示例は下向流式のものであるが、上向流式にも適
用できる。

さらに、支持材層中に散気装置を配備しであるので散気
効果を助長し、ガス体（空気）の分配を均一に行ない効
率的にするし、また充填層内下部に配備することに比べ
、充填層全域、特に充填層下部において、好気的状態を
維持しやすいほか、細粒を充填材として用いたとき及び
大粒径の充填材を用いた場合でも、洗浄により充填材が
破砕された場合などにおいて、集水装置及び空気洗浄装
置の充填材による目すまりを防止するので効果的である
。

しかして、原水流入ノズル２から槽体１に流入した被処
理液は散気装置５により好気的に維持された粒状媒体３
の層内で好気的微生物処理ならびに濾過作用を受け、集
水管６より処理水として流出する。

一方、処理を長時間継続すると、粒状媒体３の層内で目
ずまりが生じ、濾過抵抗が増大する。

一定の濾過抵抗に達したときには空気洗浄管７および集
水管６から空気および水を流出させ、粒状媒体３の層を
洗浄する。

この際、散気装置５が集水装置６及び空気洗浄装置７の
上にあることから、支持材４の層ならびに散気装置５に
発生付着したスライムが同時に洗浄され、常に清浄な状
態が維持できる。

本考案によれば、生物濾過装置の優れた点を生かしなが
ら、スライムなどによる散気装置や集水装置、空気洗浄
装置の目すまりを防止し、即ち、逆流洗浄機構の上部に
散気装置があることから、粒状媒体層の逆洗と同時に散
気装置も定期的に洗浄されるため、スライムの発生を抑
制でき、散気装置の目詰まりが防止できるほか散気装置
の上部に集水装置や空気洗浄装置がないことから、集水
装置や空気洗浄装置にもスライムが発生しにくく、これ
ら装置の目詰りも防止できると共に、散気装置が支持材
層中にあることから、散気装置より流出する気泡（空気
）が支持材によって分割されるなど散気効果を助長する
ことができ、粒状媒体層の全域を好気状態にすることが
容易となり、デッドスペースができて嫌気状態となるこ
とがなく送気量の節約も可能となるため、省エネルギー
であり、粒状媒体中に粒状媒体の破片や微細粒が含まれ
ていても支持材層の内部に散気装置を設けたため、これ
ら破片や微細粒による散気管の目詰りの心配がなく、維
持管理を容易にし、かつ構造が簡潔であり汎用性もある
など実用上多大の利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す縦断面図である。 １・・・・・・槽体、２・・・・・・原水流入管、３・
・・・・・粒状媒体、４・・・・・・支持材槽、５・・
・・・・散気装置、６・・・・・・集水装置（処理水流
出）、７・・・・・・逆流洗浄装置、８・・・・・・逆
洗水排水管。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 原水流入部と処理水流出部を有し、内部に粒状媒体
   層を形威し、さらにその下部に支持材層を形威し、該支
   持材層に逆流洗浄機構と酸素を供給するための散気装置
   とを設は前記粒状媒体層の下部で、かつ前記逆流洗浄機
   構の上部に散気装置を配設した生物濾過装置。 ２ 前記散気装置が、前記粒状媒体層を支持する支持材
   層中に備えられるものであって該支持材層に設けられる
   集水装置及び空気洗浄装置の上に配設されるものである
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の濾過装置。