JPS6012372B2 - 熱可塑性樹脂用木粉充填剤 - Google Patents

熱可塑性樹脂用木粉充填剤

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JPS6012372B2
JPS6012372B2 JP52139310A JP13931077A JPS6012372B2 JP S6012372 B2 JPS6012372 B2 JP S6012372B2 JP 52139310 A JP52139310 A JP 52139310A JP 13931077 A JP13931077 A JP 13931077A JP S6012372 B2 JPS6012372 B2 JP S6012372B2
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wood
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flour
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宏伊 杉山
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱可塑性樹脂用木粉充填剤及びこの木粉充填剤
を使用して得られる熱可塑性樹脂組成物、詳しくは成形
加工時に低揮発性、低発煙性を示すと共に、品質の優れ
た成形物が得られるような木粉充填剤及びそれを含有し
て成る熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
従来、ポリオレフィン系樹脂をはじめとする熱可塑性樹
脂に木粉を混合し、押出成形、射出成形、圧縮成形等を
行なうことは公知である。
近年この技術に関しては、樹脂価格の高騰の他に、省資
源、資源活用、公害防止等の観点から、ますます大きな
関Dが寄せられつつある。木粉は製材工場、木工工場、
パルプ製造工場その他から創生物、廃棄物として豊富に
供給され、一般に他の樹脂用充填剤に比し安価であり、
これを配合して得た成形物は易焼却性等いわゆる低公害
性を示す等、樹脂用充填剤、特に増量剤として適した条
件を備えている。
又、別の観点から見て、木粉配合の樹脂製品はその木質
感等の外観的要素の他に、一般の樹脂製品に比較して寸
法安定性、剛性および機械加工性等が、又、木材に比較
して耐水性や、耐候・性等が格段に優れる等、特徴ある
性質を示すのであり、この点からも木粉充填剤の調製法
、その配合技術および成形技術等の確立は、非常に重要
な工業的課題であると云える。しかしながら一方、実際
に木粉を熱可塑性樹脂に配合して押出成形等前述の熱成
形を実施するに当っては、常に幾つかの困難に遭遇する
のであって、必ずしも容易ではないのである。すなわち
、木粉は普通重量で数パーセントから十数パーセント「
場合によってはそれ以上の水分を含有し、かつ熱的に不
安定であるので、比較的低温「たとえば成形温度付近で
多量の水や分解生成物の放出、発煙等「通常「焼け」と
称せられる現象を示し、それが成形物の外観不良や内部
欠陥、ひいては物性、特に衝撃強さや曲げ強さ等の大中
な低下を招き、商品価値を著しく低下せしめるのである
。又、成形機への腐蝕作用が成形作業環境を悪くする等
の問題、成形時の臭気の問題、成形物の発する臭いの問
題等が加わり、木粉を充填剤として使用する技術の確立
及びその実用化は予想以上に進展していない。当業界の
状況を今少し具体的に説明すると「建材や構造材等の押
出成形ならびに家具や自動車部品の射出成形等において
、実用化、量産の例を幾つか見出すことが出釆るけれど
も、前述の技術上の困難さが原因して、押出成形におい
ては、押出速度を上げるのがむづかしく、木粉を配合し
ない場合と比較して生産性がきわめてわろく、又、射出
成形においても、特に大形成形物の場合には外観と強度
が充分に出ないのが普通で、そのために表面にシポを付
けたり「あるいはバフ掛け後塗装したりしてカバーした
りしている状態にある。
特に成形時の焼け対策は本技術における最も困難な問題
の一つであり、このためにベースレジンとしては特に低
温加工タイプのものが選択され、木粉の配合量も重量で
30%乃至35%が実質的限界とされている。本発明者
等は以上の如き現状に鑑み、その解決の為の第一歩とし
てまず木粉自体に関して種々検討を加えた結果、一つの
解決の方向を見出し、本発明に到達したものである。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において使用す
る木粉としては、木材加工の際の副生物、例えば鋸粉と
して、あるいは製材や木取加工または仕上加工工程等で
発生する端材や廃材あるいは利用価値の低い芯材や虫喰
材等を粉砕して得られる木粉類が対象となるが、それら
に限定されることなく、要するに樹脂用充填剤として成
形加工時に問題の出ない程度に4・さし、粒径であれば
殆んどのもの、たとえば(それが安価に又量的に確保出
来るのであれば)木材の表皮部から得られる粉状物等も
使用出来、更にクルミ殻や落花生殻、ャシ殻等木材以外
の資源かち得られるもの、すなわち樹脂用充填剤として
従来公知の植物組織粉を含む木粉類似組織物に対しても
、本発明は実質上有効に適用され得る。
かくして本発明はその用途に応じた粒径(通常100払
以下の網粉)を有する木粉ならびに木粉類似物およびそ
れらの混合物を対象とする。これらの物質の化学組成は
tもちろん木の種類や採取場所によって異なり特定出来
ないが、一般にセルロース、ヘミセルロース及びリグニ
ンを主成分とし、樹脂分その他種々の有機化合物及び水
から成ると云える。
この木粉類を加熱すると(もちろんその組成に応じ状況
はかなり異なるが)、一般には水がまず蒸発し、次いで
リグニンの易分解部分の熱分解、そして更に昇温すると
セルロースの酸化と分解、続いてリグニンの分解が起る
。特に酸素の存在下200CC前後になると激しい発煙
現象が見られ、元の木粉と比較してその5〜10%もの
重量減少と階色現象を示す。木粉類のかかる特性は、特
に200oo近辺あるいはそれ以上の成形温度を必要と
する熱可塑性樹脂の充填剤として用いようとするとき「
非常に不利な要素となるわである。此所でまず熱可塑性
樹脂の中で特に木粉充填の好適な対象となるものを挙げ
ると、{11低密度及び高密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリプテン−1、エチレンとプロピレンを主成
分とするランダムまたはブロック共重合物(特に硬質の
製品を得るには、プロピレンを優位成分とするものを使
用する)、これら単独重合物や共重合物の二種以上から
成る混合物、等のポリオレフィン樹脂、■ボリアミド樹
脂、【3}ポリ塩化ピニル、塩化ビニルと酢酸ビニルま
たはアルキル(またはアラルキル)ビニルェーテルまた
はアクリル酸のアルキルヱステルまたはQ−オレフイン
等との共重合による内部可塑化塩化ビニル樹脂、しかし
て酢酸ビニルとの共重合物に可塑剤を適量加えたもの等
が特に好ましい(特にカレンダーまたはプレス成形用と
して)、■ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)等で代表されるポ
リエステル樹脂(例えばPBTと熱可塑性ポリウレタン
とのポリブレンド等も好ましい対象となる)。
汎用樹脂の一つであるスチレン系樹脂の場合には多量の
充填剤を含ませることが一般的に云って困難であるが、
ゴム成分をある程度多量に含有するもの、例えばジェン
重合体へのグラフトあるいは塩素化ポリオレフィンとの
ブレンド等による高流動性強化樹脂等においては、それ
がある程度可能となる。
以上の如き各種熱可塑性樹脂に木粉を配合して熟成形を
行なうには木粉は本来熱安定性が不足していると云うこ
とは前述の通りであるが、現在のところ木粉の熱分解そ
のものを抑制する有効な方法は未だ見出されていない。
そこで本発明者等は8Uの方策を講じ、木粉類を熱可塑
性樹脂に配合する以前に加熱処理して前記易揮発性物質
を除去する方法によいて検討し、該加熱処理を空気中ま
たは不活性ガス中で水分以外の木粉構成物質の少くとも
3重量%が除去されるような条件、より好ましくは5〜
15重量%が除去されるような条件下に実施するときに
非常に良い結果が得られるとの知見を得た。すなわち木
粉にかかる加熱処理を適用した後に熱可塑性樹脂に所定
の量混合してそのまま、より好ましくは押出機、ニーダ
ー等に依りべレット化した後に射出成形、押出成形等を
行なうと、上記の如き加熱処理を適用しなかった場合と
比較して成形時の揮発物質の発生や発煙がはるかに少く
、また成形物の外観と物性、特に前者が格段に良くなる
ことが判明した。上記加熱処理の温度が低いかまたは時
間が短かすぎて木粉構成物質の減量が3重量%未満の場
合には本発明の効果が充分に発揮されず、前述の成形過
程あるいは成形物における問題点が不充分にしか解決さ
れないのである。
一方、加熱処理条件を強くするに従い、木粉構成物質の
加熱減量は殆んど際限無いかの如き状態で増加するが、
それがある程度の値に達すると、それ以上の増加は実質
的に殆んど無意味であり、経済上の利益を招くにすぎな
い。このように品質、性能の面と経済的側面の双方を考
慮した場合、上記加熱減量には自ずと比較的狭い範囲の
適正領域あるいは好ましい領域と云ったものが存在する
即ちそれは、通常の木粉において前述の如く5乃至15
%(重量)である。しかし該加熱減量の上限値について
は、品質とコストの妥協点として決められるので、本発
明では特にそれを設定しない。充填剤としての木粉の使
用は、従来熱硬化性樹脂用として一般化されたものであ
り、乾燥による木粉中の水分の除去については、かなり
留意されて釆た。
近年ようやく盛んになって来た熱可塑性樹脂の分野にお
ける木粉の利用においては、この水分の除去の問題は一
層重要であり、その為の種々の方法が提案されまた実用
化されている。しかしそれらの方法はあくまでも木粉中
の水分の除去を目的とするものであり、例えば最近の提
案の一つであるおが屑を直火で乾燥すると云う方法にし
ても、水分の除去と表面の活性化を目的とするものであ
る。本発明方法は木粉から水分だけではなくその構成物
質の一部、即ち前述の易揮発性物質の一定量以上を木粉
の強熱処理に被り揮発散逸させることに依って木粉に質
的変化を与え熱安定化を図ることを最も大きな特徴とす
るものであって、上記従釆技術に依る方法等とはその基
本思想及び手法を全く異にすることである。
なお当然のこと乍ら木粉はその種類により互に異なった
熱安定性を示す。
その目安となるデータ‐(加熱減量4%及び8%に達す
るに要する処理時間の比較)を第1表に示す。このよう
なデータ一は後の実操作における条件設定等に非常に役
に立つものである。例えばラワン材では、21000で
20乃至30分間あるいは226℃で5〜10分間程度
の加熱処理で本発明の要請に適った木粉の得られること
がわかる。第1表 所で、前記「水分以外の木粉物質の3重量%以上」と云
う限定を実際の製造において如何にとり入れるかと云う
問題については、上記の予備実験による以外に更に精度
の高い方法として例えば次のような手法も考えられる。
すなわち、例えば該加熱処理を木粉の静層状態で行なう
場合には、その木粉層の中に既知量の木粉を容れたカッ
プを2〜3個埋め込み、種々の加熱段階毎に上記カップ
を1個づつ取出して木粉の重量減少率を求めそれから別
に求めた含水率を差し引けば、各加熱段階に対応した木
粉構成物質の減少率が求められる(上記含水率は、例え
ば50〜60つ0で30〜4幼時間真空乾燥することに
依り決定される)。また、上記のカップ中の太粉は加熱
により変色しているので「それを色見本として保存する
。このようにして一度データ一を得ておけば、以後の量
産はそれを参照して容易に行なうことが出来る。
一方、高速摺梓機やスクリュー移送式装置で木粉の加熱
処理を行なう場合には、先ず別に炉中で加熱して得た分
解度既知の木粉を色見本としてそれに相当する製品が得
られるように上記郷洋機やスクリュー移送装置の運転条
件を調整すれば、以後その条件を用いて量産を行なうこ
とが出来る。
いずれにしても、木粉の色見本はかなり精度の高い目安
として活性することが出来る。次に、本発明を実施する
上での操作要領について詳細に説明する。
本発明の実施に当り最も重要な問題の一つは加熱処理の
条件であり、就中温度条件が重要である。
その点に関し本発明者等は種々検討の結果「該温度条件
としては約160ooから約260qoの間にあること
が必要であり、190午0から230qoまでの温度を
用いるのが実際上好ましいとの結論を得た。即ち、かか
る温度条件のもとに加熱処理の装置および時間条件を適
宜選定して、木粉構成物の除去量を前記規定範囲内に入
れるように操作することが必要であることがわかった。
なお、温度条件が上記の如く限定される理由は、160
午○以下の場合には、木粉中の水分の除去に関しては問
題ないが、有機成分の分解、揮発は実質的に起こらない
か起こったとしてもきわめて緩慢なので、加熱処理は1
60q0以上の温度で行なう必要がある。
また、26000よりも高温側では、もちろん木粉の種
類によってかなりの差はあるが、一般に分解反応がはげ
しく起こりその制御が困難になって、均一なまた一定し
た品質の製品が得にくいと云うことの他に「発火の危険
性も出て釆る(但し木粉の場合には通常炎を吹くことは
なく赤熱現象を示す)ので、約260qoよりも低温側
で行なうことが必要なのである。
なにお、木粉の発火は空気中加熱の場合普通260〜2
90qCの範囲で起こる。この発火に対する安全性は、
加熱処理を窒素等の不活性ガス雰囲気中で実施すること
によって確保できる。不活性ガス雰囲気中で加熱処理を
行なうことのもう一つの利点は、高温処理により処理時
間を短縮し得ることである。品質的にも空気中で加熱処
理した場合とあまり変らない製品が得られる。しかし経
済面を含め総合判断した場合、不活性ガス雰囲気下で処
理することの利点はあまりないように思われる。特に大
量生産を前提とする限り、このことは真理と云ってよい
。次に、加熱処理時間については、前述の如く加熱処理
温度等に対応して適宜決定すればよいのであるが「実際
には次のような状況にある。
即ち、該処理時間に関しては、材料の組合せ、加熱処理
装置、そして特に加熱温度に強く依存するので一概には
云えないが、3分間以上にしないと均一加熱が事実上不
可能であり、十分乃至数十分間処理するのが望ましい(
もちろん更に長い処理時間も採用し得る。)。いずれに
しても処理時間は臨界的でなく、実状に応じかつ経験的
にその最適値が決定されるべきである。次に加熱処理装
置としては任意のタイプのものが使用可能である。
例えば通常の送風乾燥器、空気燈梓式電気炉、ロータリ
ードライヤー等の乾燥装置、あるいは外套加熱型燈投機
(たとえばリボンブレンダー等の鍵梓機またはへンシェ
ルミキサーとガスーパーミキサー等の品名で市販されて
いる高灘断蝿投機)等静層式のものと渡洋式のものとの
両方が使用可能である。又、スクリュー押出機型の連続
生産機を用いることも出来る。本発明者等は更に本発明
の最終目的をより高度に達成する方法を追求した結果、
前記木粉の加熱処理操作に更に樹脂用加工助剤による木
粉の含浸Z操作を組み合わせる方法が非常に有効である
ことを見出した。
此所で云う樹脂用加工助剤(以下単に助剤と記す)とは
、当業者間で同じ名のもとに言乃されるところ物質群、
すなわち「糟剤」と称せられる物Z質をはじめとして、
熔融促進剤等を含む可塑剤、界面活性剤ないいま乳化剤
の如き分散剤等を意味する。
本発明における助剤の作用については、必ずしも充分に
了解されるものではないが、まず考えられることは、助
剤が本来親水性の(従って疎水性である熱可塑性樹脂と
の親和性は乏しい)木粉の表面を覆って、樹脂中への木
粉の分散性および樹脂との接着力を高め、更に成形加工
時に所謂内部滑性及び外部滑性を発揮して摩擦熱の発生
を緩和する作用を示す等の効果が重なって、成形時の発
煙等を大中に減少させ、成形物の外観と物性を従来法で
は到達し得なかった水準に迄向上させるのではなかろう
かと推察される。助剤としては、限定の趣旨ではないが
、具体的には下記のものを挙げることが出釆る。
‘肌旨肋酸、即ち飽和または不飽和の鎖式モノ及びジカ
ルボン酸のグループであって、オキシ酸等の置換脂肪酸
も含まれる。
この中でC8〜畿の単純飽和モノカルボン酸、競中C,
8のステアリン酸の使用が好ましい。‘2ー月旨肪酸の
金属塩、即ちパルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸
、リシノレイン酸等中級乃至高級脂肪酸のカルシウム、
マグネシウム、亜鉛、アルミニウム(酸根数1、2及び
3の三種類が有る)、バリウム、ストロンチウム、カド
ミウム、鉛、ナトリウム、錫等の金属塩で「 いざいま
金属石けんと総称される化合物群。畑脂肪酸の1〜8価
アルコールェステル、但し該ェステルは中性ェステルで
あっても(脂肪酸が多塩性である場合には)酸性ェステ
ルであっても、また未ェステル化アルコール性ないしフ
ェノール性水酸基の残留しているものであってもよい。
しかして該アルコールは非環式、環式のいずれであって
もよく、例えば多価アルコールとモノカルボン酸のェス
テル、例えばグリセリンモノステアレート、グリセリン
モノオレエート、グリセリンジステアレート、ベンタエ
リスリトールトリパルミテート、ソルビタンモノラウレ
ート、ボリオキシェチレン鎖含有ソルビタンモノステア
レート、エチレングリコール(またはジエチレングリコ
−ル)ジステアレート等の非イオン性界面活性剤及び低
級1価アルコールの脂肪酸ェステル、たとえば一般的な
溶剤として知られるステァリン酸ブチル等、又、C8〜
蟹の1価アルコールの高級脂肪酸ェステル、即ちロゥと
総称され、天然物中にも多く見出される(例えばカルナ
ウバワックス)長鎖のアルキルアルノェート等を、本発
明の中で有効に使用することが出釆る。‘4i脂肪酸ア
ミド及びその誘導体、特にC8〜磁力ルボン酸アミド、
たとえばステァリン酸アミド、パルミチン酸ァミド等、
及びアルキレン(C,〜4)ビスアルキロアミド、例え
ばメチレンビスステアロアミド等、及び樹脂酸アルカノ
ールアミド例えばポリエチレンオキシド基によるN置換
ステアリン酸アミド等のモノアミド類及びピスアミド類
。‘5}脂肪族1価および2価のアルコール、しかして
1価アルコールが重要で、C,2〜26アルコールの混
合物として商業的に入手されるケースが多い、‘61多
価(2〜8)アルコール(例えばソルビトール)のェポ
キシ化合物との反応によるエーテル化物(アルコールの
水酸基の残留しているものが好ましい)。以上の他に、
種々の水酸基含有化合物、例えば平均分子量約1500
以上の固形のポリエチレングリコールや天然物中に見出
される多価アルコール、石油精製により得られる例えば
固形のパラフィンワックスの如きものの他、流動パラフ
ィンや塩素化パラフィン等液状物質の中にも好ましいも
のを見出すことが出来る。又、弗素油、シリコン油及び
シリコンワックス(オルガノポリシロキサン誘導体)等
の溶剤乃至界面活性剤、比較的低分子量のポリエチレン
、ポリ酢酸ビニル、アクリル酸ェステル系共重合体、非
結晶性ポリプロピレン、石油樹脂、クマロンィンデン樹
脂、グリコール類と二塩基酸から得られるポリエステル
、ポリェー7ル、ポリウレタン等、きわめて広範囲なポ
リマー乃至オリゴマーの群中にも、有用な物質(それら
の中には樹脂用添加剤として公知のものが多い)を見出
すことが出来る。更にアジピン酸やフタル酸、燐酸等の
ェステルを中心とする樹脂用可塑剤中にも有用なものが
あり、例えばDCHP(ジシクロヘキミルフタレート系
可塑剤)等常温で固体のものを選定することも好ましい
手法である。以上の中、特にグループm〜側のものは、
樹脂用加工劇剤として一般的に使用されており「その形
態も裕んどのものが粉末乃至フレーク状であり、その大
部分のものが40qo乃至250qoの融点を示す(融
点が40oo以下のものではべとつき等による取扱い上
の不便さを生じ、250q〔1以上のものは通常の成形
温度条件で熔融しない為好ましくない。)。この種の助
剤は木粉と混合して、後述の乾式含浸法(熔融含浸法)
により木粉に含浸することが出釆る。ロゥやワックスの
中にも粉末やフレーク状のものが多く、又、硬い塊状の
もの、例えばカルナウバワックス等は粉砕可能であり、
同上方法による含浸が可能である。
ポリマーの中でも特に加工助剤として調製された低分子
量ポリエチレン等は理想的な粒径の粉末であり、同じ方
法が採用できる。
次に形態的に第二のグループとして「ガム状またはもち
状のもの(非結晶性ポリプロピレン等)や粉砕し‘こく
い中硬度塊状のもの(ポリ酢酸ビニル等)があるが、こ
れらは例えば溶液からの再沈澱の手法あるいは熔融押出
等により出来る丈4・粒子に造粒した後木粉と混合して
熔融含浸するか〜または別法としてこれらの助剤を容器
中で熔融して液体としそれを加熱した木粉に加えて縄拝
するか、あるいは水、アルコール、または有機溶剤の中
から適当なものを選んでそれに該助剤を溶解し、後述の
「緑式含浸法」を用いて太粉に含浸する必要がある。
次に第三グループとして、常温で液状乃至準液状の化合
物がある。
即ち「流動パラフィンとか、低〜中級脂肪酸の金属塩と
か「 ジプチル錫ジラウレートの如き化合物、あるいは
可塑剤の多くがそれに該当するが、それに対してはその
ままあるいは適当な溶媒で稀釈した後、湿式含浸法を適
用することが出来る。このように、使用する助剤の形態
に応じ、乾式マ湿式いずれかの含浸操作法を選定する必
要があるが、これらは本発明の要件の一部を構成するも
のであるので、以下にその棚客を説明する。
‘ィ’乾式含浸操作法室温で粉末状、粒状、フレーク状
、あるいは塊状の助剤が適用される(塊状の場合には粉
砕または熔融粒状化あるいは熔融液化して使用する)。
本含浸法は木粉に上記助剤を添加・混合し、これらの助
剤の融点以上(助剤が二種以上の混合物の場合には少な
くとも最低融点成分の融点以上)の温度条件下に適当時
間放置する方法でもよいが、ジャケット加熱式澄梓機や
橘簿機、特に前述の高速ミキサーあるいはスウィングハ
ンマー式ミキサー等を用いて木粉と上記助剤を加熱条件
下適当時間流動状態において接触させるのが、より均一
なまたより充分な含浸が達成できるので好ましい。
又特殊な、しかし場合によっては極めて効率よく該木粉
充填剤の工業的生産を達成できる方法として、例えばロ
ールミルやバンバリーミキサー、双腕ニーダー等の熔融
混練装置の使用が挙げられる。この方法は、特に助剤と
して高分子物質を使用する場合に有効である。更に好ま
しい一つの態様は、スクリュー式押出機の如き蓮続吐出
装置に木粉と助剤を供給し、例えば粉状、粒状、フレー
ク状等定形または不定形の含浸木粉粒を得ることである
その場合助剤の種類と押出条件次第で、ベレットに近い
高品質の粒状物を得ることも出来る。上記装置のタイプ
としては種々考えられるが「前にも言及した木粉の加熱
処理の為の押出機(この場合には予め木粉と助剤を均一
に混合したものをホッパーに供給する)や、木粉が輸送
されている押出機のバレルの途中へ別の4・形押出機等
により肋剤を注入し木粉末と合流させるタイプのもの(
この様な装置では木粉の加熱処理と含浸処理を夫々別個
の温度で行なうことが出来る)等が実用的と思われる。
連続生産の装置としては、上記スクリュー式押出機(ま
たは押出機型乾燥機)以外に種々のタイプのものが使用
可能である。
但し、比較的簿拝の弱いコンペアー(ベルト式、バケッ
ト式その他)等は加熱処理には有効であるが、含浸用と
してはより燈拝の強いもの、従って上記押出機等が理想
的である。なお加熱処理と含浸処理のいずれか一方を連
続式、他方を回分式にすると云った組合せも、実情に合
わせて設計することが出来る。更に木粉と助剤の定量供
給及び混合の機能を有する各種自動供給装置(オートフ
ィーダー)を上記押出型装置等に取付けて完全な自動化
を計ることも好ましい手法である。
次に、特に乾式含浸における操作温度について云えば、
前記加熱処理工程における温度に関し説明した理由で、
約260℃以下にすべきであるが、実際には助剤の熔融
温度よりある程度(10〜60oo)高い温度であれば
よいわけで、必要以上の高温操作は幼剤の分解や蒸発を
若起する恐れがあるので好ましくない。
それはまた熱源の浪費にもなる。更に、理由は必ずしも
明らかではないが、助剤を含浸した木粉は往々にして発
火温度が低く(240〜25000の場合もある)注意
を必要とする。本含浸操作は、これまでにも示唆したよ
うに前記加熱処理操作と同時に行なってもよいが、該加
熱処理温度が非常に高い場合には、上述の理由から加熱
処理工程と分離してその後に行なった方がよい。又、場
合によっては加熱処理工程の前に行なうこともできる。
要は熱源の節約と生産性及び作業性、目的、製品品質等
を考慮して、操作の順序を適宜定めればよいわけである
‘。
’湿式含浸操作法前述の如くこの方法は液状の助剤また
はそのままの形では木粉と混合できないガム状、塊状等
の助剤を水、アルコール、有機溶剤(アセトン、ジクロ
ルメタンその他)のいずれかに溶解または分散させて得
られる溶液または分散液等、ウェットな物質に対して適
用される。
なお上記(室温で)液状の助剤はそのまま使用してもよ
いが、溶剤で稀釈して粘度を下げて使用することが出き
、稀釈しない場合でも(本来は乾式含浸法の対象として
分類すべきかも知れないが)此所では便宜上湿式含浸法
の対象として取扱うことにする。この方法では(乾式法
の場合と異り)操作濁度は臨界的ではないが、助剤の分
散、木粉への浸透等を左右する重要な因子である。
一般に操作温度が高い程木粉への助剤の浸透は遠く、べ
とつきの少ない製品が得られ易い(即ち、所謂ドライブ
レンド作業性が向上する)。
熱源費等をも考慮の上最適操作温度を定める必要がある
。なお溶剤使用の場合には、その種類により木粉への分
散、浸透挙動が大きく左右されるので、溶剤の選択もま
た重要な問題である。含浸装置に関しては、前記乾式含
浸法の場合に準じて選定出来、特に混練装置または高速
頚洋式のもの亦は両者の組合せ(併用)が好ましい。
操作時間は、此所でも経験的に決定される。
若しアルコールや有機溶剤を用いる場合には換気や火災
安全性に厳重な注意を要し、又、操作後充分な乾燥を行
なう必要がある。溶剤として水を用いる場合には、乾燥
を特に入念に行なう必要がある。アルコ−ルや有機溶剤
使用時には、その回収法等も重要な問題になる。以上に
述べた乾式、湿式両含浸操作法を比較すると、後乾燥等
を別にして操作自体には基本的な差はないが、例えば湿
式法、特に液状助剤使用の場合には仕上がり後の木粉の
べとつき等の問題があり、これと前記毒性や後乾燥等を
考慮すると、乾式法の方が一般的に云ってはるかに能率
的であり、経済的である。
次に助剤の使用量については、木粉への含浸条件、含浸
木粉の用途、成形条件、成形物に要求される性能等に依
存して異なるが、1%(太粉乾燥重量基準、以下同じ)
以上でないと実質的効果が認められない。
一方助剤量が30%を超えると、殆んどの場合に成形加
工性と成形物の物性及び経済性のうち少なくとも一つに
問題を生じ、好ましくない結果に至る。従って肋剤の使
用量の範囲は一般に1〜30%、好ましくは3〜20%
、いっそう好ましくは5〜15%である。ただし、助剤
が液状または準液状である場合には、木粉および助剤の
種類によって異なり一概には云えないが、勤剤量が15
%を超えると含浸後木粉にべとつきを生じるので、通常
それ以下の量に限定される。即ちこの点でも、湿式舎浸
法は乾式法に較べて不利である。いずれの処理法を用い
るにしても、助剤の選択が適切であれば、前記の優れた
諸効果を発揮する木粉充填剤を得ることが出来る。更に
、吸湿性の少なし、助剤を選択することによって、未処
理の木粉に比し吸湿性の非常に少し、木粉充填剤を得る
ことが出来る。このこと、及び前記助剤の作用効果の説
明から、助剤としては、木粉との強力な接着サィトを高
濃度に含有し、かつ吸湿性の出来るだけ少し、化学構造
のものが理想的と考えられる。以上において概略を説明
した「加熱処理」、「助剤↓及び「含浸処理」は、本発
明による木粉の性能を左右する要因であり、最重点を置
いて検討すべき事項である。このようにして得られる木
粉充填剤を前記のまたはその他の熱可塑性樹脂に配合し
て外観及び物性の優れた成形物が得られると云うことは
、当然該木粉充填剤の配合可能量が普通の木粉の場合よ
りもそれ丈多いことを意味する。
従って本発明の目的の一つは、熱可塑性樹脂への木粉の
充填量の上限(フィラーローダビリティ)を高めるのに
適した木粉充填剤を提供することにある。この木粉の充
填量の上限に就いては、樹脂の種類や成形方法、成形品
の形状や要求される性能により非常に異なり、一概に云
うことは不可能であるが、本発明の木粉充填剤を使用し
たとしても、その配合量の上限は配合物全体の60%(
重量、以下同じ)を超えることが出来ない。と云うのは
、60%以上になると成形性、外観、物性等の点での低
下が大きく実用性を失なうからである。一方下限につい
ては、5%以下になると、木粉を配合する本来の意義(
コストダウン及び寸法安定性や剛性等の向上)がなくな
るので、約5%を下限と考えることができる。
かくして、本発明の目的に適った木粉含有熱可塑性樹脂
組成物は、本発明による木粉充填剤を配合成分全体の5
〜60%の範囲内で含有するように他の必要成分と共に
熱可塑性樹脂に配合することにより製造され得る。
なお、木粉充填剤の樹脂への配合及び均質化等の方法に
ついては、従来無機充填剤等について公知の方法がその
まま適用できるので、此所での詳細な説明は割愛する。
次に、これまでに述べた以外の本発明方法の特徴等につ
いては、先ず前記した成形法に限定されず他の如何なる
成形法にも適用され得ると云うこと、更に本発明による
木粉充填剤の使用(樹脂への配合)に関して、下記の若
干の特徴的事項を指摘することができる。【11 他の
充填剤、例えば炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム、タルク、クレー、アスベスト等との併用が可能で、
その中で価格や充填剤としての性能及び特に木粉の熱劣
化による成形物の着色を隠蔽する効果等から、カルシウ
ム及びマグネシウムの化合物(ただしハロゲン化物を除
く)との併用が特に好ましい。
{21 熱安定剤、酸化防止剤、補強剤、紫外線吸収剤
、帯電防止剤「結晶核剤、難燃剤等の所謂樹脂用或質剤
及び顔料等との併用も、殆んど全ての場合に問題を生じ
ることがない。【31木粉以外の充填剤及び/亦は改質
剤を併用する場合、それらを木粉と混合した形で本発明
の処理(特に含浸処理)を行うことは非常に有利な方法
であり、本発明の一変形または応用として適当な条件下
に実施することが出来る。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、
成形材料亦は成形物に適用する物性試験法は下記の通り
である。
{1)メルトフローインデツクス(MI):ASTTM
D1238‘21 弾性率:中央定荷重による曲ゲ(単
純梁、最大繊維応力35±2k9/幼)における負荷1
の砂後のモジュラス(クリープコンプライアンスの逆数
)で表示。
【31曲ゲ強サ:ASTMD790に準拠。‘41 衝
撃強サ:ASTMD256(アィゾットノッチ入り、試
験片厚さ約1/8インチ)。‘5} 塩化ビニル樹脂の
平均重合度(P):JISK6721以下の文中「部」
、「%」とあるのは、特にことわりのない限り夫々「重
量部」、「重量%」を意味する。
実施例 1〜6 製材工場で発生するラワン材粉末を節分し、42メッシ
ュ(タィラー標準ふるい、以下同じ)通過粉約3kgを
ホーローバットに探り、加熱温度が250oo以下の場
合には240その電気炉中で、また270qoの場合に
は窒素を通じた20そ加熱炉中(酸素濃度7%以下)で
加熱処理を行なうと云う方法で、加熱処理条件の異なっ
た各種木粉(第2表に示す)を得た。
次に、これらの木粉の各々に就き、粉末状ポリプロピレ
ン樹脂(エチレン7.a重量%のブロックコポリマー、
MI=13)と混合し、押出機でべレット化し、更に射
出成形機で化粧台用扉(縦330脚、横215肋、内厚
3胸)を成形し、外観、物性等を検討することによって
、上記木粉各バッチの「充填剤としての性能1の評価を
行なった。
この実験における試料の配合、ベレット化及び成形条件
の詳細は次の通りである。配合 ポリプロピレン樹脂 7峠部木
粉 30ジーtーブ
チルヒドロキシトルエン(BHT)0.1ジラウリルチ
オジプロピオネート(DLTP) 0.1注)上記2種
類の徴量添加物は樹脂の熱劣化防止剤(粉末ポリプロピ
レンに対してのみ使用、実施例1〜26) べレツト化条件 *押出機:バレル内径50肋、バレル長と径の比(L/
D)24 スクリュー圧縮比1:2.5押出溢度:C,
(ホツパー側)185qo、C2(先端)180午C、
アダプター1770、ダイ190q○スクリュー速度:
6仇pmベレツト化:ストランドを約3メートルの風洞
中を走行させカッターで切断成形条件 成形機:20オンススクリューィンラィン式射出成形機
(三菱−ナトコ22由L)成形温度:C,(ホッパー側
)190℃、C221000、C32190、ノズル2
10q0射出圧力:70〜9皿岬a(情況に応じ調節)
成形時間:射出12段、保圧1の妙、冷却15砂。
本実験の結果をまとめて第2表に示す。なお結果はA〜
Dの4段階で評価した。
Aは「良」または発煙の少し、ことを表わしDは「不良
」または発煙の多いことを表わす(今後の実施例でもこ
の評価法を採用する。)第2 表 加熱処理条件の検
討結果 注)※印:成形物に欠陥多く物性測定不可能※※印:窒
素気流中で処理表の結果から、木粉の加熱減量が3%以
上にならないと効果が願われないこと、また加熱処理の
温度条件としては、約160qoから260つ0、特に
19000から230℃位の範囲が好ましいことがわか
る(230qo以上に加熱してもあまり大きな効果は得
られない。
)。比較例2では、加熱処理時にバットに接した位置に
有る木粉は、殆んど炭化してバット面に付着し、バット
に接しない太粉との間に色調の差が認められる等、加熱
条件としては若千苛蟹すぎると判断される。実施例 7
〜12 前実施例で用いたのと同じ42メッシュ通過ラワン粉を
実施例3の条件を用いて加熱処理し、木粉の冷え切らぬ
間に20〆容量のスーパーミキサー(川田製作所製)に
3k9仕込みトそこへ加工助剤としてグリセリンジステ
アレート(GDS、融点約60oo)を添加しくその時
の木粉温度は70午0〜80℃になっていた)、ミキサ
ーを(ジャケット加熱*も水冷もないこ)175仇pm
で4分間運転し(その間に木粉温度は20〜30つ0上
昇する)、次にジャケットを水冷しつつ87けpmで2
分間燈梓冷却して取出し、GDS舎浸不粉を得る。
この方法で、GDS舎浸量の異なった数種の木粉バッチ
を造り〜前実施例と同じ樹脂と混合し〜但し含浸剤(肋
剤)を差引いた純木粉と樹脂の重量比を36.4/60
に高め、その他は前実施例と同じ条件、同じ手法で上記
各バッチの性能を評価した。結果を第3表に示す。第
3表 加工助剤含浸量検討結果 注)・物性値は23℃の値 ■含浸木粉配合量から助剤量を差引−ハた純木粉配合量
は全て36.4部/樹脂60部第3表から、助剤処理の
効果は明瞭である。
またGDSの添加量については、1乃至30%(対木粉
)、特に5乃至1.5%が適正であることがわかる。実
施例 13〜19 GDSの代りに他の種々の室温で固体の助剤を使用する
〔助剤含浸量10%(対木粉)、倉浸木粉と樹脂の重量
比40ノ60(純木粉と樹脂の重量比は36.4/60
)〕こと以外は全て前実施例と同様の操作、手法を用い
て評価を行ない、各勤剤の効果を比較した。
ただし、ミキサーによる凝梓時の木粉の最高温度が功剤
の融点より少なく共2000高くなるよう、場合によっ
ては補助的にジャケット加熱を行なうことと、各舎浸木
粉の吸湿を測定することを評価項目とすることの二点を
追加した。結果を第4表に示す。各助剤はそれぞれ特異
な効果を有し、又、綾水性をも併せ有することがわかる
実施例 20 液状助剤の例として、ポリェーテル(エチレンジァミン
のプロピレンオキサィドを反応させて得られた水酸基価
約350のテトラオール「 250qCにおける粘度2
00にPS)を木粉に対し16%添加した場合と10%
添加した場合につき、スーパーミキサーで先行実施例の
如く(ただし最高温度が約120℃になるように)舎浸
処理を行なった。
ポリェーブル量が16%のものはべとつきがひどく、充
填剤としては不適と判断されたので、10%のもの(矢
張りわずかではあるがべとつく)につき、これまでの例
の如く(配合水準も実施例13〜19と同じようにして
)成形物を作り、物性評価等を行なった。結果を先行実
施例のそれと共に第4表に示す。実施例 21緑式舎浸
法の一実施例を此所に示す。
前実施例で用いた220こ○の加熱処理の完了したラワ
ン粉(42メッシュ全通)にけん化度78%のポリビニ
ルアルコールの4%水溶液を木粉に対して50%加え、
双腕ミキサー(繊維強イヒ不飽和ポリエステルのバルク
モールディンコンパウンド製造用)でジャケット熱水加
熱下に混練を行ない、若干湿潤している脆い木粉集合物
を得た。
次にこれを適当な大きさにほぐして前述のスーパーミキ
サーに投じ、8分間高速燈拝を行い(その際の最高温度
140午0)さらさらした乾燥木粉を得た。重量装定に
より、木粉には該助剤が10%(対木粉重量)含浸され
たことが確認できた。なお、該助剤は約220℃で流動
性を示す熱可塑性樹脂であり、高温で黄変するが、これ
はBHT等の劣化防止剤の添加により防止し得るもので
ある(本実験では該助剤に対しBHTを0.2%添加)
次に、得られた上記含浸木粉につき、先行実施例と同様
の方法で評価を行なった。結果を同じく第4表に示す。
該助剤含浸の効果が成形物の品質の面に反映されること
が看取される。実施例 22 未加熱処理の42メッシュ通過ラワン粉にアルミニウム
ジステアレート(融点135℃)を添加(対木粉10%
)混合し、外部加熱シリンダー(内径60側、長さ27
0Q肋)を有する単軸スクリュ−移送機にフィードし、
加熱処理と含浸処理を同時かつ蓮続的に行なう方法によ
って充填用木粉を造り、先行実施例と全く同様にしてそ
の性能評価を行なった。
その結果を同じく第4表に示す。なお実施例では、上記
スクリュー移送機の運転条件としてシリンダー温度23
0℃、スクリュー速度4びpmとして、毎分約0.35
k9の木粉吐出量を得た。
木粉のシリンダー内滞留時間は平均約9分であった。実
施例 23〜26 本実施例では、実施例13〜22で用いたのと同じ加熱
処理済みの木粉を含浸処理することなしにそのままプロ
ピレン樹脂粉末(上記実施例で用いたものと同じ)に加
え、パーティカルミキサーにて室温で混合した。
ただし実施例13〜22との正当な比較の為に、上記樹
脂粉末との混合に際し、実施例13141&22の場合
と同じ助剤と同じ量添加して最終的に組成を一致させる
と云う方法(第4表参照、樹脂:木粉:助剤:安定剤=
60:36.4:3.64:0.2)により、功剤の種
類を異にする上記実施例の夫々に対応する比較コンパウ
ンドのバッチを造った。それ以後は上記実施例と全く同
様に成形性及び成形物の評価を行なった。その結果も第
4表に示すが、実施例13〜22の木粉との間に有意差
が求められる。第 4 表 各種加工助剤による木粉
の含浸処理の効果注)(1)加工助剤の添加量の数値は
配合灰分全体に対するパ−センテ−シ(2)吸湿性は3
0℃湿度9 7〜10 0多で48時間放置して測定
なお、助剤を全く看有し友い木粉の吸湿性は20.0
%であった。(3)此所での物性とは、ァィゾット衝撃
強さを云う。実施例 27〜31これまでの実施例で使
用して釆たラワン粉の代りにテノーナ−加工工程で発生
するニヤトー材粉末の42メッシュ通過品に加熱処理(
条件は実施例3と同じ)を適用したもの及びしないもの
を用い、また熱可塑性樹脂としてこれまでのプロピレン
樹脂に替えて重合度125、M125(275oo)の
ナイロン6及びポリブチレンテレフタレート(PBT:
三菱化成工業社製「ノバドウール5010」)のべレッ
トを用い、第5表に示す配合にてこれまでと同機の実験
を行なった。
但し、成形材料調製(ベレット化)の際の押出機の各部
の温度を35q○、又射出成形の際のバレル各部の温度
を40こ0夫々ポリプロピレン使用時の対応する温度よ
り高く保ち、又、射出成形における金型温度をナイロン
の場合80℃、PBTの場合90℃にすると云う点のみ
、変更を行なった。
実験の結果を第5表に示す。第5表 木粉の含浸処理の
効果 注)比較例6:木粉の加熱処理存し。
実施例 32 木取り工程のタウン材粉末の42メッシュ通過品に、風
前実施例と同様の加熱処理(加熱減量約9%)及び含浸
処理(合浸剤はGDSと第4表に示した低分子量ポリエ
チレンの1対1混合物で、木粉に対し10%添加)を適
用したもの、‘8め0熱処理のみ適用したもの、及び、
{C)含浸処理のみ適用したもの、と云った三種の木粉
充填剤を造り、その各々と中圧法ポリエチレン(密度0
.95M15)のべレットを重量比3岱対70で混合し
、押出機でべレット化して成形材料としたくベレット化
の条件はバレル及びダイスの温度を約10qo低くした
以外は実施例1〜6の条件と一致させた。
)次に、これら三種の成形材料から65胸単軸押出機(
L/D=24バレル温度150〜18ず0、ダイス18
80、スクリュー速さ48pm)を用いて5仇舷×2物
物の角材、但し中央に溝が有り凹字形をなす都材を成形
した。
成形物の外観等から判定すると次の様な情況であった。
即ち、前記木粉充填剤AはBに比し、品質的に優れたべ
レツト及び滑らかで欠陥の少なし・押出成形物を与え、
その切断面に含まれるボィド数もB使用時の数分の1程
度の少ないものである。一方Cを使用した場合には、外
観と寸法のどちらにおいても劣悪と判定される成形物し
か得られない。
べレット加工時および成形時の発煙の影響が大きいよう
に思われる。実施例 33 実施例27〜29のニャトー粉の60メッシュ通過品に
つき、■加熱処理(22ぴ040分)と含浸処理〔含浸
剤として融点約60℃の高級アルコール(花王石鹸社製
「カルコール#86」)を10%(対木粉)用い、約1
00qoで処理〕の両方を適用したもの「‘B)加熱処
理のみ行なったもの及び、‘q含浸処理のみ行なったも
のの三種を用意し、下記の配合物(粉末状試料)を造っ
た。
尚、加熱、含浸処理は、木粉と炭酸カルシウムを混合し
た状態で行なった。
配合 塩化ビニル樹脂1※ 10峠郭
ジー2ーエチルヘキシルフタレート 20プ
チルベンゼンフタレート 8重質炭酸カ
ルシウム2※ 100竪質炭酸カル
シウム3※ 20アスベスト
. 8舷‐Zn複合安定剤4※
4大粉充填剤A亦はB亦はC
II0(Bの場合のみ100)カルコール
#86(木粉充填剤Bの場合のみ使用)・〇注)1※
三菱モンサント化成社製 ビニカ5血伍〔酢酸ビニル3
.5%(塩素分析法)のコボリマー、P760〕2※
白石工業社製 ホワイトSB 3※ 同上社製 白艶華CCR 4※ 共同薬品社製 Kp−31M‐1 上記三種のコンパウンドにつき9インチ径のテストカレ
ンダーによる加工性の評価を行なった(ロール温度:フ
ロント165℃、リア160qo)ところ、試料の〔太
粉充填剤凶を使用したコンパウンドを試料凶と記す。
【B’、【C}についても同様に表示する。〕はロール
上でのまとまりが早く(約30秒)ロール離れもよく切
り返しが容易であったが、試料‘C’は発煙がひどく、
ロール離れが悪い上にプレートアウトも多く、試料【B
’1ままとまりが遅く(約69段)プランケツトは非常
にさくく材料のこぼれが多い等の欠点を示した。これら
はいずれも5分後に2ミリの厚さに部出したが、外観、
強難さ共に試料■が最も良く、試料曲がその次に良く、
試料【C}は前二者に較べるといちぢるしく劣ったもの
であった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 木粉に加熱処理を施して水分以外の木粉構成物質の
    少なくとも3重量%を除去するとともに、上記木粉に樹
    脂加工用助剤の一種以上を添加、含浸させたことを特徴
    とする熱可塑性樹脂用木粉充填剤。 2 上記樹脂用加工助剤が融点40〜250℃の有機物
    質であって、該加工助剤に依る木粉の含浸方法が熔融含
    浸法であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の熱可塑性樹脂用木粉充填剤。 3 上記樹脂用加工助剤が、(i)中級乃至高級脂肪酸
    、(ii)中級乃至高級脂肪酸の金属塩、(iii)脂肪酸
    の1〜8価アルコールエステル、但し該エステルは中性
    エステルであっても酸性エステルであってもまたアルコ
    ール性もしくはフエノール性水酸基の残留しているもの
    であってもよい、(iv)中級乃至高級脂肪酸アミドおよ
    びその誘導体、(v)炭素数12〜26の脂肪族アルコ
    ール、(vi)多価(2〜8価)アルコールのエポキシ化
    合物との反応によるエーテル化物、から成る群(但しそ
    れらの化合物の炭素に結合している水素の一部は他の原
    子または基で置換されていてもよい)より選ばれた一種
    以上であって、その添加量の合計が木粉の乾量に基き1
    〜30重量%であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の熱可塑性樹脂用木粉充填剤。 4 上記木粉の加熱処理の温度が約160℃〜第260
    ℃である特許請求の範囲第1項記載の熱可塑性樹脂用木
    粉充填剤。 5 上記木粉の加熱処理と樹脂用加工助剤による含浸処
    理のいずれか一方または両方をスクリユー押出機型連続
    吐出機を用いて行なうことを特徴とする特許請求の範囲
    第2項記載の熱可塑性樹脂用木粉充填剤。
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