JPS6011372Y2 - 蒸気発生可能な外置型ガス給湯装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は蒸気発生機能を具備したガス給湯装置装置に
関するもので、特に通常の温湯の供給が可能である上に
、蒸気による風呂の沸返し等を効率よく行なうことがで
き、蒸気発生機能の付与に伴なう危険防止のための種々
の安全機構、並びに酷寒時の残溜水凍結による器材破損
防止と断水時等に上水道本管への汚水の逆流防止とを兼
ねる安全機構を備え、更に室内に配備された操作装置に
より室外に装置された給湯装置本体の点滅入操作はもと
より、前記蒸気発生に伴なう危険防止及び残溜水凍結防
止のための安全機構の操作、並びに数多くの出湯回路の
切換操作等全ての操作を行い得る外置型ガス給湯装置の
各種操作機構を集合配置して小型化を計ると共に操作性
を向上し、作動の安定化及び短縮化を可能になした給湯
装置を提供せんとするものである。

従来より一般家庭に設置される風呂は浴槽内に注水され
た水を風呂釜にて加熱して湯を沸し、シャワー及び給湯
栓へは風呂釜と別個に設けたガス湯沸し器より給湯して
おった。

その為に風呂釜とガス湯沸し器を夫々取付ける必要があ
り、設置スペースが多く必要であると同時に浴室が狭く
なり、個々に点滅入操作を行なわねばならなかった。

また近年室内に遠隔操作装置を設けて室内より風呂釜及
びガス湯沸し器を遠隔操作して給湯を行なう様になった
が、夫々作用が異なる為に遠隔操作装置は別個に独立し
て設けられるものであり、不便であった。

そこで本出願人は通常の給湯作用を行なうガス湯沸し器
に蒸気発生機能を持たせ、これを室内に設けた操作装置
により遠隔操作させて浴槽、給湯栓或はシャワー等へ給
湯させ、更に蒸気を浴槽内へ直接供給して沸返しを行な
わせるといった給湯装置を提案した。

これにより風呂釜を用いることなく、ガス湯沸し器のみ
で各種作用を行なわせることができ、浴室を広く利用す
ることができ、点滅入操作をまとめることができたが、
蒸気発生機能の付与に伴なう安全機構の増力臥及び切換
機構の増大に伴い操作が複雑となり、作用が不安定とな
る問題点があった。

またこの種給湯装置に於いては断水時等に給水側が負圧
となった際に浴槽内の汚水が逆流して上水道側へ流出し
ない様にする必要があり、その為に浴槽への配管の一部
を浴槽満水面より高い位置へ配設し、この部分が負圧と
なった時に吸気弁を作用させて汚水が逆流しない様にせ
ねばならない。

この考案は上記従来の問題点に鑑み、これを改良除去し
たもので浴槽満水面よりも高い位置に吸気弁を設けると
共に当該部分に各種操作機構を集合配置させて小型化を
計ると同時に操作性を向上させ、作用を安定化させたも
のである。

以下この考案の構成を図面に示す実施例に従って説明す
ると次の通りである。

第１図は本考案を構成する各機器の概略配置図であり、
第２図は全体の給湯回路を示す概略図で、同図に於いて
、１は浴室の一側壁の適宜位置に設けられる操作装置で
、これには点滅入用、風呂−シャワー切換用、及び湯温
調整用の三本の操作軸２ａ、２ｂ、２ｃが回動自在に固
定され、その一端には操作摘み２ａ′、２ｂ′、２Ｃ′
が取付けられ、他端は壁面を貫通して外部に突出させで
ある。

そして点滅入用操作軸２ａの突出端には回転車及びワイ
ヤーから戒るリンク機構等の連動機構１８を介して給湯
装置本体Ａのガス回路の電磁弁４、主ガス弁、パイロッ
トガス弁６、点火スイッチ７、及び水回路の自動水抜弁
８，８′に連結され、ガス回路の点滅入操作並びに自動
水抜き操作を行う。

風呂−シャワー切換用操作軸２ｂは給湯装置本体Ａの熱
交換器９よりシャワーヘッド１゜へ至る温湯供給流路１
１の開閉弁１２、熱交換器９より浴槽の出口１３へ至る
蒸気供給流路１４の開閉弁１５、及びシャワーヘッド１
０或は給湯栓１６への切換えを行なう開閉弁１７に連動
杆２１を介して連結され、更に給湯装置本体Ａの水回路
の水元枠１９及び蒸気発生用温水弁２０に連動機構２１
′を介して連結され、水元枠１９の開閉、温湯と蒸気と
を選択的に発生させる為の温水弁２０の開閉接作並びに
シャワーヘッド１０給湯栓１６或は出湯口１３の三種の
出湯回路の切換操作を行なう。

尚、温湯供給流路１１の開閉弁１２と蒸気供給流路１４
の開閉弁１５とは連動味一方が開くと他方は閉じ、中立
位置では両者共若干開いた状態となる様に構成される。

湯温調整用操作軸２ｃは給湯装置本体Ａの水回路より温
湯供給流路１１の先端に設けられた貯湯室２２に至るバ
イパス回路２３に設けられた温調弁（絞り弁）２４に連
動杆２５を介して連結され、貯湯室２２への通水量を接
作してシャワーヘッド１０或は給湯栓１６への温湯の温
度調整を行なう。

尚、同図に於いて、２６はガス回路に設けられたパイロ
ットバーナ、２７はパイロットバーナ２６の点火を行な
う点火プラグ、２８はパイロットバーナ２６により加熱
されて起電力を発生し、電磁弁４を開口状態に維持し、
ガス導入路３からガスを供給させる熱電対である。

２９は水元枠１９より熱交換器９に至る主水管３０の途
中に設けられたダイヤプラム室で、内蔵したダイヤフラ
ム３１を水圧によす揺動させて連杆３２を介してガス弁
３３を開閉させる。

３４は連杆３２に設けた調圧弁、３５は生水管３０に対
して並列的に取付けられた蒸気発生用流路途中に設けら
れたニードル弁で、蒸気発生最適口径に調整される。

３６は熱交換器９内で発生している蒸気の圧力が所定値
より過剰となった時開弁するダイヤフラム弁で、開弁す
ると少量の氷を熱交換器９へ供給する。

３７は温湯供給流路１１の途中に設けられた自動吸気弁
で、水回路の最底部に設けられた水抜き弁８，８′が開
放され、生水管３０、熱交換器９、及び温湯供給流路１
１内の残留水等が排出され、管内に負圧が作用すると自
動的に開弁し、大気を導入し、管内を大気圧に設定する
。

上記操作軸２ａｖ ２ｂｔ ２ｃは例えば第３図に示
す様に三角形を形成する様に集合配置され点滅入用操作
軸２ａを“点火゛位置に回動させ、電磁弁４、主ガス弁
５、及びパイロットガス弁６を開放してガス導入部３よ
りガスを導入し、これと同時に点火スイッチ７を動作さ
せて点火プラグ２７に放電させ、パイロットバーナ２６
を点火させる。

そして操作軸２ａを“点火゛′位置より゛°確認゛位置
へ若干復帰させ、点火スイッチ７の動作を停止させて点
火プラグ２７の放電を停止させ、この後動作位置まで回
動させる。

復帰時は直接“止゛位置まで復帰させる。

風呂−シャワー切換用操作軸２ｂは上部の止を中心に時
計方向に浴槽への゛注湯（温湯）“、°及び風呂沸しく
蒸気）゛、反時計方向に給湯栓１６への゛給湯゛及びシ
ャワーとなっており、第６図に示す様に“止″位置では
開閉弁１２，１５の何れも若干開放されており、時計方
向へ回動に伴い温湯供給流路１１の開閉弁１２が閉じら
れ、蒸気供給流路１４の開閉弁１５が開放され、浴槽の
出湯口１３へ温湯が供給される。

゛注湯゛位置をこえて更に゛風呂沸しパへ回動させると
温水弁２０が閉じ蒸気が出湯口１３へ供給される。

操作軸２ｂを反時計方向に回動させると一方の開閉弁１
５が閉じられ、他方の開閉弁１２が開放され、温湯供給
流路１１へ温湯が供給され、給湯栓１６へ供給される。

更に“°給湯゛′位置を起えて°“シャワー゛′へ回動
させると、開閉弁１７が開き、シャワーヘッド１０へ温
湯が供給される。

湯温調整用操作軸２Ｃは時計方向に回動させるとシャワ
ーヘッド１０或は給湯栓１６に供給される温湯は低温と
なり、反時計方向に回動させると高温となる。

本願のポイントは上記給湯装置の開閉弁１２，１５．１
７、温調弁２４、自動吸気弁３７、及び湯温安定用貯湯
室２２等を集合配備させたことである。

即ち第１図、第４図及び第５図に示す様に浴室外の壁面
の適当位置に取付けられる筐体３８内に貯湯室２２及び
温湯供給流路１１を開閉する開閉弁１２と蒸気供給流路
１４を開閉する開閉弁１５を内蔵した切換装置３９とを
配置し、貯湯室２２の二個所に形成した第１・第２吐出
口４０．４１を夫々筐体３８の外部に開口させ、その第
１吐出口４０を浴室内のシャワーヘッド１０に接続腰第
２吐出口４１を給湯栓１６に接続する。

そして切換装置３９の共通の流入口４２を熱交換器９に
接続し、この流入口４２に開閉弁１２を介して連通ずる
第１流出口４３を貯湯室２２内に開口させたＬ型第１パ
イプ４５に接続し、流入口４２に開閉弁１５を介して連
通ずる第２流出口４４を浴槽の出湯口１３へ接続する。

４６は切換装置３９に内蔵した開閉弁１２゜１５を作動
させる連動杆で、操作軸２ｂと係合する。

４７はバイパス回路２３を構成するバイパス管で、その
流入口４８を筐体３８の一部に開口させて給湯本体の水
回路に接続し、流出口４９を温調弁２４を介して貯湯室
２２内に挿入しである。

自動吸気弁３７は切換装置３９の上部に設けである。

５０は温調弁２４を動作させる連動杆で操作軸２ｃと係
合する。

上記構成に於いてその作用を説明すると、先ず風呂−シ
ャワー切換用操作軸２ｂを°°止“°位置に設定腰水元
栓２２を閉じた状態になし、点火用操作軸２ａを“点火
゛まで反時計方向に回動させ、電磁弁４、主ガス弁５、
パイロットガス弁６を開いてガスを導入すると同時に点
火スイッチ７を動作させてパイロットバーナ２６に点火
腰更に確認位置を経て“作動パ位置にセットする。

そして浴槽へ給湯する場合は切換用操作軸２ｂを時計方
向に回動させ“注湯“に位置させる。

すると水元栓２２が開放されて熱交換器９へ給水され、
同時にダイヤフラム３１が動作して連杆３２を介してガ
ス弁３３を開放し、メインバーナ９′を点火して温湯を
発生させる。

一方切換装置３９の連動杆４６が動作して開閉弁１２を
閉じ、他方の開閉弁１５を開放し、熱交換器９で発生し
た温湯を蒸気供給流路１４及び出湯口１３を経て浴槽へ
供給する。

操作軸２ｂを゛止゛に戻すと水元栓１９が閉じられ、ガ
ス弁３３も閉じられ、閉じられ、温湯の供給が停止する
。

浴槽内の湯を沸返しする際は操作軸２ｂを“°風呂沸ビ
にセットする。

すると水元栓１９が開いた状態で温水弁２０が閉じられ
、水はニードル弁３５を経て流量を絞られて熱交換器９
へ送られ蒸気が発生する。

一方切換装置３９も開閉弁１５を開放しており、出湯口
１３より蒸気が供給され、湯沸しが行なわれる。

この時水圧の変動やその他の原因で蒸気圧が異常に上昇
すると、ダイヤフラム弁３６が開弁し、少量の水を追加
的に熱交換器９へ供給し、正常蒸気圧まで低下させる。

浴槽に蒸気を吐出させて沸返しを行った後、洗身すべく
、給湯栓１６に温湯を供給する場合は操作軸２ｂを゛止
゛°位置より反時計方向に回動させ“給湯゛にセットす
る。

すると水元栓１９及び温水弁２０が開放され熱交換器９
にて高温の温湯が発生する。

一方切換装置３９が動作して開閉弁１５を閉じ、他方の
開閉弁１２を開き、熱交換器９で発生した温湯は温湯供
給流路１１を経て貯湯室２２へ供給され、ここでバイパ
ス回路２３より温調弁２４を経て供給されてきた水と混
合され、適温となって給湯栓１６へ供給され、給湯栓１
６の栓を開けば湯が得られる。

更にシャワーを使用する場合は給湯栓１６の栓を閉じ、
操作軸２ｂを回動させて゛シャワー゛にセットする。

すると開閉弁１７が開放され、貯湯室２２からシャワー
ヘッド１０へ温湯が供給される。

給湯栓１６或はシャワーヘッド１０から吐出される温湯
の温度は湯温調整用操作軸２ｃを回動し、温調弁２４の
開度を調整して貯湯室２２内で温湯と水との混合量を調
整することにより即座に適温に設定することができる。

給湯装置の使用後は操作軸２ｂを゛止゛にセットし、点
滅入用操作軸２ｂを“止゛°にセットする。

すると水元栓１９及び電磁弁４等が閉じられ、水やガス
の供給が停止され、パイロットバーナ２６が滅火される
。

一方水抜き弁８，８′が開放され、自動吸気弁３７も開
放され、熱交換器９や各配管内の湯水が自動的に外部に
排出される。

浴槽への給湯或は蒸気の供給から給湯栓１６或はシャワ
ーヘッド１０への給湯に変換した際、切換装置３９の開
閉弁１２．１５が即座に切換り、当初温湯供給流路１１
内には熱交換器９内に残留する高温の湯や蒸気が流れる
が、貯湯室２２に於ける急激な減圧とバイパス回路２３
より供給される水との混合により高温湯は即座に適当な
温度に下けられ、高温湯が給湯栓１６或はシャワーヘッ
ド１０から高温の湯や残留蒸気が吐出する様なことはな
い。

また切換装置３９の開閉弁１２．１５及び温調弁２４を
操作軸２ｂ、２ｃにて直接操作するので応答性が良く、
確実に作動する。

以上説明した様にこの考案は出湯口が浴槽内の水と直接
に接触するごとく装置された蒸気発生可能な給湯装置に
おいて、前記給湯装置の本体を室外に配置させる一方、
該装置本体の点滅入操作、湯温調整操作及び出湯回路の
切換操作を行なう為の操作装置を前記装置本体から分離
して室内に集中配置し、さらに前記操作装置にて操作さ
れる温調弁装置と切換弁装置及び断水等供給水圧の異常
発生時浴槽内の汚水の逆流を防止するための自動吸気弁
及び温湯吐出口へ適温湯を安定して供給するための貯湯
室を前記給湯装置本体から分離した上、前記操作装置と
浴室壁を挾んで対向する位置であって、かつ配管中の最
高位置に取付ける一方前記温調弁装置及び前記切換弁装
置が前記操作装置の操作軸と直結されるように構成した
から、室内に配備された。

操作装置を操作することにより、通常の高温湯はもちろ
んのこと蒸気をも発生させることができ、風呂の湯沸し
等を効率よく行なうことができる。

また切換装置、温調弁装置、自動吸気弁及び貯湯室等を
集合配置したから小型となり、取付けが簡単でしかも操
作軸により直接操作させることができ、作動が確実とな
り、操作性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した機器の概略配置図、第２図は
本考案に係かる給湯装置の全体を示す概略図、第３図は
本考案装置の操作部の正面図、第４図は集合配置した連
動機構を示す要部断面図、第５図はその側面図、第６図
は各開閉弁装置の開閉順序を示す線図である。 Ａ・・・・・・給湯装置本体、１・・・・・・操作装置
、９・・・・・・熱交換器、１１・・・・・・温湯供給
流路、１４・・・・・・蒸気供給流路、１２，１５・・
・・・・開閉弁、２２・・・・・・貯湯室、２３・・・
・・・バイパス水路、２４・・・・・・温調弁、３７・
・・・・・自動吸気弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 出湯口が浴槽内の水と直接接触する如く装置された蒸気
   発生可能な給湯装置において、前記給湯装置の本体を室
   外に配置させる一方、該装置本体の点滅入操作、温湯調
   整操作及び出湯回路の切換操作を行なう為の操作装置を
   前記装置本体から分離して室内に集中配置腰さらに前記
   操作装置にて操作される温調弁装置と切換弁装置及び断
   水等供給水圧の異常発生時浴槽内の汚水の逆流を防止す
   るための自動吸気弁及び温湯吐出口へ適温湯を安定して
   供給するための貯湯室を前記給湯装置本体から分離した
   上、前記操作装置と浴室壁を挾んで対向する位置であっ
   て、かつ配管中の最高位置に取付ける一方前記温調弁装
   置及び前記切換弁装置が置かれ、前記操作装置の操作軸
   と直結されるように構成したことを特徴とする蒸気発生
   可能な外置型ガス給湯装置。