JPS6010817Y2 - 成形物の鍔状バリ切除装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプラグ等のキャップのようなゴム或いは軟質合
成樹脂材より成形された成形物において、該成形駒の口
縁外周に一体的に形成された鍔状バリの切断装置に関す
るものである。

従来からこのような成形駒のパリ部分を切除するには、
該成形物の大きさに適合したポンチなどの工具を使用し
て行っているが、人手により切除作業を行うために作業
能率が低下する欠点があり、又、鍔状のバリが成形物の
口縁端に存在する場合には該パリを台座等に密接させた
状態でポンチによる打抜きが可能であるが、成形物の口
縁端が鍔状のパリ部から突出した状態で成形加工された
物であれば、パリ部が台座に密接させることができない
ためにポンチによるパリ部の切除作業が困難である等の
欠点がある。

本考案はこのような欠点をなくするために、成形物を回
転自在に支持した状態で上下一対の円形カッター刃によ
り円滑且つ正確に成形駒の鍔状バリ部分を切断するよう
に構成した装置を提供するものである。

本考案の実施例を図面について説明すると、１は一側部
上面にモーター２を、他側部上面にケース体３を配設、
固定した機台で、ケース体３の上下部に円形カッター刃
４，５の回転中心軸６，７を回転自在に支承しである。

これらの回転中心軸６．７は水平方向に平行に配設され
ていると共にケース体３の開口端に臨ませてそれらの前
端部に固着した前記上下円形カッター刃４，５において
、上部円形カッター刃４を下部円形カッター刃５に対し
て僅かに後方に位置させ且つ両刃４，５が僅かに喰い違
い状にして配設されである。

８゜９は回転中心軸６，７の中央部に夫々固着したロー
ルギヤー（螺旋ギヤー）で、両軸６，７間に直交するよ
うにしてケース体３に支承された駆動軸１０に駆動ギヤ
ー１１を固着し、該駆動ギヤー１１にこれらのロールギ
ヤー８，９を噛合させである。

駆動軸１０は前述したモーター２によって回転、駆動さ
れ、円形カッター刃４，５を第２図において互いに相反
する矢印方向に回転させるものであるが、その際、駆動
ギヤー１１とロールギャ−８，９との噛合による歯間抵
抗によって上部回転中心軸６は軸心方向に僅かに前方に
移動可能に支承され、上下口形カッター刃４，５による
成形物ａの鍔状バリ部分すの切断時に上部円形カッター
刃４の刃先が下部円形カッター刃５の刃先に合致するよ
うに構成されている。

なお、図示していないが、上部回転中心軸６を比較的弾
発力の弱いスプリングによって常時後退する方向に押圧
してパリ切除作業を行っていない時には両力ツタ−刃４
，５の刃先が僅かに離間しているものである。

１２は機台１の前方に配設した合板で、その後面に突設
、固着したガイド棒１３を機台１に穿設したガ、イド孔
１４に挿嵌して機台１に対して前後進退調節可能に設け
である。

１５は該台板１２の一側後端部に立設した軸１６にその
後端ボス部分水平方向に回動自在に枢着した旋回台で、
その前部上面に軸受部材１７を一体的に突設し、該軸受
部材１７に中間部材１８の下部に固着した水平軸１９を
支承させてこの中間部材１８を前後回動調節可能にする
と共に中間部材１８の一側面に支持部材２０を螺子棒２
１を介して上下回動調節可能に枢着し、さらにこの支持
部材２０に上下方向に貫設した縦孔２２に、上端に断面
凸形の成形物被嵌頭部２３を有する垂直回転軸２４を回
転可能に挿嵌しである。

この垂直回転軸２４はキャップ形状の成形物ａの大小に
応じた径の頭部２３を有するものと取替えて使用するも
のである。

２５は前述した台板１２の外周端部に突設したストッパ
、２６は旋回台１５の外周端に該ストッパー２５と対向
させて突設した突片で、先端をストッパー２５に当接さ
せる調節ねじ２７を螺通させである。

以上のように構成した実施例の作用を述べると、コム又
は軟質合成樹脂材より成形されたキャップ形状の成形物
ａの大小に応じて該成形物ａを被嵌させる大きさの頭部
２３を有する垂直回転軸２４を支持部材２０の縦孔２２
に挿嵌、支持させると共に台板１２をガイド棒１３を介
して機台１に対して位置決めし、さらに水平軸１９及び
螺子棒２１を介して支持部材２０を前後並ひに上下方向
に回動させて成形物ａの鍔状バリ部すが上下円形カッタ
ー刃４，５の切断部に位置するように調整したのち、モ
ーター２を駆動させて駆動ギヤー１１と噛合するロール
ギヤー８，９を介して上下円形カッター刃４，５を回転
させる。

こうして回転中の上下円形カッター刃４，５間に人手に
より旋回台１５を回動させて台板１２に突設したストッ
パー２５に旋回台１５の突片２６に螺通した調節ねじ２
７を当接させる。

この当接状態においては成形物ａのパリｂの基部が上下
円形カッター刃４，５間に喰い込むように調節ねじ２７
の突出長を調節しておく。

成形物ａのバＩＪ ｂが上下円形カッター刃４，５に喰
い込んで切断が開始されると、両力ツタ−刃４．５の切
断抵抗が生じて上部円形カッター刃４においてはそのロ
ールギヤー８と駆動ギヤー１１との歯間抵抗が大となり
、駆動ギヤー１１にロールギヤー８が強固に押接して回
転中心軸６がその押接圧力により僅かに前進し、上部円
形カッター刃４が下部円形カッター刃５に接触して成形
物ａのパリ部分を確実に切断除去するものである。

以上のように本考案は、機台１−ヒに前後方向に僅かに
喰い違い状にして円形カッター刃４，５を上下に対設し
、これらの上下円形カッター刃４゜５の回転中心軸６，
７に固着したロールギヤー８．９を駆動ギヤー１１に噛
合させて該駆動ギヤー１１の回転により上下円形カッタ
ー刃４，５を相反する方向に回転させると共に成形物の
ハリ切除時における抵抗によって上部円形カッター刃４
を下部円形カッター刃５に前進接触させるようにし、さ
らに機台１の前面に該機台１に対して前後進退可能に台
板１２を連結し、該台板１２に上下円形カッター刃４，
５に向かって回動可能に旋回台１５を配設し、この旋回
台１５に、上端に断面凸形の成形物被嵌頭部２３を有す
る垂直回転軸２４を装着した支持部材２０を前後、上下
回動可能に取り付けてなる成形物の鍔状パリ切除装置に
係るものであるから、上下円形カッター刃４，５間に垂
直回転軸２４の頭部２３に被嵌した成形物の鍔状バリを
介入させることにより該垂直回転軸２４が回転しながら
鍔状バリを簡単に上下円形カッター刃４，５によって切
除することができ、その際、切断時における抵抗によっ
てロールギヤー８が駆動ギヤー１１に強固に押接して上
部回転中心軸６が僅かに前進し、上部円形カッター刃４
が下部円形カッター刃５に接触して確実な切断が行える
と共に切断作業を行っていない状態においては上下円形
カッター刃４，５間が前後方向に僅かに離間した状態を
保持して両刃の損耗を防止することができるものである
。

又、本考案によれば台板１２を機台１に対して前後調節
すると共に支持部材２０を前後、上下回動調節すること
により成形物の大小に応じて該バリ部分を正確に上下円
形カッター刃４，５間の位置に合わせることができ、支
持部材２０を設けた旋回台１５を回動さぜることによっ
て能率良くパリ除去作業を行い得るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は縦断側面
図、第２図は上下円形カッター刃の正面図、第３図は装
置全体を正面斜め上方より見た斜視図、第４図は同じく
一側上方より見た斜視図である。 １は機台、４，５は上下円形カッター刃、６゜７は回転
中心軸、８，９はロールギヤー １１は駆動ギヤー、１
２は台板、１５は旋回台、２ｏは支持部材、２３は成形
物被嵌頭部、２４は垂直回転軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機台１上に前後方向に僅かに喰い違い状にして円形カッ
   ター刃４，５を上下に対設し、これらの上下円形カッタ
   ー刃４，５の回転中心軸６，７に固着したロールギヤー
   ８，９を駆動ギヤー１１に噛合させて該駆動ギヤー１１
   の回転により上下円形カッター刃４，５を相反する方向
   に回転させると共に成形駒のパリ切除時における抵抗に
   よって上部円形カッター刃４を下部円形カッター刃５に
   前進接触させるようにし、さらに機台１の前面に該機台
   １に対して前後進退調節可能に台板１２を連結し、該台
   板１２に上下円形カッター刃４，５に向かって回動可能
   に旋回台１５を配設し、この旋回台１５に、上端に断面
   凸形の成形物被嵌頭部２３を有する垂直回転軸２４を装
   着した支持部材２０を前後、上下回動調節可能に取り付
   けてなる成形駒の鍔状バリ切除装置。