JPS6010539Y2 - ミシンの加工布送込み案内装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案はミシンの加工布送込み案内装置に関するもの
である。

従来技術 従来、加工布を送込み方向に案内するためのものとして
、針板またはすべり板に布送り線を付したものがあった
が、その布送り線は縁縫するとき以外は加工布によって
覆われてしまうため、その機能を充分に果たさなかった
。

また、布押え足の上面に布送り線を付したものもあった
が、これは布の挿入位置と布押え足の上面との間に隔た
りがあるために、加工布を正確に案内することができな
かった。

さらに特公昭４８−１３６号公報に開示されているよう
に投光装置により針板上の加工布に針落ち位置を光点と
して投光するものもあるが、これは針落ち位置が点とし
て表示されているため、加工布の送込み方向を指示する
ことはできなかった。

さらに、少なくとも２つの針基準位置のうちから１つの
針基準位置を選択し、それらの選択位置において加工布
に直線縫目を形成するようになっているミシンにおいて
は、各選択位置に対応して加工布の送込み方向を指示す
るものは存在しなかった。

目的 この考案の目的は前記のような欠陥を解消して、少なく
とも２つの針基準位置のうちから１つの針基準位置を選
択でき、それらの選択位置において針の落下点に向って
前方から送込まれる加工布に直線縫目を形成するように
なっているミシンにおいて、加工布をいずれの選択位置
においてもその送込み方向に正確に案内することができ
るミシンの加工布送込み案内装置を提供することにある
。

実施例 以下、この考案を具体化したミシンの加工布送込み案内
装置を第１図〜第４図に従って説明する。

ミシンのブラケットアームの頭部１には上下動可能な針
棒２が設けられ、その下端には針３が取付けられている
。

針板４には左右に延びる針孔５と、送り歯６用の開ロア
とが設けられている。

又、ブラケットアーム頭部１には押え棒８が設けられ、
その下端部には前記送り歯６と協働して加工布９を押圧
する押え足１０が取付けられている。

そして、このミシンは右、中央、左の３つの針基準位置
のうちから１つの針基準位置を選択できるようになって
おり、それらの選択位置において、前記針３の落下点に
向って前方から送込まれる加工布９に直線縫目を形成す
るようになっている。

針棒２の前方において、ブラケットアームの頭部１の下
端部には投光装置１１が装設されている。

その投光装置１１は頭部１に回動可能に支持されたケー
ス１２と、そのケース１２内に配置された発光体として
の棒状のランプ１３と、ケース１２の下端開口に嵌合さ
れた集光レンズ１４とから構、我され、又投光装置１１
には頭部１の前面に位置する手動操作可能な操作部材１
５がケース１２に設けられている。

さらに、集光レンズ１４は断面半円状をなし、その湾曲
面が下になるように取付けられていて、第２図及び第４
図に示すように、前記ランプ１３からの光が縫製作業面
上において加工布の送り方向に平行な線として集束する
ようになっている。

そして、その集束照射は加工布９の送込み側において押
え足１０の前端に近接した位置に対してなされるように
なっており、ケース１２の回動にともない、前記３つの
針基準位置と対応する位置間をその集束照射位置が移動
するようになっている。

さらに、ケース１２とブラケットアームの頭部１との間
には、前記照射位置が前記３つの針基準位置とそれぞれ
対応したときに、そのケース１２をそれらの位置で保持
する手段が設けられている。

また、頭部１の前面には目盛Ｒ，Ｍ、 Ｌが、操作部材
１５には指針１６がそれぞれ付されていて、両者の協働
により前記３つの針基準位置に対応して照射指示するよ
うになっている。

従って、例えば右の針基準位置を選択して縫製を開始す
る場合、操作部材１５により指針１６が目盛Ｒに合致す
るように投光装置１１を移動すれば、押え足１０の若干
前方において縫製作業面の右の針基準位置と対応する位
置に投光装置１１からの光が加工布９の送込み方向に平
行な線として照射される。

従って、その照射部分１７に加工布９の縫始め位置を合
致させ、その照射部分１７の線の延びる方向に沿って加
工布９を針３の落下点に向かって送込めば、その加工布
９に所望の縫始め位置から正確に縫目を形成することが
できる。

そして、縫製中において照射部分１７が加工布９上に表
われているので、その照射部分１７に沿って正確な送込
みを続行し得て、加工布９に所望の形状の連続した直線
縫目を正確に形成することができる。

又、中央または左の針基準位置を選択して縫製を行う場
合には、それに合わせて操作部材１５を操作すれば、前
記と同様にその選択した針基準位置に対応した位置を照
射指示することができ、正確な加工布送込みを行い得る
。

このようにいずれの針基準位置を選択した場合でも照射
部分１７により、常に加工布９の縫製位置と縫製方向と
を正確に指示することができる。

効果 以上詳述したようにこの考案は加工布の送込み側におい
て押え足の前端に近接しかつ選択された針基準位置に対
応する位置を照射するとともに、その照射部分を加工布
の送り方向に平行な線状となるようにしたことにより、
いずれの針基準位置においても加工布をその送込み方向
に正確に案内することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案を具体化したミシンの加工布送込み案内
装置を示すものであって、第１図はミシンの一部正面図
、第２図は光の集束状態を示す正面図、第３図はミシン
の一部側断面図、第４図は照射部分を示す平面図である
。 ブラケットアームの頭部１、針３、針板４、送り歯６、
加工布９、押え足１０、投光装置１１、ランプ１３、集
光レンズ１４、操作部材１５、照射部分１７゜

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 少なくとも２つの針基準位置中から選択された針基準位
   置にて上下動可能な針３と、送り歯６と協働して加工布
   ９を移送するためにその加工布９を押圧する押え足１０
   とを備え、前記針３の落下点に向って送込まれる加工布
   ９に直線縫目を形成するミシンにおいて、 ミシンのブラケットアームの頭部１に設けられ発光体１
   ３及び集光レンズ１４からなる投光装置１１と、縫製作
   業面におけるその投光装置１１の照射位置を変化させる
   ために手動操作可能な操作部材１５とを含み、 前記加工布９の送込み側において前記押え足１０の前端
   に近接し且つ前記選択された針基準位置に対応する位置
   を投光装置１１からの光により照射するとともに、その
   照射部分１７を前記加工布９の送り方向と平行な線状に
   したことを特徴とするミシンの加工布送り込み案内装置
   。