JPS6010280Y2 - コネクタ用アダプタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電話線に接続されているある特定のコネクタ
に差し込んでモニタ信号を取り出すために使用されるコ
ネクタ用アダプタに関するものである。

一般に電話線には第１図に示すように局１と加入者群２
との中間に接続箱３が設けられており、この接続箱３の
内部で、第２図に示すコネクタ４を使用して、１対の電
話線の素線（ＰｉおよびＰ１′の間、またはＰ２および
Ｐ２′の間）をそれぞれ連結することによって、局１と
加入者群２との間を多数対配線接続することが行われて
いる。

この場合、１対の電話線に何らかの故障が発生したとす
れば、接続箱３においてコネクタ４からモニタ信号を取
り出して調査することによって、その故障が局１と接続
箱３との間で発生しているか、あるいは接続箱３と加入
者群２との間で発生しているかが判定できて、故障など
の調査をきわめて迅速に行うことができて便利であり、
現在この検査方法が広く行われている。

また、第２図は本考案の実施の対象となるコネクタ４の
構造を示すものであり、このコネクタ４は本体５とキャ
ップ６とをはめ合わせて使用するもので、本体５の上面
には２本の溝７ａ、７ｂが形成され、これら溝７ａ。

７ｂの周囲には上方に突出してキャップ６をはめ込むた
めの周突条７Ｃが形成され、また、本体５の一側部には
２本の溝７ａ、７ｂとそれぞれ交差する３個の差込孔８
ａ、８ｂ、８ｃが形成されており、一方、キャップ６の
下方には２本の溝７ａ、７ｂに挿入される２枚の金属歯
板９ａ、９ｂがそれぞれ設けられるとともに、これら金
属歯板９ａ、９ｂには、はめ込まれた際に３個の差込孔
８ａ、８ｂ、８ｃを臨む３個の凹部１０ａ、１０ｂ、１
０ｃがそれぞれ形成されている。

そして、これらを使用する場合には、本体５の２本の溝
７ａｔ７ｂと交差する３個の差込孔８ａ、 ８ｂｔ
８Ｃのうち、両側の差込孔８ａ、８ｃに素線Ｐ□。

Ｐ□′を挿入しておいて、キャップ６の２枚の金属歯板
９ａ、９ｂを両溝？ａ、７ｂに挿入することによって、
金属歯板９ａ、９ｂの３個の凹部１０ａｔ １０ｂ、
１０ｃのうち、両側の凹部１０ａ。

１０ｃで素線Ｐ□、Ｐ１′の外部被覆を切り破って、金
属歯板９ａ、９ｂを介して画素線Ｐ１．Ｐ工′を電気的
に連結させるものである。

また、前記コネクタ４からモニタ信号を取り出す場合は
、本体５の中央の差込孔８ｂに導体を挿入して金属歯板
９ａ、９ｂの中央の凹部１０ｂに接触させることによっ
て行われる。

しかしながら、この作業は、前記接続箱３の設置されて
いる場所が、例えば電柱上であると、限定された状態で
行わなければならないため、モニタ信号の取り出しを確
実にかつ迅速に行うことが困難であるという問題があっ
た。

この考案は前記背景を考慮してなされたもので、おさえ
ばねの力でコネクタを挟みつけるように取り付けること
によって、作業性を高めた新規のコネクタ用アダプタを
提供することを目的とするものである。

以下、この考案を第３図および第５図に示す一実施例に
基づいて説明する。

図中符号１１．１１は１対のリード線であって、このリ
ード線１１のそれぞれの一端部には差込端子１２が取り
付けられている。

この差込端子１２には、第２図に示すコネクタ４の中央
の差込孔８ｂに挿入して金属歯板９ａ、９ｂに電気接触
させモニタ信号を取り出すためのピン１３と、コネクタ
４を後述するようにピン１３の基端部方向に押し付けて
挿入状態を維持させる押えばね１４と、ピン１３の基端
部に固定され前記リード線１１の一端部にはんだ付けな
どの方法で電気接続された導電部材１５と、この導電部
材１５にヒンジ結合されて回動自在に取り付けられ押え
ばね１４の基端部を固定する取付部材１６と、導電部材
１５および取付部材１６の間に介在されてピン１３およ
び押えばね１４における先端部の間隔を狭めるように付
勢するねじりばね１７と、これら導電部材１５、取付部
材１６、ねじりばね１７、リード線１１の接続部などを
絶縁状態に覆うための絶縁スリーブ１８とがそれぞれ設
けられている。

そして、押えばね１４の先端とその回動中心であるヒン
ジ部との直線距離は、第３図および第５図に示すように
、ピン１３の先端部とヒンジ部との直線距離よりも大き
く設定されている。

また、前記リード線１１，１１の他端部には、送受話器
のような他の電気機器に接続するための適宜の接続用端
子、たとえばクリップ１９が取り付けられる。

このように構成されたコネクタ用アダプタの使用方法を
第５図によって説明すると、差込端子１２の絶縁スリー
ブ１８をつまんで、ねじりばね１７の付勢力に抗して導
電部材１５、取付部材１６を相対的に回動させ、ピン１
３と押えばね１４との間隔を大きくしておき、ピン１３
をコネクタ４の差込孔８ｂ（第２図）にそれぞれ差し込
んで電気接触させる。

次いで、第５図に示すように押えばね１４をコネクタ４
の段部などにかけて、押えばね１４の力でコネクタ４を
ピン１３の先端部に押し付ける。

この際に絶縁スリーブ１８をつまんでいる力を解放して
やれば、押えばね１４の付勢力が増加してコネクタ４と
差込端子とが一体化する。

すなわち、コネクタ４が固定されている場合、差込端子
１２にリード線１１の自重などの外力が作用しても、ピ
ン１３と金属歯板９ａ、９ｂとの電気接触状態が維持さ
れることになる。

また、クリップ１９．１９に接続した適宜手段によって
モニタ信号を調査して、第１図に示したように電話線の
素線Ｐ１．Ｐ１′の断線などの故障などを発見するので
ある。

さらに、差込端子１２をコネクタ４から外す場合は、前
述した逆の操作、すなわち、絶縁スリーブ１８をつまん
で、押えばね１４をコネクタ４から外し、ピン１３を引
き抜けばよい。

以上説明したようにこの考案は、電話線の素線に接続さ
れたコネクタの差込孔に、差込端子のピンを挿入してコ
ネクタの金属歯板に電気接触させ、かつ、差込端子の押
えばねでコネクタを挟みつけるように取り付けるもので
あるから、コネクタピンをコネクタに対して着脱させる
際に、ピンと押えばねとのなす角度を導電部材お取付部
材の回動角によって与えることが可能であるが、加えて
、押えばねの弾性変形によって任意に角度を変え得るも
のであるから、ピンの抜き差しに際して、その長さ分の
融通性を与えることができて、押えばねの弾性変形を利
用して、差込孔が深い場合が多いこの種コネクタに対し
ての適用性を向上させ、コネクタに簡単にかつ確実に接
続し得て電話線の故障などをすみやかに検知できるとと
もに、作業性を高めることができるなどの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のアダプタを応用する市内電話線の配
線状態説明図、第２図はこの考案の実施の対象となる市
内電話線用コネクタの一部を切欠した分解斜視図、第３
図〜第５図はこの考案の一実施例を示すもので、第３図
は一部を省略した全体構成図、第４図は要部の平面図、
第５図は使用状態を示す要部の側断面図である。 ４・・・・・・コネクタ、７ａ・・・・・・溝、７ ｂ
−−−−−−溝、７Ｃ・・・・・・周突条、８ａｔ ８
ｂｗ ８ｃ・・・・・・差込孔、９ａ、９ｂ・・・・・
・金属歯板、１１・・・・・・リード線、１２・・・・
・・差込端子、１３・・・・・・ピン、１４・・・・・
・押えばね、１５・・・・・・導電部材、１６・・・・
・・取付部材、１７・・・・・・ねじりばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ３個の差込孔８ａ、８ｂ、８ｃにそれぞれ臨んだ金属歯
   板９ａｔ９ｂを有するコネクタ４に取り付けられるアダ
   プタにおいて、前記差込孔の１個に挿入して金属歯板に
   先端部を電気接触させモニタ信号を取り出すためのピン
   １３と、このピンにヒンジ結合されてピンとの先端間隔
   を狭めるようにばね１４により付勢されるとともにピン
   を差込孔に挿入した状態のときにコネクタにおける差込
   孔の反対側を先端部で支持する押えばね１４とを備え、
   この押えばねは、その先端部とヒンジ部との直線距離が
   、ピンの先端部とヒンジ部との直線距離よりも大きく形
   成されてなることを特徴とするコネクタ用アダプタ。