JPS598563Y2 - 運動靴

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【考案の詳細な説明】本考案は靴底が厚肉状に形或され且つ該厚肉部が補強リ
ブ構造となっている運動靴の改良に関する。

従米、靴底部材、特に土不踏より後側部分が厚肉状に形
或され且つその厚肉部を補強リブ構造とし、靴底部材の
軽量化、クッション性の向上、靴底部材の材料減少によ
るコストダウン等を目的とした運動靴には、次のような
ものがあった。

一つは甲被体の下縁に中底部材を縫着して袋状に形威し
た仮靴本体に、別途プレス戊形により形或した補強リブ
構造の靴底部材を接着剤でもって接着して形或したもの
。

もう一つは、甲被体の下縁にちどり縫いにより多数のわ
なを設け、そのわなに緊締用の紐を通した状態で射出戒
形用靴金型のラストに被着し、前記紐を緊締して甲被体
をラストに密着させた後、常法の射出戊形でもって靴底
部材を形或するものである。

しかし、前者においては仮靴本体と靴底部材を別々に戊
形後両者を接着するため手数がかがり生産性が悪く、ま
た靴底部材の厚肉部が補強リブ構造となっているため該
部と靴本体の中底部材との接着力が弱く該部より靴底部
材が剥離する虞れがあった。

そして後者においては、射出戒形の為、靴の生産性は良
いが、靴底部材と甲被体の下縁で接合されているため接
合部分が少なく止着力が弱く該部より靴底部材の剥離が
発生し易がった。

また靴底部材の射出戊形時に、靴底部材の内部に緊締用
紐の端部が喰い込み該部より靴底部材の割れを生じたり
、その端部が靴底部材より外面に食み出したりして見栄
が悪い等の欠点を有していた。

本考案は叙上の如き従来欠点に鑑み、生産性が高く且つ
耐久性に優れた射出戒形靴を提供せんとするものである
。

斯る本考案は、甲被体の下縁には中底部材を縫着して袋
状に形成した仮靴本体に射出戒形でもって靴底部材を形
戒する靴において、中底部材にはその踵部側に通孔を開
穿すると共に該通孔を通して上記靴底部材と一体の補強
リブを中底部材上面の少なくとも土不踏部より後側の位
置に形或したことを特徴とする。

上記補強リブは、射出或形用靴金型のラストの底面を盗
み構造とし、靴底部材の射出或形時、上記中底部材の通
孔より射出或形溶液がラストの盗み部に充填されて形或
される。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図中Ａは靴本体、１，２は射出戊形靴用金型のラストモ
ールド及びボトムモールドである。

靴本体Ａは、甲被体ａの下周縁に中底部材ｂを縫着し、
袋状に形或する。

甲被体ａ及び中底部材ｂは夫々帆布、ポリエステル地、
合成皮革等の従来より使用されている公知材料が用いら
れると共に中底部材ｂの踵部に通孔３を開穿する。

ラストモールド１はその上不踏部より後側になめらかに
傾斜する格子形状の盗み部４を穿設する。

ボトムモールド２は仮靴本体Ａの左右方向に分割し得る
割り型であり後側に靴底部材５を形戊する合或樹脂溶液
を注入する注入口を有する。

斯る仮靴本体Ａをラストモールド１に密着させて被着し
、その下縁部に左右よりボトムモールド２を当接させて
中底部材ｂの下側に靴底部材５戊形用の空間部を形戊し
、ボトムモールド２の注入口より合戊樹脂溶液を圧入し
靴底部材５を形戊する。

その際合或樹脂溶液は射出圧によって中底部材ｂの通孔
３よりラストモールド１の盗み部４に充填され、該部４
と同形状補強リブ６が中底部材ｂと密着して形戊される
。

而して靴底部材５及び補強リブ６の固化後、ラストモー
ルド１及びボトムモールド２より靴本体Ａを外し、中敷
７を内底面に敷設する。

斯る運動靴は靴底部材５、中底部材ｂ、補強リブ６の三
者が一体に密着して形或されると共に同一部材の靴底部
材５と補強リブ６で中底部材ｂを上下面より挾み靴底部
材５の止着力を高める。

本考案は叙上の如く構或したので靴底部材の止着力を高
め該部材の剥離を防止して耐久性に優れた運動靴とする
ことが出来る。

また補強リブは、射出或形で靴底部材或形の際該部材と
同時に一体に或形し得るので、靴の生産性を高めること
が出来る。

依って所期の目的を達戊し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案運動靴の靴底部材の或形時における縦断
面図、第２図は要部を拡大断面して示す斜視図。尚図中Ａ・・・・・・仮靴本体、ａ・・・・・・甲被
体、ｂ・・・・・・中底部材、３・・・・・・通孔、５
・・・・・・靴底部材、６・・・・・・補強リブ。

【実用新案登録請求の範囲】

甲被体の下縁に中底部材を縫着して袋状に形威した仮靴
本体に射出或形でもって靴底部材を形或する靴において
、中底部材の踵部側に通孔を開穿し、該通孔を介して補
強リブと靴底部材とを一体にして或る運動靴。