JPS598012Y2 - 食肉加工処理機械の処理タンクセンタ−リング、連結装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、食肉加工処理機械の処理タンクセンターリ
ング、連結装置に関する。

すなわち、モータ等の駆動装置と食肉加工処理タンクを
分離させた後、再たび結合させる時に、駆動装置の本体
と処理タンクの本体を相対的に位置決めして、駆動装置
から突出した駆動軸と処理タンクから突出した従動輪を
センターリングし、同時に駆動軸と従動軸を回転運動が
伝達されるように作用的に連結するための装置に関する
ものである。

一般に、食肉加工処理し、プレスハム等の練製品を製造
する機械として、ピツクル液を注入した食肉を加工処理
タンク内で攪拌し、ピツクル液を食肉に浸透させるいわ
ゆるプレスマッサージが広く使用されている。

このプレスマッサージでは、従来は、食肉を攪拌するた
めの動力を提供するモータは、加工処理タンクと一体に
装備されていた。

しかしながら、最近は、モータと加工処理タンクを必要
に応じて分離できるようにし、加工処理タンクだけを移
動できるようにすることが要望されている。

これは、モータから分離したタンクを食肉投入位置へ移
動し、タンクへの食肉の投入、および食肉の運搬等の便
を図ること、モータから分離したタンクを自然放置し、
食肉の熱或容器として使用すること、さらに２台のタン
クをスペア一式に１台のモータに使用すること等の作業
上の有用性を考慮したものである。

モータ等の駆動装置と食肉加工処理タンクを分離させ、
タンクだけを移動させる場合、両者を再たび結合するに
は、駆動装置の本体と処理タンクの本体を相対的に位置
決めし、その駆動軸と従動軸をセンターリングせねばな
らない。

そして、駆動軸と従動軸を回転運動が伝達されるよう作
用的に連結する必要がある。

この場合、食肉加工処理タンクが、大型で重量が大きく
、作業が困難を伴なうため、面倒な操作を不要にし、駆
動軸と従動軸をできるだけ簡単にセンターリングおよび
連結できるようにすることが肝要である。

この考案は、前記従来の要望に応じるべくなされたもの
で、モータ等の駆動装置から突出した駆動軸と食肉加工
処理タンクから突出した従動軸を簡単にセンターリング
および連結できるようにし、センターリングおよび連結
した後、駆動軸と従動軸を包囲および被覆する一対の筒
状のカバーを簡単にロックできるようにし、駆動装置と
処理タンクを簡単に結合できるようにすることを目的と
するものである。

この発明は、モータ等の駆動装置２から突出した駆動軸
３と食肉加工処理タンク１から突出した従動軸４をセン
ターリングし、回転運動が伝達されるように作用的に連
結するための装置において、前記駆動軸３と従動軸４の
各軸端に夫々７ランジ５，６を設け、一方のフランジ６
は角度間隔を置いて放射方向にのびる少なくとも一対の
保合アーム９を有し、他方のフランジ５は前記各係合ア
ーム９の側壁９ａに回転方向に係合して回転運動を伝達
するに適した少なくとも一対のピン７を有し、前記駆動
装置２の本体および処理タンクの本体から前記駆動軸３
および従動軸４の突出方向に突出する一対の筒状のカバ
ー１０． １１を設け、前記各カバー１０， １１によ
って前記駆動軸３、従動軸４および前記フランジ５，６
を包囲および被覆し、前記各カバー１０， １１の端縁
１０ａ，ｌｌａは互いに軸方向に適合して前記各本体を
相対的に位置決めし前記駆動軸３と従動軸４をセンター
リングする案内テーバ面１０ｂ，ｌｌｂと、放射方向に
外方に突出する実質上環状の隆起１０ｄ，ｌｌｄとを有
し、前記カバー１０， １１の端縁１０ａ，ｌｌａの外
周に内周溝１３を有するリング１２を配置し、前記各隆
起１０ｄ，ｌｌｄを前記リング１２の内周溝１３に嵌合
させ、これによって前記各カバー１０．１１を前記各案
内テーパ面１０ｂ，ｌｌｂが適合した状態にロックし、
前記各ピン７の長さは前記各カバー１０， １１の案内
テーパ面１０ｂ，ｌｌｂが適合した時前記各ピン７が前
記各保合アーム９間に挿入され前記各ピン７を前記各係
合アーム９の側壁９ｂに回転方向に係合させて回転運動
を伝達することができるよう設定し、さらに、前記各隆
起１０ ｄ， １１ ｄのうち少なくとも一方の隆起１
１ ｄは所定の角度範囲にだけ形威し、その隆起１１
ｄに係合する側の前記リング１２の一方の側壁１４を所
定の角度範囲にわたって除去し、前記一方の側壁１４の
ない個所１５の角度範囲を前記一方の隆起１１ ｄがあ
る角度範囲よりも大きくしたことを特徴とする。

以下、この考案の実施例を図面について説明する。

図面は、ピツクル液を注入した食肉を攪拌しピツクル液
を浸透させるプレスマッサージを示すもので、食肉は加
工処理タンク１内においてスクリューの作用で攪拌され
る。

スクリューはタンク１内に回転自在に軸支され、スクリ
ューの回転軸はタンク１の外端に突出し、駆動装置２か
ら突出したモータの駆動軸と連結される。

駆動装置２から突出した駆動軸とタンク１から突出した
スクリューの回転軸、すなわち従動軸を連結する装置の
構或は、第３図に示されている。

駆動装置２から突出した駆動軸３とタンク１から突出し
た従動軸４は互いに同心に配置され、その各軸端は互い
に所定の間隔Ｃを置いて対向する。

駆動軸３と従動軸４の各軸端の間の回転伝達手段は、各
軸３，４の軸端に夫々取り付けられたフランジ５，６と
、フランジ５，６間のピン７とからなる。

フランジ５は、第４図に示すように、外周に一対の孔８
を対称的に形或した円板状のもので、各孔８に夫々ピン
７が嵌合され、駆動軸３の軸端にキーによって取り付け
られる。

フランジ６は、第５図に示すように、放射方向に対称的
にのびる一対の矩形状の保合部９を形或したもので、従
動軸４にキーによって取り付けられる。

各ピン７は、フランジ５から軸方向に平行にのび、夫々
フランジ６の各係合部９の側壁９ａに係合し、駆動軸３
の回転を従動軸４に伝達する。

駆動軸３、従動軸４、および前記回転伝達手段は、一対
の円筒状のカバー１０． １１によって包囲される。

これら一対のカバー１０， １１は、軸連結案内部材と
しての働きをする。

カバー１０は、駆動装置２の本体に取り付けられ、固定
される。

カバー１１は、タンク１の本体に取り付けられ、固定さ
れる。

これら一対のカバー１０， １１は、互いに軸方向に対
向する端縁１０ａ，ｌｌａを有し、これら端縁１０ａ，
１１ ａに、互いに軸方向に分離可能に適合する一対の
案内テーパ面１０ ｂ， １１ ｂが形或される。

また、この実施例では、案内テーパ面１０ｂ，ｌｌｂの
外側および内側に、夫々互いに当接する垂直面１０Ｃ，
１１ Ｃが形威される。

カバー１０，１１（７）端縁１０ａ，ｌｌａは、第６図
、第７図、第８図および第９図に示すように、夫々、所
定の角度範囲にわたって外方に突出する所定高さの上下
一対の隆起１０ｄ，ｌｌｄを有する。

カバー１０の隆起１０ｄとカバー１１の隆起１１ ｄの
位置、高さ、長さは、互いに一致する。

さらに、第３図に示すように、カバー１０，１１（７）
端縁１０ ａ， １１ ａ（７）外周に、断面コ字形状
のリング１２が配置され、各隆起１０ｄ，ｌｌｄは、リ
ング１２のコ字形状の溝１３内に嵌合される。

リング１２の溝１３の一方の側壁１４は、第１０図、第
１１図に示すように、所定の角度範囲にわたって上下両
側で除去されている。

溝１３の側壁１４のない各個所１５の角度範囲は、カバ
ー１０の各隆起１０ｄがある角度範囲よりも夫々わずか
に大きい。

リング１２の溝１３の他方の側壁は、全周にわたって形
或されている。

また、リング１２の外周の所定個所に形或された孔１６
に、放射方向にのびるハンドル１７が嵌合され、取り付
けられている。

なお、タンク１は、下面に複数のコロ１８が取り付けら
れ、自在に移動できるようになっている。

さらに、駆動装置２の下端に、タンク１の特定のコロ１
８を案内するガイドレール１９が設けられる。

タンク１のコロ１８がガイドレール１９内に進入すると
、レバー２０がその傾斜面２１とタンク１のコロ１８の
ピン２２の作用で持ち上げられ、コロ１８が所定の位置
まで進入すると、レバー２０の溝２３がピン２２に嵌合
され、タンク１はロックされる。

前記のように構或されたセンターリング、連結装置にお
いて、駆動装置２のモータの駆動軸３の回転は、フラン
ジ５，６、ピン７の作用で゛タンク１のスクリューの従
動軸４に伝達され、スクリューが回転し、タンク１内の
食肉は攪拌される。

タンク１を駆動装置１から分離して食肉投入位置等へ移
動する場合には、リング１２のハンドル１７を操作し、
リング１２をまわしてその溝１３の側壁１４のない個所
１５をカバー１０の各隆起１０ｄの位置に合致させる。

その後、ガイドレール１９のレバー２０を持ち上げてタ
ンク１のコロ１８をフリーにし、タンク１を駆動装置２
に対し駆動軸３、従動軸４の軸方向に平行に後退させる
。

カバー１０の各隆起１０ｄはリング１２の側壁１４のな
い個所１５に合致しているため、カバー１０は支障なく
カバー１１から軸方向に分離する。

駆動軸３のフランジ５のピン７は、従動軸４のフランジ
６の係合部９の側壁９ａに回転方向に係合するだけであ
り、駆動軸３と従動軸４は軸方向には支障なく分離する
。

従って、タンク１を駆動装置２から容易に分離すること
ができる。

駆動軸３と従動軸４を連結するにあたっては、タンク１
をガイドレール１９に沿って駆動装置２に向かって移動
し、タンク１のカバー１１の端縁１１ａを駆動装置２の
カバー１０の端縁１０ ａに合致させる。

この時、カバー１１の案内テーパ面１ｌ ｂはカバー１
０の案内テーパ１０ ｂに案内され、カバー１１の各垂
直面１１ Ｃはカバー１０の垂直面１０ｄに当接し、カ
バー１１の案内テーパ面１１ ｂはカバー１０の案内テ
ーパ面１０ ｂに適合される。

案内テーパ面１０ｂ，ｌｌｂは駆動軸３と従動軸４のセ
ンターリングをする作用をし、案内テーパ面１０ｂ，ｌ
ｌｂが互いに適合すると、駆動軸３、従動軸４は正確に
同心に配置される。

また、垂直面１０Ｃ，１１Ｃはストッパーとしての働き
をし、駆動軸３と従動軸４の軸端は所定の間隙５を置い
て対向する状態に配置され、フランジ５のピン７はフラ
ンジ６の係合部９の側壁９ａに係合するに適した位置に
配置される。

その後、ハンドル１７を操作してリング１２をまわし、
その溝１３の側壁１４をカバー１０の各隆起１０ｄの位
置に合致させ、第３図に示すようにカバー１０．１１の
各隆起１０ｄ，ｌｌｄをリング１２の溝１３に嵌合する
。

カバー１０， １１の端縁１０ａ，ｌｌａは、案内テー
パ面１０ｂ，ｌｌｂが互いに適合する位置にロックされ
、従って、タンク１、駆動装置２、駆動軸３、および従
動軸４は、所定の関係位置に保持される。

以上説明したように、この考案は、駆動軸３と従動軸４
の軸端に、少なくとも一対の係合アーム９を有するフラ
ンジ６と少なくとも一対のピン７を有するフランジ５を
設け、一対の筒状のカバー１０， １１の案内テーパ面
１０ｂ，ｌｌｂが適合した時各ピン７が各保合アーム９
間に挿入されるようにしたから、駆動軸３と従動軸４を
センターリングすると同時に、回転運動が伝達されるよ
う作用的に連結することができる。

また、一方のフランジ６の放射方向にのびる少なくとも
一対の保合アーム９間に夫々他方のフランジ５のピン７
を挿入し、各ピン７を各係合アーム９の側壁９ｂに回転
方向に係合させる構戊をとったから、駆動軸３と従動軸
４の相対的な角度位置の正確な調節を要することなく、
両者を作用的に連結することができる。

すなわち、連結時にピン７が係合アーム９がら外れた位
置にあり、各保合アーム９間に挿入することができさえ
すればよいものであり、駆動軸３と従動軸４の角度位置
を合致させるといった面倒な操作は不要である。

これは、特にモータと食肉加工処理タンク等、重量が大
きく、移動させることが容易ではない作動装置を結合す
る場合に重要な利点となる。

駆動軸３、従動軸４およびそのフランジ５，６は一対の
筒状のカバー１０． １１によって包囲および被覆され
る。

この考案は、これら各カバー１０． １１の端縁１０ａ
，ｌｌａの案内テーパ面１０ｂ，ｌｌｂを適合させるよ
うにしたから、言いかえると包囲および被覆するための
カバー１０． １１を利用して位置決めおよびセンター
リングするようにしたから、特別に位置決めおよびセン
ターリングするための機構を設ける必要がない。

さらに、各カバー１０．１１（７）端縁１０ａ，ｌｌａ
から放射方向に外方に突出する実質上環状の隆起１０ｄ
，ｌｌｄをリング１２の内周溝１３に嵌合させたから、
各カバー１０， １１を各案内テーパ面１０ｂ，ｌｌｂ
が適合した状態にロックすることができる。

また、この考案は、各隆起１０ｄ，ｌｌｄのうち少なく
とも一方の隆起１１ ｄは所定の角度範囲にだけ形威し
、その隆起１１ ｄに係合する側のリング１２の一方の
側壁１４を所定の角度範囲にわたって除去する。

そして、側壁１４のない個所１５の角度範囲を隆起１１
ｄがある角度範囲よりも大きくしたから、リング１２
をまわして側壁１４のない個所１５を隆起１１ ｄの位
置に合致させることによって、隆起１１ ｄを側壁１４
のない個所１５に挿入し、通過させることができる。

したがって、駆動装置２と処理タンク１を結合させる時
、支障なく各案内テーパ面１０ ｂ， １１ｂを軸方向
に適合させることができる。

その後、リング１２をまわして側壁１４を隆起１１ ｄ
の位置に合致させることによって、各隆起１０ｄ，ｌｌ
ｄを内周溝１３に嵌合させることができ、カバー１０．
１１を簡単にロックすることができる。

要するに、カバー１０，１１ノ端縁１０ ａ， １１
ａ（７）案内テーパ面１０ｂ， １１ ｂを適合させ、
リング１２をまわすだけで、駆動軸３と従動軸４をセン
ターリングおよび連結し、カバー１０． １１をロック
し、駆動装置２と処理タンクを結合することができる。

したがって、所期の目的を達或することができるもので
ある。

分離させる時は、リング１２をまわして側壁１４のない
個所１５を隆起１１ ｄの位置に合致させることによっ
て、カバー１０． １１のロックを簡単に解除すること
ができる。

したがって、駆動装置２と作動装置を簡単に分離させる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を使用したプレスマッサージを示す側
面図、第２図は第１図の平面図、第３図はこの考案の一
実施例を示す断面図、第４図は第３図の駆動軸のフラン
ジを示す正面図、第５図は第３図の従動軸のフランジを
示す正面図、第６図は第３図の一方のカバーを示す一部
断面側面図、第７図は第６図の正面図、第８図は第３図
の他方のカバーを示す一部断面側面図、第９図は第８図
の正面図、第１０図は第３図のリングの正面図、第１１
図は第１０図の一部断面側面図である。 １・・・・・・食肉加工処理タンク、２・・・・・・駆
動装置、３・・・・・・駆動軸、４・・・・・・従動軸
、５，６・・・・・・フランジ、７・・・・・・ピン、
１０． １１・・・・・・カバー、１０ ｂ， １ｌ
ｂ・・・・・・案内テーパ面、１２・・・・・・ロック
用リング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. モータ等の駆動装置２から突出した駆動軸３と食肉加工
   処理タンク１から突出した従動軸４をセンターリングし
   、回転運動が伝達されるよう作用的に連結するための装
   置であって、前記駆動軸３と従動軸４の各軸端に夫々フ
   ランジ５，６を設け、一方のフランジ６は角度間隔を置
   いて放射方向にのびる少なくとも一対の係合アーム９を
   有し、他方のフランジ５は前記各係合アーム９の側壁９
   ａに回転方向に係合して回転運動を伝達するに適した少
   なくとも一対のピン７を有し、前記駆動装置２の本体お
   よび処理タンク２の本体から前記駆動軸３および従動軸
   ４の突出方向に突出する一対の筒状のカバー１０， １
   １を設け、前記各カバー１０． １１によって前記駆動
   軸３、従動軸４および前記フランジ５，６を包囲および
   被覆し、前記各カバー１０，１１の端縁１０ａ，ｌｌａ
   は互いに軸方向に適合して前記各本体を相対的に位置決
   めし前記駆動軸３と従動軸４をセンターリングする案内
   テーパ面１０ｂ， １ｌ ｂと、放射方向に外方に突出
   する実質上環状の隆起１０ｄ，ｌｌｄとを有し、前記カ
   バー１０， １１の端縁１０ａ，ｌｌａの外周に内周溝
   １３を有するリング１２を配置し、前記各隆起１０ｄ，
   ｌｌｄを前記リング１２の内周溝１３に嵌合させ、これ
   によって前記各カバー１０．１１を前記各案内テーパ面
   １０ｂ，１ｌ ｂが適合した状態にロックし、前記各ピ
   ン７の長さは前記各カバー１０，１１の案内テーパ面１
   ０ｂ，１１ ｂが適合した時前記各ピン７が前記各係合
   アーム９の間に挿入され前記各ピン７を前記各係合アー
   ム９の側壁９ｂに回転方向に係合させて回転運動を伝達
   することができるように設定し、さらに、前記各隆起１
   ０ｄ，ｌｌｄのうち少なくとも一方の隆起１１ ｄは所
   定の角度範囲にだけ形或し、その隆起１１ ｄに係合す
   る側の前記リング１２の一方の側壁１４を所定の角度範
   囲にわたって除去し、前記一方の側壁１４のない個所１
   ５の角度範囲を前記一方の隆起１１ ｄがある角度範囲
   よりも大きくしたことを特徴とする食肉加工処理機械の
   処理タンクセンターリング、連結装置。