JPS597000Y2 - ソケツトレンチ用ハンドル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ソケットレンチ用ハンドルに関するもので
ある。

柄の先端に形或した円形孔の内周に多数の歯を環状に形
或し、上記円形孔に挿入した回転体には上記の歯に対し
て保合可能な歯を両端部に形或した切換爪を揺動可能に
取付け、かつ回転体の上面に形或した円形凹所に円形操
作板を嵌合し、この円形操作板の所要角度の回動操作に
より切換爪を揺動させて回転体の回転方向を規制した可
逆式のソケットレンチ用ハンドルは従来から存在する。

上記のようなソケットレンチは回転体の下面に形威した
角ドライブの外側にソケットを嵌合し、上記ソケットの
角孔にボルト頭部あるいはナットを挿入して柄の揺動操
作により締付け及び取外しを行なうようにしている。

一般に、ボルトやナットの締付けを行なう場合、軽い力
で回動し得る範囲の自動操作、所謂初期の締付作業は指
先で行なうようにしているが、ボルト頭部やナットが窪
みなどに位置して指先での回動が不能であると、初期の
締付作業もレンチで行なう必要がある。

ところで、レンチが前記のように、円形操作板を有する
可逆式のレンチであると、上記操作板の回動操作によっ
てソケット連結用の回転体が回転するので、ボルト／ナ
ットの初期の締付作業を行なうことができるが、操作板
から回転体への回転伝達力が両者間の摩擦によるため、
回転体に負荷がかかると操作板のみが回転して切換爪が
切換わり、この結果前記操作板を連続して回転させるこ
とができないという欠点がある。

この考案は、上記の欠点を解決し、円形操作板に付与す
る回転力をソケット接続用回転体に確実に伝達すること
ができるようにしたソケットレンチ用ハンドルを提供す
ることを目的としている。

この考案は、回転体の円形凹所に嵌合した回転可能な円
形操作板の上面に径方向の案内溝を形或し、この案内溝
に沿って操作片をスライド自在に設け、上記操作片の端
部に形威した保合ピンと円形凹所の周壁に形或した係合
孔との保合によって円形操作板に付与した回転力で回転
体を回転させるようにしたものであ−る。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する
。

図示のように柄１の先端には円形孔２が形或され、この
円形孔２の内周に多数の歯３が環状に形或されている。

円形孔２に挿入した回転可能な回転体４は、外周上部に
フランジ５を備え、このフランジ５が紹１の先端部上面
に当接して回転体４が円形孔２Ｆ：７）下側に抜け出る
のを防止している。

回転体４の下面には角ドライブ６が形威され、また、外
周一部には切欠き７が設けられている。

上記切欠き７に配置された切換爪８は、ピン９で支持さ
れて揺動自在になり、この切換爪８の一方の端部には正
転歯１ａが形威され、かつ他方の端都には逆転歯１１が
設けられ、これらの各歯１０， １１は、円形孔２の歯
３に対して保合可能になっている。

また、回転体４の上面には円形の凹所１２が形或され、
この四所１２の底面から軸方向に形戊した縦孔１３は前
記の切欠き７に連通している。

回転体４の凹所１２には円形の操作板１４が嵌め込まれ
て回転可能に支持され、上記操作板１４の下面に形或し
た軸１５が回転体４の孔１３に挿入されている。

軸１５の切欠き７と対応する外周一部には横孔１６が形
或され、この横孔１６に挿入した加圧ピン１７はばね１
８で押されてその先端が切換爪８の背面に係合している
。

いま、操作板１４を回転体４に対して回動して切換爪８
の正転歯１０に対する背面に加圧ピン１７を当接させる
と、上記正転歯１０が歯３に係合して逆転歯１１が歯３
に対して非保合となり、柄１の第１図の矢印方向のみの
回転を回転体４に伝達するようになっている。

操作板１４の上面には径方向の案内溝１９が形威され、
上記案内溝１９に操作片２０の下面に形或した突条２１
が挿入されて上方向に抜け出るのが防止されている。

操作片２０の端部には係合ピン２２が形威され、一方円
形凹所１２の周壁２３には上記ピン２２の挿入可能な第
１係合孔２４と第２係合孔２５とが設けられ、係合ピン
２２を係合孔に挿入すると操作板１４を回転体４に対し
て非回転に保持することができる。

また、保合ピン２２を第１係合孔２４に挿入すると、加
圧ピン１７が切換爪８の正転歯１０に対応する背面に位
置し、第２係合孔２５に係合ピン２２を挿入すると、加
圧ピン１７が逆転歯１１に対する背面に位置するように
なっている。

実施例で示すソケットレンチ用ハンドルは上記の構造か
ら或り、このハンドルは、角ドライブ６にソケットを接
続し、円形操作板１４の回動操作により切換爪８の一方
の歯を円形孔２の歯３に係合させ、柄１の揺動操作によ
り回転体４を一方向に回動してソケットに挿入したボル
ト頭部もしくはナットに回転を付与する。

いま、切換爪８の正転歯１０を円形孔２の歯３に係合さ
せて柄１を第１図の矢印方向に揺動させると、切換爪８
の正転歯１０と歯３との係合により、回転体４が同方向
に回転し、また柄１を上記の逆方向に揺動すると、加圧
ピン１７を押し込む方向に切換爪８が揺動して正転歯１
０と歯３とが非保合になり、回転体４が停止した状態で
柄１が揺動する。

このようなハンドルを用いるボルトの締付作業において
、操作片２０をスライドして係合ピン２２を第ｌ係合孔
２４に挿入すると、両者の係今により操作板１４と回転
体とを回転方向に結合することができるため、正転歯１
０が歯３に係合する状態に切換爪８を保持することがで
きると共に、操作片２０に付与する回転力によって回転
体４が回り、柄１を揺動させることなくボルトの初期の
締付作業を行なうことができ、かつボルトに連続した回
転力を付与することができる。

以上のように、この考案によれば、操作板の径方向の案
内溝に沿って操作片をスライドしてその端部の保合ピン
を回転体に形威した第１保合孔もしくは第２保合孔に挿
入することにより、この係合孔と保合ピンとの保合によ
って操作板と回転体とを回転方向に結合することができ
ると共に、切換爪の一方の歯が柄に形威した歯に係合し
た状態で切換爪を保持することができるので、操作片に
回転力を付与しても切換爪が切換方向に揺動せず、その
結果、操作片に付与した回転力によって回転体を連続し
て回転させることができ、ボルトやナットの初期の締付
作業を能率よく行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係るハンドルの一実施例を示す要
部の平面図、第２図は第１図のＩＩ−ＩＩ線に沿った断
面図、第３図は同上の要部を示す分解斜視図である。 １・・・・・・柄、２・・・・・・円形孔、３・・・・
・・歯、４・・・・・・回転体、８・・・・・・切換爪
、１０・・・・・・正転歯、１１・・・・・・逆転歯、
１２・・・・・・円形凹所、１４・・・・・・操作板、
溝、２［１・・・・・・操作片、２２・・・・・・係合
ピン、係合孔、２５・・・・・・第２保合孔。 １９・・・・・・案内 ２４・・・・・・第１

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 柄の先端に形或した円形孔の内周に多数の歯を環状に形
   威し、上記円形孔に挿入した回転可能なソケット接続用
   回転体には上記歯に対して保合可能な正転歯及び逆転歯
   を有する切換爪を揺動可能に取付け、かつ回転体の上面
   に形或した円形凹所に円形操作板を取付け、この操作板
   の回動操作により切換爪を切換えて回転体の回転方向を
   規制するようにしたソケットレンチ用ハンドルにおいて
   、前記円形操作板の上面に径方向の案内溝を形威し、こ
   の案内溝に沿って操作片をスライド自在に設け、上記操
   作片の端部に係合ピンを設け、前記円形凹所の周壁には
   この保合ピンの挿入可能な二つの保合孔を形或し、上記
   係合ピンを保合孔に挿入したとき切換爪の歯が円形孔の
   歯と係合しているよう二つの係合孔の形或位置を規制し
   たことを特徴とするソケットレンチ用ハンドル。