JPS596311B2 - セスキテルペン誘導体の製造法 - Google Patents

セスキテルペン誘導体の製造法

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JPS596311B2
JPS596311B2 JP9021478A JP9021478A JPS596311B2 JP S596311 B2 JPS596311 B2 JP S596311B2 JP 9021478 A JP9021478 A JP 9021478A JP 9021478 A JP9021478 A JP 9021478A JP S596311 B2 JPS596311 B2 JP S596311B2
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弘幸 秋田
武 大石
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、 式: で表わされるセスキテルペン誘導体の製造法に関する。
後述の如く、本発明の出発物質が芳香性C環を有するジ
ゼルペン誘導体、特に1−アビエチン酸(1)より容易
に導かれ、且つ得られる目的物は次のとおりの有用性を
具備するものである。
1−アビエチン酸(1)は松相類樹脂の主成分として容
易且つ廉価に入手することができ、すでにその立体構造
も含めて構造式が確定されており、その全合成も達成さ
れている。
〔W.H.Schuller、R.V.Lawrenc
esJ.7Vn.Chem.SOc.、?』、2653
(1961);E.Wenlcertetal.、J.
Am.Chem.SOc.、旦J,2O38(1964
)参照。〕又、l−アビエチン醜1)は、他の生理活性
を有する類縁化合物に化学変換することに興味がもたれ
、本発明者らによつても種々の興味あるセスキテルペン
化合物がすでに合成されている。
〔秋田弘幸、森和彦、(故)田原昭、日本薬学会第96
年会要旨集、、197(1976名古屋);H.Aki
ta,.K.MOriand(A.Tahara(Th
elate)、Chem.Phatm.Bull.、2
5、974(1977). ;秋田弘幸、大石武、(故
)田原昭、日本薬学会第97年会要旨集、、197(1
977東京):特開昭53−32166号、同53−3
4768号、同53−34762号公報、特願昭52−
3862.8号明細書参照(特公昭56−8034号)
〕本発明の目的化合物〔1〕は、ベマジエノライド(B
emadienOlide)と呼ばれ、マダガスカル島
の北西部に広く繁茂しているかん木のシンナモスマ・フ
ラグランス(CinnamOsmafrmgrans)
の樹皮からの抽出物に含まれる成分のうちの1つである
この抽出物は、皮ふ生菌類、例えば、トリコフイトン(
TricOphytOn)、ミクロスポラム(Micr
OspOrum)等に対して特異な抗カビ活性を示し、
本発明の目的化合物〔1〕は、活性に関与しているもの
と考えられる。〔TetmhedrOnVOl.25、
P.3895−3902(1969)参照〕以下に、本
発明を説明する。
まず、本発明の出発物質は、式: で表わされる6α−ヒドロキシコンフアーテイフオリン
(6α−HydrOxy−COnfertifOlin
)であり、l−アビエチン酸より例えば次の工程によつ
て得られる。
CA.T曲Ara8ndH.Aki恒、Chem.Ph
arm.Bull.(TOkyO)Z1、1976(1
975);特願昭52−113088号(特開昭54−
46763号);同52−113089号(特開昭54
−46764号);同52−113090号(特開昭5
4−46772号)参照。〕かくして得られた6α−ヒ
ドロキシ−不飽和ラクトン体(2)を出発物質となし、
例えば、次の方法により本発明の目的化合物を得る。
前記出発物質(2)をピリジン等の溶媒中、メシル化剤
、例えば、メタンスルホニルクロライドを加え、室温付
近で反応が十分進行するまで放置する。
次いで溶媒抽出、洗浄、乾燥、溶媒留去の操作を経て油
状物を得る。これを更にシリカゲルクロマトにより精製
を行なうと6α−0−メシル一不飽和ラクトン体(3)
を得る。 1上記化合犠3
)のエタノール溶液をNaBH4一無水エタノールージ
フエニルジセレナイド〔(C6H,Se)2〕溶液に加
え、室温で攪拌後、反応が十分進行する様環流を行なう
反応時間は1時間〜3時間が適当である。反応終了後、
溶媒 1抽出、洗浄、乾燥、溶媒留去の操作を経て油状
物X*を得る。これをシリカゲル分取薄層クロマトに付
すと極性の低い順に分離困難な油状物(〔〕と(5)の
混合物)及び6β−セレノフエニル体(4)を得る。
得られたセレノフエニル体(4)をテトラヒドロフラン
一酢酸等の溶媒に溶かし、氷冷攪拌下、H2O2溶液を
加える。反応時間は30分間〜1時間が適当である。反
応終了後、溶媒抽出、洗浄の操作後、シリカゲルカラム
クロマトに付し、次いで分取薄層クロマトに付すと極性
の低い順に目的化合物のベマジエノライド(1)と前記
セレノフエニル体(4)を得る。以上の工程により本発
明の目的化合物を得ることができるが、これを図に表わ
せば次の如くである。
) 電 0Ms + } (φSe)2 NaBH4 Δ H3C t CH3 (5) 分離困難 +〔1 次に、本発明を実施例によつて説明する。
実施例 1 出発物質の化合物(2)547〜を乾燥ピリジン3,0
m1に溶かし、氷冷下メタンスルホニルクロライド2.
0m1を加え、室温で20時間放置後、内容物を氷水中
に注ぐ。
エーテルから抽出し、エーテル層を10%HCl溶液、
飽和炭酸水素ナトリウム溶液、飽和食塩水で順次洗い、
硫酸ナトリウムで脱水乾燥後溶媒を留去して油状物77
8.9m9を得る。これをシリカゲル40yを用いてカ
ラムクロマトに付し、エーテル一n−ヘキサン(2:1
)の溶出部から単一な油状の6α−0−メルシ一不飽和
ラクトン体(3)517.5W9(収率:72%)を得
る。〔(3)の物理的性質〕 実施例 2 窒素気流下、氷冷撹拌下、NaBH4(8.4r119
)乾燥エタノール(1m0溶液にジフエニルジセレナイ
ド〔(C6H5Se)2〕34.4r19を加え、5分
間攪拌する。
この溶液に化合物(3)(48.3Tf9)一乾燥エタ
ノール(1m0溶液を加え、窒素気流下、室温で30分
間撹拌後、2時間還流する。反応終了後、0.1N−H
Clを加えて酸性とした後、エーテルから抽出する。エ
ーテル層を飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、
飽和食塩水で順次洗い、硫酸ナトリウムで脱水乾燥後溶
媒を留去すると油状物55.6W9を得る。これを、溶
媒としてエーテル:n−ヘキサン=1:1を用い、シリ
カゲルを用いた分取薄層クロマトに付すと、極性の低い
順に分離困難な油状物(〔1〕と(5)の混合物)21
.47V(収率二63%)、6β−セレノフエニル体(
4)8.97fI9(収率:16%)、(3)4.21
19(収率:9%)を得る。〔(4)の物理的性質〕 実施例 3 6β−セレノフエニル体(4)73.1m9を乾燥テト
ラヒドロフラン一酢酸溶液6m1(乾燥テトラヒドロフ
ラン10m2に酢酸2滴を加えたもの)に溶かし、氷冷
攪拌下30%H2O2水溶液304μl加えて30分間
撹拌する。
その後、室温で15分間撹拌すると薄層クロマトグラフ
から原料が消失する。反応終了後、水を加え、エーテル
から抽出する。エーテル層を飽和食塩水で洗い、シリカ
ゲル6tを用いてカラムクロマトに付し、エーテル:n
−ヘキサン=1:5の溶出部から油状物50W19を得
る。更にn−ヘキサンリエーテル=1:1の溶媒を用い
シリカゲル用いて分取薄層クロマトに付すと、極性の低
い順に目的化合物(1)32.8T!19(収率:75
%)、化合物(4)7Tf19(収率:10%)を得る
。化合物(1)はエーテル一n−ヘキサンから再結晶し
て無色針状晶を得る。〔(1)の物理的性質〕 M.p.:124〜124.5℃ デカツプリング 2.22を照射すると6.04、6.
33が各々二重線となる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式: ▲数式、化学式、表等があります▼ で表わされる化合物を出発物質となし、これをメシル化
    剤で処理して式:▲数式、化学式、表等があります▼ 〔但し、式中M_sはメシル基を示す〕 で表わされる化合物を得、これをセレン化合物及び水素
    化ホウ素ナトリウムで処理して式:▲数式、化学式、表
    等があります▼ で表わされる化合物を得、これを酸性条件下で酸化剤で
    処理して式:▲数式、化学式、表等があります▼ で表わされる化合物を得ることを特徴とするセスキテル
    ペン誘導体の製造法。
JP9021478A 1978-07-24 1978-07-24 セスキテルペン誘導体の製造法 Expired JPS596311B2 (ja)

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