JPS5957194A

JPS5957194A - 中性子吸収棒

Info

Publication number: JPS5957194A
Application number: JP57167669A
Authority: JP
Inventors: 小松　周一; 浜本　良男
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1982-09-28
Filing date: 1982-09-28
Publication date: 1984-04-02

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の技術分野〕本発明は原子炉内の核反応を制御する制御棒の構成要素
である中性子吸収棒に関し、更に詳しくは、該吸収枠内
に収納される中性子吸収材に関する。

〔発明の技術的背景〕

核反応制御のための中性子吸収材としては、熱中性子吸
収断面積の大きな材料が有効であるが、現在価格及び月
科学的見地から総合的に判断して最も好ましいのはホウ
素化合物のＢ４Ｃであって、この化合物が多用されるに
至っている。

Ｂ、Ｃ粉末は、その特性上、これを成型し高密度のペレ
ット状とすることは、一般の物質に比べて困難であり、
また価格的にも不利である。

このため、従来の中性子吸収材においては、小径管状の
被＆　管内に中性子吸収材として、粉末状のＢ４Ｃを充
填して使用される。

軽水炉用中性子吸収棒の代表例を第１図に示した（特開
昭５３−１２９７９４号公報参照）。通常、被覆管】は
内径４關、肉厚０．５簡のステンレス鋼から構成され、
該被覆管１内にはＢ４Ｃ粉末２が充填されており、被覆
管１の両端は端栓（図示せず）により封止されている。

また、Ｂ４Ｃ粉末２の充填率変化に起因する被栓管内上
部のＢ４Ｃ粉末２の空白化を防止するため、被覆管１の
中間部位に適宜間隔をおいて幾つかのくびれ部３を設け
、ここに鍋球４が内設されている。

〔背景技術の問題点〕

上記した中性子吸収棒においては、第２図に示したよう
に、被覆ｇｌ内に充填されたＢ４Ｃ粉末２が中性子吸収
による経時的変化をおこし、次のような問題を生起した
。

すなわち、核反応制御過程でＢ、Ｃが中性子を吸収する
と１Ｏｎ　（ｎ、α）７Ｌｉ反応が起こシ’Ｌｉ　　と
’Ｉ−Ｉｅを生じる。これらの大半はＢ４Ｃ粒子内部に
包含されたまま残留し、Ｂ、Ｃ粒子２は膨張を始める。

Ｂ、Ｃ粉末２は小径管状の被覆管１内に高密度で充填さ
れているので、隣接する粒子２どうしの接触面が増加し
、筒温、内圧上昇などの条件とも相まって焼結を始める
（図中、５は焼結膨張部）。この焼結現象は生成物質で
ある７Ｌｉや　Ｈｅをさらに閉塞状態にし、ますます膨
張現象を助長する結果となる。さらに中性子吸収による
核反応が進むとついには、小径管状の被覆管１内部に大
きな内圧が加わり、ひび割れ６を生じることもありえる
。

この場合、ひび割れが進行して、小径管状の被覆管１の
内外壁を貫通すればＢ４Ｃの被覆管１外への流出が始ま
り、その結果中性子吸収棒の寿命を短縮化する原因とな
りうる。

〔発明の目的〕

本発明は、前記欠点を解消し、中性子吸収材であるＢ、
Ｃの焼結・膨張による被覆管への応力負荷が軽減された
中性子吸収棒の提供を目的とする。

〔発明の概袂〕

本発明の中性子吸収棒は、少なくとも１種の中性子吸収
材を表面に被覆したコーティング基材が巻回されて被覆
管内に収納されて成ることを％徴とする。

本発明の中性子吸収棒の代表例を第３図に示した。該吸
収棒は、被覆管１と、該被覆管１内に巻回状態で収納さ
れたコーティング基材７と、核晶Ｕ７の表面に被覆され
た中性子吸収材と、被覆管１の両端を封止する端栓（図
示せず）とから構成される。

本発明に用いられる中性子吸収拐は、中性子吸収能を有
し、かつコーティング基材に被覆され得るものであれば
、いかなるものであってもよい。具体的にはＢ４Ｃ％Ｈ
ｆ　ｂ　Ｅｕ　ｂ　Ｄｙが例示される。このうち、価格
及び材料学的観点からは、Ｂ、Ｃが最も好ましい。

咬だ、コーティング基材としては、上記中性子吸収拐が
被株され得る材質であれば、いかなるものであってもよ
い。具体的には、Ａノ％　（：：ｕ。

Ｎｉ、ｌ；’ｅあるいはこれらの合金が例示される。

基拐の寸法、即ち厚さ、幅、長さは格別限定されない。

巻回された状態で被覆管内に収納されればよい。しかし
ながら、その厚さに関しては、ガるべく薄いものが好ま
しい。それは、薄い方が単位体積当りの表面積が多くな
り、ひいては表面に被覆される中性子吸収材の量が増加
するため、優れた中性子吸収能を有する中性子吸収材を
得ることができるからである。但し、Ｂ４Ｃのように、
中性子吸収能の小さなものから大きなものまで各種の性
能を有する物質にあっては、コーティング基材の厚みは
、さして問題とはならない。コーティング基材が厚い場
合には、中性子吸収能の高い物質を用いればよい。

被覆管内には１表面に中性子吸収材が被覆されたコーテ
ィング基材を１個もしくは２細身上積層した状態で収納
され、中性子吸収棒として、実用に供される。

コーティング基材７に中性子吸収材８を被覆し、ついで
これを巻回するまでの工程を第４図に示した。被覆され
る中性子吸収材８は１種でも２８ｉ以上であっても差支
えない。破傷方法は、常用される方法でよく、例えば、
溶射法、スパッタリング法、メッキ法、蒸着法、　ＣＶ
　Ｄ　（Ｃ１ｌ−ｍｉｃａｌ　Ｖａｐｏｒ　Ｄｅｐｏｓ
ｉｔｉｏｎ　）法があげられる。尚、中性子吸収材８は
コーティング基材７の片面に限らず、両面に被覆されて
いてもよい。また、コーティング基材７は円筒状に限ら
ず、楕円形状、多角形状等に巻回されていてもよい。更
に。

中性子吸収材８の被槌量は、中性子吸収棒が所望の中性
子吸収能を有する程度に調節され、その被覆層の厚さ、
面積については格別限定されない。

以上説明したように、本発明の中性子吸収棒においては
、被υ管内に収納される中性子吸収材どうしがコーティ
ング基材で隔離され、相互に接触することがないため、
中性子吸収材の焼結膨張現象が回避されることとなる。

また、コーティング基材が巻回された状態で被覆管内に
収納され°ているため、若干の空隙を生じ、その結果、
万が一中性子吸収祠の焼結膨張現象が生じても、該空隙
によって被覆管内に生じる応力が緩和される。従って、
小径管状の被覆管のひび割れを生じることはなく、従来
の中性子吸収棒と比較して大ｒｌＪに寿命の長いものが
得られる。

〔発明の実施例〕

厚さ０．１調幅１　ｃｍ長さ１０ｃｍのり箔の表面に、
Ｂ、Ｃ粉末を溶射法により被包した。Ｂ４Ｃ被稜層の厚
さは約１００μｍであった。次に、Ａノ箔をロール状に
巻回して円筒状とし、これを被包管内に収納した。

同様にして上記Ａｊ！箔を巻回した円筒状物を被包管内
に収納し、第３図に示した中性子吸収棒を製造した。

〔発明の効果〕

本発明の中性子吸収棒によれば、中性子吸収棒の使用限
界による核反応制御棒の繁雑な交換作業の労力を軽減で
き、また、制御棒そのものの寿命、信頼性も向上するこ
とが期待できる。

原子炉機器の交換作業が低減することは長期的に亘って
より、安定した制御効果を有する制御装置を＋１４成す
ることを可能とし、また放射性物質を伴なう人的作業の
減少にもつながり安全性の血からも好都合である。さら
に、制御棒の寿命が長くなる為、放射性固体廃棄物も減
少する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のＢ　ｔ　Ｃ粉末を充填した中性子吸収
棒の一部切欠断血図、第２図は、　Ｂ、Ｃ粉末が中性子
吸収によって生ずる経時的変化を示した態様図、第３図
は、本発明中性子吸収棒の一部切欠断面図、第４図はコ
ーティング基材に中性子吸収材を被すし、これを巻回す
るまでの工程図である。１・・・被υ管、２・・・Ｂ４Ｃ粉末、３・・・くびれ
部、４・・・鋼球、５・・・Ｂ４Ｃ焼結膨張部、６・・
・ひび割れ、７・・・コーティング基材、８・・・中性
子吸収材。

Claims

【特許請求の範囲】

少なくとも１種の中性子吸収材を表面に被接したコーテ
ィング基材が巻回されて被栓管内に収納されて成ること
を特徴とする中性子吸収棒。