JPS5952409B2 - レンズシヤツタ−使用時におけるフオ−カルプレ−ンシヤツタ−秒時自動切換装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 一般にフォーカルプレーンシャッターはその構造上、シ
ャッター全開秒時が比較的低速に限られるため、高速で
ストロボを同調させなければならない日中シンクロ等の
撮影には不向きである。

このような問題を解決するため、フォーカルプレーンシ
ャッター付カメラに、高速ストロボ同調可能なレンズシ
ャッターを内蔵したレンズを装着し、フォーカルプレー
ンシャッター開放中にレンズシャッターを作動させるこ
とにより、高速秒時でストロボを同調させる方法がとら
れている。フォーカルプレーンシャッター付カメラでレ
ンズシャッターを使用する場合、カメラ本体側に設けら
れ、シヤツターレリーズ時レンズ側の絞部材を駆動する
紋駆動部材を利用してレンズシャッターをレリーズする
のが普通であるが、本体側にフォーカルプレーンシャッ
ター開放中にレンズシャッターを作動させる一連の作動
を行わせるためには、レンズシャッター使用時、カメラ
本体側のフォーカルプレーンシャッター秒時を予め定め
られた秒時、例えばｌ／８秒より遅く設定する必要があ
る。

また、これらのカメラでカメラ側のシャッター秒時及び
レンズ側の絞り値に連動する露出計をノ内蔵または装着
した場合には測光後、その都度、カメラ本体側のシャッ
タースピードダイヤルを回して上記所定秒時より遅いシ
ャッター秒時に合せ直さなければならず、何れの場合に
も操作性不良であるばかりでなく、誤操作により撮影を
失敗す５るおそれが極めて多い。上記の点に鑑み、本発
明においては、電子制御式フォーカルプレーンシャッタ
ー付カメラ本体のレンズマウント部に、シヤツタ一速度
制御用時定回路に速度抵抗と直列にレンズシヤツタ一と
フオーカルプレーンシヤツタ一との切換部材に連動して
開閉するスイツチを挿入すると共に、該スイツチに並列
に予め定められた秒時相当の補正抵抗を設け、フオーカ
ルプレーンシヤツタ一用レンズを使用する時、上記スイ
ツチを閉成させ、レンズシヤツタ一内蔵レンズによるレ
ンズシヤツタ一使用時、上記スイツチを開放して上記補
正抵抗を上記時定回路の速度制御用抵抗に直列に挿入す
ることにより、フオーカルプレーンシヤツタ一の速度を
自動的に上記所定秒時より遅くするようにしたシヤツタ
一秒時自動切換装置を提供するものである。

以下、添付図面の実施例によつて本発明を説明する。

先ず、本発明を適用すべき一眼レフレツクスカメラ本体
のフオーカルプレーンシヤツタ一の構成並びに電子回路
の概略を第］図及び第２図に示す。第１図において１は
巻上時矢示Ａの方向に回動し、中間歯車２を介してシヤ
ツタ一第１幕軸３及び第２幕軸４に連動する第１連動歯
車５、第２連動歯車６を夫々矢示Ｂの方向に回動させ、
第１、第２幕を巻上げて図示の状態となし、図示しない
レリーズボタン押圧によるレリーズ時、矢示Ａと反対方
向に回動する巻上歯車であり、７，８は第１、第２連動
歯車５，６を巻上状態に係止する第１係止レバー及び第
２係止レバーで、第１係止レバー７はレリーズ時、巻上
歯車１のピン１ａによつて左旋し、常時閉成状態にある
タイミングスイツチ９を解放させ、同時に、或はやや遅
れて第１連動歯車５の係止が解除され、シヤツタ一第１
幕が走つてシヤツタ一が解放される。

タイミングスイツチ９が解放されてから予め設定された
秒時経過したとき、第２図に示す電子回路により第３図
にその構造が示されるムービングコイル組立体１０のム
ービングコイル１０ａに通電し、これと一体をなすピン
１０ｂが突出して第２係止レバー８を左旋させ、第２連
動歯車６を解除し、シヤツター第２幕が走行してシヤツ
タ一が閉じる。第２図は電子シヤツタ一の露出時間を制
御する公知の電子回路であり、１１はシャッタースピー
ドダイヤルの回転により切換えられるシヤツタ一速度抵
抗、１２は速度抵抗１１と共に時定数回路フを形成する
第１コンデンサ、１３は該第１コンデンサ１２に一定電
圧まで充電されると反転して端子１３ａ，１３ｂ間が連
結される時間回路１．Ｃ．、１４は常時電源１５により
充電状態に保持され、時間回路１．Ｃ．１３の端子］３
ａ，１３ｂ間が連結したとき電荷をムービングコイル１
０ａに通電し、ピン１０ｂを突出させてシヤツタ一第２
幕を走行させる第２コンデンサ、１６はダイオード、１
７はレリーズボタン押圧時閉成される常開型電源スイツ
チ、１８は別個にシャッタースピードダイヤルを備えた
露出計内蔵フアインダ一を装着したとき、連結される外
部電極、１９はその切換スイツチである。

次に第４図はカメラ本体に交換自在なレンズシヤツタ一
内蔵レンズ２０外観を示すもので、２１はレンズ光軸を
中心として図示状態から右旋させることによりシヤツタ
一を蓄勢すると共に、シヤツタ一羽根及び絞り羽根を開
放させた後旧位置に復するセツトレバー、２２はレンズ
シヤツタ一使用時のシヤツタ一秒時１／３０〜１／５０
０と、シヤツタ一羽根を常時開放状態に保つてカメラ側
フオーカルプレーンシヤツタ一で使用可能な符号Ｆとを
有するレンズシヤツタ一とフオーカノレプレーンシヤツ
タ一との切換部材である切換リング、２３は固定指標、
２４は焦点調節リング、２５は絞りリングであり、切換
リング２２の符号Ｆを固定指標２３に合せることにより
、レンズシヤツタ一はシヤツタ一羽根開放のまま不作動
状態に保たれ、レリーズ操作による反射鏡上昇に伴つて
絞りのみが自動的に所要絞値に絞り込まれて通常の交換
レンズとして使用され、秒時１／３０〜１／５００の何
れかを固定指標２３に合せ、且つカメラ本体側のシヤツ
タ一速度を所定秒時より遅い秒時に設定した場合はレリ
ーズ操作による反射鏡上昇に伴い、レンズシヤツタ一の
シヤツタ一羽根閉止、所要絞までの絞り込み、シヤツタ
一第１幕走行によるフオーカルプレーンシヤツタ一開放
、レンズシヤツタ一の所要秒時での開閉、シヤツタ一第
２幕走行によるフオーカルプレーンシヤツタ一閉止、反
射鏡下降、レンズシヤツタ一のシヤツタ一羽根及び絞り
羽根の開放という一連の作動が行われる。

第５図は第２図に示す電子回路の一部を変更した本発明
のシヤツタ一速度自動制御用電子回路の第１実施例を示
すものであり、以下、第２図と同一の要素は同一の符号
を付して示す。

２６はカメラ本体側のシヤツタ一速度制御用時定回路に
挿入した常閉型の第１スイツチ、２７はレンズ鏡胴内ま
たはカメラ本体内に設けられ、レンズ装着時、上記第１
スイツチ２６に並列に挿入され、レンズシヤツタ一と同
調し得る最も速いカメラ本体側のフオーカルプレーンシ
ヤツタ一速度に相当する抵抗値を有する補正抵抗、２８
はレンズ鏡胴内に設けられ、レンズ装着時、上記第１ス
イツチ２６及び補正抵抗２７と並列に挿入される第２ス
イツチである。

第６図は上記の第１、第２スイツチ２６，２８の具体的
構成の１例を示すもので第１スイツチ２６はカメラ本体
レンズマウント部の内周部に絶縁状態で設けられ、固定
接片２６ａと可動接片２６ｂとからなり、常時可動接片
２６ｂは自己の発条力により第７図ａに示すように固定
接片２６ａと接触状態を保つている。

一方、第２スイツチ２８はレンズ鏡胴外周固定部に絶縁
状態で設けられ、その固定接片２８ａと可動接片２８ｂ
とは常時第８図ａに示すように離脱状態にある。レンズ
２０の後方には光軸と平行して２個の連結ピン２９ａ，
２９ｂが突設され、該連結ピン２９ａ，２９ｂは夫々第
２スイツチ２８の固定接片２８ａ、可動接片２９ｂに夫
々連結され、その間に上述の補正抵抗２７が挿入される
。レンズ２０を、第６図で時計方向に所定角度回転させ
てカメラ本体３０にバヨネツト結合させると第７図ｂに
示すように連結ピン２９ａが固定接片２６ａに接触する
と共に、連結ピン２９ｂが可動接片２６ｂを後方に押圧
して固定接片２６ａから離脱させ、第１スイツチ２６が
開放状態に保持される。

切換リング２２には切換ピン２２ａが絶縁的に植設され
、第６図に示すように切換リング２２がレンズシヤツタ
一使用位置にあるときは、切換ピン２２ａは可動接片２
８ｂから離脱した状態にあつて第２スイツチ２８は開放
状態にあるが、図示の状態から切換リング２２を時計方
向に回転させて符号Ｆを固定指標２３に合せた状態では
、第８図ｂに示すように、切換ピン２２ａが可動接片２
８ｂを固定接片２８ａに押圧して第２スイツチ２８が閉
成される。即ち、レンズシヤツタ一内蔵レンズ２０をカ
メラ本体３０に装着した状態で第１スイツチ２６が開放
されるも、切換リング２２を符号Ｆに設定した状態では
第２スイツチ２８が閉成状態にあるため、フオーカルプ
レーンシヤツタ一はその設定秒時で作動するが、切換リ
ング２２をレンズシヤツタ一秒時に設定した場合は、第
５図に示すように第１、第２スイツチ２６，２８は何れ
も開放状態となるため、補正抵抗２７はシヤツタ一速度
抵抗１１と直列に接続され、時定数回路の合成抵抗値は
予め定められた値以上となつてカメラ本体側のノシヤツ
タ一速度ダイヤルが如何なる設定位置にあつてもフオー
カルプレーンシヤツタ一の速度は所定の秒時より遅くな
る。

また、レンズシヤツタ一内蔵レンズを装着したカメラ本
体の上部に、絞りのみ連動する露出計連動フアインダ一
を装着し、切換スイツチ１９を外部電極１８側に切換え
て露出計側のフオーカルプレーンシヤツタ一の速度制御
回路の速度制御抵抗を接続した場合、予めレンズシヤツ
タ一の設定速度と、露出計側のフオーカルプレーンシヤ
ツタ一速度とを合致させておいて゛絞りのみを調節した
状態でそのままレリーズしても、フオーカルプレーンシ
ヤツタ一は自動的に所定秒時より遅くなつて完全にレン
ズシヤツタ一との同調が保たれる。次に第９図乃至第１
１図は本発明の第２実施例を示し、カメラ本体側のレン
ズマウント内部前面に常閉型スイツチ１２６を設けると
共に、レンズ鏡胴後方に絶縁連結ピン１２９ａを突設す
る一方、光軸に平行に前後に摺動可能に絶縁的に設けら
れた可動連動ピン１２９ｂの先端を、切換リング２２の
後部に一体的に設けた立体カム２２ｂに係合させ、後端
を、カメラ本体３０に装着した場合、第１１図ａに示す
常閉型スイツチ１２６の可動接片１２６ｂに対向させ、
連動ピン１２９ａ，１２９ｂ間に所定秒時相当の補正抵
抗１２７を連結させたものである。

切換リング２２の符号Ｆの位置では連動ピン１２９ｂは
立体カム２２ｂの低段部に係合して可動接片１２６ｂは
自由な状態にある（第１１図ｂ参照）。また、第１０図
に示すように切換リング２２を５レンズシヤツタ一秒時
に設定すると連動ピン１２９ｂは立体カム２２ｂの高段
部に係合するため、可動接片１２６ｂが押されてスイツ
チ１２６は開放され、補正抵抗１２７が速度制御抵抗１
１に直列に接続される（第１１図Ｃ参照）。

第１２図は上記第２実施例の構成を更に簡単にした本発
明の第３実施例を示し、スイツチ１２６に並列に挿入さ
れる補正抵抗２２７をカメラ本体側に内蔵させたもので
、レンズ側の連結ピンは、切換リング２２の立体カム２
２ｂに係合して前後する連結ピン１２９ｂのみでよく、
更に該ピン１２９ｂは特に絶縁する必要はない。

尚、上記実施例においては、カメラ本体側時定回路の速
度抵抗に直列に挿入したスイツチを常閉型となしたが、
これを常開型となし、フオーカルプレーンシヤツタ一使
用時に該スイツチを閉成させるようにしても差支えない
。

また、本発明は一眼レフレツクスカメラに限らず距離計
連動式カメラにも適用し得ることは云うまでもない。以
上述べたように本発明によれば、電子制御式フオーカノ
レプレーンシヤツタ一付カメラにレンズシヤツタ一を内
蔵したレンズを装着し，て使用する時、レンズシヤツタ
一とフオーカノレプレーンシヤツタ一との切換部材をレ
ンズシヤツタ一側に切換えると、カメラ本体側の速度ダ
イヤルの設定秒時，の如何にかかわらず、自動的にフオ
ーカルプレーンシヤツタ一を予め定められた秒時より遅
くして、フオーカルプレーンシヤツタ一開放中にレンズ
シヤツタ一を作動させるようにしたため、従来手動でそ
の都度カメラ本体側シヤツタ一秒時を上５記所定秒時に
合せる場合に比し、操作性良好で誤操作のおそれなく、
シヤツタ一秒時合せ忘れによる撮影の失敗を未然に防止
し得る優れた効果を有し、その構造極めて簡単で如何な
るカメラにも容易に実施し得るものである。

しかも、レンズシヤツタ一の開閉信号をカメラ本体側に
導入する必要がないので、カメラ本体へのレンズシヤツ
タ一内蔵レンズの装置機構が複雑化しない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用すべき電子制御式のフオーカルプ
レーンシヤツタ一付一眼レフレツクスカメラのシヤツタ
一速度制御機構を示す要部斜視図、第２図はそのシヤツ
タ一速度制御回路を示す回路図、第３図は所定秒時後フ
オーカルプレーンシヤツタ一の第２幕を解除してシヤツ
タを閉じるムービングコイル組立体の一部切欠斜視図、
第４図は上記カメラに装着可能なレンズシヤツタ一内蔵
レンズの外観を示す斜視図、第５図は本発明によるフオ
ーカルプレーン速度自動切換装置を有するカメラのシヤ
ツタ一速度制御回路を示す回路図、第６図は本発明の第
１実施例を示す要部斜視図、第７図はカメラ本体側スイ
ツチの切換状態を示す断面図、第８図はレンズシヤツタ
一、フオーカルプレーンシヤツタ一切換スイツチの切換
状態を示す断面図、第９図は本発明の第２実施例のシヤ
ツタ一速度制御回路を示す回路図、第１０図はその要部
斜視図、第１１図はカメラ本体側スイツチの切換状態を
示す断面図、第１２図は本発明の第３実施例を示す要部
斜視図である。 １１・・・・・・シヤツタ一速度抵抗、１２・・・・・
・第１コンデンサー、１３・・・・・・時間回路１．Ｃ
．、２０・・・・・・レンズシヤツタ一内蔵レンズ、２
２・・・・・・切換リング、２６・・・・・・第１スイ
ツチ、２７・・・・・・補正抵抗、２８・・・・・・第
２スイツチ、２９・・・・・・連結ピン、３０・・・・
・・カメラ本体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ レンズシャッターとフォーカルプレーンシャッター
   との切換部材により何れかのシャッターを選択使用可能
   であり、上記切換部材をフォーカルプレーンシャッター
   側に切換えた時、レンズシャッターのシャッター羽根を
   開放状態に保持し、レンズシャッター側に切換えた時、
   カメラ本体に設けられた絞り駆動部材を利用してレンズ
   シャッターをレリーズするようにしたレンズシャッター
   付の電子制御式フォーカルプレーンシャッターカメラに
   おいて、カメラ本体のシャッター速度制御用時定回路に
   、速度抵抗と直列に上記切換部材に連動して開閉するス
   イッチを挿入すると共に、該スイッチに並列に予め定め
   られたシャッター速度相当の補正抵抗を接続し、上記切
   換部材をフォーカルプレーンシャッター側に切換えるこ
   とにより上記スイッチを閉成させ、レンズシャッター側
   に切換えることにより上記スイッチを開放させて上記補
   正抵抗を上記時定回路のシャッター速度抵抗に直列に接
   続することにより、フォーカルプレーンシャッター秒時
   を自動的に予め定められた秒時より遅くして、フォーカ
   ルプレーンシャッター開放中にレンズシャッターを開閉
   させて両シャッターを同調させるようにしたことを特徴
   とするレンズシャッター使用時におけるフォーカルプレ
   ーンシャッター秒時自動切換装置。