JPS5951321B2 - 気体分離用多成分膜 - Google Patents

気体分離用多成分膜

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JPS5951321B2
JPS5951321B2 JP52137219A JP13721977A JPS5951321B2 JP S5951321 B2 JPS5951321 B2 JP S5951321B2 JP 52137219 A JP52137219 A JP 52137219A JP 13721977 A JP13721977 A JP 13721977A JP S5951321 B2 JPS5951321 B2 JP S5951321B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は気体混合物から少くとも一つの気体を分離する
ための多成分膜およびこれら多成分膜を利用する透過に
よって気体混合物から少くとも一つの気体を選択的に分
離するための方法に関する。
(背景技術) 気体混合物から少くとも一種の選ばれた気体を分離する
こと(前記気体の濃度を高めることを含む)は、化学的
原料の供給に対する需要からみて特に重要な操作である
これらの需要は、気体混合物から1種または数種の所望
の気体を分離し、そしてこの気体生成物を利用すること
によって満たされることが多い。
気体混合物からの1種または数種の気体を選択的に分離
するために分離膜を使用することが提案されている。
選択的分離を達成するためには、その膜は混合物中の1
種またはそれ以上の気体の透過に対して、少くとも1種
の他の気体の透過に対するよりも一層率さい抵抗を示す
すなわち、選択的分離は、少くとも1種の他の気体に対
して混合物中の1種またはそれ以上の所望の気体の優先
的欠乏または濃縮をもたらし、従って、1種またはそれ
以上の所望の気体と他の少くとも1種の気体との比率の
点で元の混合物とは異なる生成物を生成することができ
る。
しかしながら、分離膜の使用による1種またはそれ以上
の所望の気体の選択的分離を商業的に魅力的なものにす
るためには、この膜は、分離操作の間にそれに加えられ
るかもしれない条件に耐えうるのみならず、さらにまた
1種またはそれ以」二の所望の気体の充分に高いフラッ
クス(すなわち単位表面積当り透過物の透過速度)にお
いて適当に選択的な分離を与え、その結果、この分離膜
の使用が経済的に魅力的なものとなるものでなくてはな
らない。
すなわち、適宜に高い選択的分離を示すが、望ましくな
い低いフラックスを示す分離膜は、それらの膜の使用が
経済的に不可能である程度に分離膜表面積を大きくする
必要がある。
同様に、高いフラックス(流れ)を示すが、低い選択的
分離を示す分離膜もまた経済的に魅力がない。
従って、1種またはそれ以上の所望の気体に対する充分
に選択的な分離と、商業的ベースでのこれら分離膜の使
用が経済的に可能となる程度に高いフラックスとを併せ
て示す分離膜の開発のために研究が続けられてきた。
一般に膜を通しての気体の通過は、細孔(すなわち膜の
供給側表面と排出側表面の両方を連絡している流体流れ
のための連続チャンネル)を通る前進によって達成され
る(これらの細孔は、クヌードセン流れまたは拡散によ
る分離に適当なものであってもよいし、または不適当な
ものであってもよい)。
別の機構においては、現在の膜理論の観点によれば、膜
を通しての気体の通過は、気体と膜物質との相互作用に
よるものである。
この後者の提案された機構においては、膜を通しての気
体の透過可能性は、膜物質中への気体の溶解および膜を
通しての気体の拡散を包含すると考察されている。
単一気体に対する透過定数は、現在では、膜中のその気
体の溶解度と拡散度との積であるとみなされている。
ある一定の膜物質は、膜物質との気体の相互作用による
ある一定の気体の通過に対して特定の透過定数を有して
いる。
膜を通しての気体の透過(すなわち流れ)の速度は、透
過定数に関係するが、しかしこれはまた例えば膜の厚さ
、膜の物理的性質、膜を横切る透過気体の分圧差、温度
その他の変数によっても影響される。
従来技術としての液体分離膜の開発 これまでに分離操作に関連する特定の問題を解消しよう
という試みにおいて、液体分離のために使用されている
膜に種々の修正が提案されている。
以下の記述は、特定の問題を解決するために液体分離用
に使用されている膜になされてきた具体的な変形の例で
あり、これは本発明を完全に理解しうるための基盤とし
て役立つ。
例えば、セルロース膜が最初に水の脱塩用に開発利用さ
れ、そしてこれらの膜は、一般に「密な」または「緻密
(コンパクト)な」膜として記載することができる。
「密な」または「緻密な」膜は、本質的に細孔すなわち
膜の両表面間を連絡する流体流れチャンネルを有してい
すそして本質的に空隙すなわち膜物質を含有しない部分
を膜内に有していない膜である。
緻密な膜の場合には、いずれの表面も供給接触表面に適
当である。
その理由は、緻密な膜の性質はどちらの表面方向にも同
一であり、すなわちその膜は、対称だからである。
膜はその構造全体にわたって本質的に同一なのであるか
ら、それは等方性膜の定義内に入る。
これら緻密な膜のあるものは相当に選択性であるけれど
も、それらの主な欠点の一つは、膜に伴う比較的大きな
厚さに由来する低い透過フラックスである。
従って緻密な膜を使用して大量の水の脱塩に必要な装置
設備をつくることは非経済的であった。
液体分離用の膜の流れ(フラックス)を上昇させる試み
は、例えば膜に充填剤を加えて細孔度を変化させ、そし
て膜をできるだけ薄くして透過流れの速度を上昇させる
ことからなる。
これによりある程度は改゛善された透過速度が達成され
たが、一般に、これらの改善された速度はその特定の膜
の選択性の犠牲において得られるものであった。
膜性能を改善する別の試みにおいてロエブ(Loeb)
氏および彼の協力者は、例えば米国特許第3.133.
.132号明細書において、まずセルロースアセテート
溶液を薄層として成形し、次いでこの薄層上に種々の技
術、例えば溶媒蒸発に続く冷水中急冷によって密な膜被
覆を形成させることによる水脱塩用のセルロースアセテ
ート膜の製造法を開示している。
これらの密な被覆つきの膜の形成は、一般に熱水中での
最終やきなまじ処理を包含する。
このロエブ氏の方法により製造された膜は、同一セルロ
ースアセテート物質からつくられた二つの別々の部分、
すなわち、薄い密な半透過性被覆およびそれ程密ではな
い空隙含有非選択性支持体部分から構成されている。
この膜はその構造全体にわたって本質的に同一密度のも
のではないので、それらは非等方性膜の定義に入る。
これらの別個の部分および膜性能の差(どちらの膜表面
が塩供給溶液に接するかによって観察しうる)の故に、
ロエブタイプの膜は非対称性であるとして記載すること
ができる。
例えば、実際的脱塩試験においては、非対称性の密な被
覆つきの膜は、それよりも旧式のスタイルの緻密な膜に
比較して優れた透過流れを有していることが示されてい
る。
ロエブタイプの膜の透過速度の改善は、密な選択性部分
の厚さを低減したことによって達成されたものである。
そのような膜中の密度がより低い部分は、操作圧下にお
ける膜の破壊を阻止するに充分な構造的支持体となるが
、透過流れにはほとんど抵抗を与えない。
従って、その分離は本質的にはこの密な被覆によって達
成され、そして密度のより小さい支持体部分の第一義的
機能は、この密な被覆を物理的に支持することである。
しかしそのようなロエブタイプの膜においては、この密
度がより低い支持体部分が往々にして圧力例えば水の脱
塩に望ましい圧力によって圧縮され、そしてそのような
条件下では密度のより低い支持体部分はその空隙体積の
若干を失なう。
従って密な被覆の流出側から出ていく透過物の自由流れ
は阻止されて低下した透過速度を与える結果となる。
更に、ロエブ氏等により開示されたセルロースアセテー
ト膜はまた、汚染および種々の化学的劣化もうけやすい
従ってより強い構造性および増大した化学的抵抗性を与
えうるセルロースアセテ−1〜以外の物質のロエブタイ
プの膜の開発に関心が向けられていた。
良好な選択性および良好な透過速度を示す単−成分膜を
得るための重合体物質の「ロエブ膜」形成は極めて困難
であることが見出された。
はとんどの試みは、多孔性、すなわち、密な膜を通して
の流体流れチャンネルを有していて分離能力がないもの
であるか、または有用な透過速度を与えるには厚すぎる
密な被膜を有するかのいずれかの膜を生成させる結果と
なる。
すなわち、これら非対称性の膜は往々にして液体分離操
作、例えば逆浸透における許容性を満足しないものであ
る。
本明細書に以後に更に記載されるように、気体分離操作
に対して良好な選択性および透過速度を示すロエブタイ
プの膜を生成させることは更に一段と困難である。
水の脱塩および他の液体−液体分離、例えば液体からの
有機物質の分離に適当な有利な分離膜を提供するための
他の開発の結果、流れチャンネルの存在の故に容易に液
体を通過させ、しかも操作条件に耐えるに充分な強度の
多孔性支持体およびその上に支持されている薄い半透性
膜を含有する複合膜が開発された。
提案されている複合膜は、多孔性支持体上に供給溶液か
ら重合体フィルム物質を連続的に沈着させることにより
生成させたいわゆる「動的に形成された」膜からなる。
重合体フィルム物質は細孔中に、そしてその多孔性基質
を通って運ばれ易く、従って補充される必要があるので
、こうした連続的沈着が必要である。
更に、この重合体フィルム物質は、往々にして分離すべ
き液体混合物中に可溶性であって、潜在的侵食を受けや
すい。
すなわち、支持体がそのような液体混合物によって洗い
流される。
多孔性支持体上に本質的に中実の拡散または分離膜を提
供することによって、複合脱塩用膜を製造することもま
た提案された。
例えば、米国特許第、3.676、203号明細書を参
照されたい。
これには、多孔性支持体例えばセルロースアセテート、
ポリスルホンその他の上のポリアクリル酸分離膜が開示
されている。
この分離膜の厚さは、例えば約60ミクロンまでの比較
的大なるものであり、その結果この分離膜は多孔性支持
体の細孔中に流れこむことなく、また破壊しないだけの
強度を有している。
その他の提案では、より密な部分を表面、すなわち、分
離膜用の直接の支持表面としての被覆中に有する非等方
性支持体を使用している。
例えば、カバン(Cabasso )灰等ノ”Re5e
arch & Development of N
5−1 andRelated Po1ysulf
one Hollow Fibers forR
everse Osmosis Desalinati
on of Seawater Jと題する報告〔米国
商務省ナショナル・テクニカル・インフォメーション・
サービス発行PB248゜666〕を参照されたい。
カバン氏等は、水の脱塩用の例えばその場で交叉結合さ
せたポリエチレンイミンまたはその場で重合させたフル
フリルアルコールで被覆して重層分離膜を生成させた非
等方性ポリスルホン中空繊維からなる複合膜を開示して
いる。
逆浸透膜を生成させるその他の試みは、米国特許第3.
556.305号明細書に開示されている。
ショル(Shorr)氏は、非等方性多孔性基質、この
多孔性基質上の超薄接着剤層および接着剤層によって基
質に結合されている薄い半透性膜からなる逆浸透用の三
成分分離膜を開示している。
通常、多孔性支持体物質との複合形のこれら極薄半透膜
は、超薄膜と多孔性支持体とを別々に成形した後、これ
らの両者を表面−表面接触させることによって接触され
る。
液体処理に使用されている他のタイプの膜は、所望の直
径の細孔を有するいわゆる「限外濾過」膜である。
充分に小さい分子はこの細孔を通過しつるが、より大な
る嵩高の分子は膜の供給表面上に保持される。
限外濾過膜の一例は、米国特許第3、556.992号
明細書に記載されている。
これらの膜は非等方性支持体、およびペミセルロースか
らの苛性水酸化物の分離に適当な細孔サイズを有する膜
が生じるように支持体中に非可逆的に圧縮されたゲルを
有しており、そして限外濾過はこのゲルを通して行われ
る。
従来技術としての気体分離膜の開発 本発明の技術的背景に関する前記の説明は、液体混合物
からの液体の分離、例えば水の脱塩用の膜に関するもの
である。
更に近年には、気体混合物からの気体の分離に対して適
当な分離膜の開発に重点が置かれてきた。
分離膜を通しての気体の透過は種々の研究の主題であっ
た。
しかしながら高い流れおよび有用な選択的分離の両方を
示す気体分離膜は、少くとも工業的には明らかに提供さ
れていなかった。
次の記述は気体分離に使用される膜に対する具体的な例
であり、そしてこれは本発明を完全に理解するための基
盤となる。
液体−液体分離膜に関する知識を利用して気体分離を行
う試みがなされた。
しかし、液体系に対して適当な膜の開発に比べて、気体
系に対して適当な分離膜の開発には多くの異った配慮が
必要である。
例えば膜中の小さな細孔の存在は、液体の分離、例えば
脱塩に対しては、膜上の吸着およびその膨潤、お−よび
液体の高い粘度および高い凝集性の故に、膜の性能に不
当には悪影響は与えないかもしれない。
気体は極めて低い吸着性、粘度および凝集性しか有して
いないので、そのような膜中の細孔を通って容易に気体
が通過することを阻止するような障壁(バリヤ)は設け
られておらず、その結果、もし起るにしてもほとんど気
体の分離は生じない。
膜を通しての透過による選択的分離に影響を与えうる液
体と気体との間の極めて重要な違いは、そのような膜中
への液体の溶解度に比べて一般により低い膜中への気体
の溶解度である。
すなわち、液体に比べてより低い気体送還定数を与える
結果となる。
膜を通しての透過による選択的分離に影響しうる液体と
気体とのその俳の差異としては、密度および内圧、粘度
に及ぼす温度の効果、表面張力および秩序度があげられ
る。
気体の良好な分離を示す物質は、往々にして気体の劣っ
た分離を示す物質に比べてより低い透過定数を有してい
ることが認められている。
一般に、充分なフラックス(流れ)を与え、しかも気体
が膜物質との相互作用の際に膜を通過されるように可及
的細孔のない膜を生成させるためには、その低い透過度
の観点から、気体分離膜物質を可及的薄い形とすること
に努力が向けられてきた。
気体の分離に適当な分離膜の開発のための一つの試みは
、非等方性多孔性支持体上に支持された重層膜を有する
複合膜を提供することである。
この場合重層された膜は、所望の分離を行い、すなわち
、この重層された膜は半透性である。
この重層膜は適正なフラックスを与えるのに充分なだけ
薄いもの、すなわち、超薄のものであるのが有利である
多孔性支持体の本質的機能は繊細な薄い重層膜を傷つけ
ないで支持し、そしてこの重層膜を保護することである
適当な支持体は、重層された膜が供給混合物から透過物
を選択的に分離する機能を達成したあとでは、その透過
流れに低い抵抗しか与えない。
すなわち、これら支持体は望ましくは多孔性であって、
透過流れに低い抵抗しか与えず、しかも充分に重層膜を
支持するものである。
すなわち、これらの支持体は分離条件下、重層膜が破損
するのを阻止するに充分な小さな細孔サイズを有してい
る。
米国特許第3.616.607号、同第3.657.1
13号および゛同第3.775.303号各明細書は、
多孔性支持体上に重層膜を有する気体分解用の膜を例示
している。
かかる気体分離用の複合膜は問題がないわけではなかっ
た。
例えば、米国特許第3.980.456号明細書は空気
から酸素を分離するための複合膜フィルムの製造を開示
している。
該複合膜は微細孔性ポリカーボネートシー1・および別
個に形成されたくすなわち前形成された)80%のポリ
(フェニレンオキサイド)および20%の有機ポリシ
ロキサン−ポリカーボネート共重合体の重層した超薄分
離膜からなるものである。
この膜の成形において、極めて小さい粒状不純物、すな
わち、約3000オンゲスl〜ローム以下の寸法の粒子
を含まないようにすることは不可能であるとされている
これら微細粒子は前形成された超薄膜層の下またはその
間に沈着し、そして極薄膜に比べてのそれらの大きな寸
法に起因し、超薄膜が破損するに到る。
それにより、膜の有効性が減少する。
前記の米国特許第3.980.456号明細書は、この
超薄膜上に前形成した有機ポリシロキサン−ポリカーボ
ネート共重合体シール物質を適用して、微細粒子により
生じたこの破れを被覆することを開示し、そしてまた、
極薄膜と多孔性ポリカーボネート支持体との間に接着剤
として有機ポリシロキサン−ポリカーボネート共重合体
の前形成した層を使用することも開示している。
すなわち、そのように製造される複合膜は、その材質お
よび構成において複雑である。
要約すれば、選択的分離を行う重層された膜の不存在下
において一般的な工業的操作に対して充分な流れおよび
分離選択性を示す適当な非等方性の膜は、気体分離の分
野においては今までに提供されなかった。
更に、選択的分離を与えるために重ね合せ(重層)膜を
有する気体分離用の複合膜は、その膜性能において、ご
くわずかかまたは中等度の改善しか達成されなかったし
、そしてこれらの気体分離膜の大規模な工業的適用は実
現しなかった。
更に、この重ね合せ膜は、所望の分離選択性を与えるた
めにはおそらくは超薄膜なのではあるが、その上に重ね
合せた膜を有していない多孔性支持体に比して、その複
合膜を通しての気体透過流れを有意に低下させるはずで
ある。
(発明の概要) 本発明は、多孔性分離膜に接触しているコーティングを
包含し、しかもその多成分膜の分離性が主としてコーテ
ィングの材質ではなくて、多孔性分離膜によって決定さ
れるような気体分離用の多成分(すなわち複合)膜Hお
よびその多成分膜を使用する気体分離方法に関する。
気体混合物から少くとも一つの気体を分離するためのこ
れら多成分膜は、望ましい選択性を示し、そしてなお有
用なフラックスを示すものである。
本発明は、気体分離用の多成分膜を提供するものであっ
て、この多成分膜は、広範な気体分離用膜物質から製作
することかでき、従っである気体分離に対して有利な膜
物質を自由に選択することができる。
本発明による多成分膜は、その構造及び製造法と成分と
の組合せにより、フラックス(流れ)および分離選択性
の望ましい組合せを達成することができる。
すなわち、高い分離選択度を有しているが比較的低い透
過定数を有する物質を使用して、所望の透過速度および
所望の分離選択性を有する多成分膜を生成させることが
できる。
更に、本発明の膜は、混入物、すなわち、支持体上に重
ねた前成形した極薄分離膜を有する複合膜の従来技法の
製造に障害となった微細粒子の影響を受けにくい。
本発明の多成分膜の製造には接着剤の使用は必ずしも必
要ではない。
従って、本発明の多成分膜は、それを構成するのに複雑
な技術を必要としない。
本発明による多成分膜は高い構造的強度、強靭さ、およ
び摩擦および化学試薬抵抗性を有し、しかも工業的に有
利なフラックス(流れ)および選択的分離を示すように
製造することができる。
これら多成分膜は、また望ましい取扱い特性、例えば静
電気に対する低い感受性、隣接多成分膜への低い接着性
その他をも有している。
用語の定義 本発明による気体分離用の多成分膜は、供給用および排
出用の各表面を有する多孔性分離膜ならびにこの多孔性
分離膜に接触しているコーテイング物質で構成される。
この多孔性分離膜は、その構造全体にわたって本質的に
同一の組成または材質を有している。
すなわち、この多孔性分離膜は実質的に化学的に均質で
ある。
多孔性分離膜の材質は、気体混合物の少くとも一つの気
体に対して、混合物中の少くとも一つの残余の気体に比
べて選択的透過を示し、従って該多孔性分離膜は気体分
離機能を有する。
それ故にこの多孔性分離膜は「分離」膜として定義され
る。
この分離膜を「多孔性」と記載することによって、その
膜が供給表面と排出表面とを連絡する気体流れ用の連続
チャンネルすなわち細孔を有していることを意味してい
る。
これら連続チャンネルは、その数およびその断面が充分
に大である場合には、この多孔性分離膜を通して、この
多孔性分離膜物質との相互作用による分離をほとんど行
うことなしに、(もしあるにしても極めてわずかの分離
を行ない)本質的にすべての気体混合物を流通させる。
本発明により、有利には多孔性分離膜物質との相互作用
による気体混合物からの少くとも一つの気体の分離が、
多孔性分離膜単独の場合に比べて改善されている多成分
膜が提供される。
本発明の多成分膜は、特定の相互関係を有する多孔性分
離膜およびコーティングからなる。
これらの関係の中には、多孔性分離膜、コーティングお
よび多成分膜に対する一組の気体に関する相対的分離係
数で表現すると好都合なものもある。
ある一組の気体aおよびbに対する膜の分離係数(α韻
は、気体aに対する膜の透過定数(Pa)と気体すに対
する膜の透過定数(pb)との比として定義される。
分離係数はまた、気体混合物に含まれる気体aに対する
厚さ1の膜の透過度(Pa/1) と気体すに対する同
−膜の透過度(Pb/ 1. )との比にも等しく、所
与の気体に対する透過度は、単位厚さ当りの膜の1cm
水銀柱の分圧低下に対する1秒当り表面積1cTn2当
りの膜を通過する標準温度および圧力(STP)下での
気体の体積であり、そしてこれはP = cm3/cm
2−秒−cm増月として表わされる。
実際には、ある膜に対するある一組の気体に関する分離
係数は、一組の気体の各々に対する透過定数または透過
度の計算に対して充分な情報を与える多くの技術を使用
して決定することができる。
透過定数、透過度および分離係数の決定に利用できる多
くの技術のあるものは、ワンス(Hwang )氏等に
よって、’ Techniques ofChemis
try J第1II巻’ Membranes 1nS
eparations J (第12章第296〜3
22頁) (JohnWiley & 5ons
社1975年版)に開示されている。
本明細書に云う固有分離係数とは、その物質を横断する
気体流れのためのチャンネルを有していない物質に対す
る分離係数であり、そしてこれは、その物質に対する最
高の達成可能の分離係数である。
そのような物質は、連続または非細孔性のものであると
いえる。
物質の固有分離係数は、物質の緻密膜の分離係数を測定
することによって近似的に求めることができる。
しかしながら、固有分離係数の測定には、緻密な膜の構
造において導入される不完全性、例えば細孔の存在、緻
密な膜中の微細粒子の存在、膜製造中の変動に由来する
不規則な分子順序その他を含むいくつかの困難さが存在
する。
その結果、測定された固有分離係数は、固有分離係数よ
りも低いものとなる。
従って、本明細書で使用されている場合の「測定固有分
離係数」は、その物質の乾燥緻密膜の分離係数を意味し
ている。
本発明による気体分離用多成分膜は、少くとも一組の気
体に関して、多孔性分離膜に閉塞接触しているコーテイ
ング物質の測定固有分離係数よりも有意により大なる分
離係数を示す。
多成分膜の分離係数とコーテイング物質の測定固有分離
係数との関係を示すにあたって「有意により大きい」と
いう表現は、重要なものであるということ、一般的には
少くとも約10%大であることを意味している。
「閉塞接触」とは、多成分膜において多孔性分離膜構成
物質を通過する気体/細孔を通過する気体の比率が、コ
ーティングが閉塞接触していない多孔性分離膜単独にお
ける多孔性分離膜構成物質を通過する気体/細孔を通過
する気体の比率に比べて高くなるように前記コーティン
グが多孔性分離膜に接触していることを意味する(多孔
性分離膜にコーティングが閉塞接触している本発明の多
成分膜においては、コーティングが閉塞接触していない
多孔性分離膜単独の場合よりも気体が細孔よりも多孔性
分離膜構成物質をより多く通過する)。
すなわち、この接触は、多成分膜において少くとも一組
の気体に関して、多成分膜により示される分離係数への
多孔性分離膜物質の寄与を多孔性分離膜単独におけるそ
の寄与に比べて増加させるような接触である。
従って前記の少くとも一組の気体に対しては、多成分膜
により示される分離係数は、多孔性分離膜により示され
る分離係数よりも大である。
更に、少くとも一組の気体に対しては、多孔性分離膜物
質はコーテイング物質の測定固有分離係数より大なる測
定固有分離係数を示す。
また、前記の少くとも一組の気体に関しては、多成分膜
により示される分離係数は、往々にして多孔性分離膜構
成物質の測定固有分離係数に等しいかまたはこれより小
である。
多くの場合、多成分膜の意図されている気体分離適用に
は関係なしに、その分離係数の関係は、水素、ヘリウム
、アンモニアおよび二酸化炭素のうちの1種および一酸
化炭素、窒素、アルゴン、六弗化硫黄、メタンおよびエ
タンの1種からなる少くとも一組の気体に対して示すこ
とができる。
また、本発明のある多成分膜においては、分離係数の関
係は、二酸化炭素と水素、ヘリウムおよびアンモニアの
うちの一つ、またはアンモニアと二酸化炭素、水素およ
びヘリウムのうちの一つからなる気体の組に対して示す
ことができる。
本発明の多成分膜は、少くとも一組の気体に関して、コ
ーテイング物質の測定固有分離係数よりも少くとも約3
5%大きく、そして好ましくは少くとも約50%、そし
て時には少くとも約100%大きい分離係数を示すこと
が望ましい。
前記の少くとも一組の気体に対して、多成分膜の分離係
数は屡々多孔性分離膜のものより少くとも約5%、往々
にして少くとも約10%大であり、そして時には少くと
も約50%または約100%大である。
本発明にはいくつかの特徴がある。
その一つの特徴は気体分離のための多成分膜に関するも
のであり、第二の特徴はこの多成分膜を使用する気体分
離方法である。
多成分膜に対する本発明における一つの態様は、気体混
合物中の少くとも一つの気体に対して、気体混合物の一
つまたはそれ以上の残余の気体より大なる選択的透過を
示し、そして実質的空隙体積(少くとも約5体積%)を
有する多孔性分離膜物質に閉塞接触しているコーティン
グからなる多成分膜に関するものである。
その多成分膜は少くとも一組の気体に関してコーテイン
グ物質の測定固有分離係数よりも有意に大なる分離係数
を示す。
空隙とは、多孔性分離膜において多孔性分離膜構成物質
が欠けている中空部分である。
すなわち、空隙が存在する場合には、多孔性分離膜の密
度は多孔性分離膜構成物質の密度より小さくなる。
「空隙体積」とは多孔性分離膜全体に対して占める前記
空隙の割合をいい、空隙体積を「実質的」であると記載
することによって、少くとも約5体積%の空隙のような
充分な空隙が多孔性分離膜厚さ内に与えられていて、同
一物質および厚さの緻密膜を通して観察可能な透過速度
に比べて、膜を通しての透過速度に認識できるだけの上
昇をもたらすことを意味している。
好ましくは、この空隙体積は多孔性分離膜の見かけの体
積、すなわち、総体的な全寸法における体積基準で約9
0%まで、例えば約10〜80%、そして時には約20
または30〜70%である。
多孔性分離膜の空隙体積測定のための一方法は、同じ体
積の多孔性分離膜構成物質との密度比較によるものであ
る。
従って、中空繊維多孔性分離膜の孔は多孔性分離膜の密
度に影響しない。
多孔性分離膜の密度は本質的には、その厚さ全体にわた
って同一すなわち等方性である。
あるいはまたこの多孔性分離膜は、多孔性分離膜を横切
る気体流れに対する障壁関係においてその厚さ内に少く
とも−の比較的密度な部分を有していることを特徴とし
ている。
すなわち、この多孔性分離膜は非等方性である。
コーティングは好ましくは、非等方性多孔性分離膜の比
較的密な部分に閉塞接触している。
非等方性多孔性分離膜比較的密な部分(すなわち表層部
分)は有孔性であっても良いから、それは同一厚さの緻
密膜の製造に比してより容易に非常に薄く製造すること
ができる。
薄い比較的密な部分を有する多孔性分離膜を使用するこ
とにより、多成分膜を通しての流量が増加される。
多成分膜に関する本発明の特徴の別の態様においては、
この多成分膜は気体混合物中の少くとも一つに対してそ
の気体混合物中の残余の一つまたはそれ以上の気体に対
するよりも大なる選択透過度を示す多孔性分離膜物質に
閉塞接触しているコーティングを含んでいる。
この場合、コーティングはコーティング成形に適当な本
質的に液体状の物質を使用して施されるのであり、そし
て少くとも一組の気体に関しては、この多成分膜はコー
テイング物質の測定固有分離係数よりも有意に大なる分
離係数を示す。
多孔性分離膜に適用するための物質は、外的支持なしに
は形を保持し得ないという点で本質的には液体である、
コーテイング物質は液体であってもよく、または液体溶
媒中に溶解または微細分割された固体(例えばコロイド
サイズ)として懸濁させた多孔性分離膜に適用するため
の本質的に液体の物質であってもよい。
コーテイング物質、または液体溶媒中のコーテイング物
質は、多孔性分離膜物質をぬらす(すなわちそれに接着
する)傾向を有すべきである。
それにより、多孔性分離膜とコーティングとの接着が容
易になる。
本質的に液体の物質を使用して多孔性分離膜上にコーテ
ィングを生成させることは、別個に形成された固体物質
の複合膜生成よりも簡単である。
更に、コーティング用に広い範囲に属する物質を使用す
ることができ、そしてその適用技術は容易である。
本発明の別の態様における多成分膜は、ポリスルホンか
らなる多孔性分離膜に閉塞接触しているコーティングを
含んでいる。
この場合少くとも一組の気体に関しては、この多成分膜
はコーテイング物質の測定固有分離係数よりも有意に大
なる分離係数を示す。
本発明の更に別の態様における多成分膜は、気体混合物
中の少くとも一つの気体に対して、その気体混合物中の
一つまたはそれ以上の残余の気体に比べて選択的な透過
を示す中空繊維多孔性分離膜物質に閉塞接触しているコ
ーティングを含むものである。
その場合少くとも一組の気体に関して、この多成分膜は
コーテイング物質の測定固有分離係数よりも有意に大な
る分離係数を示す。
中空フイラメンl−(すなわち中空繊維)においては、
外側表面が多孔性分離膜の供給表面または排出表面であ
りうるし、そして内側表面がそれぞれ排出表面または供
給表面にあってもよい。
中空フィラメントを用いると、一定の装置体積内で分離
のために高い利用可能表面積を有する気体分離装置が得
られるという利点がある。
中空繊維は、本質的に総厚さおよび形状が同一の非支持
性フィルムよりも一層大なる圧力差に耐えうろことが知
られている。
本発明の第2の特質は、多成分膜を使用する気体分離方
法に関する。
本発明のこの特質においては、気体混合物中の少くとも
一つの気体が選択的透過によって少くとも一つの他の気
体から分離されて、少くとも一つの透過気体を含有する
透過生成物が生成される。
この方法は、気体混合物を気体混合物中の少くとも一組
の気体に関して、この多成分膜が一組の気体のうちの一
つの気体に対して、残余の気体のものより大なる選択的
透過を示すような多成分膜の一表面(供給表面)に接触
させること、多成分膜の反対側表面(排出側表面)を少
くとも一つの透過気体に対して、前記の一表面の化学ポ
テンシャルよりも低い化学ポテンシャルに保つこと、前
記の少くとも一つの透過気体を多成分膜中に通して透過
させること、そして前記反対側表面の近傍から、気体混
合物中の〔前記の少くとも一つの気体〕/〔前記の少く
とも一つの他の気体〕の比率とは異った〔気体混合物中
の前記の少くとも一つの気体〕/〔気体混合物の前記の
少くとも一つの他の気体〕の比率を有する透過生成物を
取去ることを包含する。
本発明の分離方法は、多成分膜の供給側で前記の少くと
も一つの気体を濃縮して濃縮生成物を得ることを包含し
、そしてこれは前記の少くとも一つの気体を多成分膜に
透過させて、前記の異った比率がより高い比率である透
過生成物を提供することを包含している。
この特質の一観点においては、多成分膜は実質的な空隙
体積(少くとも約5%)を有する多孔性分離膜に閉塞接
触しているコーティングを包含している。
本発明のこの特徴の他の観点においては、一酸化炭素、
二酸化炭素、ヘリウム、窒素、酸素、アルゴン、硫化水
素、亜酸化窒素、アンモニアおよび1〜約5個の炭素原
子を含有する炭化水素のうちの少くとも一つを水素と共
に含有する気体混合物から水素が選択的に分離される。
更に別の観点においては、気体混合物中の少くとも一つ
の気体が少くとも一つの他の気体から分離されるが、こ
れはポリスルホン含有多孔性分離膜に閉塞接触している
コーティングを含む多成分膜に気体混合物を接触させる
ことからなる。
本発明による多成分膜を利用した気体分離用装置は、そ
の中に供給側表面およびそれに反対の排出側表面を有す
る少くとも1個の多成分膜を内蔵する閉鎖容器からなっ
ており、そしてその閉鎖容器は気体混合物をそれに供給
できる装置、多成分膜の供給側近傍からの気体の除去が
可能な装置、および多成分膜の排出側表面の近傍から透
過生成物を除去することが可能な装置を有している。
意外なことに、低い測定固有分離係数を有するコーテイ
ング物質を倣い分離係数を有する多孔性分離膜上に設け
て、コーティングまたは多孔性分離膜のどちらよりも大
なる分離係数を有する多成分膜を生成できるということ
が発見された。
この結果は、膜に対して選択的透過を与えるためには重
ね合せた膜が高い分離係数を示すことが必須であるとい
う従来の提案(すなわち多孔性支持体」―に支持された
重ね合せた膜を有する気体分離複合膜に対する従来の提
案)に対照的な全く予期せざるものである。
低い分離係数を示すコーティングを多孔性分離膜と組合
せて使用するコーティングおよび多孔性分離膜の各々よ
りも大なる分離係数を有する多成分膜を生成できるとい
う発見は、気体分離のための高度に有利な多成分膜の形
成を可能にする。
例えば、望ましい固有分離係数を有するが、重ね合せ膜
として使用困難な物質を本発明の多孔性分離膜物質とし
て使用し、その際多孔性分離膜構成物質の分離選択性を
多成分膜の分離係数に有意に寄与させることができる。
多成分膜の多孔性分離膜が、薄いが比較的密な分離域を
有する非等方性のものであってよいことは明白である。
すなわち、この多孔性分離膜は、非等方性膜により与え
られる低い透過抵抗性の利点を利用し、しかも望ましい
分離係数を示す多成分膜を与えることができる。
更に、単一成分(非複合性)の非等方性膜を気体分離に
対しては受容できないものとする流れチャンネルの存在
は、本発明の多成分膜に使用される多孔性分離膜におい
ては許容しうるだけでなく、却って望ましい。
コーティングは透過に対して低い抵抗を示し、そのコー
ティングを構成する物質は低い測定固有分離係数を示す
こともありうる。
ある多成分膜においては、このコーティングは選択的に
所望の透過気体を拒否する傾向を有し、しかもそのコー
ティングを使用して得られた多成分膜が、多孔性分離膜
よりも大なる分離係数を示すこともありうる。
本発明は、前形成多孔性分離膜、すなわち、コーティン
グ適用前に製造された多孔性分離膜およびコーティング
の組合せにより製造された多成分膜に関する。
本発明は特に、多成分気体分離膜に関するが、ここに多
孔性分離膜物質の分離選択性は、多成分膜を通しての透
過気体の選択性および相対透過速度に有意に寄与する。
本発明の多成分膜は、一般に従来技術による高い分離係
数を示す重層膜を使用した複合膜よりも一層高い透過速
度を示す。
更に、本発明の多成分膜は、コーティングおよび多孔性
分離膜のそれより優れた分離係数を示す。
本発明の多成分膜は、ある意味では、多孔性支持体上に
高い分離係数を示す重層膜を有している従来技術による
気体分離膜と同類のものにみえるかもしれないが、それ
は表面的観察にすぎない。
従来技術によるこれらの複合分離膜は、実質的比率の分
離を行う支持体または基質を使用していない。
本発明の多成分膜は、具体的な分離をなすための利用範
囲がきわめて広い。
何故ならば、コーテインクおよび多孔性分離膜の両者が
総合的分離機能に寄与するからである。
その結果は、特定の分離要求に対して、例えば工業的に
望ましい分離速度および選択性の組合せにおける種々の
気体混合物からの所望の気体の分離に対してのこれら膜
の適合範囲が広いからである。
この多成分膜は種々の気体分離作用物質からつくること
ができ、そして所与の気体分離に対する有利な膜物質の
選択においてこれまでよりも一層融通性に富んでいる。
更に、これら多成分膜は、良好な物理的特性、例えば強
靭さ、摩擦抵抗性、強度および耐久性、および良好な化
学試薬抵抗性を有している。
(発明の詳細な説明) 本発明は、多成分膜の分離性がコーテイング物質よりも
多孔性分離膜により主として決定されるような多孔性分
離膜に閉塞接触しているコーティングを包含する気体分
離用多成分膜およびこの多成分膜を使用した気体分離方
法に関する。
この多成分膜は、気体分離操作に広範に応用可能である
本発明の供給物として適当な気体混合物は、気体物質、
または通常は液体または固体であるが、分離が実施され
る温度では蒸気であるような物質を包含する。
本明細書においては、主として例えば窒素からの酸素の
分離、一酸化炭素、二酸化炭素、ヘリウム、窒素、酸素
、アルゴン、硫化水素、亜酸化窒素、アンモニアおよび
1〜約5個の炭素原子を含有する炭化水素(特にメタン
、エタンおよびエチレン)のうちの少くとも一つからの
水素の分離、水素、窒素、アルゴンおよび1〜約5個の
炭素原子を含有する炭化水素(例えばメタン)のうちの
少くとも一つからのアンモニアの分離、一酸化炭素およ
び1〜約5個の炭素を含有する炭化水素(例えばメタン
)のうちの少くとも一つからの二酸化炭素の分離、1〜
約5個の炭素原子を含有する炭化水素(例えばメタン)
からのヘリウムの分離、1〜約5個の炭素原子を含有す
る炭化水素(例えばメタン、エタンまたはエチレン)か
らの硫化水素の分離、および水素、ヘリウム、窒素およ
び1〜約5個の炭素原子を含有する炭化水素からの一酸
化炭素の分離について本発明の説明を行う。
本発明はこれら特定の気体の分離に限定されるものでは
なく、また実施例中の特定の多成分膜に限定されるもの
ではない。
本発明は気体分離用多成分膜は、多孔性分離膜または基
質およびこの多孔性分離膜に閉塞接触しているコーティ
ングを有するフィルムまたは中空フィラメントまたは繊
維で゛あってもよい。
この多成分膜の挙動に影響するいくつかの因子は、コー
ティングおよび多孔性分離膜物質の透過定数、多孔性分
離膜の全表面積に相対的な孔(すなわち細孔または流れ
用チャンネル)の全断面積、多成分膜におけるコーティ
ングおよび多孔性分離膜各々の相対厚さ、多孔性分離膜
の形態、および最も重要なのは多成分膜中のコーティン
グおよび多孔性分離膜各々の透過流れに対する相対的抵
抗である。
一般に、多成分膜の分離度は、気体混合物中の各気体の
気体流れに対するコーティングおよび多孔性分離膜の相
対的抵抗によって影響される。
これらのコーティングおよび多孔性分離膜は特定的には
それらの気体流れ抵抗性について有利になるように選択
することができる。
多孔性分離膜に使用される合成有機重合体は、有用な気
体分離性を有する固体の合成物質であり、注型、押出成
形またはそれ以外で成形して多孔性分離膜を生成させう
る付加重合体および縮合重合体の両者が包含される。
この多孔性分離膜は、例えば重合体物質用の溶媒を含有
する溶液からその物質に対する不良溶媒まは非溶媒中に
注入することによって多孔性の形で製造することができ
る。
紡糸および/または注造成形(キャスチング)条件およ
び/または最初の成形の処理その他は、多孔性分離膜の
細孔度および気体流れ抵抗性に影響を与える。
一般に無機の充填剤と混合した合成有機重合体を使用し
て多孔性分離膜が製造される。
本発明の多孔性分離膜に適当な典型的重合体は、置換ま
たは未置換の重合体である。
これはポリスルホン、スチレン含有共重合体を含めてポ
リ (スチレン)例えばアクリロニトリル−スチレン共
重合体、スチレン−ブタジェン共重合体゛、およびスチ
レン−ビニルベンジルハライド共重合体、ポリカーボネ
ート、アリールポリアミドおよびアリールポリイミドを
含めてポリアミドおよびポリイミド、ポリエーテル、ポ
リ (アリーレンオキサイド)例えばポリ (フェニレ
ンオキサイド)およびポリ (キシリレンオキサイド)
、ポリ (エステルアミド−ジイソシアネート)、ポリ
ウレタン、ポリエステル例えばポリ (エチレンテレフ
タレート)、ポリ(アルキルメタクリレート)、ポリ
(アルキルアクリレート)、ポリ (フェニレンテレフ
タレート)その他、ポリサルファイド、前記以外のアル
ファオレフィン性不飽和を有する単量体からの重合体、
例えばポリ (エチレン)、ポリ (プロピレン)、ポ
リ (ブテン−1)、ポリ (4−メチル−ペンテン−
1)、ポリビニル例えばポリ (塩化ビニル)、ポリ
(弗化ビニル)、ポリ (ビニリテ゛ンクロリド)、ポ
リ (ビニリデンフルオライド)、ポリ(ビニルアルコ
ール)、ポリ (ビニルエステル)例えばポリ (ビニ
ルアセテート)およびポリ (ビニルプロピオネート)
、ポリ (ビニルピリジン)、ポリ (ビニルピロリド
ン)、ポリ (ビニルエーテル)、ポリ (ビニルケト
ン)、ポリ (ビニルアルデヒド)例えばポリ (ビニ
ルホルマール)およびポリビニル(ブチラール)、ポリ
(ビニルアミド)、ポリ (ビニルアミン)、ポリ
(ビニルウレタン)、ポリ (ビニル尿素)、ポリ (
ビニルホスフェート)およびポリ (ビニルサルフェー
ト)、ポリアリル、ポリ (ベンゾベンズイミダゾール
)、ポリヒドラジド、ポリオキサジアゾール、ポリトリ
アソ゛−/し、ポリ (ベンズ゛イミタ゛ソ゛−ル)、
ポリカルボジイミド、ポリホスファジンその他、および
前記の反復単位を含有するブロック共重合体を包含する
共重合体例えばパラスルホフェニルメタアリルエーテル
ナトリウム塩−アクリロニI・リルービニルブロマイド
のターポリマー、および前記いずれかのものを含有する
グラフトおよびブレンドから選ぶことができる。
置換重合体を与える典型的置換基としてはハロゲン例え
ば弗素、塩素、および臭素、ヒドロキシル基、低級アル
キル基、低級アルコキシ基、単環性アリール、低級アシ
ル基その他があげられる。
。” 気体分離用の本発
明の多成分膜に対する多孔性分離膜の選択は、コーティ
ングおよび多孔性分離膜が少くとも一組の気体に対して
本発明による必要な相対的分離係数を有している限りは
、熱抵抗性、耐溶媒性、および多孔性分離膜の機械的強
度ならびに選択的透過のための操作条件に支配されるそ
の他のファクターに基づいて実施することができる。
この多孔性分離膜は好ましくは、少くとも部分的には自
己支持性であり、そしである場合には、本質的に自己支
持性である。
この多孔性分離膜は、膜に対する本質的にすべての構造
的支持を与えることができるし、またその多成分膜は、
はとんど気体通過抵抗を示さない構造支持部材を包含し
うる。
多成分膜の形成に使用さIする好ましい多孔性分離膜の
一つは、ポリスルホンからなる。
使用しうるポリスルホンの中には、反復構造単位 (式中、RおよびR1は同一または異なる基であって、
脂肪族または芳香族ヒドロカルビル含有部分例えば1〜
約40個の炭素原子を含有するものであり、スルホニル
基中の硫黄は脂肪族または芳香族炭素原子に結合してい
る)を含む重合体骨格を有するものであり、そしてこの
ポリスルホンは屡々フィルムまたは繊維形成に適当な少
くとも約10、000の平均分子量を有している。
交叉結合させる前のポリスルホンの分子量は一般に約5
00゜000以下であり、そして屡々約100.000
以下である。
この反復単位は結合されていてよく、すなわちRおよび
R1は炭素−炭素結合により、または種々の結合基例え
ば その他によって結合させることができる。
特に有利なポリスルホンは、RおよびR1の少くとも一
方が芳香族ヒドロカルビル含有部分を含有するものであ
り、そしてそのスルホニル部分は少くとも1個の芳香族
炭素原子に結合している。
一般的な芳香族ヒドロカルビル含有部分は、フェニレン
および置換フェニレン部分、ビスフェニルおよび置換ビ
スフェニル部分、式 の核を有するビスフェニルメタンおよび置換ビスフェニ
ルメタン部分、式 (式中Xは酸素または硫黄である)の置換および未置換
ビスフェニルエーテルその他を包含している。
記載のビスフェニルメタンおよびビスフェニルエーテル
部分中で゛は、R1〜R1oは同一または異っていても
よくそして構造 2 〔式中X1およびX2は同一または異っていてもよく、
水素またはハロゲン(例えば弗素、塩素および臭素)で
ありpはOまたは例えば1〜約6の整数であり、そして
Zは水素、ノ唄ゲン(例えば弗素、塩素および臭素)、
(−Y′+?rRtl(式中qはOまたは1であり、Y
は一〇−1−S−1−8S−1−OC−または−C−で
あり、そしてR1□は水素、例えば1〜約8個の炭素原
子を含有する置換または未置換アルキル、または例えば
約6〜15個の炭素原子を含有する単環性または二環性
の置換または未置換アリールである)、窒素、酸素およ
び硫黄のうちの少くとも一つである複素原子を有し、そ
して約5〜15個の環原子を有する単環性または二環性
である複素環、スルフアートおよびスルホノ、特に低級
アルキルを含有するか、または単環性もしくは二環性ア
リールを含有するスルフアートおよびスルホノ、燐含有
部分例えばホスフィノおよびホスファートおよびホスホ
ノ、特に低級アルキルを含有するか、または単環もしく
は二環性アリールを含有するホスファートおよびホスホ
ノ、第一級、第二級、第三級および第四級アミンを(そ
の第二級、第三級および第四級アミンは往々にして低級
アルキルまたは単環または二環性アリール部分を含有し
ている)を含むアミン、イソチオウレイル、チオウレイ
ル、グアニジル、トリアルキルシリル、トリアルキルス
タニル、トリアルキルプラムビル、ジアルキルスチビニ
ルその他である〕を有する置換基を表わしている。
往々にして、ビスフェニルメタンおよびビスフェニルエ
ーテル部分のフェニル基上の置換基はオルト位にあるこ
とが多い。
すなわち、R7〜R1oは水素である。
芳香族ヒドロカルビル含有部分を有するポリスルホンは
、一般に良好な熱安定性を有しており、化学試薬の攻撃
に抵抗性であり、そして強靭さと可撓性の優れた組合せ
を有している。
有用なポリスルホンは、ユニオン・カーバイド社により
例えば゛「P−1700」および゛「P−3500」の
商品名で販売されている。
これら両製品は、一般式(式中、重合度を表わすnは約
50〜80である)の線状鎖を有している。
ポリ (アリーレンエーテル)スルホンもまた有利であ
る。
構造 を有し、ICI社から入手可能なポリエーテルスルホン
もまた有用である。
更にその他の有用なポリスルホンは、例えば交叉結合、
グラフト化、四級化その他による重合体の変性処理によ
って製造す、ることか゛できる。
中空フィラメント多孔性分離膜の製造においては、広範
囲の種類の紡出条件を使用することができる。
ポリスルホン中空フィラメント製造のための一方法は、
前述したカバン氏等の報告中に開示されている。
特に有利なポリスルホン、例えばユニオン・ガーバイド
社により製造されたP−3500ポリスルホン、および
ICI社のポリエーテルスルホンの中空繊維は、ポリス
ルホンに対する溶媒全包含する溶液中のポリスルホンの
紡糸によって製造することができる。
典型的な溶媒は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミドおよびN−メチルピロリドンである。
溶液中の重合体の重量%は広範囲に変動させつるが、紡
糸条件下に中空繊維を与えるに充分なものでなくてはな
らない。
。溶液中の重合体の重量%は屡々約15〜50%、例え
ば約20〜35%である。
ポリスルホンおよび/または溶媒が混入物、例えば水、
粒子その他を含有している場合には、その混入物の量は
、紡糸が可能な程度に低いものでなくてはならない。
。必要に応じて、混入物をポリスルホンおよび/または
溶媒から除去することができる。
紡糸ジェットのサイズは、生成物中空フィラメントの所
望の内径および外径によってきまる。
紡糸ジェットの一つの群は、約15〜35ミル(0,3
8〜0.88mm)のオリフィス直径および約8〜15
ミル(0,2〜0.38mm)のピン直径、およびピン
中の押出し毛管(キャピラリー)を有している。
押出し毛管の直径はピンにより確立される限度内で変動
させうる。
。紡糸溶液は屡々実質的に不活性の雰囲気中に保持して
紡糸前のポリスルホンの汚染および/または凝固を防止
し、そして揮発性および可燃性溶媒に関する火災につい
ての危険性を避ける。
乾燥窒素が好ましい雰囲気である。
紡糸溶液中の過剰量の気体の存在は大きな空隙の形成を
生じる原因となる。
紡糸は湿式ジェットまたは乾式ジェノ1へ技術を使用し
て実施することができる。
すなわち、ジェットは凝固浴中で゛あってもよいし、ま
たはこれから除去されていてもよい。
湿式ジェット技術が便利さの故に屡々使用される。
紡糸条件は、好ましくはフィラメントを不当に延伸させ
ないようなものである。
往々にして、紡糸速度は約5〜100m/分の範囲内で
あるが、しかしフィラメントが不当に延伸されず、そし
て凝固浴中での充分な滞留時間が与えられるならば、さ
らに高い紡糸速度を使用することができる。
ポリスルホンに対する任意の本質的非溶媒を凝固浴中に
使用することができる。
凝固浴中の第一義的物質として水を使用すると好都合で
ある。
流体が一般には、繊維の内側に注入される。
この流体は例えば空気、イソプロパツール、水その他で
あってよい。
凝固浴中の紡糸繊維の滞留時間は、少くともフィラメン
トが確実に固化するに充分なものでなくてはならない。
凝固浴の温度もまた例えば−15°〜90℃、またはそ
れ以上に広範囲に変化させることができ、そして約1°
〜35℃例えば約2°〜8° または10℃である。
凝固した中空繊維を望ましくは水洗して溶媒を除去し、
そして少くとも約2時間、水浴中に保存しておく。
一般にこの繊維は、コーティング適用および気体分離装
置に集成する前に乾燥させる。
この乾燥は約0°〜90℃、好ましくはほぼ室温例えば
約15° 〜35℃、そして約5〜95%好ましくは約
40〜60%の相対湿度下で実施することができる。
前記のポリスルホン中空マイラメン1〜多孔性分離膜の
製造方法の記載は、多孔性分離膜の製造に利用可能な技
術を単に説明するためのものであり、本発明を限定する
ものではない。
コーティングは多孔性分離膜に接触している本質的に分
断されていない膜、すなわち、本質的に非孔性膜の形で
ありうるし、またはこのコーティングは非連続性または
分断されたものであってもよい。
コーティングが分断されている場合には、それは通常「
閉塞物質」と呼ばれる。
その理由は、それが気体流れ用のチャンネル、すなわち
孔を閉塞させるからである。
このコーティングは、例えば流れに不当な低下を生せし
めることによってか、または多成分膜の分離係数が本質
的にコーティングのものとなる程度の気体流れ抵抗を生
じることによって多成分膜の性能に悪影響を及ぼす程に
厚いものでないのが好ましい。
コーティングの平均厚さは約50ミクロンまでとするこ
とができる。
コーティングが分断されている場合には、勿論コーテイ
ング物質を有していない部分が存在する。
コーティングは約0.0001〜50ミクロン範囲の平
均厚さを有しうる。
ある場合には、そのコーティングの平均厚さは約1ミク
ロン以下であり、そして約0.5ミクロン以下の場合も
おこりうる。
このコーティングは単層であってもよいし、または同一
物質かまたは異種物質からなる少くとも2個の別々の層
からなっていてもよい。
多孔性分離膜が非等方性である場合、すなわち気体流れ
障壁関係においてその厚さ内に比較的密な部分を有して
いる場合には、このコーティングは、比較的密な部分に
閉塞接触するように施されるのが望ましい。
比較的密な部分は、多孔性分離膜のどちらかの表面また
は両方の表面でありうるし、または多孔性分離膜の厚さ
の中央部分である場合もある。
コーティングは、多孔性分離膜の供給表面および排出表
面の少くとも一方に施される。
多成分膜が中空繊維である場合には、コーティングを外
側表面に施し、多成分膜を保護し、および/または取扱
いを容易にすることができる。
任意の適当な方法を使用できるが、コーティングを適用
する方法は、多成分膜の総括的性能に何らかの関係を有
する。
本発明の多成分膜は、多成分膜の全抵抗に比して低い気
体流れ抵抗を有しているようなコーテイング物質を含有
する物質でコーティングすることによって製造すること
ができる。
このコーティングは任意の適当な方法、例えばスプレー
、刷毛塗り、コーテイング物質を含有する本質的に液体
状の物質中への浸漬その他のコーティング操作によって
施すことができる。
前記したように、コーテイング物質を施す場合、本質的
に液体であり、多孔性分離膜物質に対しては実質的に非
溶媒である溶剤中に溶解した溶液として用いるのが好ま
しい。
コーティング物質含有物質が、多孔性分離膜の一表面に
塗布され、そして多孔性分離膜の反対側が低い絶対圧力
下に保たれるのが望ましい。
本質的に液体状の物質が重合性物質を含有している場合
、そしてその重合性物質が多孔性分離膜に塗布後に重合
されてコーティングを生成する場合には、多孔性分離膜
の他方の表面を重合の間またはその前に比較的低い絶対
圧力下に保つべきである。
しかしながら、本発明自体は、コーテイング物質を塗布
する特定の方法により限定されるものではない。
コーティングのために特に有利な物質は、気体に対して
コーティングの存在が多成分膜の透過速度を不当に低減
しないような比較的高い透過定数を有している。
コーティングの気体流れに対する抵抗は、好ましくは、
多成分膜の抵抗に比して比較的小さいものである。
前述したように、コーティング用の物質の選択は、所望
の分離係数を示す多成分膜が得られるような多孔性分離
膜構成物質の測定固有分離係数に対するコーティング構
成物質の測定固有分離係数によってきまる。
このコーテイング物質は、多孔性分離膜に閉塞接触でき
るものでなくてはならない。
例えば、塗布された際、閉塞接触が生じるに充分な程度
に多孔性分離膜をぬらし、そしてそれに接着すべきであ
る。
このコーテイング物質の湿潤性は、単独または溶媒中の
このコーテイング物質を多孔性分離膜物質に接触させる
ことによって容易に測定することができる。
更に、多孔性分離膜の平均細孔直径の推定に基づいて適
当な分子サイズのコーテイング物質を選択することがで
きる。
コーテイング物質の分子サイズが多孔性分離膜の細孔に
適合されるに大きすぎる場合には、その物質は閉塞接触
を得るに有用ではないかもしれない。
他方、そのコーティング用物質の分子サイズが小さすぎ
る場合には、それは、コーティングおよび/または分離
操作の間に多孔性分離膜の細孔を通って流れてしまう。
すなわち、より大なる細孔を有する多孔性分離膜に関し
ては、より小さい孔を有するものに関して使用するより
も一層大なる分子サイズを有するコーテイング物質を使
用することが望ましい。
細孔が広範囲な種類のサイズである場合には、多孔性分
離膜に塗布した後で重合させるコーティング物質用の重
合性物質を使用すること、または例えばそれらの分子サ
イズを漸増的順序でコーテイング物質を塗布することに
よって異った分子サイズの二種またはそれ以上のコーテ
イング物質を利用することが望ましい。
コーティング用物質は、天然または合成物質であってよ
い。
それらは屡々重合体であり、そして多孔性分離膜に閉塞
接触する性質を示すという利点を有する。
合成物質としては付加および縮合重合体の両者があげら
れる。
コーティングを構成しうる有用な物質の典型的な例は、
気体分離条件下に固体または液体状の置換または未置換
重合体であり、合成ゴム、天然ゴム、比較的高い分子量
および/または高沸点の液体、有機プレポリマー、ポリ
(シロキサン) (シリコーン重合体)、ポリシラザ
ン、ポリウレタン、ポリ (エピクロロヒドリン)、ポ
リアミン、ポリイミン、ポリアミド、アクリロニトリル
含有共重合体、例えばポリ (α−タロロアクリロニト
リル)共重合体、ポリエステル(ポリラクタムを含む)
、例えばアルキル基が1〜約8個の炭素原子を含有して
いるポリ (アルキルアクリレ−1〜)およびポリ (
アルキルメタクリレート)、ポリセパセード、ポリスク
シネートおよびアルキド樹脂、テルペノイド樹脂例えば
亜麻仁油、セルロース重合体、ポリスルホン特に脂肪族
基含有ポリスルホン、ポリ (アルキレングリコール)
例えばポリ (エチレングリコール)、ポリ (プロピ
レングリコール)その他、ポリ (アルキレン)ポリス
ルホン−1・、ポリピロリドン、α−オレフィン性不飽
和含有単量体からの重合体、例えばポリオレフィン例え
ばポリ (エチレン)、ポリ (プロピレン)、ポリ
(ブタジェン)、ポリ (2,3−ジクロロジエン)、
ポリ (イソプレン)、ポリ (クロロプレン)、ポリ
(スチレン)共重合体を含めてポリ (スチレン)、
例えばスチレン−ブタジェン共重合体、ポリビニル、例
えはポリ (ビニルアルコール)、ポリ (ビニルアル
コール) 〔例えばポリ (ビニルホルマール)および
ポリ (ビニルブチラール)〕、ポリ (ビニルケトン
) 〔例えばポリ (メチルビニルケトン)〕、ポリ(
ビニルエステル)〔例えばポリ (ビニルベンゾニーl
・)〕、ポリ (ビニルハライド) 〔例えばポリ(ビ
ニルプロミド)〕、ポリ (ピじリテ′ンハライド)、
ポリ (ビニリデンカーボネ−1へ)、ポリ (N−ビ
ニルマレイミド)その他、ポリ (1,5−シクロオク
タジエン)、ポリ (メチルイソプロペニルケトン)、
弗素化エチレン共重合体、ポリ (アリーレンオキサイ
ド)例えばポリ (キシリレンオキサイド)、ポリカー
ボネート、ポリホスフェート、例えばポリ (エチレン
メチルホスフェート)その他、および前記の反復単位を
含有するブロック共重合体を含む任意の共重合体、およ
び前記のいずれかを含むグラフトおよびブレンドがそれ
らの例としてあげられる。
これらの重合体は、多孔性分離膜に塗布した後で重合さ
せてもよいし、又させなくてもよい。
コーティングのための特に有用な物質はポリ(シロキサ
ン)である。
典型的なポリ (シロキサン)は脂肪族または芳香族部
分を包含し、そして1〜約20個の炭素原子を含有する
反復単位を有している。
ポリ (シロキサン)の分子量は広範囲に変化させうる
が、一般には少くとも約1000である。
このポリ (シロキサン)が多孔性分離膜に適用される
場合には約1,000〜300.000の分子量を有し
ている。
一般的な脂肪族および芳香族ポリ(シロキサン)として
は、ポリ (モノおよび゛ジ置換シロキサン)があげら
れ、その置換基としては、低級脂肪族例えばシクロアル
キルを含めて低級アルキル特にメチル、エチルおよびプ
ロピル、低級アルコキシ、単環性または二環性の例えば
ビフェニレン、ナフタレンその他を含むアリール、低級
単環および二環性アリールオキシ、低級脂肪族および低
級脂肪族アシルを含めてアシルその他があげられる。
脂肪族および芳香族置換基の例は、ハロゲン例えば弗素
、塩素および臭素、ヒドロキシル基、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、低級アシル基その他である。
このポリ (シロキサン)を交叉結合剤の存在下に交叉
結合させてシリコーンゴムを生成させることができ、そ
してこのポリ (シロキサン)は交叉結合を助ける交叉
結合性共単量体、例えばα−メチルスチレンとの共重合
体であってよい。
交叉結合を促進させる典型的な触媒としては、有機およ
び無機パーオキサイドがあげられる。
交叉結合は多孔性分離膜へのポリ (シロキサン)の適
用の前であってもよいが、ポリ (シロキサン)を多孔
性分離膜に適用後に交叉結合させるのが望ましい。
多くの場合、このポリ (シロキサン)は交叉結合の前
には約1゜000〜100.000の分子量を有してい
る。
特に有利なポリ (シロキサン)はポリ (ジメチルシ
ロキサン)、ポリ (フェニルメチルシロキサン)、ポ
リ(トリフルオロプロピルメチルシロキサン)、α−メ
チルスチレンとジメチルシロキサンとの共重合体および
交叉結合前には約1,000〜50.000の分子量を
有する後硬化ポリ (ジメチルシロキサン)含有シリコ
ーンゴムである。
成る種のポリ (シロキサン)は所望の程度の閉塞接触
が達成されるに充分な程にはポリスルホン多孔性膜をぬ
らさない。
しかしながら、実質的にポリスルホンに影響を与えない
溶媒中にこのポリシロキサンを溶解または分散させるこ
とによって閉塞接触の達成が容易になる。
適当な溶媒としては、通常は液体状のアルカン、例えば
ペンタン、シクロヘキサンその他、脂肪族アルコール、
例えばメタノール、ある種のハロゲン化アルカンおよび
ジアルキルエーテルその他ならびにそれらの混合物があ
げられる。
多孔性分離膜およびコーティングに対しては、次の物質
が本発明の多成分膜を生成するための有用な物質および
それらの組合せの代表的なものである。
しかしながら、これらの物質、および組合、せは本発明
に有用な広範囲の物質の単なる代表例にすぎない。
これらは本発明を限定するものではなく、その有利な適
用の例示にすぎない。
窒素からの酸素分離のための多孔性分離膜に典型的な物
質としては、ポリスルホン例えば約20〜70重量%の
スチレンおよび約30〜80重量%のアクリロニトリル
を含有するスチレン−アクリロニトリル共重合体、スチ
レン−アクリロニトリル共重合体のブレンドその他があ
げられる。
適当なコーテイング物質としては、ポリ (シロキサン
)、 (ポリシリコーン)例えばポリ (ジメチルシロ
キサン)、ポリ (フェニルメチルシロキサン)、ポリ
(1〜リフルオロプロピルメチルシロキサン)、前加
硫および後加硫されたシリコーンゴムその他、ポリ (
スチレン)例えば約2〜20の重合度を有するポリ(ス
チレン)、ポリ (イソプレン)例えばイソプレンプレ
ポリマーおよびポリ (シス−1,4−イソプレン)、
脂肪族ヒドロカルビルを含有する約14〜30個の炭素
原子含有化合物、例えばヘキサテ勿ン、亜麻仁油特に粗
製亜麻仁油その他があげられる。
水素含有気体混合物から水素を分離するための多孔性分
離膜に対する典型的物質としては、ポリスルホン、例え
ば約20〜70重量%のスチレンおよび約30〜80重
量%のアクリロニトリルを含有するスチレン−アクリロ
ニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合
体その他のブレンド、ポリカーボネート、ポリ (アリ
ーレンオキサイド)例えばポリ (フェニレンオキサイ
ド)、ポリ(キシレンオキサイド)、臭素化ポリ (キ
シリレンオキサイド)、トリメチルアミン、千オ尿素そ
の他で後処理した臭素化ポリ (キシリレンオキサイド
)その他があげられる。
適当なコーテイング物質としては、ポリ (シロキサン
) (ポリシリコーン)例えばポリ (ジメチルシロキ
サン)、前加硫および後加硫されたシリコーンゴムその
他、ポリ(イソプレン)、α−メチルスチレン−ジメチ
ルシロキサンブロック共重合体、脂肪族ヒドロカルビル
基を含有する約14〜30個の炭素原子を有する化合物
その他があげられる。
本発明に使用される多孔性分離膜は、不当に多孔性では
なく、そしてこれらは工業的に魅力的な基準で分離を達
成するに充分な多孔性分離膜物質面積を与えるものであ
るのが望ましい。
この多孔性分離膜は、充分に本発明の多成分膜の分離を
達成し、従って多孔性分離膜中に大なる〔全表面積〕:
〔全細孔断面積〕比を与えるものであることが望ましい
この結果は、従来技術の複合膜製造目的、即ち、重ね合
せた膜が実質的に分離を達成し、そして支持体は望まし
くはその第一義的な(すなわち重ねた膜を支持するとい
う)機能に合致するように可及的多孔性につくられてお
り、そしてその支持体が重ねた膜からの気体流れを遅延
または阻害しないようにする概念とは明らかに逆である
多孔性分離膜物質を通過する気体の量および本発明の多
成分膜の性能に及は゛すその影響は、全細孔断面積およ
び/または多孔性分離膜の平均細孔直径に対する全表面
積比により影響されることは明らかである。
この多孔性分離膜は少くとも約10:1、好ましくは少
くとも約103:1〜10”:1の〔全表面積〕対〔全
細孔断面積〕比を有しており、そしである種の多孔性分
離膜は約103:1〜108:1または1012;1の
比を有している。
平均細孔断面直径は広範囲に変動し、約5〜20.00
0オングストロームの範囲内である。
ある多孔性分離膜、特にあるポリスルホン多孔性分離膜
においては、その平均細孔断面直径は約5〜1,000
または5,000オングストロームでありうるし、そし
て約5〜200オングストロームでさえありうる。
このコーティングは、好ましくは本発明の5成分離膜の
性能の観察に基づいて開発されたモデルに関しては、分
離膜の孔を通しての気体通過に増大された抵抗を与え、
孔を通る気体に対する多孔性分離膜物質を通過する気体
の比率が、コーティングを有していない多孔性分離膜使
用の場合のその比率よりも大となるように多孔性分離膜
に閉塞接触している。
気体分離膜に関して有用な特性は、その有効分離厚さで
ある。
本明細書に使用されている「有効分離厚さ」なる語は、
多成分膜と同一の透過速度をある気体に対して有してい
る多孔性分離膜を構成する物質の連続(非孔性)且つ緻
密な膜の厚さである。
すなわち、有効分離厚さは、気体に対する多孔性分離膜
の物質の透過定数を、その気体に対する多成分膜の透過
度で除した商である。
より低い有効分離厚さを与えることによって、特定の気
体に対する透過速度が上昇する。
屡々この多成分膜の有効分離厚さは、特に多成分膜が非
等方性である場合には実質的には全膜厚さよりも小さい
一酸化炭素、二酸化炭素、窒素、アルゴン、六弗化硫黄
、メタンおよびエタンの少くとも1種により示される気
体に関するこの多成分膜の有効分離厚さは、約100.
000オングストローム以下、好ましくは約15.00
0オングストローム以下、例えば約100〜15.00
0オングストロームである。
例えばポリスルホン多孔性分離膜からなる多成分膜にお
いては、前記気体の少くとも一つに対するこの多成分膜
の有効分離厚さは、望ましくは約5000オングストロ
ーム以下である。
ある多成分膜においては、特に前記気体の少くとも一つ
に関するその有効分離厚さは1、多成分膜の厚さの少く
とも約50%以下、好ましくは約20%以下である。
細孔含有膜から気体分離のための膜を製造するための従
来方法の一つは、細孔含有膜の少くとも一方の表面を、
その表面を緻密化し、それによって膜分離の選択性を低
下させる孔の存在を減少させるように処理することであ
った。
この緻密化は、例えば膜物質に対する溶媒または膨潤剤
による化学的処理であるか、または膜と液体との接触を
行うか、もしくは行うことなしに実施されるやきなまじ
であった。
そのような緻密化方法は、通常、膜を通しての流れを実
質的に減少させる結果となる。
本発明のいくつかの特に有利な多成分膜は、膜の少くと
も一表面が、膜を充分に緻密化させるように処理されて
いるか、または液体の存在もしくは不存在下に充分にや
きなまじされていて、少くとも一組の気体に関して多成
分膜により示される分離係数に等しいかまたはこれより
大なる分離係数を与える点を除いては、多成分膜に使用
されている多孔性分離膜と実質的に同一の膜の透過性よ
りも大なる透過性を示す。
膜の選択性を上昇させるための別の方法は、その製造条
件を修正して、それが非修正条件下に製造された膜より
も多孔性でなくなるようにすることである。
一般に製造条件に由来する分離の選択性の向上は、膜を
通してのより低い流れによって達成される。
例えばその多孔性分離膜が非等方性中空繊維であるよう
な本発明の特に有利な多成分膜は、多孔性分離膜(これ
は気体分離条件下に例えば少くとも約10kg/cm”
の絶体圧差において中空繊維構造を保持でき、そしてそ
の非等方性中空繊維膜が少くとも一組の気体に関して、
多成分膜の分離係数に等しいかまたはそれより大なる分
離係数を示す)の材質からなる非等方性中空繊維膜より
も大なる透過度を示す。
有利なことに、この多孔性分離膜は、その取扱いに何ら
特殊な装置を必要としない程度の厚さを有する。
屡々この多孔性分離膜は約20〜500ミクロン例えば
約50〜200または300ミクロンの厚さを有してい
る。
多成分膜が中空繊維の構造の場合には、この繊維は往々
にして約200〜1000ミクロン、例えば約200〜
800ミクロンの外径および約50〜200または30
0ミクロンの壁厚を有する。
本発明の多成分膜を使用して濃縮化を含む気体の分離を
実施する場合には、この多成分膜の供給側の化学ポテン
シャルよりも少くとも1種の透過気体に関してより低い
化学ポテンシャルに排出側を保持する。
この多成分膜を通して所望の透過を行わせる駆動力は、
例えば分圧の差によって与えられる多成分膜を横切る化
学ポテンシャルの差である〔例えば01af A、Ho
ugenおよびに、M、Watson両氏編” Che
mical ProcessPrinciplesJ第
1I部参照〕。
透過気体は多成分膜中に入り、そしてこれを通過し、多
成分膜の排出側の近くから除去されて透過気体に対して
所望の駆動力を保持させる。
多成分膜の機能は、気体流れまたは気体供給混合物が最
初に接触する膜表面の方向によって左右されない。
費用のかかる冷蔵および/またはその他の費用のかかる
エネルギー投入を必要としない気体混合物からの少くと
も1種の気体の分離法を提供することの他に、本発明は
選択的透過操作に高度の融通性のある多数の利点を提供
する。
シート形態であるか、または中空繊維形態であるかにか
かわらず、この多成分気体分離膜は、工業用気体の分離
、医療用の酸素富化、汚染制御装置および気体混合物か
ら少くとも1種の気体を分離することが所望されるすべ
ての要求において有用である。
さほど頻繁ではないが、時としては単−成分膜が正当に
高い分離選択度および良好な透過速度特性の両方を有し
ている。
そしてそのような場合でさえも、これらの単−成分膜は
いくつかの特定気体の分離に対してしか適当ではない。
本発明による多成分気体分離膜は、気体分離用単一成分
膜としては望ましくない透過速度と分離係数との組合せ
の故に従来では不向きであった広範囲の種々の物質をそ
の材料として使用できる。
多孔性分離膜物質の選択は、薄くて本質的に細孔のない
膜を形成できる能力よりも、所与の気体に対するその選
択性および透過定数に基づくものであるから、本発明の
多成分膜は、気体混合物からの広範な種類の気体の分離
に対して有利に適合させることができる。
数学的モチ゛ル 多孔性分離膜中の細孔の断面直径はオングストロームの
程度である。
従って、多孔性分離膜の細孔およびコーティングと多孔
性分離膜との間の界面は、現在利用可能な光学的顕微鏡
によって直接観察することはできない。
試料をさらに拡大できる現在利用可能な技術、例えば走
査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡は、特別の試料調整
を必要とし、利用範囲も制限される。
例えば、走査電子顕微鏡においては、有機試料を例えば
少なくとも40または50オングストロームの厚さの金
の層で被覆しなければならない。
この被覆の適用方法によっても、画像に影響が生じる。
更に、走査電子顕微鏡に必要な被覆が存在するだけで試
料の特性を不明瞭にし、または明らかに変化させる。
更に、走査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡は、共に試
料の調製過程でその特性を変化させる恐れがある。
従って、多成分膜の完全な構造は、利用可能な最良の顕
微鏡技術をもってしても、視覚的に認めることができな
い。
本発明の多成分膜は、独特の性能を有しており、そして
種々の技術により示されるように本発明の多成分膜の観
察された性能と一般的に相関する数学的モデルを開発す
ることができる。
しかしながら、この数学的モデルは、本発明を限定する
ものではなく、本発明により与えられる利点および有利
さを更に詳しく説明するためのものである。
本発明の多成分膜の数学的モチ゛ルを理解し易いように
、添付図面第1. 2. 3. 4. 6および7図に
示されるモデルを参照することができる。
これらの図解モデルは、数学的モチ゛ル中で展開される
概念の理解を容易にするためのものであって、本発明の
多成分膜の実際の構造を説明するためのものではない。
更に、数学的モデルの概念の理解を助けるため、これら
の図解モデルは数学的モデルに含まれている特性の存在
を示すものである。
そして特徴が判り易いように、これら特性の間の相対的
関係に関し、図解用モデルは大幅に誇張されている。
第5図は、数学的モデルの透過流れ抵抗と電気流れ抵抗
の概念の間の類似性を示すためのものである。
第1,2および4図は、数学的モデルを理解する目的の
ための図解モチ゛ルであり、これらはコーティングと多
孔性分離膜との界面、すなわち、第6図中に線A−Aお
よ゛びB−Bの間の領域とじて示された(しかし必ずし
も同一スケールではない)拡大部分を示している。
第3図は線C−Cと線D−Dとの間の領域として第7図
中に示されている領域の拡大図解モデルである。
これらモデルにおいては、同一の記号は同一の特性を意
味している。
第1図は、物質Xにより細孔3が充填または一部充填さ
れた中実部分2を有する多孔性分離膜物質Yに接触して
いるコーテイング物質Xの本質的に連続的なそして非中
断性の上かけ(オーバーレイ)層1の一つのモデルの拡
大断面図である。
第2図は、別の図解用モチ゛ルの拡大図であり、多孔性
分離膜物質Yは、空隙であるか、または均一に接触、す
なわち、非中断様式のコーテイング物質Xで一部充填さ
れているかのいずれかである彎曲表面界面部分の形態を
有する。
第3図は、細孔3中に物質Xを有するモチ゛ルの拡大図
であるが、非中断上かけ層1は存在していない。
第4図は、本発明の数学的モチ゛ルによる概念の説明を
助ける更に別のモデルである。
第4図は、第5図に説明されている周知の電流抵抗回路
との類似性を示している。
第6図は更に別のモデルの断面図であるが、コーテイン
グ物質Xは膜の厚さ全体にわたる相反的に勾配を存する
密度および多孔性構造を特徴とする多孔性分離膜のより
密度の高い方の表面上に流延された細孔閉鎖性フィルム
として与えられている。
第7図は、連続または非中断上かけ層1を必ずしも要し
ない閉塞された非等方性分離膜のモチ゛ルの断面図であ
る。
次の方程式は、本発明の多成分膜について観察された性
能を説明するために開発された数学的モデルを説明する
ものである。
この数学的モデルを適当に使用することによって本発明
の有利な多成分膜が得られるような多孔性分離膜および
コーテイング物質を選択することができる。
以下に説明するように、多成分膜を通しての気体aの流
れQ□、aは、第5図の数学的に等価の電気回路との類
似性によって多成分膜の各部分を通る気体流れ抵抗の函
数として(例えば第4図のモチ゛ル参照)表わすことが
できる。
ここに△P1.aは多成分膜を通しての圧力差であり、
そしてR1,a、R2,aおよヒR3,aハそれぞれ上
かけ層1、多孔性分離膜の中実部分2および多孔性分離
膜の細孔3の気体流れ抵抗を表わしている。
同一の多成分膜を通しての第2の気体すの流れQ、、b
も同様にして気体すの圧力差および上かけ層1、多孔性
分離膜の中実部分2、および細孔3を通しての気体すの
流れ抵抗に対して適当な項を使用して表現することがで
きる。
気体すに対するこれら各々の抵抗は、気体aに対する各
々のものとは異ったものであってよい。
すなわち、選択的透過を多成分膜により達成することが
できる。
気体aおよび市の各々に対して相対的にR1,R2およ
びR3を変化させることによって気体aおよびbの各々
に対して所望の計算された流れを生成させ、そして気体
aに対する抵抗を気体すに対して相対的に変化させて気
体a/気体すの計算された選択透過度とすることによっ
て有利な多成分膜を形成することができる。
数学的モチ゛ルの理解に有用なその他の方程式を次に記
載する。
ある与えられた分離物質に対して2種の気体aおよびb
に対する分離係数(α艷はある与えられた厚さlおよび
表面積Aの物質nの膜に対して方程式2によって定義さ
れる。
ここにP。
、aおよびPn、bはそれぞれ物質nの気体aおよび市
に対する透過定数であり、そしてQ8およびQ、は△P
aおよび△Pbが駆動力、すなわち、膜を横切っての気
体aおよび市に対する分圧低下である場合の気体aおよ
びbの膜を通しての流れである。
気体aに対する膜物質nを通しての流れQ8は、方程式
3によって示される。
ここにA。
は膜物質nの表面積であり、1oは膜物質nの厚さであ
り、そしてRn、aはモチ゛ルの目的に対しては気体a
の流れに対する膜物質nの抵抗として定義される。
方程式3から抵抗Rn、aは数学的には方程式4により
表わされることが理解できる。
4この抵抗は数学的意味においては、電流流れ
に対する物質の電気抵抗と同類である。
この数学的モチ゛ルを説明するため、例えば第4図の図
解モデルを参照することができる。
この多孔性分離膜は物質Yの中実部分2と細孔または穴
3からなるものとして表わされている。
物質Xは第4図のモチ゛ル中では、上かけ層1および゛
多孔性分離膜の細孔3中に入りこんだ物質として存在し
ている。
上かけ層1、多孔性分離膜の中実部分2および物質Xを
含有する細孔3のこれら部分の各各が気体流れ抵抗を有
していて、その結果全多成分膜は第5図に表わされてい
ると同様の電気回路と比較できる。
この場合抵抗R1は二つの並列抵抗R2およびR3と直
列である。
物質Xが連続的で緻密な上かけ層1として与えられてい
る場合には、ある気体に対するその流れ抵抗R1は方程
式4により表わすことができ、そしてこれは上がけ層の
厚さ11、上かけ層の表面積A1および物質Xの透過定
数Pxの函数である。
本発明の多成分膜の多孔性分離膜は、並列の2個の抵抗
としてモデルにより表わされる。
方程式4によれば、物質Yを包含する多孔性分離膜の中
実部分2の抵抗R2は、これら中実部分の厚さ12、中
実部分2の全表面積A2および物質Yの透過定数Pyの
函数である。
多孔性分離膜の細孔3の抵抗R3はR2と並列である。
細孔の抵抗R3は、方程式4におけるように厚さ13
を透過定数R3および全細孔断面積A3で割ることによ
って求められる。
この数学的モチ゛ルの目的では、13が第4図の図解モ
チ゛ルに説明されているように細孔3中への物質Xの浸
透平均深さにより表わされ、そして透過定数P3が細孔
中に存在する物質Xの透過定数Pxにより表わされると
仮定されている。
透過定数PxおよびPyは、物質の測定可能な性質であ
る。
表面積A1は多成分膜の構造およびサイズにより確定す
ることができる。
そして表面積A2およびA3は測定できるし、あるいは
それらに対する限界を、多孔性分離膜の気体流れ測定に
基づく方法と組合せて通常の走査電子顕微鏡を使用して
推定することができる。
厚さII、12および13は同一の方法で測定すること
ができる。
すなわち、多成分膜に対するQl、aは確定できる△P
”+ as 11 、” 2 、l 3 、PX
−、PY% Al、A2およびA3の値を使用して、方
程式1および4から計算することができる。
分離係数(α艷 もまた同様にして方程式1および2か
ら決定することができる。
この数学的モチ゛ルは、本発明の有利な多成分膜の開発
に役立てることができる。
例えば、気体混合物中の少くとも一つの気体を少くとも
一つの残余の気体から分離することは、特に有利は多成
分膜中では実質的には多孔性分離膜により行われるので
あるから、多孔性分離膜用の物質は、前記気体に対する
その測定固有分離係数ならびにその物理的および化学的
性質、例えば強度、強靭性、耐久性、化学的抵抗性その
他に基づいて選択することができる。
次いで、この物質をいずれかの適当な技術を使用して、
多孔性分離膜とすることができる。
この多孔性分離膜は、前述したように好ましくは気体流
れ測定技術と組合せた走査電子顕微鏡によって特性づけ
ることができる。
〔例えばJ、Applied 5cience18.
805−819 (1974)参照〕。
この多孔性分離膜は、モデルの目的のためには、気体流
れに対する二つの並列抵抗、すなわち、その中実部分2
および細孔3として表わすことができる。
細孔の抵抗R3は細孔を通しての気体流れが層流である
か、クヌードセン (Knudsen)拡散流れであるかを決定する細孔の
平均サイズおよび細孔の数によってきまる。
開放細孔を通しての気体の拡散速度は中実物質を通して
のものよりはるかに大なのであるから、細孔の気体流れ
に対して計算された抵抗R3は通常その全細孔断面積が
中実部分の全表面積よりはるかに小さい場合でさえも、
多孔性分離膜の中実部分の計算された抵抗R2よりは実
質的に小さい。
細孔3を通しての流れに対する中実部分2を通しての透
過気体流れの比率を上昇させるためには、細孔の抵抗R
3を中実部分の抵抗R2に対して上昇させなくてはなら
ない。
これは、このモデルによれば、細孔中に物質Xを入れて
細孔を通しての気体の拡散速度を減少させることによっ
て達成できる。
細孔を通しての気体流れ抵抗の推定値を得、そして多孔
性分離膜物質の気体流れ抵抗に関する知識を有していれ
ば、所望の分離係数を有する多成分膜を生成するに必要
な細孔を通しての気体流れ抵抗の所望の上昇を推定する
ことができる。
細孔中のコーテイング物質の深さ (13)と多孔性分
離膜物質を通しての気体の最小透過距離(1□)とは同
一であると推定できる。
次いで、コーティング用物質の透過定数の知識に基づい
て所望の抵抗を与えるようにコーテイング物質を選ぶこ
とができる。
コーテイング物質はまた、R3を上昇させることの他に
、以下に記載される別の性質に対しても選択することが
できる。
コーテイング物質が第4図に示されているように多孔性
分離膜上の上かけ層をも形成する場合には、流れを低下
させる原因となる。
そのような状況は、方程式1による数学的モチ゛ルによ
り表わされる。
そのような場合、コーテイング物質の性質はまた流れを
不当に低下させないものでなくてはならない。
コーテイング物質の選択は、多孔性分離膜物質の測定固
有分離係数に対するその測定固有分離係数、および多成
分膜中におけるその所望の抵抗を与える能力に依存する
コーテイング物質は、多孔性分離膜に閉塞接触しうるち
のであるべきである。
多孔性分離膜の平均細孔サイズに基づいて、適当な分子
サイズのコーテイング物質を選ぷ゛ことができる。
コーティングの分子サイズが大きすぎる場合、またはコ
ーテイング物質が表面において細孔に架橋を形成する場
合には、そのモチ゛ルは、細孔の抵抗R3が多孔性分離
膜の中実部分の抵抗R2に相対的に上昇しない結果とな
り、そしてそのような場合には、細孔を通しての気体拡
散に相対的な中実部分2を通しての気体透過の比率は、
多孔性分離膜単独の場合のその比率に比べて上昇率が低
い。
他方、コーテイング物質の分子サイズが小さすぎる場合
には、コーティングおよび(または)分離操作の間に該
物質が細孔を通って流れてしまう恐れがある。
コーティングは細孔中に入っていくコーテイング物質の
他に、上かけ層1 (第4図のモデル参照)の形で施さ
れる場合が多い。
こうした場合、その上かけ層1は気体流れに対する抵抗
R1わ表わす。
R1は、多孔性分離膜の組合せ抵抗に対して直列関係に
ある。
この状態が生じた場合、多孔性分離膜が気体混合物中の
少くとも一組の気体の分離を実質的に達成するためには
、その多成分膜中の上がけ層が気体流れに過大な抵抗を
与えないようにコーテイング物質を選ぶべきである。
これは例えば気体に対する高い透過定数および低い選択
性を示すコーテイング物質を用いることによって達成で
きる。
モデルにより表わされている様に上かけの厚さ11はま
た、多成分膜の示す流れおよび選択性に若干の影響を与
える。
その理由は、上かけ層1の抵抗(R1)はその厚さ1□
の函数であるからである。
適当な物質Xおよび物質Yが選ばれた場合には、これら
の物質を包含する種々の構造の多成分膜を、方程式1.
2および4を使用して形成することができる。
例えば、多孔性分離膜に対する全細孔断面積(A3)と
全表面積(A2 +A3)とのより望ましい比および多
孔性分離膜の分離層12のより望ましい厚さ12はこの
数学的モデルから得ることができる。
この情報は、例えば、望ましい面積比A3/ (A2+
A3)および望ましい分離厚さ12ならびに望ましい上
かけ層厚さ1□ を有する多孔性分離膜の製造方法の決
定に有用である。
このことは、非等方性中空繊維多孔性分離膜の場合には
紡糸条件および/または後処理条件を適当に選択するこ
とによって達成できる。
前記の説明は、多成分膜の種々の構造を数学的に取扱う
場合の1例である。
少くとも一組の気体に対して、上かけ層1、多孔性分離
膜の中実部分2および細孔3の相対的抵抗を変化させて
、少くとも一組の気体に対して高い流れおよび高い選択
性を示す有利な多成分膜を生成させるためのいくつかの
方法が論じられている。
次の記載は、方程式3および4の組合せにおいて方程式
1を与える数学的誘導である。
電気抵抗について周知のオームの法則から、第5図に示
した電気回路の全抵抗R工に対する数学的表現を得るこ
とができる。
瞭 ここにR23は、並列のR2とR3との組合せ抵抗
であり、そしてこれは方程式5中の最後の項に等しい。
同様に、前記数学的モデルは、第4図のモデルにより誇
張して説明されているように、この同一の数学方程式を
使用しである与えられた気体の流れに対しての多成分膜
の全抵抗を表わす。
抵抗R23は、多孔性分離膜の画部分すなわち中実部分
2と物質Xで充填された細孔3との合併抵抗を表わして
いる。
コーティングが本質的に連続的な上かけ層1として与え
られておらず、そして細孔3中に入った物質Xとしての
み与えられている場合、すなわち第3図の図解モデルに
より示されている状況の場合には、上がけ層の抵抗R1
は0であり、そしてこの項は方程式5および方程式5が
ら導かれる以後のすべての方程式から除外される。
多成分膜を通してのある気体の全流れ(フラックス)は
、電流の流れに等しく、そして定常状態においてはこれ
は方程式6により与えられる。
6)QT、a=Q1.a−Q23.a ここにQ、、 aは上かけ層1を通る気体の流れであ
り、そしてQ23.aは多孔性分離膜の中実部分2およ
び細孔3 (物質Xで充填されている)の両方を通る気
体の合併された流れである。
7) Q23. a=Q2. a+Q3. a
気体に対する多成分膜断面の全分圧低下は、上かけ層1
の分圧低下(△P1.a) と多孔性分離膜の中実部
分2および充填細孔3の分圧低下(△P239 a)
の和である。
8) △P7. a==△P、、 a 十△P2
3. a多成分膜の各部分を通しての気体流れは、各
部分に特異的な抵抗および分圧低下を使用して方程式3
により表わすことができる。
方程式6.8.9および10から、抵抗および全分圧低
下によって△P23.aを表現することができる。
方程式6および10を組合せた方程式11は方程式
1を与える。
本発明によれば、コーティングは多孔性分離膜に閉塞接
触して多成分膜を生成する。
本発明の多成分膜が示す現象を説明するために展開され
たこの数学的モデルは、多孔性分離膜中に物質Xを含有
する細孔3を与える。
物質Xを含有する細孔の気体流れ抵抗R3は、物質Xで
充填されていない細孔の気体流れ抵抗よりはるかに大で
ある。
何故ならば、気体に対するすべての物質の透過度は、開
放流れチャンネルの透過度よりもはるかに小さいからで
ある。
従って、R3は多成分膜中では増大しており、そして方
程式10に関しては、R2はR23に対して大きな影響
を与える。
R3は多成分膜中ではR2に比して増大しているのであ
るから、単独の多孔性分離膜中の場合におけるその比率
よりも物質Xで充填された細孔を通るものに比してより
大なる比率の気体が多孔性分離膜の中実部分を通過する
従って、少くとも一組の気体の分離係数は、単独の多孔
性分離膜中の分離係数に比べて、物質Yとの相互作用に
よって多成分膜中では高くなっている。
次の実施例は本発明の例示であるが、これらは本発明を
限定するものではない。
気体のすべての部および%は特に記載されていない限り
は体積基準であり、そして液体および固体のすべての部
および%は重量基準である。
例1〜7 例1〜7は空気から選択的に酸素を分離するための多孔
性ポリスルホン中空繊維分離膜上の種々の液体コーティ
ングを説明するものであり、詳細は表Iに示されている
この多孔性分離膜は窒素から酸素を分離しない。
使用されたコーテイング物質は、コーティング表面から
容易には蒸発しないような充分低い蒸気圧を有し、そし
て一般に約2.5以下の02/N2分離係数を有する高
分子量有機およびシリコーン液の代表的なものである。
これらのコーティングの分子サイズは充分に小さくて多
孔性分離膜との閉塞接触を与えるが、そのコーテイング
物質がコーティングおよび/または分離条件下に細孔を
通過しうる程不当に小さいものではない。
多成分膜に対して観察された分離係数は、多孔性分離膜
の各分離係数(例中ではすべて1.0)およびコーテイ
ング物質の分離係数(実施例のコーテイング物質に対し
ては2.5またはそれ以下)よりも大である。
例8〜12 例8〜12においては、液体として多孔性分離膜に適用
されるか、またはその場で反応させて固体重合体コーテ
ィングとなる(後加硫)か、または溶媒中に溶解された
通常は固体の重合体として適用される種々のコーティン
グについて説明する。
結果を表IIに示す。
これらの実施例では、酸素が空気供給物から多成分膜に
よって富化され、そして種々の処理されたポリスルホン
中空繊維多孔性分離膜を利用した。
例13〜15 例13、例14および例15は、ポリスルホン中空繊維
多孔性分離膜を使用した多成分膜が効率よく本発明によ
ってCO/H2混合物からH2をも分離しうろことを示
すものである。
この多孔性分離膜の分離係数は例13および例15に対
してはコーティングの前には測定されなかったが、同様
の多孔性分離膜を使用した多くの実験はその分離係数が
約1.3と約2.5との間にあると予想できることを示
している。
この予想は、この多孔性分離膜のH2/COに対する分
離係数が1.3と測定された例14で証明されている。
すなわちこれら多孔性分離膜はクヌードセン拡散による
H2とCOとの間のいくらかの分離を示す。
これらの実施例は本発明の多成分膜を製造するにあたり
、多成分そして多孔性の分離膜の種々のコーティングの
種類、コーティング操作、透過度および分離係数の使用
を例示している。
例11と例14、そして例12と例15は、同一多成分
膜を使用して行われており、そしてこれらの実施例の比
較は一つの分離に対して、または気体の一混合物に関し
てのこの多成分膜の使用が、その後における他の気体組
合せに関するその機能を阻害しないことを示している。
これら゛の実施例の結果は表IIIに示すとおりである
例16〜18 例16、例17および例18(表IV)は、空気および
CO/H2分離に対する多孔性中空繊維コ、ポリ (ス
チレン−アクリロニトリル)分離膜上の種々のコーテイ
ング物質からなる多成分膜の透過性を示すものである。
各側において、多成分膜は、コーティングおよび多孔性
分離膜の各々単独の場合におけるよりも一層高い分離係
数を有している。
例18はコーティング適用前には15のH2/CO分離
係数を有する多孔性分離膜を示している。
すなわち、多孔性分離膜中に比較的少数の細孔が存在し
、そしてその平均細孔直径は小さい。
例17および例18の比較は、例17の多成分膜が例1
8の多孔性分離膜(その膜が例17め多孔性分離膜より
も一層高い分離係数を有しているにもかかわらず)より
も、一層高い透過速度および一層高い分離係数を有して
いることを示している。
すなわち、本発明の多成分膜は、多孔性分離膜の材料か
ら本質的になる、同等またはもつと大なる分離係数を有
している膜よりも優れた透過速度を有することができる
例乃 例12および例15の多成分膜への供給物として5成分
気体の流れを用いた。
この供給物流れは水素、二酸化炭素、一酸化炭素、窒素
およびメタンを飽和体積までの水およびツタノールと共
に含有している。
4.5kg/cm2の圧力および40℃の温度の供給物
流れを多成分膜のシェル側に導入する。
細孔圧(bore pressure)は1気圧である
水素に対する相対値として次の気体透過度および分離係
数が観察された。
本例において、CO,N2およびCH4の少くとも1種
を含有する気体混合物からの水素の分離は容易に実施で
きることが明白である。
この気体混合物中に1種またはそれ以上の追加の気体、
例えば飽和水蒸気およびメタノール蒸気を存在させるこ
とは、多成分膜の効果を阻害しない。
また混合物中の種々の他の気体を相互に分離しうろこと
も明白である。
例えばCO2/COに対する分離係数は透過度の比、す
なわち約14である。
例19はまた、この多成分膜を通しての相対透過速度を
与えるにあたっての多孔性分離膜の効果を示すものであ
る。
すなわち、このコーテイング物質 (Sy1gard184)はH2/CO2に対して約0
.3−0.4の測定固有分離係数を示す(すなわちCO
2はH2より速い)がその多成分膜はH2/CO2に対
して2.3の分離係数を示す。
この値は実1験誤差範囲内でH2/CO2に対するポリ
スルホンの測定固有分離係数に本質的に等しい。
例20 例20(表V)は、中空繊維ポリスルホン多孔性分離膜
を使用した多成分膜を通しての多数の気体の透過度(P
/ l ) を示す。
例20はポリスルホン物質の連続的な緻密フィルムを通
る同一気体に対しては同一の値を示す。
いずれか二つのPまたはP/1値の比は、それぞれこの
緻密フィルムまたは多成分膜を通してのこれら気体の概
略の分離係数を示す。
本例は、多成分膜に対する透過度が気体ごとにポリスル
ホン緻密フィルムに対すると同一の程度で一般に変動す
るという明白な傾向を例示している。
この傾向は、多孔性分離膜の物質が多成分膜により示さ
れる分離の有意の部分を提供するものであることを示し
ている。
本例はまた、多成分膜を使用して任意の多数の気体を相
互に分離しうることをも示している。
例ンば、H2またはN2からNH3を、CH4からHe
を、N2からN20を、N2から02を、そしてまたC
H4からH2Sをこの多成分膜を使用することによって
容易に分離しうろことが表かられかる。
この多成分膜の高透過速度の利点は表■に示されている
テ゛−夕から明白である。
比較例 21〜23(本発明の範囲外) 比較例21〜23は表VIに報告されており、これらは
すべての複合膜が必ずしも本発明の範囲内に入るもので
はないということ、すなわち、それらがそれぞれ他のコ
ーテイング物質または多孔性分離膜と共に使用して本発
明の多成分膜を提供しうるような多孔性分離膜およびコ
ーテイング物質を包含しているにも拘らず、コーテイン
グ物質の測定固有分離係数より有意に大なる分離係数を
示す多成分膜を必ずしも生成するものではないことを例
示している。
例21は多孔性ポリスルホン分離膜上に前加硫されたシ
リコーンゴムコーティングを有する多成分膜を示す。
前加硫シリコーンゴムは、そのモデルから期待される程
度に細孔の閉塞を行うには大きすぎる分子寸法(例えば
分子は細孔を架橋しうるのみである)を有しているので
、そのコーティングはその細孔の気体流れに対する抵抗
を変化させることがない。
例21においては、qρコーティング作用物質は例えば
表IIの例8、例11および例12に説明されているS
y1gard184と本質的に同一の重合体骨格を有し
ている前加硫重合体である。
しかしながら、この前加硫シリコーンゴムは、Sy1g
ard184よりもその前加硫の故に、はるかにより大
なる分子量およびサイズを有している。
すなわち、明らかにその細孔を充填することができず、
その結果、この複合膜はコーテイング物質のものに等し
い分離係数を示す(実験誤差内で)。
例22はSy1gard184がコーテイング物質とし
て使用され、そして多孔性ポリアクリロニトリル分離膜
が使用されている多成分膜を例示している。
ポリアクリロニトリルは連続的非多孔性形態にある場合
、気体に対して非常に低い透過度を示す。
モチ゛ルに関しては、そのような多孔性分離膜は、その
中実部分を通しての流れに非常に高い抵抗を有しており
、そのため高い透過度のコーテイング物質例えばSy1
gard184がそれに閉塞接触している場合には、そ
の気体流れは主としてコーティングおよび栓塞された孔
を通して起り、従ってこの多成分膜はコーテイング膜の
それと等しいかまたはそれ以下の分離係数を示す。
例23に示されている多成分膜は、コーテイング物質の
測定固有分離係数よりも低い分離係数を示す。
この状況は、コーテイング物質として使用されるポリ
(ビニルブチラール)が高い分子量を有しているという
点で例21に似ている。
更に、それはポリスルホンならひ゛に多くのシリコーン
および他の好適なコーティングをぬらさない。
更に、このポリ (ビニルブチラール)は比較的低い透
過度を有している。
多成分膜により示される分離係数かコーテイング物質に
関して期待されるものより小さいという観察は、コーテ
ィング自体における不完全さを示唆している。
例24〜31 例24〜31は表■111に報告されており、これらは
一連の多孔性分離膜後動糸処理およびこれらの処理が後
処理された多孔性分離膜からつくられた多成分膜の分離
性に及ぼす影響について示す。
表Vll中では、その透過速度および多成分膜の(空気
およびCO/H2気体混合物供給物両者に対しての)分
離係数の変化が、明白に、その多孔性分離膜の比較的密
な部分での変化に由来することを強調するために、コー
テイング物質およびその適用法は本質的に同一である。
この処理は、多孔性分離膜の全表面積(A2 + A3
)に対する有効細孔断面積(A3)に影響を与えるも
のと考察される。
全表面積に対するA3の減少は、多孔性分離膜および多
成分膜中の細孔を通しての流れに対する相対的抵抗増加
の原因となる。
このことは次いで、この多孔性分離膜物質を通して一層
多量の透過気体を強制的に流し、そしてこの多成分膜に
より示される分離係数はその多孔性分離膜物質の固有分
離係数にさらに近似する。
表VII中のすべての例においては、その使用された多
孔性分離膜は同一ボビンからのポリスルホン(ユニオン
カーバイド社製P−3500)の多孔性中空繊維膜であ
った。
このポリスルホンはジメチルホルムアミド溶媒中25%
固体分ドープから約3℃の水凝固液中にチューフ゛−イ
ンーオリフィスジェット (水はそれを通して孔に注入
される)を通して湿式紡糸され、そして繊維は21.4
mpmの速度で巻きとられた。
各側に使用されているこの多孔性分離膜は、後処理工程
が適用されるまで、紡糸後室温で脱イオン水中に保存さ
れた。
例24〜31の多成分膜は、表Wにおけるコーティング
操作下によるダウコーニング社Sy1gard184後
加硫シリコーンゴムのコーティングを使用している。
後処理は紡糸後、ただしコーティング塗布前の中空繊維
膜に対して実施された。
1 表■111に報告されている例32〜36は、コー
ティング物質中の添加剤が、二種の気体混合物供給流れ
(空気およびCO/H2)に対する多成分膜の分離係数
に及ぼす影響を示すものである。
これらの添加剤は、コーティングを多孔性分離膜に塗布
する前に、その少量をコーティング物質中に混入した。
そのような添加剤は、例えばコーテイング物質の湿潤性
を変化させ、それによってそれが多孔性分離膜に閉塞接
触する能力に影響を与えることによって多成分膜の分離
性を変化させる。
添加剤が閉塞接触を強化させる場合には、そのような添
加剤を有する多成分膜の分離係数は、添加剤を有してい
ない同様の多成分膜の分離係数よりも多孔性分離膜物質
の固有分離係数により近接すると期待される。
例32〜36で使用されている多孔性分離膜中空繊維は
すべて同一ボビンからのもので゛あり、そしてこれらは
例24〜31の中空繊維と同一の方法で紡糸することに
よって高度に多孔性の形態で〔脚注(a)参照〕ポリス
ルホン(P−3500)から製造された。
空気供給物からのN2に対する02についてのポリスル
ホンの測定固有分離係数は約6.0であり、そしてCO
/H2混合物からのCOに対するN2については約40
である。
例37〜40 表IXの例37〜40は、異った紡糸条件下に製造され
た多孔性分離膜を用いる多成分膜を示している。
例37〜40の多成分膜は、多孔性ポリスルホン(ユニ
オンカーバイド社製P−3500)分離膜上にダウコー
ニング社Sy1gard184後加硫シリコーンゴムコ
ーティング(コーティング操作F、表XV)を使用して
いる。
多孔性ポリスルホン中空繊維基質膜は記載のドープから
記載の温度および紡糸速度で、−形成された繊維孔中に
凝固剤を注入するためのオリフィスを有する中空繊維紡
糸口金を使用して水凝固液中で湿式ジェット紡糸される
空気供給物またはCO/H2混合供給物に対して、例3
7〜40に示されている多成分膜の透過度(0□および
H2)および分離係数(02/N2およびH2/CO)
の範囲は気体流れに対する多孔性分離膜の細孔および物
質の相対抵抗の変化と相関関係を有する。
多孔性基質物質を紡糸する条件は、その基質の有する細
孔度特性および有効分離厚さを大きく決定する。
更にこれらの特性は、この多孔性基質の後紡糸処理によ
って変化させることができる(例24〜31参照)。
例41〜48 表X中の例41〜44は、多孔性分離膜が、76のH2
/COの測定固有分離係数を有するアクリルニトリル/
スチレン共重合体からなる非等方性フィルムの状態であ
る多成分膜を例示している。
これらのフィルムは、ジメチルホルムアミドを含む溶媒
および表に記載の非溶媒からプレート上で成形され、4
〜45秒間空気中で溶媒除去し、以下に記載のようにし
て凝固させ、次いで25℃の水中に浸漬して洗い、取出
しそして乾燥した。
例45〜48は密なフィルムの形態にある多成分膜を説
明している。
これらの実施例は、フィルムの形の本発明の多成分膜を
説明しており、そしてこれは両表面コーティングを有す
る多孔性分離膜に関するものである− 例49〜54 例49〜54では、中空繊維形態の数種の多成分膜を説
明する。
これらの多孔性中空繊維は前記に一般的に記載の湿式紡
糸により製造することができる。
例49および例50のポリカーボネート繊維は、N−メ
チルピロリドン中27.5重量%ポリカーボネートのド
ープから21.4mpmの速度で25℃の水凝固液中で
湿式ジェット紡糸された。
例51のポリスルホン中空繊維は、ジメチルアセI・ア
ミド/アセトン(80/20)混合溶媒中27.5重量
%ポリスルホン(P−3500)のドープから21.4
mpmCI’)速度で2℃の水凝固液中で紡糸された。
例52のアクリロニトリル/スチレン共重合体繊維は、
ジメチルホルムアミド/ホルムアミド(80/20)混
合溶媒中27.5重量%共重合体のドープから21.4
mpmの速度で3℃の水凝固液中で紡糸された。
例53および例54のアクリロニトリル−スチレン共重
合体繊維は、例52と同一の混合溶媒中25重量%の共
重合体ドープから約20℃の水ン疑固液中で21.4m
pmの速度で紡糸された。
水素/一酸化炭素気体混合物の分離におけるこれらの多
成分中空繊維の試験結果は次の表Mに記載されている。
例55 本例は所望の分離係数を達成するための多重コーティン
グを有する多成分膜を例示している。
63%アクリロニトリルと37%スチレンとの共重合体
からなる多孔性中空繊維分離膜は、ジメチルホルムアミ
ド/ホルムアミド(93/7)混合溶媒中27.5重量
%共重合体溶液から21.4mpmの速度で2℃の水中
で湿式紡糸された。
この繊維をまず細孔に真空を適用しつつメタノール中に
浸漬することにより処理し、乾燥させそしてメタノール
処理および乾燥をくりかえした。
乾燥基質繊維を次いでペンタン溶媒中のポリ (シスイ
ソプレン)で操作りでコーティングし、30分間85℃
で硬化させ、次いで操作Fによってペンタン中Sy1g
ard184の10%溶液でコーティングした。
このコーティングした基質をポリ (シスイソプレン)
溶液で再度コーティングし、乾燥させそしてSy1ga
rd184溶液で再コーテイングし、そしてその後で9
0℃で30分間、100℃で40分間そして最後に10
5℃で30分間硬化させた。
コーティングされていない多孔性膜および多重層コーテ
ィング多成分膜の試験結果が表■に示されている。
例56および例57 例56および例57はコーティングを有する中空繊維形
態の臭素化ポリ (キシリレンオキサイド)多孔性分離
膜を使用する多成分膜を示している。
この中空繊維は、N−メチルピロリドン中30重量%重
合体ドープから14.8mpmの速度で85℃の水凝固
液中で湿式紡糸された。
例56においては、臭素化が本質的にメチル基に行われ
ている臭素化ポリ(キシリレンオキサイド)を後紡糸処
理することなしにコーティングした。
例57においては、臭素化ポリ (キシリレンオキサイ
ド)を10%トリメチルアミンの水溶液中に20時間浸
漬することにより後処理した。
各々の場合のコーティングは操作Bにより塗布されたダ
ウコーニング社Sy1gard184シリコーンゴムで
あった。
その結果は次の表■に示されている。
本例においては、異った変性臭素化ポリ (キシリレン
オキサイド)多孔性分離膜を使用した中空繊維の形の多
成分膜を説明する。
例56の臭素化ポリ (キシリレンオキサイド)の中空
繊維は体積比9515の水/メタノール中に溶解された
5重量%チオ尿素の溶液中に50℃で約70時間浸すこ
とによって後処理された。
乾燥後、この中空繊維膜を操作F(表W参照)によりペ
ンタン中のダウコーニング社Sy1gard184の5
%溶液でコーティングした。
後処理中空繊維多孔性分離膜およびコーティングした多
成分膜の試験結果は次のとおりであった。
コーティング物質測定固有分離係数(H2/C0)1.
9 多孔性分離膜分離係数(H2/Co) 5
.6多成分膜分離係数(H2/C0)46.1多成分膜
H2透過度 7,2X10−6多孔性
膜H2透過度 3,9X10”多孔性
分離膜材料の測定固有分離係数(H2/CO)約150 例59および例60 これらの例は、本発明ではコーティングを、中空繊維多
孔性分離膜の内側表面および内側と外側の両表面に存在
させうろことを示すものである。
それらはまた、気体供給物流れをコーティングの反対側
の多成分膜表面に接触させる本発明の詳細な説明してい
る。
例59の多孔性ポリスルホン中空繊維分離膜は、そのよ
うな溶液を徐々にこの中空繊維基質の孔を通してポンプ
送入し、そしてその繊維を風乾させ、ペンタン中のSy
1gard後加硫シリコーンゴム3%溶液によってその
内側をコーティングしたものである。
その透過度は、得られた複合膜の細孔中への外側からの
H2−CO混合物の透過により測定された。
例60においては、例59の細孔被覆繊維が更に同一の
Sy1gard184溶液によって操作Fでコーティン
グされた。
これらの多成分膜の試験結果は次の表X■に示されてい
る。
例61 本例は、ポリスルホン多孔性分離膜およびSy1gar
d184のコーティングを使用した中空繊維形態の多成
分膜を製造するための方法を説明するものである。
ポリスルホン重合体(P−3500、ユニオンカーバイ
ド社から入手可能)を100℃で125mmHg圧で約
25時間乾燥させる。
この乾燥ポリスルホンを約65°〜70℃の温度でジメ
チルアセトアミド(水分含量的0.1重量%以下)と混
合して27.5重量%ポリスルホン含有溶液を得る。
この溶液を約1.4kg/cm2の窒素圧力を有する保
持タンクに移す。
この溶液は保持タンク中では加熱されておらず、従って
周囲温度に冷却されている。
この重合体溶液を保持タンクから約4℃の温度の水性浴
に浸しである中空繊維紡糸口金にポンプで送る。
この紡糸口金は、0.0559cmのオリフィス外径、
0.0229cmの内部ピンおよび0.0127cmの
ピン中押出オリフィスを有している。
重合体溶液はポンプで送られ、そして約7.2ml/分
の速度で紡糸口金に計量導入され、そして約33m/分
の速度で紡糸口金から延伸される。
この重合体溶液は水性浴に接触すると中空繊維の形で凝
固する。
紡糸口金の押出しオリフィスを通して蒸留水を送り、中
空繊維の内側を凝固させる。
この繊維は約1mの距離の水性浴を通る。
水性浴のある量を連続的に置換して浴中のジメチルアセ
トアミド濃度を約4重量%以下に保つ。
次いでこの繊維を、約5mの距離の間、約4℃の温度に
保たれている第2の水性浴に浸す。
第二の水性浴を出る時点ではこの繊維は若干のジメチル
アセトアミドを含有している。
第二の水性浴からの繊維を室温の更に二つの水性浴に浸
すが、この各々は約5mの距離である。
この繊維は、巻取りを実施するに充分なだけの緊張状態
でボビンに巻き取られる。
巻取りの間、繊維は水で湿った状態に保たれ、そして巻
取り後、ボビンを水性バットに浸し、そして室温で保存
する。
その後で、この繊維を好ましくは約20℃および50%
の相対湿度の周囲条件下で乾燥させる。
次いで乾燥された繊維を、n−ペンタン巾約5%のジメ
チルシロキサン含有シリコーンゴムプレポリ? −(S
y1gard184、ダウコーニング社より入手可能)
および硬化剤の溶液でコーティングする。
コーティングの塗布は、溶液を正圧に保ちつつ、このプ
レポリマー溶液中に繊維を浸すことにより行われる。
この繊維を風乾させ、そして交叉結合させてシリコーン
ゴムコーティングを生成させる。
表W コーティング操作 A、 非希釈液体コーティング物質中に多孔性中空繊維
膜を、浸漬する。
過剰の液体を滴下させた。
B、 多孔性中空繊維の孔に真空を適用しつつ非希釈液
体コーティング物質中に多孔性中空繊維膜を浸漬した。
繊維を取出した後真空を解除して、過剰の液体を滴下さ
せた。
C0炭化水素溶媒で希釈した液体コーティング物質中に
多孔性中空繊維膜を浸漬した。
溶媒を蒸発させた。
D、 中空繊維の孔に真空を適用しつつ、炭化水素溶媒
を有する液体コーティング物質中に多孔性中空繊維を浸
漬した。
繊維を除去後、真空を解除し、そして溶媒を蒸発させた
E、 重合しうるプレポリマーの形のコーテイング物質
、適当な硬化剤および炭化水素溶液を含有する溶液中に
多孔性中空繊維を浸漬した。
溶媒を蒸発させ、膜プレポリマーをその場で硬化させた
F、 前記Eに記載のコーティング操作を使用するが、
中空繊維をコーティング溶液に浸漬している間、中空繊
維の孔に真空を適用した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の多成分膜の数学的モデルを説明する拡
大断面図であり、第2図は別の図解用モデルの拡大図で
あり、第3図は細孔中に物質Xを有するモデルの拡大図
であり、第4図は本発明の数学的モデルによる概念の説
明を助ける更に別の拡大図であり、第5図は数学的モデ
ルの透過流れ抵抗と電気抵抗の概念との間の類似性を示
す図であり、第6図は更に別のモチ゛ルの断面図であり
、第7図は閉塞された非等方性分離膜のモデルの断面図
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 多孔性支持体と、該多孔性支持体に接触しているコ
    ーテイング物質とからなる気体分離用多成分膜において
    、前記多孔性支持体は、(イ)合成有機重合体からなり
    、(ロ)少くとも約5体積%の空隙体積を有し、(ハ)
    気体混合物の少くとも一つの気体の選択的透過度が気体
    混合物中の残りの一つまたはそれ以上の気体の選択的透
    過度より大であって、気体分離機能を有する多孔性分離
    膜であり、そして前記コーテイング物質は多孔性分離膜
    に閉塞接触しており、少くとも一組の気体に関して多孔
    性分離膜の物質である前記合成有機重合体がコーティン
    グの物質の測定固有分離係数よりも大なる測定固有分離
    係数を示し且つ多成分膜がコーティングの物質の測定固
    有分離係数よりも少くとも約10%大なる分離係数を示
    すことを特徴とする、気体分離用多成分膜。 2 前記の少くとも一組の気体が水素、ヘリウム、アン
    モニアおよび二酸化炭素のうちの一つと一酸化炭素、窒
    素、アルゴン、六弗化硫黄、メタンおよびエタンのうち
    の一つとからなっており、そして前記空隙体積が約10
    〜80%である、特許請求の範囲第1項に記載の多成分
    膜。 3 多成分膜により示される前記分離係数がコーテイン
    グ物質の前記測定固有分離係数よりも少くとも約35%
    大であり、コーティングが多孔性分離膜の少くとも一表
    面に接触しており、そしてその多孔性分離膜が比較的密
    な部分を有する非等方性のものである、特許請求の範囲
    第1項に記載の多成分膜。 4 多孔性分離膜がポリスルホン、スチレン−アクリロ
    ニトリル共重合体およびポリカーボネートの少くとも一
    つからなる、特許請求の範囲第1項に記載の多成分膜。 5 ポリスルホンが式 〔式中RおよびR′の各々は1〜約40個の炭素原子を
    含有する脂肪族または芳香族ヒドロカルビル含有部分で
    ある〕により表わされる反復単位を有している、特許請
    求の範囲第4項に記載の多成分膜。 6 ポリスルホンが式 〔式中nは約50〜80である〕により表わされる、特
    許請求の範囲第5項に記載の多成分膜。 7 ポリスルホンがポリ (アリーレンエーテル)スル
    ホンを含有している、特許請求の範囲第5項に記載の多
    成分膜。 8 一酸化炭素、窒素、アルゴン、六弗化硫黄、メタン
    、エタンおよび二酸化炭素からなる群から選ばれた少く
    とも1種の気体に関してその多成分膜の有効分離厚さが
    前記気体に対するポリスルホンの透過定数に基づいて約
    5000オングストローム以下であり、多孔性分離膜が
    少くとも約103:1の全表面積対全細孔断面積を有し
    ており、この多孔性分離膜が約20.000オンゲス1
    ヘローム以下の平均細孔直径を有しており、そしてその
    ポリスルホンが少くとも約10.000の分子量を有し
    ている、特許請求の範囲第5項に記載の多成分膜。 9 多孔性分離膜がポリ (アリーレンオキサイド)か
    らなる、特許請求の範囲第3項に記載の多成分膜。 10 多孔性分離膜が臭素化ポリ (キシリレンオキサ
    イド)からなる、特許請求の範囲第9項に記載の多成分
    膜。 11 多孔性分離膜が約20〜70重量%のスチレンと
    約30〜80重量%のアクリロニトリルとを含有するス
    チレン−アクリロニトリル共重合体からなる、特許請求
    の範囲第4項に記載の多成分膜。 12 コーティングがポリ (シロキサン)、ポリ(イ
    ソプレン)、α−メチルスチレン−ポリ・(シロキサン
    )共重合体、約2〜20の重合度を有するポリ (スチ
    レン)、および炭素原子数約14〜30個の脂肪族ヒド
    ロカルビルを含有する有機化合物の少くとも1種からな
    る、特許請求の範囲第1項に記載の多成分膜。 13 コーティング形成に適当な本質的に液体状の物質
    を使用してコーティングを施し、そして多孔性分離膜の
    各表面上に施されたコーティングの厚さが約50ミクロ
    ンまでである、特許請求の範囲第1項に記載の多成分膜
    。 14 本質的に液体状の物質を多孔性分離膜の一表面に
    施し、そしてその間他方の表面をより低い絶対圧力下に
    保つ、特許請求の範囲第13項に記載の多成分膜。 15 重合性物質からなる本質的に液体状の物質を多孔
    性分離膜に施した後、その重合性物質を重合させてコー
    ティングを生成させる、特許請求の範囲第13項に記載
    の多成分膜。 16 コーティングがポリ (シロキサン)からなり、
    そしてそのコーティングが実質的に非中断性である、特
    許請求の範囲第12項に記載の多成分膜。 17 コーティングが1〜約20個の炭素原子を含有す
    る反復単位を有する脂肪族および芳香族ポリ(シロキサ
    ン)の少くとも1種からなる、特許請求の範囲第16項
    に記載の多成分膜。 18 架橋前の分子量が約1,000〜100.000
    のポリ (シロキサン)が交叉結合によってシリコーン
    ゴムを生成している、特許請求の範囲第16項に記載の
    多成分膜。 19 一酸化炭素、窒素、アルゴン、六弗化硫黄、メタ
    ン、エタンおよび二酸化炭素からなる群から選ばれた少
    くとも1種の気体に関しての多成分膜の有効分離厚さが
    、前記気体に対する多孔性分離膜物質の透過定数に基づ
    いて約15.000オングストローム以下であり、そし
    てその多孔性分離膜の全表面積対全細孔断面積の比が少
    くとも約103:1である、特許請求の範囲第3項に記
    載の多成分膜。 20 前記−組の気体の少くとも1種の気体に関してコ
    ーテイング物質が多孔性分離膜物質よりもより高い透過
    定数を有している、特許請求の範囲第3項に記載の多成
    分膜。 21 多孔性分離膜と実質的に同一であるが、前記の少
    くとも一組の気体に関して多成分膜により示される分離
    係数に等しいかまたはそれより大なる分離係数を有する
    ように、その膜の少くとも一表面が液体の存在または不
    存在下においてやきなまじされた膜よりも大なる透過度
    を多成分膜が示す、特許請求の範囲第3項に記載の多成
    分膜。 22 多孔性分離膜と実質的に同一であるが、前記の少
    くとも一組の気体に関して多成分膜により示される分離
    係数に等しいか、またはそれ以上の分離係数を有するよ
    うに、少くとも一つの表面に緻密化処理が施された膜の
    透過度よりも大なる透過度を多成分膜が示す、特許請求
    の範囲第3項に記載の多成分膜。 23 多孔性分離膜が、気体分離条件下に中空繊維の形
    を保持しうる非等方性中空繊維であり、そして気体分離
    条件下に中空繊維の形を保持でき且つ前記の少くとも一
    組の気体に関して多成分膜の分離係数に等しいかまたは
    これより大なる分離係数を示す多孔性分離膜構成物質か
    らなる非等方性中空繊維膜よりも大なる透過度を前記の
    多成分膜が示す、特許請求の範囲第3項に記載の多成分
    膜。 24 多成分膜の分離係数および透過度が共に前記多孔
    性分離膜の全表面積対全細孔断面積比および/または平
    均細孔断面直径により影響される、特許請求の範囲第3
    項に記載の多成分膜。 25 多成分膜の分離係数および透過度が共に前記多孔
    性分離膜の細孔を通しての気体流れおよび前記多孔性膜
    の中実部分を通しての流れに対する相対的抵抗に影響さ
    れる、特許請求の範囲第3項に記載の多成分膜。 26 多成分膜がフィルムである、特許請求の範囲第3
    項に記載の多成分膜。 27 多成分膜が中空繊維である、特許請求の範囲第3
    項に記載の多成分膜。 28 コーティングが中空繊維の少くとも外側表面に接
    触している、特許請求の範囲第27項に記載の多成分膜
    。 29 コーティングが多孔性分離膜の少くとも供給側表
    面に接触している、特許請求の範囲第3項に記載の多成
    分膜。 30 コーティングが多孔性分離膜の両側表面に接触し
    、そして各表面に接触しているコーティングが約50ミ
    クロンまでの平均厚さを有している、特許請求の範囲第
    3項に記載の多成分膜。 31 コーティングが少くとも二層からなる、特許請求
    の範囲第3項に記載の多成分膜。 32 前記のコーティングの物質が気体分離の間に多孔
    性分離膜の細孔を通って流去することがない程度に大き
    な分子サイズを有する、特許請求の範囲第1項に記載の
    多成分膜。 33 選択的透過によって気体混合物中の少くとも1種
    の気体を前記気体混合物中の少くとも1種の他の気体か
    ら分離し、そして少くとも1種の透過気体を含有する透
    過生成物を得る方法において、多孔性支持体と、該多孔
    性支持体に接触しているコーテイング物質とからなり、
    前記多孔性支持体は、(イ)合成有機重合体からなり、
    (ロ)少くとも約5体積%の空隙体積を有し、(ハ)気
    体混合物の少くとも一つの気体の選択的透過度が気体混
    合物中の残りの一つまたはそれ以上の気体の選択的透過
    度より大であって、気体分離機能を有する多7L性分離
    膜であり、そして前記コーテイング物質は多孔性分離膜
    に閉塞接触しており、少くとも一組の気体に関して多孔
    性分離膜の物質である前記合成有機重合体がコーティン
    グの物質の測定固有分離係数よりも大なる測定固有分離
    係数を示し且つ多成分膜がコーティングの物質の測定固
    有分離係数よりも少くとも約10%大なる分離係数を示
    す気体分離用多成分膜の少くとも一表面に前記の気体混
    合物を接触させ、多成分膜の反対側表面を前記の少くと
    も1種の透過気体に対して前記表面の化学ポテンシャル
    よりも低い化学ポテンシャルに保ち、前記の少くとも1
    種の透過気体を多成分膜中に透過させ、そして前記反対
    側表面の近傍から気体混合物中における前記の少くとも
    一つの気体と前記の少くとも1つの他の気体との比とは
    異った気体比を有する透過生成物を取出すことを特徴と
    する前記の方法。 34 前記の少くとも一つの気体が酸素であり、°そし
    て気体混合物が空気である、特許請求の範囲第33項に
    記載の方法。 35 前記の少くとも一つの気体が水素であり、そして
    前記の少くとも一つの他の気体が一酸化炭素、二酸化炭
    素、ヘリウム、窒素、酸素、アルボ1ン、硫化水素、亜
    硫化窒素、アンモニアおよび1〜約5個の炭素原子数の
    炭化水素からなる群中の少くとも一つである、特許請求
    の範囲第33項に記載の方法。 36 前記の少くとも一つの気体がアンモニアであり、
    そして気体混合物がアンモニアと水素、窒素、メタンお
    よびアルゴンのうちの少くとも一つとの混合物である、
    特許請求の範囲第33項に記載の方法。 37 前記の少くとも一つの気体が二酸化炭素であり、
    そしてその気体混合物が二酸化炭素と一酸化炭素、1〜
    約5個の炭素原子数の炭化水素および窒素のうちの少く
    とも一つとの混合物である、特許請求の範囲第33項に
    記載の方法。 38 前記の少くとも一つの気体がヘリウムであリ、そ
    して気体混合物がヘリウムと1〜約5個の炭素原子を含
    む少くとも1種の炭化水素との混合物である、特許請求
    の範囲第33項に記載の方法。 39 前記の少くとも一つの気体が硫化水素であり、そ
    して気体混合物が硫化水素と1〜約5個の炭素原子を含
    む少くとも1種の炭化水素との混合物である、特許請求
    の範囲第33項に記載の方法。 40 前記の少くとも一つの気体が一酸化炭素であり、
    そして気体混合物が一酸化素と水素、ヘリウム、窒素お
    よび1〜約5個の炭素原子を含む炭化水素のうちの少く
    とも一つとの混合物である、特許請求の範囲第33項に
    記載の方法。
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