JPS594972Y2 - 昇降機におけるベルト用調車の取付機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は循環型乾燥機等に通常用いられる昇降機におけ
るベルト用調車の取付機構に関する。

従来、穀物を乾燥させる自動制御乾燥機にはパケットエ
レベータ等の揚穀装置を持つ昇降機が取付けられており
、穀物が規定の含水率に達するまで繰り返し搬送を行う
ものである。

上記昇降機として従来一般に用いられているタイプは第
１図に示す如く乾燥装置本体の一側面に隣接して昇降機
ケースを設置した構造のものが大部分であるが、近来第
２図に示す様な乾燥機本体内に構成した穀粒流れ板の底
辺最下部に昇降機の揚穀装置を位置させるようないわば
内蔵形昇降機が用いられつつある。

上記何れの昇降機の場合も平ベルトを懸架する為の調車
軸及び調車が回転自在として設置されるものであるが、
平ベルトの交換又は穀粒等の巻込みを除く為に調車軸及
び調車を取外して再度組立てを行う必要性が生ずる。

しかし、上記操作を行うには、調車及び調車軸、調車上
カバー等を順次取外してベルトの交換又は清掃を行った
後、順次組立てを行わねばならず、操作が繁雑である上
、工数が大であり、且つ熱線度を必要とする等の各種欠
点を有しているものである。

本考案は上記のような従来の調車取付機構に存する欠点
を除去し、前記操作が極めて容易な調車取付機構を得る
事を目的として考えられたものであり、上記目的を達成
させる為に平ベルトを懸架する遊軍構造の調車軸前部を
保持する蓋部が昇降機ケース下部において着脱自在に設
置され、調車軸上部を被覆する調車上カバー、調車軸部
部軸受、及び調車軸が前記蓋部と一体に取付けられた如
き昇降機におけるベルト用調車の取付機構を得んとする
ものである。

以下図面を用いて説明すると、第１図及び第２図におい
て昇降機１が穀粒流れ板２の最下部近傍に設置され、該
穀粒流れ板の一方側上方は生籾等の供給漏斗３の開口部
４に連通し、第２図の場合のみ他方側上方は下部コンベ
ア５の吐出口６に連通されている。

７は昇降機１の平ベルト８を懸架する調車軸であり、９
は遊軍構造の調車である。

上部は乾燥機の熱風筒１０と排風筒１１．火炉１２等に
よって構成され、通過した穀粒が繰出しロール１３によ
って繰出され、上部流れ板１４．１４に沿ってスクリュ
ーコンベア等で構成される下部コンベア５に集穀され昇
降機１に搬送される。

第３図及び第４図は上記の調車軸７近辺の詳細な断面図
及び斜視図であり、本考案の骨子を威す部分である。

２０は昇降機ケースであり、昇降機内蔵形の場合は乾燥
機本体でも良く、２１は蓋部であって必要個所はボルト
２２により昇降機ケース２０に固着される。

蓋部２１の略中心部にはボルト２３によって固着した調
車軸前部軸受２４に対して調車軸７がボルト２６により
非回転状態に取付けられる。

上記取付状態は第５図の断面図に見られる如く、調車軸
前部軸受２４の内面に回転止め部材２４′を一体に形成
しておき、調車軸７の一端を断面長方形として挿入固定
させれば良い。

該調車軸７の他方側である後部を支承する調車軸径部軸
受２７は、調車軸７が容易に挿入可能なガイド部分２７
′が設けてあり、ボルト２８により昇降ケース又は本体
２０側に固着する。

２９は前記調車軸７が貫通し、且つ回転自在な遊軍構造
とした調車であって、該調車２９に対して第４図仮想線
で図示した平ベルト８が懸架されて昇降機の駆動時に従
動回転する。

３０及び３０′は該調車２９の上部を覆う調車上カバー
であり、両者は一体化して組付けられる。

即ち３０は調車軸７の長手方向に沿ってその両側に位置
した板状体であって、その一端がボルト３１により蓋部
２１に固着され、３０′は上記板状体３０の中間に位置
し、上部に突起を有する屋根状体であって３０′部でス
ポット溶接して一体化した構造としたものであり、該調
車上カバー３０．３０’によって昇降機の駆動時に生じ
易い穀粒の洩れから調車部分を保護する機能を持つ。

即ち生籾等の穀粒が洩れて平ベルトと調車との間に混入
する事による平ベルトの損傷、回転むら等の障害を排除
する為に上記調車上カバー３０．３０’が必要であり、
本考案における如く蓋部２１と一体的に固着させてその
目的を達する。

なお、３２は調車上カバーガイドで、昇降機ケースまた
は乾燥機本体２０に固定されていて、調車上カバー３０
の後側の端部を保持して振動を防止する。

すなわち、前記調車上カバー３０は、前側では蓋部２１
にボルト３１で螺子止めされているが、後側がフリーで
あるので、駆動時に不規則な振れを呈するので、これを
防止するためである。

調車軸７を調車軸径部軸受２７のガイド部分２７′に挿
入すると、調車上カバーガイド３２が調車上カバー３０
の後側を軽く保持するように構成しである。

又３３は調車防塵蓋であり合成樹脂等の材料が用いられ
る。

本考案は上述の構成から戒る調車の取付機構であり、使
用時の態様及び特徴は以下の通りである。

即ち平ベルトの交換又は清掃の目的で分解作業を行う際
には、ボルト２２をはずす事によって蓋部２１が昇降機
ケース又は乾燥機本体２０がら容易に取外せると共に、
該蓋部２１にボルトを用いて固着させである調車軸７、
調車上カバー３０．３０’も同時に取外せる事により、
その後の操作が極めて容易である。

即ち昇降機の投口部よりエンドレスの平ベルトを組入れ
、又はテープ状ベルト両端を繋ぎ合せた後、調車軸及び
調車上カバーを含む全体を上記ベルト内に嵌入し、調車
軸径部軸受２７のガイド部分２７′に調車軸７を挿入す
ると共に調車上カバーガイド３２に調車上カバー３０の
後側を保持させてからボルト２２により蓋部２１を本体
２０に対して固着させれば良い。

更に昇降機内の調車軸近辺及び下部等の清掃を行う事も
容易且つ確実である上、古い部品の交換、パケットその
他の部分の修理も完全に行えるものである。

又、従来昇降機子ベルトの組付け、交換は困難な作業で
あり、特に作業現場において組付けるには熟練者又はメ
ーカーの専用技術者が実施する必要があるという難点が
あったが、本考案の様な構成とする事により、場所を問
わず作業当事者が容易に操作が可能となり、平ベルトの
交換のみならず組付け、清掃、点検等も実施できるとい
う種々の利点を有しており、昇降機に適用して有効なベ
ルト用調車の取付機構を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は循環型乾燥機の概要を示す断面図、
第３図は本考案に係る調車の取付機構を示す断面図、第
４図は要部を示す斜視図、第５図は調車軸前部軸受の取
付状態を示す断面図である。 ７・・・・・・調車軸、２０・・・・・・昇降機ケース
又は乾燥機本体、２１・・・・・・蓋部、２２，２３，
２６，２８．３１・・聞ボルト、２４・・・・・・調車
軸前部軸受、２７・・・・・・調車軸径部軸受、２７′
・・・・・・ガイド部分、２９・・・・・・調車、３０
．３０’・・・・・・調車上カバー、３２・・・・・・
調車上カバーガイド、３３・・・・・・調車防塵蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 循環型乾燥機等に具備される昇降機において、平ベルト
   を懸架する遊軍構造の調車軸前部を保持する蓋部が昇降
   機ケース下部において着脱自在に設置され、調車軸上部
   を被覆する調車上カバー、調車軸部部軸受、及び調車軸
   が前記蓋部と一体に取付けられた構造である事を特徴と
   する昇降機におけるベルト用調車の取付機構。