JPS6014462Y2 - ドラム式乾燥機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、被乾燥物をドラムの回転により攪拌しつつそ
のドラム内に供給する熱風により乾燥せしめる構成のド
ラム式乾燥機に機するものであり、その目的は、全体の
薄形化を図り、モして又その薄形化を図ったものに於け
る攪拌作用の低下及び被乾燥物のよじれ等の問題の解決
を図ることにある。

以下本考案の一実施例につき図面を参照して説明する。

１は外箱で、その前端面部２には、環状の受段部３．被
乾燥物出入口４及び吸気口５を形成しており、又後端面
部６には環状の受段部７゜給気口８及び通気口９を形設
している。

１０は被乾燥物出入口４を開閉すべく設けた扉で、これ
はその閉塞時外箱１の前端面部２の一部をなすものであ
る。

１１は扉１０に形成した排出口、１２は排出口１１に装
着したフィルタ、１３は吸気口５に装着したフィルタで
ある。

一方、１４はドラムで、これはその軸方向の前端面と後
端面とが共に開放しており、而してその前、後両開放面
の周縁部には被支持段部１５，１６を夫々形設し、その
うち前方の被支持段部１５を前記前方の受段部３に装着
した軸受１７に嵌合し、又、後方の被支持段部１６を後
方の受段部７に装着した軸受１８に嵌合し、以てドラム
１４を、これの前記両開放面を外箱１の前端面部２及び
後端面部３にて塞ぐ様に該外箱１内に回転可能に配設し
ている。

１９はモータ２０及び周知のベルト伝達機構２１から構
成したドラム駆動装置、２２はモータ２０に直結したフ
ァン、２３は通気口９と前記給気口８とを連通させるべ
く外箱１の後端面部６外面に取着したダクト形成板、２
４は給気口８換言すればこの給気口８を介して外箱１の
後端面部６に取着したヒータである。

そして２５は多数の通気孔２６を有する回転板で、これ
を例えば外箱１の後端面部６にヒータ２４を覆い且つド
ラム１４内方に面して軸２５ａを介し回転自由に枢設し
ている。

尚、後端面部６には回転板２５と対向する部位に其処を
予め陥没させることにより凹部２７を形設しており、こ
の凹部２７に回転板２５の周縁から延出した環状壁部２
５ｂの先端部を嵌め込んでいる。

而して上記構成において、モータ２０を起動せしめると
共に、ヒータ２４を発熱せしめると、ドラム１４及びフ
ァン２２が回転され、そのうちファン２２の回転により
外気が吸気口５から外箱１内に吸入されて通気口９．ダ
クト形成板２３によるダクト２３ａ、給気口８を通り、
このときヒータ２２にて熱せられ熱風となってドラム１
４内に供給され扉１０の排出口１１から排出される。

斯くしてドラム１４内に収容された被乾燥物（図示せず
）がドラム１４の回転により攪拌されつつ前述の熱風に
より乾燥せられる。

ところで、従来のドラム式乾燥機においては、前端面及
び後端面がいわゆる前端板及び後端板にて夫々閉塞され
たドラムを、これの上記前端板をさらに外箱の前端面部
にて覆い且つ後端板もさらに外箱の後端面部にて覆う如
くして該外箱内に配設した二重構造としているため、機
全体として前後幅が大きくなる欠点があった。

その点本実施例によれば、ドラム１４を、軸方向の上記
前後端面が開放するように形成して、上記従来の如きド
ラムの前・後端板を廃し、そしてその両開放面は外箱１
の前端面部２及び後端面部６にて夫々直かに塞ぐ様にし
たから、機全体の前後幅を小ならしめ得、即ち薄形化を
達成できる。

一方、本実施例の如くドラム１４についてその前・後端
板を廃した構成の場合、上述の様に全体の薄形化を図り
得るというものの、反面、外箱１の前端面部２及び後端
面部６という静止面が直かにドラム１４内に臨むところ
となり、このため殊に被乾燥物の量が多い場合では、被
乾燥物が前・後端面部間に詰まってしまい、被乾燥物の
回転即ち攪拌作用が低下して乾燥効果が低下したり、又
該被乾燥物がねじれたり傷んだりする不具合が生ずる。

しかるに本実施例の場合、回転板２５を外箱１の後端面
部６にドラム１４内方に面して回転自在に設けであるか
ら、被乾燥物が前端面部２と後端面部６従って回転板２
５との間に詰まる如く位置しても、被乾燥物はこれ自体
が回転板２５を回転させることによってその位置から直
ちにドラム１４の内下部に落ちるところとなり、以て被
乾燥物の回転即ち攪拌を良好に行なわしめ得ると共に、
被乾燥物がねじれたり傷んだりすることを防止し得る。

尚、回転板２５にヒータカバーを兼ねさせた構成の本実
施例においては、特別専用の回転板を要するでもなく、
その分、より合理的な構造で実現し得る。

又、外箱１の後端面部６に回転板２５が嵌まり込む凹部
２７を設けた本実施例においては、ヒータ２４を収容す
る空間部Ｓを、全体の薄形化を防げることなく確保でき
、又回転板２５と後端面部６との間に被乾燥物が入り込
むことも防止し得て回転板２５が回転不能状態に陥るこ
とを防止し得る。

而して上記実施例では、回転板２５を外箱１の後端面部
６に設けたが、該回転板２５は後端面部６に限らず外箱
１の前端面部２例えばこれの一部をなす扉１０に設けて
も良く、又後端面部６及び前端面部２の両方に設ける様
にしてもよい。

その他本考案は上記し且つ図面に示す実施例のみに限定
されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更
して実施できる。

本考案は以上説明した様に、軸方向の前後両端面が開放
したドラムを、これの前開放面を外箱の前端面部にて塞
ぐと共に後開放面を外箱の後端面部にて塞ぐ様に該外箱
内に配設したものドラム式乾燥機にあって、前記外箱の
前端面部又は後端面部若しくはその両方に回転板を前記
ドラム内方に面して回転自在に設けたことを特徴とする
ものであり、これによって、機全体の薄形化を達成でき
ることを基本として、さらに被乾燥物を良好に攪拌でき
ることから乾燥効果の低下も防止へき、又被乾燥物がよ
じれたり傷んだりすることも防止できる等、優れた効果
を奏するドラム式乾燥機を提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示した全体の縦断側面図であ
る。 図中、１は外箱、２は前端面部、６は後端面部、１４は
ドラム、２４はヒータ、２５は回転板、２７は凹部であ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 軸方向の前後両端面が開放したドラムを、これの前
   開放面を外箱の前端面部にて塞ぐと共に後開放面を外箱
   の後端面部にて塞ぐ様に該外箱内に配設したものであっ
   て、前記外箱の前端面部又は後端面部若しくはその両方
   に回転板を前記ドラム内方に面して回転自在に設けたこ
   とを特徴とするドラム式乾燥機。 ２ 回転板がヒータカバーを兼ねる構成であることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載のドラム
   式乾燥機。 ３ ヒータを取着した外箱の端面部に回転板が嵌まり込
   む凹部を有することを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第２項に記載のドラム式乾燥機。