JPS5948048B2 - 速硬化性フエノ−ル樹脂及びその製造方法 - Google Patents

速硬化性フエノ−ル樹脂及びその製造方法

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JPS5948048B2
JPS5948048B2 JP16105878A JP16105878A JPS5948048B2 JP S5948048 B2 JPS5948048 B2 JP S5948048B2 JP 16105878 A JP16105878 A JP 16105878A JP 16105878 A JP16105878 A JP 16105878A JP S5948048 B2 JPS5948048 B2 JP S5948048B2
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phenol
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基行 南條
「つとむ」 渡辺
茂 越部
圭二 東
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は速硬化性フェノール樹脂並びに高収率な製造方
法に関し、その目的とするところは速硬化性に優れ、且
つ流動性並びに溶融性など優れた品質を有するフェノー
ル樹脂とこの品質特性を向上させるために所望のオルト
バラ比(以下O/Pと表わす。
)を有するハイオルソフェノール樹脂を、付加反応後の
PH調節及びこの直後に脱水縮合を進めることにより効
果的に製造する方法を提供するところにある。H−L−
Benderらにより、オルソ結合金有率の高いハイオ
ルソノボラックが速硬化性を有することが報告されて以
来、このハイオルソノボラックに関する種々の製造法が
開発され実用化されている。
これら従来のハイオルソ配向フェノール樹脂の製造方法
は、弱酸性触媒下で還流反応を行つた後、加熱濃縮し樹
脂化させるものが主であつた。
しかし、この方法では、還流終了時点でフエノールメチ
ロール体が存在するため、次の加熱工程でゲル化を起こ
す危険性があつた。そこで、特公昭47−13973の
発明のように還流を行わず脱水工程のみで製造を行いメ
チロール体からメチレン体への縮合反応を促進させる方
法等も提案されている。
しかしながら、この方法は脱水工程時のホルムアルデヒ
ド及びフェノールの反応系外への留出により収率が低下
する等の大きな欠点を有している。又、特開昭50−1
32091号公報(特公昭53−35596号公報)の
発明は、メチロール体の縮合促進と収率向上を狙い、弱
酸性触媒下でまず第1段還流反応を行い、次に酸触媒を
添加し第2段還流反応を行うことを特徴とする製造法で
ある。
しかし、2回の還流による反応時間増のために製造費が
高くなるという欠点を有している。更に、第1段還流反
応でフェノール消費率が大きくなるまで反応を進めすぎ
ること、又酸触媒として強酸を用いること、そして酸添
加後第2段還流反応を行うことにより、樹脂のハイオル
ソ性が失われていき、その結果高いO/P比を有する樹
脂得られない欠点をも有している。2価金属塩がオルソ
配向性を有することは衆知の事実であるが、本発明者ら
が調査研究したところでは、還流反応でのオルソ配向性
は殆んど付加反応時に示される特性であり、縮合はパラ
位優先で進むこと、即ちフエノール類のオルト位にホル
ムアルデヒドは付加し、オルトメチロール体が生成して
も、このメチロール基はフエノール核のバラ位で縮合す
ることが明らかとなつた。
よつて還流時にフエノール消費率を高め縮合を進めすぎ
ることは樹脂のO/P比を低下させるものである。従つ
て2価金属塩を用いて高いO/P比の樹脂が得られるの
は還流反応でオルトメチロール体を生成せしめ、これを
オルトバラ選択性がなくなる100℃より高い温度で、
縮合させる方法により初めて可能となるものであること
が明らかとなつた。尚、縮合反応を100℃以下で進め
た場合、縮合反応はバラ位優位で進み、オルソ含有率の
低いフエノール樹脂が生成し、目的とするものが得られ
ないのである。
又、縮合反応が、2価金属塩のみでは高温でしか進まな
いためゲル化という危険性を潜めている。そこで縮合を
進めるためPHを下げること、即ち酸を投入する方法が
提案されたのである。しかし、縮合時のPHが低くなる
に従つて、得られる樹脂のO/P比が小さくなるので酸
として強酸を使用するとPH範囲が低く狭くなるため樹
脂のO/P比も低く制約されることになる。例えば、強
酸で無理にPHを高くしようとすると、触媒量を少くす
るしかなく、この結果、反応速度が小さくなり反応時間
を極端に長くしない限り収率は低下する。又、酸添加後
還流反応を行うことは温度が低いためバラ位優先で縮合
を進めることを意味し、樹脂のO/P比を低下させるも
のである。このように特公昭53−35596製造法は
、長時間かけて速硬化性に劣る低0/P比の樹脂のみを
得るものである。
本発明は、この様な従来知られている種々の欠点を解消
せんがためなされたもので、そのため優れた品質を有す
るフエノール樹脂並びにO/P比の異なる樹脂を最適の
PHで反応させ短時間且つ高収率で製造する方法を提供
するとごろに大きな有義を有するものである。
本発明の要旨とするところは、オルトバラ比が0.9〜
3.0且つフリーフエノール類を除いた数平均分子量が
600〜1100であるフエノール樹脂であり、好まし
くは、樹脂のPHが2〜6であり、且つ含有するフリー
フエノール類が2〜9wt%である速硬化性フエノール
樹脂であり、又その製造方法はフエノール類とホルムア
ルデヒドとをモル比(以下F/Pと記す。
)0.7〜0.9の範囲で、2価金属塩の触媒存在下で
還流反応を行い、その後酸をPHl〜5になるよう添加
した後、直ちに減圧及び常圧で脱水縮合反応を進めO/
P比0.9〜3.0の樹脂を製造することを特徴とする
速硬化性フエノール樹脂の製造法である。使用する触媒
は、オルソ配向性にすぐれた2価金属塩として、酢酸亜
鉛、酢酸マンガン、酢酸バリウム、硝酸マンガン、硼酸
亜鉛、塩化亜鉛、酸化亜鉛等の中より任意の金属塩を1
種選択し、又酸触媒として、サリチル酸、フタル酸、安
息香酸、硼酸、蓚酸、硝酸、塩酸、硫酸等の中より、所
望するO/P比即ちPHに最適の溶解度、解離定数を有
する酸を1種選択して用いるが、例えばPHが4前後な
らば微量の塩酸ではなく、多量のサリチル酸を用いる方
が好ましい。
又、還流反応は、ホルムアルデヒド消費率が50〜95
%、フエノール消費率が30〜75%になるまで行う。
そして酸添加後の減圧脱水工程は、反応液中の水含有率
が5%以下になるまで行い、その後常圧に戻し、除々に
昇温し樹脂化させる。つまり、還流反応でハイオルソメ
チロール体を主成分とするレゾールを生成せしめ、酸添
加により所望するPHに反応液を調節し、この直後の減
圧脱水で酸投入による発熱を抑えるとともに反応系を非
水状態に近づけ以後の縮合反応の促進及び縮合温度の任
意化を可能ならしめ、さらに常圧下で徐々に昇温すると
いう一連の工程で所望の0/P比を有する樹脂が高収率
且つ短時間で得られるのである。この方法による縮合時
PHと樹脂のO/P比の関係を第1表に示す。
又、本発明に用いるホルムアルデヒド源として、バラホ
ルムを使用することにより、還流時間の短縮化及び仕込
量に対する収率が大きくなるなどの利点も有している。
本発明は、前述の特公昭53−35596と比較すると
、工程上では、2段の還流反応が1段で済むことになり
、その結果、反応時間が大幅に短縮できること、更に樹
脂特性、収率ではO/P比0.9〜 3.0という広範
囲で望みの樹脂を高収率で得ることができるなど極めて
有用なる多くの特徴を有するものであり、産業上の利用
価値が極めて尚い。
このように本発明によつてO/P比(即ち速硬化性)が
0.9〜 3.0という広範囲で、樹脂の選択が可能と
なり、しかも高収率での製造が可能となつた。
又、樹脂の分子量としては、フリーフエノール類を除い
た数平均分子量で600〜1100であり、特に700
〜900が好ましいと言える。
本発明により得られるフエノール樹脂は、O/P比が通
常のランダムノボラツクの値( 0.7〜0.8)より
高く速硬化性に優れ、且つ流動性、溶融性にも優れた特
徴をも有するものである。又、O/P比が0.9〜 3
.0という広範囲で選択できるので、速硬化性、流動性
に幅を持たせることが可能となつた。次に、この樹脂を
成形材料に適用した場合、色色な速硬化性、流動性を有
する成形材料を得ることが可能である。
しかも、樹脂が低温で融けるために、射出シリンダー内
での熱安定性に優れ、成形材料の用途が広がるなどの特
長を有する。従つて、、大容量品の成形でも、安定に且
つ短時間に行うことができる。又、流動性、溶融性に優
れるために、特に可塑剤を添加配合する必要がないので
、金型ぐもりや成形品のくもり等の欠点も解消される。
次に、本発明の樹脂及び製造方法について、以下、実施
例で説明する。
実施例 1 先ず、フエノール282gと88%バラホルム81.8
gを塩化亜鉛2.09の存在下で1時間還流状態で反応
させる。
(フエノール消費率40%、ホルムアルデヒド消費率8
1・%)次に、30%塩酸0.19を添加後( PHl
.l)減圧下で30分間脱水を行う(水含有率1%)。
その後段階的に150℃まで3時間で昇温せしめ、フリ
ーフエノール6.0%、O/P比0.9の樹脂を285
9(仕込フエノールに対する収率は101%)得た。こ
の樹脂100部に対しヘキサメチレンテトラミン15部
を加え、150℃の熱板上で測定した。その結果ゲルタ
イム(以下、ゲルタイムと表わす。)は、54秒であつ
た。通常のランダムノボラツクの場合ゲルタイムは90
秒程度である。更に、ゲルタイム測定に用いたものと同
じ試料の硬化性を、キユラストメータ一で測定した結果
、第2表の通りで、最大硬化度は9.0kg、硬化速度
は3.8K9/分であつた。
従つて、最終硬度、硬化速度共にランダムノボラツクよ
り本樹脂の方が大きい。実施例 2 フエノール282gと37%ホルマリン187Iを酢酸
亜鉛3.3θの存在下で3時間還流後(フエノール消費
率60%、ホルムアルデヒド消費率90%)、サリチル
酸を4.11投入した(PH3.5)、そして減圧下で
ホルマリンに含まれる水を除去した後、徐々に昇温し3
時間で150℃まで加熱して、フリーフエノール5.8
%、O/P比.1.8、ゲルタイム28秒の樹脂を28
89得た(収率102%/対仕込フエノール量)。
得られた樹脂のキユラストメータ一による硬化特性は第
2表の通りであり、夫々8.5Kt) 5.8K9/分
であつた。
実施例 3 フエノール2829と37%ホルマリン195θを酢酸
マンガン1.5θの存在下で2.5時間還流させた(フ
エノール消費率50%、ホルムアルデデヒド消費率93
%)、そして安息香酸を1.09添加後( PH5.O
)、直ちに減圧下で濃縮した(水含有率4%)。
この後段階的に150℃まで3時間で昇温せしめフリー
フエノール8.0%、O/P比2.5、ゲルタイム20
秒の樹脂を2929得た(収率103%/対仕込フエノ
ール)。この樹脂の硬化性は第2表の通りであり、夫々
7.5K’、8.IK’/分であつた。比較例 1 フエノール2829と88%バラホルム879を、塩化
亜鉛2.89の存在下で常温より100℃までを30分
で、100℃より150℃までを2時間で徐々に昇温す
る。
この後、1時間減圧(80UHg)を保ち、フリーフエ
ノールを除去した後、バツトに取り出した。フリーフエ
ノール6.2%、O/P比1.2、ゲルタイム46秒の
樹脂が2409得られた。これは仕込フエノールに対し
85%という低収率であつた。
比較例 2 フエノール2829と37%ホルマリン190f!を酢
酸亜鉛1.69の存在下で2時間還流を行つた(フエノ
ール消費率50%、メチレン・メチロール基の全置換基
のO/P比は2.5)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 フェノール類とホルムアルデヒドとをモル比0.6
    〜0.95の範囲で、2価金属塩の存在下で還流反応を
    行ない、次に酸をPH1〜5になるように添加した後、
    第2段還流を行なわずに直ちに減圧下で脱水したのち、
    更に常圧下100℃以上で縮合脱水反応を進めオルトパ
    ラ比(O/P比)0.9〜3.0、フリーフェノール類
    を除いた数平均分子量が600〜1100、樹脂のペー
    ハー指数(PH)が2〜6、且つフリーフェノール類が
    2〜9wt%である樹脂を製造することを特徴とする速
    硬化性フェノール樹脂の製造方法。
JP16105878A 1978-12-28 1978-12-28 速硬化性フエノ−ル樹脂及びその製造方法 Expired JPS5948048B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH03171695A (ja) * 1989-11-29 1991-07-25 Nec Home Electron Ltd 半田付装置
JPH0452639B2 (ja) * 1983-06-24 1992-08-24 Weld Equip Bv

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