JPS5947612B2 - 抽伸機における抽伸材送出し装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は鎖式抽伸機によって抽伸された材料を、その
後処理設備に送出す装置の改良にかんする。

一般にこの種の抽伸機は、第１図および第２図に示すよ
うに、抽伸材料５の先端を掴むための掴み装置６を備え
た台車１を、台板２上に敷設したレール３上に車輪４を
介して走行自在に支承し、抽伸が開始されると、まず掴
み装置６によりダイススタンド７から抽伸材料５を掴み
、電動機８により減速機９および鎖車１０を介して低速
運転で駆動される鎖１１に自動的に連結し、鎖１１の移
動速度を加速しながら所定の運転速度で台車１を牽引し
、ダイススタンド７から抽伸材料を連続的に引抜く。

この引抜過程において、台車１はスキッド取付台１２に
一端を回動自在に取付けたスキッド１４を順次押のけな
がら進行し、台車１が通過すると同時に、スキッド１４
はこれに設けられた復元用コイルバネ１３の作用により
第１図において図示実線位置に復帰する。

抽伸が完了すると同時に台車１は鎖１１から外れて停止
し、図示されていない引戻装置によシ、スキッド１４を
順次押のけながら元の抽伸開始位置１′まで復帰し、ま
た鎖１１は低速運転速度にまで減速されて、次の抽伸開
始まで待機する。

抽伸完了材は抽伸機からスキッド１４に落されその傾斜
面に沿うてバッグ１５に転入し、人力によりワイヤ掛は
等の手段によって、図示されていな凶、解重機または他
の搬送装置により次の工程に運ばれる構成となっている
。

このような従来公知の抽伸機においては、抽伸機自体は
完全に自動化され、抽伸材を能率よく自動的に製造する
点において極めて優れた特徴をもっており、従来から一
般に実用化されているところであるが、抽伸された材料
を、抽伸機以降に設置される曲り取りラインや焼鈍ライ
ン等への送り出しの自動化が難かしく、仮りに後処理設
備に接続する運搬装置を設けたとしても、抽伸材に発生
する曲りや、材料間のもつれ、あるいは抽伸機からの落
下または衝突時の反動による跳ね出し等の理由により、
抽伸材を確実に運搬装置に送り込むことができず、人力
による補助作業が必要であった。

この発明は上記した従来の問題点を除去し、抽伸完了材
を抽伸機以降の後処理設備に接続する運搬装置への送り
込みを自動化することにより、省力化を図らんとするも
のである。

次にその一実施例を第３図ないし第５図にもとづいて詳
細に説明する。

この発明は、第１図および第２図に示した抽伸機を利用
して、これに、その抽伸軸線位置から横方向に横行可能
な複数個の横送保持装置を設け、この横送保持装置によ
って抽伸中の材料を保持し抽伸が完了すると同時に、こ
の抽伸完了材を保持したままの状態で横行して、その横
行路先端部に待機する運搬装置に移乗させるようにした
ことを特徴とする。

横送保持装置Ａは、抽伸機によってダイススタンド７か
ら引抜かれる抽伸材料５の側方に、架台フレーム１６を
介して支承されたガイドフレーム１７と、このガイドフ
レーム１７に車輪１８を介して走行自在に支承された搬
出台車１９を設け、該搬出台車１９の下端に設けたラッ
ク２０と、図示されてない駆動装置に連動するピニオン
２１との噛合により、第４図において図示左右に移動す
るようになっており、その内部にガイド２２を介して摺
動可能に挿通した搬出アーム２３を、搬出台車１９上に
固設したシリンダ２４と連結し、その押出・引込操作に
より搬出台車１９の移動とは関係なく、その移動方向と
同方向に移動するように構成し、この搬出アーム２３の
先端にコの字形に形成した保持枠２５を設け、この保持
枠の抽伸材５に臨ませた開口部に、搬出アーム２３上に
設けたシリンダ２６によって開閉される蓋２７が設けで
ある。

なお２８は適当な駆動装置によって駆動される運搬装置
である。

このように構成した複数在の横送保持装置Ａと運搬装置
２８は、抽伸機のダイススタンド７から抽伸される材料
の側方に位置するように適宜の間隔をもたせて配設され
、輸送保持装置Ａは、抽伸が開始されるまで台車１の通
過に邪魔にならぬようにラック２０とピニオン２１の噛
合駆動により搬出台車１９を第４図の図示右端まで退避
させるとともにシリンダ２４により、搬出アーム２３を
同方向に図示鎖線の如く退避させておき、抽伸開始によ
り台車１が、抽伸材５を引抜きながら通過すると、シリ
ンダ２６によって保持枠２５の蓋２７を開かせるととも
に、シリンダ２４を操作して抽伸中の材料を保持するよ
うに搬出アーム２３を移動させ、保持枠２５内に抽伸材
５が収容されたのちは、再びシリンダ２６の操作により
蓋２７を閉じて抽伸材５の逸脱が阻止し、抽伸が進むに
つれて、適宜の間隔をもたせて配設した横送保持装置Ａ
を順次、前記同様の操作によって抽伸材５を保持する。

抽伸が完了すると、抽伸材５を保持する搬出アーム２３
をそのままの状態で、すべての搬出台車１９はラック２
０とピニオン２１との噛合駆動により第４図において図
示左方に移動し、各搬出台車１９が所定の位置に停止す
ると、シリンダ２６の引込駆動によって蓋２７を開き、
搬出アーム２３の先端部に待機する運搬装置２８に抽伸
材を放出する。

この場合抽伸材が運搬装置２８に転入すると、運搬装置
２８は、図示されてない駆動装置により、少なくとも１
ピツチもしくはそれ以上のピッチで矢印方向に移動し、
次の抽伸材の転入を可能ならしむるように停止し、順次
抽伸材を抽伸機の後処理設備に搬出する。

横送保持装置Ａはこれらの操作が終ると、前記と逆操作
により、元位置に復帰し、次の抽伸材の搬出に待機する
。

この発明は以上のような構成と作用をもっており、その
操作もそれぞれの駆動装置を電気的にインタロックする
ことにより、自動的に行なわせることも可能であるから
、従来の問題点を確実に除去し、転出不可能な角材をは
じめ異形断面形状をもつ抽伸材をも確実に搬出すること
ができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の鎖式抽伸機の概略平面図、第２図はその
断面図、第３図ないし第５図は本発明の構成を示すもの
で、第３図は概略平面図、第４図は側面断面図、第５図
は第４図のＶ〜線に沿う断面図である。 １・・・・・・台車、２・・・・・・台板、３・・・・
・・レール、４・・・・・・車輪、５・・・・・・抽伸
材、６・・・・・・掴み装置、７・・・・・・ダイスス
タンド、８・・・・・・電動機、９・・・・・・減速機
、１０・・・・・・鎖車、１６・・・・・・架台フレー
ム、１７・・・・・・ガイドフレーム、１８・・・・・
・車輪、１９・・・・・・搬出台車、２０・・・・・・
ラック、２１・・・・・・ピニオン、２２・・・・・・
ガイド、２３・・・・・・搬出アーム、２４．２６・・
・・・・シリンダ、２５・・・・・・保持枠、２７・・
・・・・蓋、２８・・・・・・運搬装置、Ａ・・・・・
・横送保持装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 鎖式抽伸機に、該抽伸機の抽伸軸線に対し横方向に
   横行可能な複数個の横送保持装置を設け、該横送保持装
   置により抽伸中の材料を保持し、抽伸完了とともに該抽
   伸材を保持したままの状態で横行し、その横行路先端部
   に待機する複数個の運搬装置に抽伸材を供給しうるよう
   に構成したことを特徴とする抽伸機における抽伸材送出
   装置。