JPS594636Y2 - 洗たく機の脱水洗たく槽支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 近年、一槽式脱水洗たく機の脱水流たく槽は、ポリプロ
ピレン等の合成樹脂にて構成されることが多用されるに
至った。

本考案はこの合成樹脂にてなる脱水流たく槽の支持を改
良することにより、強度的に優れかつ簡単に実施出来る
装置を提供するものである。

以下、第１図にもとつき一般的な一槽式脱水洗たく機に
ついて説明する。

薄板鋼板等で略４角体に構成した外槽１内には、上方よ
り複数本の支持杵２にて、水受槽３を垂下防振支持せし
め、この水受槽３内部には、上部開口縁に慣性体４等を
固着した脱水流たく槽５を回転自在に配している。

脱水流たく槽５中央底部には、衣類攪拌用のパルセータ
−６を回転自在に配している。

脱水流たく槽５の支持及び回転伝達は、脱水流たく槽６
の外底部に固着した、アルミ合金。

鋳鉄あるいは鋼板等の比較的剛性のある材質で形成され
たフランジ７及び、フランジ７に固着した脱水用の回転
軸８にてなされる。

回転軸８は水受槽３の外底部に固着した軸受部９にて回
転支持され、■ベルト１０を介してモーター１１からの
回転伝達がなされるものである。

この様な構成にあって、脱水流たく槽５は上方に慣性体
４を設け、また内部には衣類を投入し高速回転による脱
水作用を行うため、合成樹脂にて構成する場合には強度
が要求されることになる。

したがって第１図に示す様な薄板鋼板等にてなる補強板
１２を、脱水流たく槽５及びフランジ７の間に挟持固着
せしめて補強をなしていた。

なお脱水流たく槽の底面に多数の補強リブを一体形成す
ることにより、前記補強板１２の使用を無くする方法も
試みられているが、フランジの取付には金属製のブツシ
ュ等を使用しなければならず、今一つ問題があった。

本考案はこのような問題を解決したものであり、以下第
２図、第３図によりその−実施例を説明する。

図において１３はポリプロピレン等の合成樹脂にて製作
された脱水洗たく槽である。

この槽１３の側壁外方及び底部裏面にはそれぞれ径方向
の横リブ１４及び縦方向の縦リブ１５を複数条一体形成
して補強している。

底部裏面の横リブ１４下端には、フランジ１６を固着せ
しめて脱水洗たく槽１３の支持をなす。

このフランジ１３は既述の如くアルミ合金、鋳物等の比
較的剛性のある金属材質で゛構成する。

フランジ１６中央は、回転軸１７にナツト１８にて締結
固着するとともに、フランジ１６の外周部分には、タッ
ピングネジ１９にて、脱水洗たく槽１３の外底部に一体
形成した円筒ボス２０にネジ込み固着している。

一方、脱水洗たく槽中央部には、パルセータ−２１を回
転自在に収設する凹部２２を形成せしめると共に、この
凹部底面には円筒状のガイド筒２３を複数個環状に一体
形成する。

更にフランジ１６には各ガイド筒２３に対応してピン２
４を一体形成せしめる。

ピン２４は前記ガイド筒２３に嵌入せしめるべく寸法設
定をなしている。

更に、ピン２４及びガイド筒２３の位置は、パルセータ
２１の外周近傍の凹部２２に設ける様になしている。

さて脱水洗たく槽１３と、フランジ１６との固着は確実
かつ強固なものでなければならないことはこれまで述べ
た通りであるが、タッピングネジ１９の数をやたらに多
の設けたり、あるいはタッピングネジの径を太く強固に
することは、組立時の工数増加及び組立作業の低下につ
ながり生産性を低下させてしまう。

特に樹脂タッピングネジ１９を使用する場合は、その作
業性から一定範囲のものに限定されている。

そこで数及び径の制限のもとにおいて、フランジ１６の
外周部のタッピングネジ１９を比較的長い寸法のものに
設定し、外径を太くしない構成とし、主として第２図で
上下方向即ち、スラスト方向の荷重に耐えるものとなし
た。

一方策２図で水平方向の荷重についてはピン２４と、ガ
イド筒２３との嵌入部にて支持せしめるものである。

いうまでもなくピン２４の外径はタッピングネジの外径
よりも太くなしている。

更に第３図に示す如く、タッピングネジ１９の締結する
位置と、ピン２４との角度方向の位置はピン２４がそれ
ぞれタツピングネθ ９１９ｎ円周方向″″゛′チ０″“各中間２４５イ立置
させている。

従って、水平方向の荷重は、７の角度ピッチで分割支持
されることになるため、タッピングネジ１９への負担も
少なくなる。

次にピン２４とガイド筒２３の位置は前述の如く第２図
でパルセータ−２１の外周近傍に設定した。

脱水洗たく槽１３は合成樹脂の比較的薄肉成形をなすた
め、例えば温湯使用の場合など温度差による熱膨張・収
縮が生しる。

このため高速回転するパルセータ−２１とのスキマｔが
不均一になり、回転時の接触あるいは不均一スキマによ
る衣類の噛み込み等を生じることになるが、パルセータ
−外周部の脱水洗たく槽はピン２４とガイド筒２３にて
、水平方向のズレを、フランジ１６の熱膨張のみに規制
するため、前記の不具合にほとんど解消させ得ることに
もなる。

なお洗たく機の他の構成は、第１図に示すものと同様を
構成を採っている。

このように本考案によれば、特にフランジをタッピング
ネジによって脱水洗たく槽に固定するための円筒ボスを
、前記脱水洗たく槽に一体に設け、前記タッピングネジ
による固定部位では回転軸方向、すなわち、スラスト方
向の荷重を受は止め、また、パルセータ−の外周近傍に
対応する脱水洗たく槽の底部位には、ガイド筒を一体形
成して、前記フランジに一体形成したピンを嵌入するこ
とにより、水平方向の荷重を受は止めたものであって、
これによって、脱水洗回転時に、脱水洗たく機とフラン
ジとの間に作用する荷重に対し、優れた耐強度を発揮し
得る。

しかも、温湯使用時において、パルセータ−外周部と脱
水洗たく槽との間のスキマが、熱膨張、収縮によって変
化する恐れがあるが、上記ピンとガイド筒の嵌合によっ
て、水平方向のズレを前記フランジの熱膨張による場合
のみに規制したため、前記スキマの不均一化は最少限に
とどめ得る。

さらにまた、本考案によれば、前記円筒ボスとガイド筒
とは径方向の角度をずらせて配設したものであり、これ
によって水平方向の荷重を分割支持でき、タッピングネ
ジへの負担が軽減され、長期に亘る使用に対しても、タ
ッピングネジのゆるみ等を防止でき、しかもタッピング
ネジの使用数を削減できるために、組立工数の削減化お
よびコストの低減化が図れる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】 第１図は一槽式洗たく機の縦断面図、第２図は本考案装
置の一実施例を示す要部断面図、第３図は同フランジ部
分の斜視図である。 １・・・・・・外槽、３・・・・・・水受槽、１３・・
・・・・脱水洗たく槽、１６・・・・・・フランジ、１
７・・曲回転軸、１９・・曲タッピングネジ、２０・・
・・・・円筒ボス、２１・・・・・・パルセータ−１２
３・・・・・・ガイド筒、２４・・・・・・ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外槽内に複数本の支持杵にて垂下支持された水受槽内に
   、底部中央にパルセータ−を配した脱水流たく槽を回転
   自在に支承し、上記パルセータ−及び脱水流たく槽を、
   水受槽外底部に配したモーターと回転軸を介して運動す
   るように構成し、前記脱水流たく槽をポリプロピレン等
   の合成樹脂材料にて底形し、この脱水流たく槽底部と回
   転軸とを固着支持するフランジを設けるとともにこのフ
   ランジを脱水流たーく槽に一体に形成した複数個の円筒
   ボスにタッピングネジを装着固定することで取付け、一
   方、前記パルセータ−の外周近傍に対応する脱水流たく
   槽の底部位には、ガイド筒を一体形成して、前記フラン
   ジに一体形成したピンを嵌入し、かつ、タッピングネジ
   用の円筒ボスと上記ガイド筒とは径方向の角度をずらせ
   て配設した洗たく機の脱水、洗たく槽支持装置。