JPS594497B2 - 常温および高温で高い強度を有するマグネシウム基合金 - Google Patents

常温および高温で高い強度を有するマグネシウム基合金

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JPS594497B2
JPS594497B2 JP50159636A JP15963675A JPS594497B2 JP S594497 B2 JPS594497 B2 JP S594497B2 JP 50159636 A JP50159636 A JP 50159636A JP 15963675 A JP15963675 A JP 15963675A JP S594497 B2 JPS594497 B2 JP S594497B2
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    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はマグネシウム基合金に関するものである。
マグネシウム基合金は、他の金属の合金類と比較して極
めて軽量であり、従って特に重量の軽いことが重要な航
空機工業によく使用されている。
優れた機械的特性、特に高い耐力を有するマグネシウム
基合金が英国特許第875,929号明細書に記載され
ている。
上記明細書に記載されたようなマグネシウム基合金は、
比較的高い応力を受ける航空機部品、例えば飛行機の圧
縮機ハウジング、ヘリコプタの主歯車箱および着陸装置
部品に使用されている。
適正な機械的特性を得るためには、これらの合金に2段
階の熱処理を施こす必要がある。
即ち、高温で溶体化処理し、次いで急冷および低温で時
効処理し、析出硬化により機械的特性を改善する。
このようにして得られる機械的特性は、200℃までの
高温にさらされても十分に維持される。
しかし、200℃以上の温度にさらされると、機械的特
性が著しく劣化し、これがため上記合金を飛行機および
他の機械、特にこのような高い温度範囲で作動するエン
ジンや歯車箱に使用することは著しく制限を受ける。
本発明によれば、常温で満足な引張強さを有し、250
℃程度の温度でもその有利な特性を少くともある程度保
持し得るマグネシウム合金が見出された。
本発明によれば、1.25〜3.0重量%の銀、0.5
〜2.2重量%の希土類金属(このうち少くとも60重
量%がネオジムである)、0.2〜1.9重量%のトリ
ウム、及び1重量%以下のジルコニウムを含有し、残部
が実質的にマグネシウムであり、且つ常温及び高温で高
い強度を有するマグネシウム基合金が提供される。
更に本発明によれば、2重量%以下のマンガンを含有す
るマグネシウム基合金が提供される。
本発明の好適例においては、希土類金属の割合を0.5
〜2.1%、トリウムの割合を0.3〜1.9係とし、
希土類金属およびトリウムの合計量を1.5〜2.4%
とする。
希土類金属として純粋なネオジムを用いて合金を製造す
ることができるが、純粋なネオジムは極めて高価なので
、少くとも60係のネオジムを含有する希土類金属混合
物の形態で添加するのが好適である。
希土類金属の混合物はランタンおよびセリウムを合わせ
て25係以下含有するものが好適である。
イツトリウムは希土類金属に属さないことに注意する必
要がある。
更に、本発明のマグネシウム基合金は、その性質を損わ
ない範囲で、0.5重量製以下の亜鉛、1重量製以下の
カドミウム、6重量製以下のリチウム、0.8重量製以
下のカルシウム、2重量製以下のガリウム、2重量製以
下のインジウム、5重量製以下のタリウム、1重量製以
下の鉛、1重量製以下のビスマス、0.15重重量取板
下銅、の少なくとも一種を含有することができる。
上記ジルコニウムおよびマンガンの最大許容量が互に他
方の量により限定される。
希土類およびトリウムの合計量が1.5〜2.4重量係
であることが好ましい。
マグネシウム基合金の上記以外の組成は、鉄などの通常
マグネシウムに随伴する不純物である。
本発明の合金の引張特性を十分に発揮させるためには、
合金をまず最初高温で熱処理して合金成分を固溶させ、
次に低温で熱処理して時効処理を行い析出硬化を起させ
ることが必要である。
溶体化処理は、485℃から合金の固相線温度までの間
の温度で溶体化を生じさせるのに十分な時間、即ち少く
とも2時間行う必要がある。
次に合金を常温まで急冷し、100〜275℃の間の温
度で少くともイ時間時効処理する。
時効処理では、温度が上記温度範囲の下限に近い温度の
場合に一層長い時間が必要になる。
普通、525℃で8時間の溶体化処理が満足なものであ
る。
しかし、銅が0.1%以上の量存在すると固相線が影響
を受け、従って485℃未満の温度、例えば465℃で
8時間の初期熱処理を高温での熱処理の前に行う必要が
ある。
上記量の希土類金属およびトリウムを含有する合金が常
温でも高温(例えば250℃)でも有利7.1′特性を
呈することを確かめた。
希土類金属およヒトリウムの合計量が2.4%を越える
と、常温での破断点伸びの低下か見やれ、逆に1.5%
を下まわると鋳造性に乏しくなる。
希土類金属含有量が0.5%以下になると常温での0.
2%耐力が低下し、トリウム含有量が0.2%以下にな
ると高温での機械的特性が劣化することを確かめた。
本発明の特に好適な合金は、2〜2.5%の銀、0.9
〜1,4%の希土類金属、0.6〜1.1%のトリウム
および少くとも0.4%のジルコニウムを含有し、残部
がマグネシウムである。
所望量のトリウムをマグネシウム−トリウム硬化合金の
形態で添加するのが好都合である。
銀含有量は合金の特性に重大な影響を及ぼす。
銀含有量が減少すると、引張特性は劣化するが、破断点
伸びは増加する。
合金に少くとも1.25%の銀を含有させなければなら
ず、銀の含有量の好適範囲は1.5〜3.0%である。
合金中に1%までのジルコニウムを存在させることが、
満足な細粒化を得るのに普通望ましい。
満足な鋳造品を得るためには、少くとも0.4%のジル
コニウムを導入するのが好適である。
マンガンの添加も望ましいが、マンガンの含有量はジル
コニウムとの相互溶解度によって限定される。
ジルコニウムの望ましい最小値0.4%の部分をマンガ
ンと置換することができる。
本発明の合金の好適例を以下の実施例に示す。
実施例 下記の組成の合金を通常の方法に従って製造した。
銀を純粋な銀として、または2.5%のAg 。1.8
8%の希土類金属、0.36%のZrおよび残部Mgよ
りなるインゴットから添加した。
希土類金属をマグネシウム/ネオジム硬化合金として添
加した。
トリウムをマグネシウム/トリウム硬化合金として添加
した。
得られた合金にT6熱処理を施こした。
即ち、最初高温で処理して溶体化し、次いで急冷し、低
温で時効処理した。
最初の溶体化処理を525℃で8時間行った。
比較的多量の銅を含有する合金の場合には、上記溶体化
処理をまず465℃で8時間、次いで525℃で8時間
行った。
次に試料を温水中で急冷し、200℃で16時間時効処
理した。
かくして得た試料の機械的特性(0,2%耐力、終局引
張強さおよび伸び率)を常温で英国標準規格18に従っ
て、250℃で英国標準規格3688に従って測定した
250℃では15分間の均熱時間をとった。
合金の耐過時効性を検査するために、均熱時間を15〜
120分の範囲で変えて同じ機械的試験を行った。
標準ウエーラーU形ノツチ付およびノツチなし疲労試験
を用いて試料の耐疲労性を測定した。
また英国標準規格3600に係わる方法を用いて200
℃および250℃での0.2 %クリープひずみに関す
る応力一時間関係をプロットすることによりクリープ性
能を測定した。
第1a−f図に、2.5%の銀および0.6%のジルコ
ニウムを含有する合金についての引張特性試験の結果を
示す。
第1a図は室温における0、2%耐力(N/mi)、第
1b図は室温における終局引張強さくN/−)、第1c
図は室温における伸び率帆第1d図は250℃における
0、2%耐力(N/m+t)、第1e図は250℃にお
ける終局引張強さくN/in)、第1f図は250℃に
おける伸び率(イ)を、それぞれ示すグラフである。
希土類金属含有量を縦軸に、トリウム含有量を横軸にと
った。
本発明の範囲内の合金はグラフの台形区域内にある。
プロットした点に付した数字から明らかなように、台形
区域内の合金は優れた機械的特性を有するが、台形区域
外のものは普通左程優れていない。
希土類金属およびトリウムの合計含有量が比較的多い合
金(区域A)は常温での伸びが低く(グラフC)、希土
類含有量が0.5%以下の合金は耐力および最終引張強
さが低い(グラフa=bvdおよびe)。
0.2%以下のトリウムを含有する合金は高温特性が劣
り、希土類およびトリウムの合計量が1,5%以下であ
る合金は鋳造性が劣る(多孔性である)ことを確かめた
トリウム含有量が耐過時効性に与える影響を下記の表に
示す。
所定の時効度に対する高温特性がトリウムの添加によっ
て改善され、これらの特性が過時効となっても実質的に
維持されることを確かめた。
ノツチ付試料およびノツチハし試料に関するつ工−ラー
疲労試験(機械速度2960 C,P、M、 )の結果
を第2および3図に示す。
この場合の合金は次の通りである。
上記分析値の成分の残部はMg及び不純物であった。
第2および3図から明らかなように、トリウム含有合金
の示す最大応力値は、特にノツチなし試料の場合、トリ
ウムを含有せぬ合金の値より良好かまたは少くとも同等
である。
試料のクリープ特性を200℃および250°Cで測定
した。
結果は次の通りである。上記データから明らかなように
、高温でのトリウム含有合金のクリープ特性は既知の合
金の場合より著しく良好である。
マンガンの添加が合金の引張およびクリープ特性に悪影
響を及ぼさないことを次の実験例により確かめた。
本発明の実施の態様は次の通りである。
(1)少くとも0.3重量%のトリウムを含有するマグ
ネシウム基合金。
(2)少くとも0.4重量%のジルコニウムを含有する
マグネシウム基合金。
(3)ジルコニウムおよびマンガンを合わせて少くとも
0.4重量%を含有するマグネシウム基合金。
(4)少くとも1.5重量%の銀を含有するマグネシウ
ム基合金。
(5)2〜2.5重量%の銀、0.9〜1.4重量%の
希+類金属、0.6〜1.1重量%のナトリウムおよび
少くとも0.4重量%のジルコニウムを含有するマグネ
シウム基合金。
(6)約525℃の温度で8時間溶体化処理してなるマ
グネシウム基合金。
(7)合金が少くとも0.1重量%の銅を含有し、この
合金をまず485℃以下の温度で、次いでこれより高い
温度で溶体化処理してなるマグネシウム基合金。
(8) 合金を約200℃の温度で約16時間時効処
理してなるマグネシウム基合金。
【図面の簡単な説明】
第1a−f図はNDおよびTh含有量が合金の機械的特
性(0,2%耐力、終局引張強さおよび伸び率)に与え
る影響をNdおよびTh含有量の関係として示すグラフ
、第2図および第3図はそれぞれ合金のノツチ付および
ノツチなし試料について行ったウエーラー疲労試験の結
果を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 10.25〜3.0重量%の銀、0.5〜2.2重量%
    の希土類金属(このうち少くとも60重量%がネオジム
    である)、0.2〜1.9重量%のトリウム、及び1重
    量%以下のジルコニウムを含有し、残部が実質的にマグ
    ネシウムであり且つ常温及び高温で高い強度を有するマ
    グネシウム基合金。 22重量%以下のマンガンをさらに含有することを特徴
    とし、耐クリープ性が高い特許請求の範囲第1項記載の
    マグネシウム基合金。
JP50159636A 1974-12-30 1975-12-29 常温および高温で高い強度を有するマグネシウム基合金 Expired JPS594497B2 (ja)

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