JPS5943390Y2 - コ−マのサクシヨンボツクス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコーマのサクションボックスに関するものであ
る。

一般に、コーマはシリンダによりラップをコーミングし
て短繊維、雑物あるいはネップを除去する機能を有して
おり、シリンダに付着した短繊維等はシリンダ直下に回
転可能に配設したブラシによって清掃されサクションボ
ックスにより吸引されて多孔ローラへと回収さ力る。

ところが、サクションボックスは、吸引気流により短繊
維等を回収するので、従来はシリンダとニッパの間に通
ってデタッチングローラに挾持す力たフリース側にも吸
引気流が水平後方へ向かって発生し、従ってフリースの
後端が吸引気流により浮いてし會い、ニッパにより前方
へ移動されたラップの先端と前記フリースが干渉して受
継をう普く行なうことができず、繊維の折れ曲がりが生
じるという欠陥があった。

又、従来第２図に示す特公昭５４−７８９４に記載のも
のは、シリンダ２０とブラシ２１との接点後方、両者の
回転方向に位置してシリンダ針２２先端の回転軌跡Ｍと
ブラシ２１の毛先端の双方に近接するようにその先端を
突出させた整流板２３をサクションボックス２４内に全
幅にわたって設け、シリンダ２０及びブラシ２１の回転
による旋回気流を高速で同整流板２３の下側へ吸引せし
めるようにした装置もあったが、シリンダ２０とブラシ
２１とに両方に近接しているため気流は先端で上方向、
下方向に分離されるようになりブラシ２１によって掻き
とられた短繊維等は上方向にも吹き飛ばされ、従って前
記短繊維等が整流板２３の上方へ移動して再びシリンダ
針２２に付着しこれがフリースに混入して後工程におけ
る糸切れや品質の低下の原因となる欠陥があった。

本考案の目的は整流板の先端をシリンダとブラシの共通
接線よりも上方に位置させるとともに。

シリンダ直下の先端の回転軌跡に可及的に接近させるこ
とにより、吸引気流がシリンダとニッパの間を通ってデ
タッチングローラ匝挾持されたフリースに作用するのを
防止して適正なコーミング作業を行なうことができると
ともに、ブラシにより掻きとられた短繊維等がシリンダ
針に再付着してフリースに混入するのを防止することが
できるようにしたコーマのサクションボックスを提供す
ることにある。

以下、本考案を具体化した一実施例を第１図について説
明すると、図面中１は間欠積極回転する一対のラップロ
ーラであって、ラップＲを帯状に解きほぐし前方のテン
ションローラ２へ送るようになっている。

３は前記ラップＲを送るために積極回転させた上下一対
のフィードローラ４と、両フィードローラ４と一体状に
組合され間欠的に把持後退運動及び開放前進運動を行な
わせるためのニッパナイフ５及びクッションプレート６
とによジ構成されたニッパであって、その前方にはトッ
プコーム７が装設されている。

８．９はニッパ３の前方に配設されたデメツチングロー
ラ、１０はニッパ３の下方に設置たサクションボックス
であって、その内側上部には円周の約半分に針１１を植
えたシリンダ１２が設けら力ている。

１３は前記シリンダ１２の下方において高速回転可能に
支持され剛毛１４の先端を同シリンダ１２の外周面に摺
接し得るようにしたブラシであって、シリンダ針１１及
びシリンダ１２上に付着した短繊維等を除去するように
なっている。

１５は前記サクションボックス１０の内側面に対し全幅
にわたって増付は先端を前記シリンダ１２の外周面とブ
ラシ１３との共通接線Ｔよりも上方に位置させかつ針１
１の先端の回転軌跡Ｍに可及的に接近させた整流板であ
って、この実施例ではブラシ１３によって掻きとられた
短繊維等をサクションボックス１０の下方へ導くように
斜状に配置している。

なお、シリンダ針１１と整流板１５の間隙Ｇは小さいほ
どよいが製作及び組付上の誤差を考慮して約２ｍｍとし
ている。

１６は前記整流板１５の先端に斜状に連結したカバーで
あって、整流板１５とサクションボックス１０の後側上
部垂立面１０ａとにより形威されるＶ字状空間Ｐに短繊
維等が堆積するのを防ぐようになっている。

Ｈは前記サクションボックス１０の垂立面１０ａの上端
部とクッションプレート６の下面との間に形成された通
路であって、シリンダ１２、カバー１６及びサクション
ボックス１０の垂立面１０ａによって形威すれる空間Ｑ
からシリンダ針１１の回転軌跡Ｍと整流板１５の間隙Ｇ
を通って下方へ吸引される空気の補給を行ない、シリン
ダ１２とクッションプレート６の間隙Ｅを介してデタッ
チングローラ８，９側から水平後方への吸引気流が発生
するのを防止するようにしている。

すなわち間隙Ｇによって下方への吸引気流発生はある程
度抑制されるが、その気流が発生したとしても、その補
給は通路Ｈより行なわ力るのである。

１γは基端をサクションボックス１０の前側内面に固着
し、先端をブラシ１３の剛毛１１先端部に可及的に接近
させた清帰板であって、ブラシ１３に付着した短繊維等
力軟き飛ばされずにそのまオシリンダ針１１に再付着さ
れるのを防止し、かつブラシ１３の回転によって生ずる
上方への吹上側流を抑制しコーミング作業を円滑に行な
うようにしている。

１８はサクションボックス１０の下部に緩回転可能に支
持した多孔ローラであって、中心部を吸気源（図示時）
に接続している。

次に、前記のように構成したコーマｒついてその作用を
説明する。

ラップローラ１上に載置されたラップＲは帯状に巻戻さ
れて上下一対のフィードローラ４に移送され、このフィ
ードローラ４の積極回転により間欠的に開閉するニッパ
ナイフ５及びクッションプレート６に至りここで把持さ
れ、矢印方向に回転するシリンダ１２の針群１１により
コーミング作用を受け、短繊維をシリンダ針群１１に付
着させた後、長い長繊維のみが二対０デタッチングロー
ラ８，９を経てトランペット（図示時）に集束されてス
ライバとなり、このスライバが数本集められてドラフト
されながら収納ケースに収容される。

シリンダの針群１１により捕えられた短繊維は矢印方向
に回転するブラシ１３により除去されシリンダ１２及び
ブラシ１３の旋回気流及び慣性により接線Ｔ方向へ風綿
状となって吹き飛ばされ整流板１５下面に当った後多孔
ローラ１８の吸気によりサクションボックス１０内を下
方へ移動して多孔ローラ１８の表面に吸着さ力てノイル
Ｎとなる。

このノイルＮは多孔ローラ１８の回転につれて後方へ回
りここで図示しない巻増ローラにより巻増られる。

さて、本考案は整流板１５の先端をシリンダ１２とブラ
シ１３の共通接線Ｔよりも上方に位置させかつシリンダ
針１１０回転軌跡Ｍに可及的に接近させたので、整流板
１５上方の空間Ｑから間隙Ｇを通過して下方へ吸引され
る空気の量が非常に少なくなり、このため前記空間Ｑに
は緩やかな気流が発生するのみで、シリンダ１２とクッ
ションプレート６の間隙Ｅを介してデメツチングロー２
８．９に挾持されたフリースＦに水平後方への吸引気流
が作用することはなく、従ってフリースＦの後端は垂れ
下がり姿勢を維持することができ、それにラップＲの先
端を円滑に受継がせて適正なコーミング作業を行なうこ
とができる。

それとともに、ブラシ１３によって掻きとられ接線Ｔ方
向へ飛ばされた短繊維等は、それよりも上方に位置する
彰流板１５のため、下方へ確実に導かれてシリンダ針１
１に再付着するのを防止することができる。

小さい間隙Ｇを形成したための付随的効果としては、多
孔ローラ１８による吸引気流の影響を受けて小さい間隙
Ｇの部分のみに高速の吸引気流が発生し、ブラシ１３に
よってシリンダ”針１１から掻き落されなかった短繊維
等を吹き飛ばし。

シリンダ針１１を確実に消帰することができる。

ところで、前記実施例のようにサクションボックス１０
の後部垂立面１０ａとクッションプレート６の間に通路
Ｈを設けるものとすれば、空間Ｑから間隙Ｇを通って下
方へ流れた幾分かの空気を前記通路Ｈがら空間Ｑへ補給
することができ、従ってフリースＦへの吸引気流の影響
を殆んどなくすことが可能である。

又、前記実施例ではシリンダ１２０針１１の回転軌跡Ｍ
から離れるに従って共通接線Ｔに近くなる斜状に配設し
たが、このようにす力ばブラシ１３によって吹き飛ばさ
れた短繊維等を斜下方へ跳ね返してスムーズに多孔ロー
ラ１８へ指向させることができるものとなる。

以上詳述したように本考案はサクションボックス１０内
に全幅にわたって設けた整流板１５の先端を、シリンダ
１２とブラシ１３の共通接線Ｔよりも上方に位置させか
つシリンダ１２の針１１の回転軌跡Ｍに可及的に接近さ
せ、間隙Ｇを形成したことにより、ブラシにより掻きと
られた短繊維等がシリンダ針に再付着してラップに混入
するのを防止することができるとともに、吸引気流がシ
リンダとニッパの間を通ってデメツチングローラに挾持
されたフリース後端を浮かすという従来の不都合を防止
でき、フリーズにラップの先端をスムーズに受継ぐこと
ができるので、適正なコーミング作業を行なうことがで
きる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のコーマのサクションボックスの一実施
例を示す側断面図、第２図は従来のサクションボックス
の一例を示す側断面図である。 サクションボックス１０％シリンダ針１１、シリンダ１
２、ブラシ１３、整流板１５１間隙Ｇ、共通接線Ｔ１回
転軌跡Ｍ０

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ サクションボックス１０内に全幅にわたって設けた
   整流板１５の先端を、シリンダ１２とブラシ１３の共通
   接線Ｔよりも上方に位置させかつシリンダ１２０針１１
   の回転軌跡Ｍに可及的に接近させ、間隙Ｇを形成したこ
   とを特徴とするコーマのサクションボックス。 ２ 整流板１５はシリンダ１２の針１１の回転軌跡Ｍか
   ら離れるに従って前記共通接線に近くなる斜状に配設さ
   れている実用新案登録請求の範囲第１項記載のコーマの
   サクションボックス。 ３ サクションボックス１０の後部上側垂立面１０ａと
   ニッパ３のクッションプレート６との間には空気の流入
   通路Ｈが形成されている実用新案登録請求の範囲第１項
   記載のコーマのサクションボックス。