JPS5943157B2 - ピキア属菌によるソルビト−ルの製造法 - Google Patents
ピキア属菌によるソルビト−ルの製造法Info
- Publication number
- JPS5943157B2 JPS5943157B2 JP19005382A JP19005382A JPS5943157B2 JP S5943157 B2 JPS5943157 B2 JP S5943157B2 JP 19005382 A JP19005382 A JP 19005382A JP 19005382 A JP19005382 A JP 19005382A JP S5943157 B2 JPS5943157 B2 JP S5943157B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pichia
- sorbitol
- bacterial cells
- producing sorbitol
- glucose
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はブドウ糖から微生物的手法によってソルビトー
ルを製造する方法に関し、より詳しくはピキア属微生物
の生菌体、処理菌体、菌体破砕物および菌体抽出物等を
用いて還元型ニコチンアミド アデニン ジヌクレオチ
ド ホスフェイト(以下NADPHとする)の存在下に
ブドウ糖からソルビトールを効率よく製造する方法に関
する。
ルを製造する方法に関し、より詳しくはピキア属微生物
の生菌体、処理菌体、菌体破砕物および菌体抽出物等を
用いて還元型ニコチンアミド アデニン ジヌクレオチ
ド ホスフェイト(以下NADPHとする)の存在下に
ブドウ糖からソルビトールを効率よく製造する方法に関
する。
ソルビトールは特有の甘味を有すると共に反応性yC乏
しく、無害であって、湿潤調節作用を有するため、その
まま食品、歯みがき、化粧品等に添加物として使用され
る他、ビタミンC1界面活性剤製造の中間原料として広
く使用されている。
しく、無害であって、湿潤調節作用を有するため、その
まま食品、歯みがき、化粧品等に添加物として使用され
る他、ビタミンC1界面活性剤製造の中間原料として広
く使用されている。
ソルビトールは現在、工業的にはブドウ糖をラネーニッ
ケル等のNi触媒を用いて接触還元して製造されている
が、このような方法によれば反応条件が必然的に高温(
160℃)、高圧(170kg /crlL)となりエ
ネルギーを多く消費する他、耐圧容器を必要とし、更に
水素を取扱う関係上爆発ノ危険が内在している。
ケル等のNi触媒を用いて接触還元して製造されている
が、このような方法によれば反応条件が必然的に高温(
160℃)、高圧(170kg /crlL)となりエ
ネルギーを多く消費する他、耐圧容器を必要とし、更に
水素を取扱う関係上爆発ノ危険が内在している。
本発明者らは上記方法とは発想を異にし、グルコースを
微生物学的に還元することにより緩和な条件でソルビト
ールを製造する方法を試みた。
微生物学的に還元することにより緩和な条件でソルビト
ールを製造する方法を試みた。
ブドウ糖をソルビトールに還元する機構は動物細胞系で
は羊の精のう中(HoG、Hers B iochw
。
は羊の精のう中(HoG、Hers B iochw
。
B 1ophys、A cta 37 (1960)
127−138)あるいはレンズ中(M、L ou
B iochem。
127−138)あるいはレンズ中(M、L ou
B iochem。
Biophys、Acta 141 (1967)54
7−559)に存在することは知られているが、微生物
では、わずかに特公昭45−24834号及び46−2
3038号にキシロースをキリシトールに好気的に醗酵
して還元する方法が開示されているにすぎない。
7−559)に存在することは知られているが、微生物
では、わずかに特公昭45−24834号及び46−2
3038号にキシロースをキリシトールに好気的に醗酵
して還元する方法が開示されているにすぎない。
また、上記発明に開示された菌株をグルコース培地中で
培養してもソルビトールを得ることはできなかった。
培養してもソルビトールを得ることはできなかった。
そこで本発明者らは多種類の微生物について試験を行っ
た結果、五炭糖中で培養増殖せしめたビキア属の菌体、
あるいは菌体抽出物、凍結乾燥菌体NADPHの存在下
に基質グルコースをソルビトールに高収率に還元するこ
とを見出して本発明を完成するに至った。
た結果、五炭糖中で培養増殖せしめたビキア属の菌体、
あるいは菌体抽出物、凍結乾燥菌体NADPHの存在下
に基質グルコースをソルビトールに高収率に還元するこ
とを見出して本発明を完成するに至った。
本発明に用いるピキア属としてはピキア・ケルクラム(
Pichia guercuum ) IF’0094
9゜ピキア・キシロサ(P 1chia xylosa
) I F 00950等が挙げられるが、中でもピ
キア・キシロサIFOO950が好ましい。
Pichia guercuum ) IF’0094
9゜ピキア・キシロサ(P 1chia xylosa
) I F 00950等が挙げられるが、中でもピ
キア・キシロサIFOO950が好ましい。
本発明に係る菌を増殖させるにあたっては炭素源として
2〜15%、D−キシロース、D−アラビノース、D−
リボース等の五炭糖を含有し、イーストエキス又はコー
ンステイープリカー等ヲ添付した液体培地中C25〜3
5℃で2〜10日間培養する。
2〜15%、D−キシロース、D−アラビノース、D−
リボース等の五炭糖を含有し、イーストエキス又はコー
ンステイープリカー等ヲ添付した液体培地中C25〜3
5℃で2〜10日間培養する。
培養法は通気培養、振盪培養、回転ドラム法等好気的条
件であればいずれも採用Cきる。
件であればいずれも採用Cきる。
また、培地に上記成分の他各種ビタミン、無機質、ペプ
トンおよびイーストエキス等の有機物を加えてより増殖
率を高めることもできる。
トンおよびイーストエキス等の有機物を加えてより増殖
率を高めることもできる。
このようにして増殖した菌体を集菌、洗滌して得た生菌
をそのまま使用してもある程度の効果は認められるが凍
結乾燥菌体、凍結融解菌体、アセトン、エーテル等の有
機溶媒処理した菌体等の処理菌体を用いた方がはるかに
効果的である。
をそのまま使用してもある程度の効果は認められるが凍
結乾燥菌体、凍結融解菌体、アセトン、エーテル等の有
機溶媒処理した菌体等の処理菌体を用いた方がはるかに
効果的である。
また、超音波処理、ビブロゲンセルミル等の破砕機を用
いて調製した菌体破砕物および菌体抽出物を用いること
もできる。
いて調製した菌体破砕物および菌体抽出物を用いること
もできる。
ソルビトールを製造するにあたっては、上記方法で得ら
れた処理菌体、菌体破砕物又はこれから分離した菌体抽
出物あるいはこれらの混合物?1〜60%濃度のブドウ
糖液に加え、10〜60°C1望ましくは25〜35℃
で反応させるー、この際補酵素としてNADPHを共存
させることによってソルビトールの生産性は飛躍的に向
上する。
れた処理菌体、菌体破砕物又はこれから分離した菌体抽
出物あるいはこれらの混合物?1〜60%濃度のブドウ
糖液に加え、10〜60°C1望ましくは25〜35℃
で反応させるー、この際補酵素としてNADPHを共存
させることによってソルビトールの生産性は飛躍的に向
上する。
NADPHの添加量は使用する菌体の調製法あるいは菌
体の抽出操作により大幅に異り、ブドウ糖1モル当り0
.1ミリモル〜20モル望ましくは0.1モル〜10モ
ルである。
体の抽出操作により大幅に異り、ブドウ糖1モル当り0
.1ミリモル〜20モル望ましくは0.1モル〜10モ
ルである。
反応に要する時間もまた条件により大きく変動し、例え
ば菌体抽出物を用いた場合、30分ないし14日で反応
は完了する。
ば菌体抽出物を用いた場合、30分ないし14日で反応
は完了する。
反応終了後、母液からソルビトールを分離する。
ソルビトールの分離精製にあたっては遠心分離法、限外
濾過法、イオン交換法等公知の方法を組合せて利用する
。
濾過法、イオン交換法等公知の方法を組合せて利用する
。
以下、実施例を挙げて本発明の詳細な説明する。
実施例 1
500ml容消化フラスコに滅菌した表1に示す組成の
培地50m1を入れどキア・ケルクウムIFOO949
株およびピキア・キシロサIF00950株をそれぞれ
1白金耳植菌し、30°C16日間培養した。
培地50m1を入れどキア・ケルクウムIFOO949
株およびピキア・キシロサIF00950株をそれぞれ
1白金耳植菌し、30°C16日間培養した。
培養菌体をリン酸緩衝液で2回洗滌し、610 nmに
おける濁度が25になるようにリン酸緩衝液に懸濁した
。
おける濁度が25になるようにリン酸緩衝液に懸濁した
。
この菌体懸濁液を20分間超音波処理し、14000g
、20分間遠心分離し、その上溝両分をソルビトールの
生産に供した。
、20分間遠心分離し、その上溝両分をソルビトールの
生産に供した。
上記操作で得た上清両分を用いて表2に示す組成の反応
液を調製し、p H7,5とし、30℃で6時間反応さ
せた。
液を調製し、p H7,5とし、30℃で6時間反応さ
せた。
ピキア・ケルクラム IF00949株では21μmo
les、 ピキア・キシロサ I F 00950株
では81 μmDlesのソルビトールがそれぞれ得ら
れた。
les、 ピキア・キシロサ I F 00950株
では81 μmDlesのソルビトールがそれぞれ得ら
れた。
表1
D−Xylose 8 g
KH2PO40,1g
iVlg S 04・7H200,05gCa C12
・2H200,01g NaCl 、 0.01g カザミノ酸 0.4g イーストエキス O,1g pH5,0100m1 表2 遠心上清液 5 ml グルコース 3.6 mnolesN A
D P H0,2mmoles リン酸緩衝液 0.7 mmoles蒸溜水
5m1 Tatal vol 10ml 生産物の確認は薄層クロマトグラフィー、高速液体クロ
マトグラフィーおよびガスクロマトグラフィーによって
行った。
・2H200,01g NaCl 、 0.01g カザミノ酸 0.4g イーストエキス O,1g pH5,0100m1 表2 遠心上清液 5 ml グルコース 3.6 mnolesN A
D P H0,2mmoles リン酸緩衝液 0.7 mmoles蒸溜水
5m1 Tatal vol 10ml 生産物の確認は薄層クロマトグラフィー、高速液体クロ
マトグラフィーおよびガスクロマトグラフィーによって
行った。
また、定量は高速液体クロマトグラフィーで行った。
実施例 2
実施例1と同様に培養して得られたピキア・キシロサ
IFOO950の菌体をリン酸緩衝液で2回洗滌した後
、凍結乾燥した。
IFOO950の菌体をリン酸緩衝液で2回洗滌した後
、凍結乾燥した。
得られた凍結乾燥菌体を用いて表3に示した反応組成液
を調製し、30℃で16時間反応させた。
を調製し、30℃で16時間反応させた。
その反応液から121μmolesのソルビトールが得
られた。
られた。
表3
凍結乾燥菌体 0.5g
グルコース 10 mmolesN
ADPH2mmoles リン酸緩衝液 3.5 mmoles蒸
溜水 40m1 実施例 3 ピギア・キシロサ IFOO950株を用いて実施例1
の方法で得た反応液20m1をイオン交換樹脂(アミネ
ツクスA5:商品名)のカラムに通してソルビトールを
精製した。
ADPH2mmoles リン酸緩衝液 3.5 mmoles蒸
溜水 40m1 実施例 3 ピギア・キシロサ IFOO950株を用いて実施例1
の方法で得た反応液20m1をイオン交換樹脂(アミネ
ツクスA5:商品名)のカラムに通してソルビトールを
精製した。
得られたソルビトールは65μmolesであった。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ピキア属微生物を五炭糖を主栄養源とする培地を用
いて好気的に培養1−で得られた生菌体、処理菌体、菌
体破砕物及び菌体抽出物の少くとも1種を還元型ニコチ
ンアミド アデニン ジヌクレオチド ホスフェイトの
共存下にブドウ糖に作用せしめてソルビトールを製造す
ることを特徴とする微生物によるソルビトールの製造法
7 2 ピキア属微生物がピキア・ケルクラム、ピキア・キ
シロサであ0特許請求の範囲第1項の微生物によるソル
ビトールの製造法。 3 ピキア・ケルクラムがIFO0949,ピキア・キ
シロサがIFO0950である特許請求の範囲第2項の
微生物によるソルビトールの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19005382A JPS5943157B2 (ja) | 1982-10-29 | 1982-10-29 | ピキア属菌によるソルビト−ルの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19005382A JPS5943157B2 (ja) | 1982-10-29 | 1982-10-29 | ピキア属菌によるソルビト−ルの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5982088A JPS5982088A (ja) | 1984-05-11 |
JPS5943157B2 true JPS5943157B2 (ja) | 1984-10-19 |
Family
ID=16251554
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19005382A Expired JPS5943157B2 (ja) | 1982-10-29 | 1982-10-29 | ピキア属菌によるソルビト−ルの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5943157B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6440662U (ja) * | 1987-09-04 | 1989-03-10 | ||
US11401595B2 (en) | 2016-08-31 | 2022-08-02 | Jfe Steel Corporation | High-strength steel sheet and production method therefor |
US11578381B2 (en) | 2016-08-31 | 2023-02-14 | Jfe Steel Corporation | Production method for high-strength steel sheet |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2817400B2 (ja) * | 1993-10-28 | 1998-10-30 | 味の素株式会社 | 物質の製造法 |
-
1982
- 1982-10-29 JP JP19005382A patent/JPS5943157B2/ja not_active Expired
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6440662U (ja) * | 1987-09-04 | 1989-03-10 | ||
US11401595B2 (en) | 2016-08-31 | 2022-08-02 | Jfe Steel Corporation | High-strength steel sheet and production method therefor |
US11578381B2 (en) | 2016-08-31 | 2023-02-14 | Jfe Steel Corporation | Production method for high-strength steel sheet |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5982088A (ja) | 1984-05-11 |
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